1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えただけで、苦しい人生が、楽しい人生に。2338話目】 勝海舟さん曰く。「行いは俺のもの。批判は、他人(あんた)のもの。俺の知った事か」と。拙僧も当に、この考え方にて。

2021-12-17 18:00:23 | 法話
常に石橋を叩いて渡る檀家若者が「住職。上司から度々『君はいつも橋を叩き過ぎて壊し、結局、渡れん事が多い。動かずに後悔するより、動いて後悔をしろ。慎重に事を進めていくは大事だが、時間は待ってはくれん』とお叱りを」と。「雨風吹けば桜は散るが、来年はまた、咲く」「そうか。そういう事なんですね」と。

【追伸】
この檀家の若者に「君の上司は『動け。責任は上司の私が取る』と言ってくれてるんだろ。人間が嘘を付いたり、誤魔化したり、動くを躊躇したりするのは、自分を守る為にする行為、人の評価を気にし過ぎる為にて。江戸城の無血開城の立役者、勝海舟さんは『頑なに、辞退すれば、徳川に迷惑が及ぶ』と新政府の要職を受諾された。対し、旧幕臣の福沢諭吉さんらが『二君に仕える不届き者』と痛烈に批判を。返して海舟さんが『自分の行動は、自分で決める。褒めるも、貶すも、他人の主張。自分には関わりなし』と。人が動けば、必ず、批判する者が出てくる。が、結果を出せば、批判する者の口は止まる。犬も歩かにゃ、棒にも当たらんばい」と。







【住職の法話。考え方を少し変えただけで、苦しい人生が、楽しい人生に。2337話目】 結婚は人生の墓場である、の意味を皆、勘違いしとる。本来の意味は、墓場まで一緒に手を取り合って生きる、という事。

2021-12-17 17:11:35 | 法話
檀家で伴侶他界の後を追った最短記録は3日。通夜、葬式、初七日取上げ法事後、健康体の爺様が心臓麻痺で。拙僧との最期の会話は通夜後、爺様が「1年以上、植物状態だったが、毎日顔を見に。妻は天がわしに与え賜うた最高の贈り物だった」と。拙僧の経験範疇だが、奥様他界後に大半は、時間を空けずに旦那は後を。

【追伸】
奥様が植物状態になってからの1年間、爺様とは拙僧、よく会話をした。爺様が「住職よ。日本には『女房と畳は新しい方が』の言葉があるが、そんな事はない。古い畳の方が感触も香りも落ち着く。フランスでは『女とワインは古い方が良い』なる言葉があるそうじゃが、これは経験値と教養の事を言ってるそうじゃが、味わいもその中には含まれてあるんだよな。何にしても、長年、慣れ親しんだ人が横にいてくれるが、最も落ち着けるよな。その存在が消える。これ程に寂しい事は」と。因みに、この爺様は93歳の時、88歳で旅立った婆様の後を追われた。