やっぱり幸せ♪

日常の色んなこと、特に発達障害を持つ息子との素晴らしき日々を綴っていきたいと思います。

WISC-Ⅳの結果

2017年12月23日 | 息子の広汎性発達障害と強迫性障害、適応障害

冬休みが始まりました。

友達付き合いに悩み、不安の多かった2学期でしたが、息子は一日も休むことなく終業式を迎えることが出来ました。

 

「学校へ行けば、きっとだいじょうぶやで!」

そういう声かけはしましたが、私から登校を促すことはありませんでした。

息子自身が「行ってくる!」と、不安に負けずに登校し続けた結果です。

 

息子もそうでしょうが、私も、休みに入ってほっとしたというか、なんだか力が抜けてしまいました。

しばらくは学校のことを考えずに、週明けからはお正月を迎える準備を頑張り、新年はゆっくりのんびり過ごしたいと思っています。

 

さて、先日息子が受けたWISC-Ⅳの結果を簡単に書きとどめておこうと思います。

 

全検査IQ 100

言語理解 105

知覚推理 89

ワーキングメモリー 118

処理速度 91

それぞれを点で結ぶと、ワーキングメモリーが飛び出たM字型のグラフが出来上がります。

 

低学年の時に受けた検査では、全検査IQ-89だったので、全体的に知能は上がっていて全くの平均値となっていますが、能力のばらつきは知覚推理とワーキングメモリーの間で29、低学年の時より差が開いています。

前回は20の差で、「15を超えるとしんどいと思いますよ。」と言われました。

 

今回の検査で分かったことは、耳から聞くことの方が得意で、目から情報を取り入れて処理することが苦手だということです。

 

息子は全体への指示が理解出来ないことが多かったので、てっきり耳から聞くことが苦手だと思っていました。

視覚上位だと思っていたけれど、そうではなかったのですね。

 

視覚情報を推理したり、まとめることが難しい。

共通の特徴や、全体と部分の関係を把握することも難しい。

図を書き写すことも苦手で、見間違い書き間違いが多く時間もかかるようです。

 

説明書を見ても全く理解出来なかったり、算数の問題を読んでも意味が分からない、というのは、このためかもしれません。

それが、ほんの一言、簡単な声かけがあれば、「ああ、そうか!」と理解することが出来るのです。

また、耳から聞いた情報は覚えることが得意で、目から見た情報は覚えるのが苦手だとも言われ、すごく不思議な感じがしましたが、聴覚上位とはこういうことなのですね。

 

「全体への指示が聞き取れないので聞くことが苦手だと思っていたのですが、聞くことが得意なら、なぜ聞き取れないのでしょうか?」

と、質問したところ、

「検査結果からは平均以上に聞きとる力を持っていて、記憶する力も操作する力もしっかりあります。

聞くだけでなく、同時に考えたり他のことをしなければならない状況で、そちらの方に神経が使われているからだと思われます。」

と、言われました。

 

処理速度の遅さは、何でも人より時間がかかるので納得です。

着替えなど、どんなに練習しても時間がかかります。

声かけすると逆に焦ってうまくいかなくなるので、許容範囲だと思って見守るようにしています。

 

また、言語理解は平均なのですが、対人関係にまつわる理解は不十分で、思い違いをしてしまうことがうかがわれるため、大人が改めて分かりやすく説明することが大切だと言われました。

 

前回の検査では支援学級に入ることを勧められましたが、今回は、サポート次第で通常学級でやっていけるとのことでした。

 

実は、今年の3月に起きた福井県の中学生の自殺が私の胸にずっとひっかかったままでいて、中学進学前にWISC-Ⅳの検査を行うきっかけとなりました。

頑張り屋さんでクラブや生徒会の仕事までしていたというその少年は、発達障害の特性をもっていたのではないかという報道もあります。

誰も彼を救うことが出来なかったのでしょうか。

 

疲れて、宿題が出来ない。

マラソン大会の準備の段取りが出来ない。

〇〇ならありあり過ぎる出来事なのですが、そのことに彼はどんなに苦しんだことでしょう。

追い打ちをかけるような叱責が続いたそうです。

 

出来て当然と思っていることが、脳の機能のせいで出来ないこともあります。

親でも気付かなかったり、勘違いしていることだってあります。

けれど、特性が分かって環境を整えれば、息子の出来ることは増えます。

10出来なくても6か7は出来るし、事実、先生方のサポートで10出来ることも増えました。

 

検査の結果を踏まえ、息子がどういう特性を持っていてどういうことに困っているのか正しく理解し、息子や学校の先生方に分かっていただこうと思っています。