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IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

長く働ける職場

2014-04-14 08:04:01 | 日記
 65歳まで働いて仕事場を去って行った先輩がいる。
 前の会社でお世話になった方で、私の社会人経験が始まった直後から手取り足取り教えて頂きながら一緒に歩んできた大切な先輩だ。3月の終わりに、彼がプロジェクトの総責任者を務めた10数年前のプロジェクトの仲間たちが集まってお疲れ様会を開いた。当時を振り返りつつ、あの時のあのやり方このやり方がうまく行った秘訣だったかもしれないと集まった誰もがただ懐かしい昔話をするのではなく前向きに検討しあう姿が面白かった。そんな自由で研究熱心な空気を醸し出す先輩だ。まだまだこれからも現役で頑張ると言っておられたので、いずれまたご一緒に仕事をすることがあるかもしれないと期待している。

 まだ昭和が昭和らしかった頃、定年は55歳だった。織田信長は人間50年と言ったそうだが、昭和まで時代が進むと健康で働ける年齢がすでに55歳にまで達し、その後さらに寿命は伸びて本人が働きたいと望めば企業は65歳までは雇用を継続する義務を法令化した改正高年齢者雇用安定法というのが昨年から施行されている。消費税を上げてもなお簡単に日本の借金が減っていくとは到底考えられない。おそらく社会保障費を節約するためにさらなる定年の延長、年金支給年齢の後退が進むのは必至だ。しかし、法令が整備されて定年が延長されたからといってどの会社も65歳以上まで雇用することが出来る環境を用意できるかというと、かなり厳しいのではないかと言わざるを得ない。

 特にわがIT業界、特に情報サービス業にくくられるソフトウェア開発を生業(なりわい)にしている企業では、未だに多くが人材派遣で利益を上げているところが多い。派遣斡旋をする側はある程度高齢でも仕事が出来るが、少子化と業界の不人気が重なって増々若手技術者が減少する状況では、斡旋したくても斡旋できる技術者がいない状況が見えて来ている。そもそも本来はモノづくりをしたくて業界に入った若者が結局自分のアイデアを活かしたモノづくりに携わることが出来ないまま年を重ね、高齢になると人の斡旋しか仕事が無いというのは寂しい。しかし、ソフトウェア開発人材に対するお客様側のニーズの多くは50代60代などの高齢者には向かっておらず20代30代が中心になっている。技術者1人が商品1個と同じように考えられるこのビジネスモデルではニーズが無くなることは商品価値を失うことと同じだ。商品価値が下がれば値崩れし、やがてどんなに安くても買い手がつかないという状況に陥る。

 技術者個人を売り物にするのではなく、技術サービスや製品を売り物にするビジネスモデルに変容していかない限り、定年が65歳を超えるかもしれない時代に同じ職場で最後まで働き通すことは難しい。幸い、一昔前と違い、アイデアとやる気さえ持っていれば大企業と対等に渡り合えるインターネットという素晴らしい世界が目の前に開けている。今求められているものは何か、そのニーズを的確に理解して形にしていく事ができれば新しいビジネスモデルを作り上げることが出来るだろう。様々なしがらみを乗り越えてその努力を始められるかどうか、要はその勇気に全てがかかっている。(三)
 

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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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