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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

再生医療とロボット技術

2016-04-04 08:39:40 | 日記
 iPS細胞の中心地と言えば山中先生のいる京都だが、大阪もまた阪大の医学部長澤 芳樹先生がドクドクと動く細胞シートで心筋の再生医療を成功させて一躍有名になっている。関西は再生医療を中心にした医療分野の熱気が今大変な盛り上がりだ。東に目を転じると慶応の医学部長 岡野 栄之先生が神経細胞を再生させる研究で名を馳せている。これは東京だ。また、山海 嘉之社長が率いるサイバーダイン社はロボット技術で医療分野にも進出して注目を集めている。これは筑波。世界を変えるほどの変革と推進力を持つ再生医療とロボットの分野から東西のリーダ澤、岡野、山海の各氏が一堂に会して自らの夢を語り合う会議が先日兵庫県の淡路島で行われた。2日に渡って行われたその会議を「ITあわじ会議」と呼ぶ。

 年1回行われているその会議は既に15回目だということだったが、毎年異なるテーマで、今年は再生医療とロボットという日本が世界でイニシアチブと取っている分野にスポットライトをあててそのリーダーたちをお呼びして講演してもらうという趣向だった。たまたま私もそこに居合わすことができ直接お話を聞くことが出来た。

 リーマンショック後のアメリカが次の世代の覇権をいち早く握るために国をあげてリソースを集中したのがエネルギーとバイオだったわけだが、その熾烈な競争の中、少なくともバイオの分野ではその一部の非常に重要な再生医療の分野では日本が先頭を走っている状況がはっきり見て取れ非常にうれしかった。アメリカも急激に巻き返しを図ってくるだろうが負けないで進んで欲しいと切に願っている。

 一方産業ロボットの分野では先頭を走っていたのに、それをコントロールする人工知能(AI)分野の研究開発でアメリカに遅れをとりつつある日本の技術も人間の脳が直接ロボットをコントロールするという、昔見たサイボーグの世界を実現する技術の実用化で先頭に出ようとしている。

 AIが進化して人間の仕事を奪うという話題はあるが、人間自体が進化する話しのほうはあまり聞かない。しかし、これから数年のうちに人間の神経回路で直接機械をコントロールする技術が実用化される。例えば事故で下半身まひになってしまった人がロボットの外骨格を着て健常者と同じように動き回ることが可能になる。この技術が進めばさらにその先、人間の能力の拡張に向かっていくだろう。また、機械(マシン)の力によって能力向上したサイボーグだけでなく、遺伝子操作によってデザインされた高機能人類が誕生してくる可能性もあるだろう。

 ITあわじ会議には日本医師会の理事が聴衆の一人として参加しておられ、質問の時間に手をあげて一言述べていらっしゃった。その言葉が印象的だった。先進医療や先端技術は世界を変えて行くだろうが、それらは経済的に豊かな人と豊かでない人を大きく分ける技術でもある。私たち医者はどんな人たちに対してもあまねく医療を実施したいと考えて努力しているし、平等な医療こそが日本が世界に先駆けて実現した誇るべき制度である、と。そう、先進医療は金がかかるのだ。未来の技術が身近になるのはまだ相当先のことのようだ。このギャップを埋めて行くのも、私たち技術者の仕事だと痛感した。(三)


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株式会社ジェイエスピー
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