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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

みかん

2011-10-18 07:51:12 | 日記
 朝晩の風が少し寒いくらいに涼しくなり、山の木々も徐々に赤みがかってきている。しぶとく居残っていた残暑が嘘のように周りはすっかり秋模様になっている。このシーズンになると実家から、みかんが送られてくるようになる。実家がミカン農家のため、毎シーズン3~4回くらい配達される。そのおかげで私は今までみかんをお店で買ったことが無い。

 私の実家はみかんで有名な愛媛県にある。最近香川県が「うどん県」に改名しサーバがダウンするほど話題になった。愛媛も「みかん県」で名乗りを上げたいところだが、残念ながら和歌山、静岡の反発は必至だろう。和歌山には梅、静岡にはお茶があるから、みかんは譲って下さいとお願いしたい想いは強い。「みかんと言えば愛媛」と言えなくても、「愛媛と言えばみかん」については異論は無いと思う。愛媛がいかにみかんを愛しているかというエピソードも多く語られているが、残念なことにみかんジュースの出る蛇口も、給食のみかんご飯も経験をしたことは無い。

 子供時代、シーズンになると、休みのたびにみかん採りの手伝いを行っていた。平地の少ない山間の集落であったため、みかん畑もそのほとんどが斜面に展開している。秋口から冬にかけては山の斜面が一斉にオレンジ色に染まるようになる。どの果物もそうであるが、収穫には非常に時間と手間と体力が必要となる。ハサミで枝を切り収穫するが、まず少し長めに切り、改めてヘタのところまでを綺麗に切り取る。一度に深く取ろうとするとみかんを傷付ける可能性があるため、最初は少し長めに切り、枝がついたままだと他のみかんを傷付けるため、改めて切り直す。面倒な手順であるが、みかんは少しでも傷がつくとそこから簡単に腐ってしまうため、扱いもかなり慎重になる。そうした作業を斜面の上で黙々とこなしていく。

 ある程度カゴが一杯になると中身をキャリーと呼ばれる入れ物に移し替え、また次の収穫を開始する。その日の収穫作業が終わるとそのキャリーを車まで運んでいく。みかんが満載されたキャリーは一つだけで20kgくらいになるが、一度に3つも運ぶ人がいた。今でも多少なりとも腕力が残っているのは子供のころからこうした作業を続けていたからだろう。

 平日はみかん採りの手伝いが出来ないかわりに、夜に選別作業の手伝いを行っていた。穴の空いたベルトコンベアのようなものに先ほどのキャリーから、みかんを流し込む。みかんはまず小玉のみかんが落とされる。一定以上の大きさのみかんは、次の工程でクルクルとローラーが回転している場所に運ばれ、そこで傷物等を人手で除外する。そうした一連の作業の中でみかんを流したり、たまったキャリーを所定の場所に運んだりしていた。

 お米には八十八の手間が掛かると言われているように、みかんも非常に多くの手間が掛かっている。残念ながらみかんの消費量は年々低下し、20年前と比較し半分に落ち込んでしまっているそうだ。ライフスタイルの変化でコタツにみかんと言った定番の場所が無くなってしまったこと、果物の種類が増えてきたこと、そもそも果物を食べなくなってしまったことなどが大きな原因らしい。もちろんただ手をこまねいていたわけではなく、「清見」「デコポン」「せとか」「ひめ小春」等々、より美味しく、食べやすい品種を次々と開発して来た。ただなかなか形勢を押し戻すまでには至らないようである。

 今年の冬はぜひみなさんのコタツの上にみかんの居場所を作って頂きたい。みかん県宣伝部横浜出張所員のささやかなお願いである。

(菊)




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コメント (1)
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