1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えただけで、苦しい人生が、楽しい人生に。2331話目】 20年前、拙僧父他界の時、父友人高僧が「おめでとうございます。父君、無事、人間界での仕事を終えて、卒業されたね」と。

2021-12-08 21:54:44 | 法話
読者が「住職の法話で、住職が葬式の導師入堂後、棺桶の中を覗き込んで『ほら、見れば見るほど、よう死んどる。こんな安らかな顔して死なれちゃ、笑って送るしかないですな』と遺族、会葬者に語り掛け、その場を和ませた、との話が。900人以上も葬式をしてくると、何か『葬式ならでは』の話ってないですか」と。
【追伸】
この読者に「まあ、色々あるけど、じゃ、遺族が思案した話をしようかね。ある檀家爺様の時には『カツラを付けたまま棺桶に入れるか、カツラを外して棺桶に入れるか』で、結構時間を掛けて議論が為されたそうだよ。何せ、遺族以外は、この故人がカツラだとは、誰1人も気付いてなかったので、棺桶の中を覗いて、禿げ散らかしていたら会葬者は皆、どんな顔していいか困るだろう、と。が、結局、カツラを外して、そのままの姿で送ろう、という結論に。葬儀の焼香の時、拙僧は会葬者全員、前焼香を指示するので、故人の顔が。すると、会葬者の大半が焼香の時『えっ』と目を見開き、二度見を。中には、笑いを堪えてるだろう、と思える人も。実に和やかな葬式でしたね。和やかに送られる人生を歩いて来た人だったもんね、故人さんは」と。





【住職の法話。考え方を少し変えただけで、苦しい人生が、楽しい人生に。2330話目】 3年前、52歳で他界した元極道の男性が「もし許されて、また人間に生まれる事が出来たなら、今度こそはまともな道を」と。

2021-12-08 16:47:05 | 法話
独身男性が「結婚は邪魔」と。対し、拙僧「刑事が犯罪者に『結婚は』と。『30秒フラットで逃げる為には、家族は邪魔』と。返して犯罪者が『あんた、家族は』と問うと『3度だ。それも今、破局寸前だ』と。『30秒で逃げる犯人を捕まえるのに、家族は邪魔だろ』と。そんな環境で生きてるもんな、君は」と男性に。

【追伸】
この様な会話が、独身檀家男性と暫く続いた。男性が「面白い例えをしますね、住職」と。「ロバートデニーロさんとアルパチーノさんの映画『ヒート』での会話だよ」「へえ、そうなんだ。その映画は見たけど、そんな会話があったかな。まあ、それはいいか。そうですね、似た様な環境ですもんね、私は」「生き方を変える気はないのかい。まだ、30代(当時)だろ」「変える気はない、というより、変えられない、といった方が正解かな」「まあ、人生は人それぞれだもんね。だけど、なるべく、親を、特に母親を泣かさんように」「出来るだけ、そうしたいと思ってます。難しいですが」と。これは、20年以上前の会話。さて、彼の職業はなんでしょう。読者の皆さんも、薄々気付いているとは思いますが。