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鳥なんて・・

 私が鳥を大嫌いだというのはこのブログで何度も書いてきた。鳥といってもその中心は鶏なのだが、物心ついたときにはもう大嫌いだったから、どうして嫌いになったのか自分でもまったくわからない。とにかく鶏を見ると全身に悪感が走る。悪感というより恐怖といったほうがいいのかもしれない。先日もバスで塾生を迎えに行って少し狭い道に入ったら、鶏が2羽歩いていた。呑気に餌を啄ばんでいるようだったが、私はその姿を見た瞬間思わずブレーキをかけて、「鶏だ!!」と叫んでしまった。「何でこんなところに鶏がいるんだ!」と半ば悲鳴のような声を上げながら、ゆっくりと鶏の横を通っていったが、絶対に鶏が視界に入ってこないように斜めを向いていたので、運転がしにくくて困った。とにかく、鶏だけはだめだ。私から半径5m以内に鶏が入ってきたら間違いなく失神してしまうだろう、決して大げさではなく・・。
 こんな私でもほんのたまに鳥に興味を持つことがある。昨日もそんな感じだった。車を車庫に入れて車から降りたら、車庫の裏を流れる川の崖っぷちに生えた木の枝に何かがいるのを見つけた。じっと目を凝らしてみたが、何なのかわからない。そっと近づいてみた。

 

 鳥だ!!たまたま持っていたデジカメでその姿を写してみた。かなり近づいていっても、まったく動かない。時折こちらを見るくらいで私のことなど眼中にないといった様子だ。何をしているんだろう?川面を見ているようだから、餌をとろうとしているのだろうか?かなり長い間見ていたが、まったくといっていいほど動かない。まるで「木鶏」のようだ。そのうち私の頭の中に何ていう鳥なんだろう?という疑問がわいてきた。カラスよりも少し大きめで、羽の色は白と灰色がったうすい青、見ようによってはきれいな鳥だ。前にも何度か見かけたことはあるが、こんなにじっと観察したのは初めてだ。余りに動きがないものだから、私のほうが焦れてしまい、その場を離れてしまった。PCで名前を検索してみようと思ったのだ。
 「野鳥図鑑」と入力してみたところ、鳥の大きさ別に写真が載っているサイトを見つけた。「カラスよりも大きい鳥」というのをクリックして調べてみたが、鳥の写真がずっと並んでいる画面は決して気持ちがいいものではない。ゾッとするような写真の中に、見つけた!こいつだ。「ゴイサギ」だ!!思ったよりも簡単に名前がわかった。嬉しくなって「ゴイサギ」の Wikipedia も読んでみたら、思いがけないことがいくつか分かった。「英名Night heron(夜のサギ)の通り夜行性で、昼間は樹上等で休んでいる」なるほど、まるで動かなかったのは眠っていたからなのだろうか。「鳴き声は大きく『クワッ、クワッ』ときこえ、夜に飛びながら鳴くので不気味である」それじゃあ、以前羽音とともに「クワッ、クワッ」と鳴きながら飛んでいった鳥は「ゴイサギ」だったのかもしれない・・。などと思っているうちに「ゴイサギ」って漢字でどう書くのか知りたくなった。
 もちろんこれもすぐに分かった、「五位鷺」と書く。でも「五位」って何だろう?それに関して面白い話が載っていた。
 「『大鏡』によれば、醍醐天皇が神泉苑に遊んだとき、池に一羽の鷺が見えた。天皇は下人に鷺を捕獲するよう命じたが、鷺は飛び回りかなわなかった。廷臣の一人が「勅なれば畏まれ」と叫ぶと、鷺は天皇の下へ飛来し、羽根をたたんだ。天皇はこの鷺の行動を喜び、従五位に叙したという」

 なかなか由緒正しい鳥なんだな・・。
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