毎日がHappy気分♪

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そんな私の日常を気ままに綴った日記です。

『自閉症の僕が跳びはねる理由』

2017年01月06日 | 本でハッピー♪

 

東田直樹 著。

 

NHKの番組で知った東田さん。

自閉症で人と会話ができません。

なのに 筆談から始まって、今ではパソコンを使って

自分の気持ちを端的に人に伝えられるようになりました。

驚くのはこの本は東田さんが13歳の時に書いた、ということです。

すごいことです。


 

私の二男も自閉症スペクトラムの中にいます。

今まで彼の住む世界が まるで宇宙の果てのように遠く感じていました。

東田さんの言葉を使って 二男の世界を少しでも感じられれば、と この本を手に取りました

 

自閉症といっても人によってその位置が違うので

東田さんの本に書いてある全てが二男に当てはまるわけではありません。

でも、身体に電気が走るみたいに 目が開かれた解説もありました。

本当はその全てをここに記したいけれど

そうするととんでもなく長くなってしまうので

その中の一部を抜粋します。



27 自閉症の人はどうして耳をふさぐのですか? うるさいときにふさぐのですか?


人が気にならない音が気になるのです。

問題は、その気になるという感じが、みんなには分からないのだと思います。

音がうるさいというのとは、少し違います。

気になる音を聞き続けたら、自分が今どこにいるのかわからなくなる感じなのです。

その時には地面が揺れて、周りの景色が自分を襲って来るような恐怖があります。

だから耳をふさぐのは、自分を守るためにする行動で、

自分のいる位置をはっきり知るためにやっているのだと思います。


二男も聴覚過敏があります。

小さい頃は周りの音を消すために、耳をふさぎ、尚且つ大声を出していました。

24歳の今、さすがに大声を出すことはしませんが

お風呂に入る時以外はいつも耳栓をしています。

彼が家にいる時は 我が家のテレビは消音、もしくはボリュームが限りなく小さくなっているので

とても静かです。



31 偏食が激しいのはなぜですか?


自閉症の人の中には、決まったものしか食べられない人がいます。

1日3回、同じ食べるという行為を繰り返すわけですが、

色々なメニューが苦痛なのかもしれません。

自閉症の人にとっては自分で食べ物だと感じたもの以外は

食べてもおいしくありません。

それは、まるで原っぱで、ままごとのご飯を食べさせられているように

つまらないものなのです。

味覚に異常があると言えばそれまでですが、

きっとたくさんの物をおいしいと感じるまで、

普通の人より時間がかかるからではないでしょうか。


二男の偏食もひどかったです。

小さい頃は牛乳とポテトチップスと麺類しか食べませんでした。

でも、大人になるに従って

好きではないけれど食べる努力をするようになりました。

今は、食卓に上がったものは 眉間に皺を寄せてではあるけれど

頑張って食べています。

そう、゛頑張って” 食べています。



47 自閉症の人の楽しみを ひとつ教えてくれますか?


僕らは、みんなに分からない楽しみを持っています。

それは、自然と遊ぶことです。

人とかかわることが苦手なのは、相手が自分のことをどう思っているのだろうとか、

何を答えたらいいのだろうとか、考え過ぎてしまうからです。

自然は、いつでも僕たちを優しく包んでくれます。

きらきらしたり、さわさわしたり、ぶくぶくしたり、さらさらします。

見ているだけで吸い込まれそうで、その瞬間、

僕は自分の体が生まれる前の小さな分子になって、

自然の中にとけていくような感覚に襲われます。

とてもいい気持で、自分が人だということも、

障害者だということも忘れてしまうのです。

自然は、僕がすごく怒っている時は、僕の心を落ち着かせてくれるし、

ぼくが嬉しい時には、僕と一緒に笑ってくれます。

自然は友達にはなれない、とみんなは思うかもしれません。

しかし、人間だって動物なのです。

僕らの心の奥底で、原始の時代の感覚が残っているのかもしれません。

自然を友達だと思う心を、僕はいつまでも大切にしたいのです。



二男も山が大好きです。

山で暮らしたいとよく言います。

今年はもっともっと山に行けたらいいのにな。



ずいぶん長くなってしまいました。

本当はまだまだ書きたいですが、ここまでにしておきます。

私は我が子が軽度とはいえ、自閉症という世界の中にいることで

情報を仕入れたり、仲間を作ったり、こういう本にも出合いました。

もし、そうでなかったら きっと自閉症とか発達障害とか聞いても

同情はするけど他人事だったと思います。

それはそれでいいと思っています。

ただ、自分がそういう立場になったということは

きっとそれなりの意味があるんだと思うんです。

我が子を守るために、そういう人たちを守るために

まずは知ってもらうところから。

そこからです。

それが私のできることです。


東田さんが本の最初にこう書いています。


「この本を読んで下されば、今よりきっと自閉症の人のことを、

あなたの身近な友達のひとりだと思っていただけると思います。

人は見かけだけでは分かりません。

中身を知れば、その人ともっと仲良くなれると思います。

自閉の世界は、みんなから見れば謎だらけです。

少しだけ、僕の言葉に耳を傾けてくださいませんか。

そして、僕たちの世界を旅してください。」


読んでくれてありがとうございました。

 


 

 

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