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救心

 別に年だから、などと愚痴るつもりはない。かと言ってまだまだ若い、などと見栄を張りたくもない。だけど、やっぱり年齢を感じずにいられなくなってきた。悔しいけど事実だから仕方がない。
 と言うのもこのところなぜか心臓が痛む。子供の頃から心臓がきゅっとなったり、裏側が痛くなることはよくあったが、最近はその頻度が高くなってきた。痛みがきつくて我慢できないほどだったら、さすがの私も「病院に行かねば」と思い切ることもできるだろうが、それほどでもないから、病院に行く気にはなれない。でもやっぱり心臓が痛いのはいやだ。気分が悪い。なので、少しでも痛みがなくなれば、と思って薬を飲むことになる。「救心」だ。


 この「救心」はサイズとしては大きな壜に入ったものだが、それでもこんなに小さい。一粒一粒が小さなものだから、これくらいの壜でも相当な数入っているが、これだけ小さいと壜に貼られたラベルの文字がむちゃくちゃ小さい。老眼の進んだ私ではこんなに小さな字を読み取ることは無理な相談だ。いったい幾粒飲めばいいのか、用法を読もうと思っても読み取ることが難しい。仕方なく、小学生に「何粒飲めって書いてあるか読める?」とたずねてみた。
 するとさすがに小学生、即座に「大人は2粒って書いてあるよ」と教えてくれた。若いって、いいなあ・・。
 だけどこの「救心」、口に入れると子供の頃よく飲まされた「宇津救命丸」によく似た味がするのはなぜだろう。成分が似ているのだろうか?気になって調べてみた。
 「救命丸」は、4種類の動物性生薬、ジャコウ(麝香)・ゴオウ(牛黄)・レイヨウカク(羚羊角)・ギュウタン(牛胆)と4種類の植物性生薬、ニンジン(人参)・オウレン(黄蓮)・カンゾウ(甘草)・チョウジ(丁字)からできているらしい。いずれも生薬なので、0歳児から飲んでも体に害はないと言われている。一方「救心」も、センソ(蟾酥)・ジャコウ(麝香)・ゴオウ(牛黄)・ニンジン(人参)・レイヨウカクマツ・シンジュ(羚羊角末・真珠)・リュウノウ(龍脳)・動物胆という8種の動植物生薬がそれぞれの特長を発揮して、どうきや息切れにすぐれた効きめを現わすと効能に謳われている。
 なるほど、どちらも生薬からできているため、広い意味では漢方薬の範疇に入れてもいいようだから、成分が似ているのはある意味当然なのかもしれない。(成分を細かく調べてみようとしたが、なんだかおどろおどろしい物から抽出しているようなのすぐに止めた。全部調べたら気持ち悪くて薬を飲めなくなってしまう・・。ただ、「救心」をなめたり、口の中で溶かすようにして服用すると、舌や口中がシビレたようになるのは、成分中のセンソ(蟾酥)に局所麻酔作用があるために生じるものだというのを知ったときはちょっとばかりぎょっとした)
 
 ここ数日寒さが急に厳しくなって、私も風邪を引いたのかもしれない、一昨日から声が嗄れてしまって、はなはだ聞き辛い。風邪を引いて鼻声になることはよくあるが、こんなに嗄れ声になってしまったのは珍しい。別に大声を張り上げたわけでもないのにどうしてなんだろう。風邪薬はずっと飲んでいるが、なかなか声が戻らない。ここ数年、一度風邪を引くと元通りになるのにかなり時間がかかってしまうから、自分なりに用心しているつもりだが、毎年冬になる前に一度は軽い風邪を引いてしまう。まあ、これで免疫ができ、二度と風邪を引かずに一冬すごせるのが毎年の恒例だから、仕方のないことかもしれないが、やっぱり少しでも早く治さなくちゃいけない。
 ただ今年は寒さがもっときつくなると心臓がキューンと縮むことが多くなりそうないやな予感がしないでもない。念のため「救心」をいつも手の届くところに置いておかねばならないかもしれない・・。そうだ、「ユンケル」も忘れずにね!。
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