先日、お仕事関係のミーティングで
「水・空気・栄養」というセミナーを聞いてきました。
その内容はあまりにも膨大すぎて、
とてもここでまとめられる話ではないので省略しますが
人間が生きていく上での大事なことをたくさん教えていただきました。
そのミーティングの最後に
「先月のセミナーで本を注文された方、本が届いております」との
アナウンスがありました。
私は先月は参加していないのだけど、何だろう…と
興味津々でのぞいてみたら
「幸せを育む素敵な人間関係」という題の小冊子でした。
「余分はありますか?」と聞くと
「あと、1冊です」といわれ、すぐに購入(500円でした)
朝の電車で「私を離さないで」を読み終えたので、
帰りの電車の中でこの小冊子を読みました。
私はセミナーに参加していなかったので(内容を知らなかったので)
実はこの本にはあまり期待はしていなかったのですが、
なるほど。。。と思うことがたくさんでした。
そのセミナーの講師で、この本の筆者の柿谷さんのプロフィール…。
カリフォルニア州ルーズベルト高校を首席で卒業、
ロサンゼルス・コミュニティ・カレッジ、
イリノイ州ウィートン大学卒業、
ジョージア州立大学大学院および心理学院で
カウンセリングを学ぶ。
ウイリアム・グラッサー協会認定上級インストラクター、
臨床心理士、日本カウンセリング学会認定カウンセラー、
日本選択理論心理学会認定現実療法認定カウンセラー
などの肩書きがあり、3児の母…だそう。
本の内容のさわりを書いてみます。
人間には5つの
『基本的欲求』がある。
1.愛・所属の欲求…愛し愛されたい、仲間の一員でありたい。
2.力の欲求…認められたい、達成したい、人の役に立ちたい。
3.自由の欲求…自分で選びたい、強制されたくない。
4.楽しみの欲求…自分の好きなことをしてエンジョイしたい。
5.生存の欲求…食べたり飲んだり、休んだりしたい。
これらの基本的欲求を日常生活の中でうまく
バランス良く満たしている人はきっと幸せな人。
人の行動はこれらの欲求を満たそうとして動機づけられる。
「上質世界」
基本的欲求を満たす「人・物・状況・信条」など、
おのおのが選んだイメージ写真のこと。
たとえば楽しみの欲求は同じでも、人によって満たし方が違う。
ある人はゴルフである人は読書である人は映画で…といったように
その人がこの方法で満たしたいと思う願望のこと。
そして、人はこの上質世界
(人生の質を高めるだろうと考えてその人が選んだイメージ写真)
を手に入れようとして行動する。
親は子供に勉強して欲しいと思うと、ガミガミ言いたくなるが
でも、子供も「勉強して良い成績をとる」という
上質世界を共有していなければ
なかなか親の思い通りの行動はしたがらない。
子供の上質世界に、友達とゲームをして遊ぶというイメージ写真があるときに
親が無理やり勉強をさせようとすると、
ふたりの間の親子関係は悪くなる。
『相手の上質世界に何があるのかを知ることは
より良い人間関係を築く上でとても大切』
つい、自分の願望を相手に押し付けがち。
そして自分の思い通りにならないと、
次のような7つの
致命的習慣を使って相手を変えようとする。
1.批判する
2.責める
3.文句を言う
4.ガミガミ言う
5.脅す
6.罰する
7.褒美で釣る
この7つの致命的習慣を使いつづけると
二人の距離は離れてしまう。
次のような行動を選択することで
人間関係を回復するコミュニケーションが取れるようになる。
7つの身につけたい習慣
1.傾聴する。
2.受け入れる。
3.励ます。
4.支援する。
5.信頼する。
6.尊敬する。
7.違いを交渉する。
このあとは「選択理論」というものの詳しくが書かれています。
その中で面白いところ…
筆者が選択理論を学んで実践したことにより、
子供とのトラブルを回避できたエピソードを抜粋してみます。
長男はどちらかというと力(達成感)の欲求の強い子供だったと思います。
そんな彼が、明日は期末テストがあるという前の晩、
自分の部屋で飼っていた熱帯魚の水槽を掃除し始めました。
親の私としては「せめてテストの前の日ぐらい勉強すればいいのに」と
思いました。
以前の私だったら「水槽の掃除なんかいつでもできるんだから、
何も今日、しなくてもいいでしょ!」と言っていたと思います。
「でも、待てよ。どうして彼は今日に限って、今まで延ばし延ばしに
していた水槽の掃除をする気になったんだろう」と考えました。
「人の動機付けは内側から」だと、グラッサー博士はおっしゃっているので
水槽の掃除はどの基本的欲求を満たすことになるだろう、と
考えてわかったことが次のようなことでした。
子供も子供なりに「今から勉強しても明日のテストに間に合わない。
そうなると良い点数は取れない。」と考えたのでしょう。
力の欲求がもともと強い彼は
良い成績を取ることが無理なら、ほかの方法で達成感を得られるものを
自然に脳が求め、水槽の掃除をすることを選んだのだと思います。
たぶんそういうことなんだな…と理解した私は今から勉強しても間に合わないという
判断には共感できたので「勉強しなさい」とは言いませんでした。
…中略…
では、中学のときに「勉強しなさい」と言ってあげなかった我が家の長男は
不幸せな人生を歩んでいるでしょうか?
そんなことはありません。
アメリカの大学を卒業してコンピューター関連の会社に就職し、
生き生きと彼が望む人生を送っています。
ガミガミと母親がうるさく注意することよりも
学校や職場でさまざまな問題に直面し、
疲れて帰ってくるこどもや夫がほっとリラックスできる
温かい家庭を築くことの方が大切なのでは…と思います。
人生は自分がより良い選択をすることで変えられます。
過去のせい、人のせい、環境のせい、にしないで
自らが状況を判断し、ベストと思う選択をし、
ベストを尽くしていると必ず道は開かれます。
なぜなら、そこにはチャレンジしたことで成長した自分がいるからです。
この水槽の掃除のところを読んで、噴出しそうになりました。
まさに、うちの
番人のことだ~~~
番人も自分の机の上に水槽を置いていて、
「どうしてこんなときに!」と思うときに掃除を始めるのですよ~~
小冊子の話を
番人にして
「そうだったのか、達成感を味わいたかったのね」というと、
「そんなこと、考えていない」と、本人。
「だって、脳が自然に考えることだもん、無意識なんだよ、きっと」
それにしても「致命的習慣」まさに私だわ。。。
それについて、続きは次に…。
長い文をここまで読んでくれてありがとう。