JSP_Blog

IMジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

「トリム」

2014-08-22 11:35:57 | 日記
今週の始めだったか、ネットのニュースに『長生き衛星トリム 運用終了へ』という記事が載っていた。
大抵の人は何のことかよくわからず目にも留まらず過ぎ去っていく記事だと思うが、私は思わず「あのトリム??」と心の中で叫んだ。

熱帯降雨観測衛星『TRMM(トリム)』。1997年に種子島宇宙センターからH-Ⅱロケットによって打ち上げられた衛星で、ものすごくざっくり説明すれば、気象衛星『ひまわり』の兄弟みたいなものである。(きっと、関係者に怒られるぐらいざっくりだが)
衛星として初めて降雨レーダやマイクロ波放射計を搭載したものであり、降雨観測を主目的とした衛星である。当時、衛星に搭載されている観測機器のほとんどは赤外線や可視光線等の電磁波を受信して雨雲の状態を観測するような受動型なものに対し、このTRMMが搭載するマイクロ波放射計は能動型で、その名の通り自らマイクロ波を放射し、その反射波から大気の状態を観測できるというしろものであった。他にない方式をとったため、TRMMから得られるデータに多くの人が期待を寄せていた。

私がTRMMに強い思い入れがあるのは、大学時代に研究テーマとして扱っていたからである。TRMMの観測データやアメダスのデータを集め、研究室で日々解析を行っていた。
恐ろしいほど記憶は薄れているが、積乱雲のような厚い雲で覆われた地域におけるTRMMの降雨予測はかなり高い精度であったと記憶している。
ただ、残念なことはこのTRMMの設計段階の運用期間は3年程度と短く、後継機が作られるような話も当時はなく、この取り組みは続くことなくすぐに終わると聞いていた。
それが今回のニュースで、実は17年間に渡り観測を続けていたことがわかり、また「GPM」という後継機も既に打ち上げられていることがわかった。
物事は継続することが大切で、例えうまくいかなくてもそこで得られたものを次につなげていくことが重要である。

近年多発するようになったゲリラ豪雨等の異常気象、異常気象のメカニズムの解明や細かなエリアでの降雨量予測の精度があがれば、きっと防げる災害も多くなるだろう。
つい先日、広島で大規模の土砂災害がおきたが、土砂災害自体を防ぐことは難しいが、早期に避難勧告を出すことはできるようになる。
衛星による気象観測が今後も続き、自然災害による被害が縮小されることを期待したい。
また、土砂災害にあわれた方々が、安堵して暮らせる日々に早く戻れるよう強く願う。(ほ)

monipet
  動物病院の犬猫の見守りをサポート
  病院を離れる夜間でも安心

ASSE/CORPA
  センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
  「できたらいいな」を「できる」に

OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
  短納期HEMS開発をサポート!

GuruPlug
  カードサイズ スマートサーバ

株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする