SST

　我が家の近くにかつて存在した松下通信、2011年に工場が閉鎖された後、長い間そのままとなっていましたが、今年3月無事新しい街開きを迎えました。

　空き地となっている間は、跡地に何ができるのか、折りある毎に話をしていました。神奈川でも東京に近く3万8千平方メートルものまとまった土地。このご時勢に工場ができることはなく、大型商業施設や大規模マンションになることは予想がつきましたが、具体的に何の施設ができるかの予想は、その人の願望が入り込み本当に様々でした。

　蓋を開けてみると、作られるのは「Tsunashimaサスティナブル・スマートタウン」。技術開発施設、商業施設、集合住宅を併合し新エネルギー等を活用した環境配慮型都市でした。

　自国外では初めての施設となるアップル社の「技術開発センター」や「タウンエネルギーセンター」、「水素ステーション」、近隣の慶応大学の「国際学生寮」集合住宅の「プラウド綱島SST」など続々と建設が進んでいます。電気自動車ならともかく、圧倒的に数の少ない燃料電池自動車向けの水素ステーションを作ってどうするのだろうとも思いましたが、街全体での新エネルギー利用率向上を推進するためのひとつとして設置されているようです。（燃料電池車に供給されているところは残念ながらまだ見たことはありません）

　我が家での何よりの関心は商業施設です。松下通信の跡を追うように閉鎖となってしまった商業施設「アピタ」が「アピタテラス」として復活するということを聞いたときは家族で大喜びしました。アピタ閉鎖後、日常使いのスーパーをやむなく別の所に変更しましたが、お値段もやや高め、お惣菜も今ひとつしっくりきません。復活すればそうした些細なストレスからも軽減されます。一番最後に着工となったアピタテラスの出来上がっていく姿や、入る予定のテナントが次々の発表されていくに従い、期待は盛り上がっていきます。

　いよいよ待ちに待ったオープンの日。想像以上の人出でしたが、施設自体は期待を裏切られることの無いものでした。一昔前の複合スーパーだった以前の姿からは一新されています。衣服類の販売はかなり少なめで、食品部分はかなり充実しています。専門店もチェーン店が多いですが、かぶりもほぼ無く、よく使うところばかりです。スタバが併設された本屋が入っているところも大きなポイント。「近くにあったら便利なお店」のスタンスに沿った店作りが徹底されていました。

　SST前の交差点、かつて車の量は多いものの人が歩いている姿はあまりありませんでしたが、街開き後、常に交差点に横断待ちの人がいるようになり、すっかりと人の流れが変ってしまいました。オープン直後に比べれば人出もやや落ち着いてきたので、長居しやすくなってきています。当面の間、休みの度に入り浸ることになりそうです。（池）



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