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経済センサス

 先月下旬に、見知らぬおばさんがやって来て、「経済センサス」という調査票を置いていった。「国内のすべての事業所・企業を対象とする国の重要な調査です」と調査票の入った大きな封筒には書いてあったが、何のための調査なのか全く分からなかった。しかし、お国のためなら協力せねばならない。おばさんが、「じゃあ、2月の8日に取りに来ますね」と言って帰って行ったので、忘れないように、塾の事務所の机の上に置いておいた。
 だが、物忘れの激しい私であるから、「あっ!」と思いだしたのは数日前。慌てて調査票を封筒から出して記入し始めたのだが、はたと止まってしまった。
 6番目の項目に「売上(収入)金額、費用総額及び費用内訳」とあり、「平成23年1月から12月までの1年間の売上(収入)金額及び費用総額などについて記入してください」と但し書きがあった。私の塾の収支決算はすべて妻の担当であり、どれだけの収入があり、どれだけの支出があるのか、私は詳しくない。もちろん大雑把には把握しているが、確定申告書をもとにして記入せよと書いてある以上、いい加減な数字でお茶を濁すわけにはいかないから、担当者に任せるのが一番だと、妻にこの調査票に書き込んでくれるよう頼んだ。すると・・、
「無理だって、23年の分なんてまだ集計してないもの。今月中に決算書を作って税理士さんのところに持って行って申告書を作ってもらうんだから、3月中旬までは書けないと思うよ」
「そうか・・。でも、どうしたらいいんだろう?」
「電話してみりゃいいんじゃないの?ここに電話番号が書いてあるよ」
たしかに「経済センサス コールセンター」のフリーダイヤルの電話番号が載っていた。

 すぐに電話してみたが、「こちらは記入の仕方を説明する部署だから、そうした質問は各自治体にしてくれ」と言われてしまった。「役に立たないなあ・・」と思いながらも、仕方なく市役所に電話してみた。すると、こちらは「それなら、確定申告が終わってから提出して頂けばいいです。職員に郵送提出用の封筒をもっていかせます」と、実に明快に答えてくれた。市役所に問い合わせてこれだけ明確な返答をもらったのは初めてだった。市役所の方がコールセンターよりもしっかりしているなんてちょと不思議だったが・・。
 しかし、23年度の収支具合を尋ねるのに2月に調査票を回収しようと日程を決めるなんてどうかしている。大きな会社ならいざ知らず、私の塾ほどの小さな事業所までを対象にするなら、確定申告が終わってからでなければ、円滑な回収を望むことはできないだろう。それくらいのスケジュールが理解できない奴らが、こうした統計を集めて何を見つけようというのだろう。バカみたい・・。


 センサスのキャラクターだそうだ・・。
「 ビルくんはビル、ケイちゃんは経済を表しています。事業所・企業の象徴であるビルに統計調査を意味するペンを持たせ、経済をシンボル化した¥マークと共に、親しみやすいキャラクターにしました。”よく見、よく知り、クリアな統計データで経済社会の未来を築こう”という思いが込められています」

 こんなもの考えている暇があったら、実施時期を見直せばよかったのに・・。

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