大雨警報のために二日間学校が休校になったり、期末テスト一週間前からクラブ活動が休止になったりして、ずっと家で過ごしていた息子でしたが、6月13日、突然、
「学校へ行く!。」
と、言い出しました。
すでに4時間目が始まっている時間でしたが、通級の先生が空いている時間だったので、4時間目が終了する20分ぐらい前に学校へ送って行きました。
少しの間、通級の先生とお喋りをし、クラスに入ってみんなと一緒にお弁当を食べ、5時間目は担任の先生の国語基礎クラスで勉強し、6時間目は理科の自習だったようですが、これもまたクラスで勉強をしたそうです。
相当疲れたようでしたが、
「よく頑張った!」
と、自分でも満足そうに言っていました。
翌日、14日、息子は5時間目と6時間目を通級教室で過ごすつもりでいたので、昼休みが終わる少し前に学校へ送って行きました。
ところが、5時間目は、クラスで保健の授業を受けたそうです。
それから息子の調子が悪くなってしまい、6時間目は通級教室でゆっくり過ごしていたそうですが、帰宅してからまた調子が悪くなってしまいました。
「うわ~っ!」と叫んだり、ぐるぐる歩き回ったり、私にしがみついてきたり・・・。
いつものことと言えばそうなのですが、その夜は不穏時に飲む頓服のエチゾラム錠を飲んでも落ち着かず、朝方まで、うろうろ、ぐるぐるし続け、ようやく寝付いたのは明け方でした。
翌日、やはり調子が悪いままで、時折涙ぐんでいることがありました。
「怖い、怖い!」
「不安で仕方がない!」
としがみついてくる息子に、
「学校で何かあった?」
と、聞きましたが、答えられないようでした。
「何が怖い?」
と聞くと、
「調子が悪くなること。」
と、息子は答えました。
「調子が悪くなれへんか、そりゃ心配やなぁ。
他には?」
と聞くと、
「これからのこと。」
と。
「クラブのことが心配?」
と聞くと、
「ううん。」
「勉強のこと?」
と聞くと、
「うん。」
「クラスで保健の授業を受けても分からんかったやろ。」
「うん。」
「それで当然やねんで。
今までずっと勉強出来へんかってんから。
分からんまま聞き続けるのって、しんどいよなぁ・・・。」
「高校の中には、中学校の勉強から教えてくれるとこがあるねんて。
だから、心配せんでもええんやで。
〇〇のペースで勉強していったらええねん。」
16日もまだ息子の調子が悪く、
「お腹が痛い。」
「頭が破裂しそう。」
と言って、毎週木曜日に通っている療育にも参加することが出来ませんでした。
15日から17日までが期末テストで、その間、通級の先生は完全フリーとなったらしく、
「受けようと思う試験があれば教室で受けることも、会議室で個別に受けることも、通級教室で試験以外のことをして過ごすことも出来ますよ。」
と、メールをくださいました。
息子は、少しずつ勉強してきた英語の試験だけは受けるつもりでいたのですが、結局、登校出来ず、試験を受けることは出来ませんでした。
その代わり、通級の先生がフリーならと、40分程、私と話をする時間をとっていただくことが出来ました。
その中で分かったのは、14日、5時間目を通級教室で過ごすつもりでいた息子は、通級教室で昼休みを過ごしていた友達に、
「次、教室で保健やで。」
と、誘われて、一緒に保健の授業を受けに行ったそうです。
その後、6時間目は通級教室に戻って来たそうですが、通級の先生が教室に入ったときには、息子は教室の片隅でうなだれていて、泣いていたようにも見えたそうです。
先生が来てからは、息子が腹筋を始めたので、先生も一緒にストレッチなどをして、その後、部活のことなど喋っていたそうです。
「彼自身が決めたとはいえ、自分の意に沿わない予定変更で戸惑ったでしょうし、もやもやしたまま授業を受けても頭に入ってこなくて、余計に調子が悪くなったのかもしれません。」
と、先生はおっしゃってました。
「まだ、以前のようには本を読んでも頭に入ってくる状態ではないですし、今まで勉強していない分、分からなくても当然だということを〇〇にも言ってはいるのですが、分からないまま教室にいると、自分だけが置いていかれているような気持ちになって、どんどん調子が悪くなってしまうみたいです。
先生にここで英語を教わったり、担任の先生の国語の授業は基礎クラスで7人ぐらいなので、『落ち着いて勉強出来る』と言ってました。
本人に『勉強したい』という意思があるのですが、教室で分からないまま授業を受けることはハードルが高いので、通級を使える時間以外にも個別で他の先生にも教えていただくことが出来たらなぁ、と思っています。
もちろん、どの先生でもというわけにはいきませんが・・・。」
〇〇と同じ頃から不登校になったY君は、1年半、別室登校を続け、一日2時間ぐらい応接室で勉強を教わったり工作をしたりして過ごして、3年生からは自分のクラスで過ごせるようになっています。
〇〇はY君のように通えるとは思いませんが、通級と教室だけではなく、その間のもう一つの学びの場所があった方がいいと思いました。
その後、通級の先生とは進路のことや修学旅行のことも話をしました。
進路は、恐らく通信制か単位制の高校になるだろうけれど、息子に合ったサポートをしてくれ、本人が行きたいと思える高校を探していること。
経済的には大阪府の就学支援が受けられる学校がいいが、本人が通い続けられそうな学校を最優先に考えていること。
通信制の高校であっても、〇〇は家で一人で勉強することは難しいし、〇〇が家にいると私も自由に動けなくて、働くことも出来ないので、〇〇には少しずつでも登校出来るようになって、色々な経験を積んでほしいと思っていること。
「〇〇君に、『ここに行きたい』と思える力を付けてあげないといけませんね。
『将来のことを考えてこの学校に行きたい』だったり、『将来のことを考えるためにここに通う』でもいいですし、自分で選んだ学校に入るために、そういうことを考えられるようになってほしいです。」
と、先生は言いました。
この中学校からも、少数ではあるけれど、通信制や定時制の高校に進学された生徒がいるそうです。
残念ながら、卒業せずに中退された方も多いようです。
続いているのは、「将来の仕事のためにここを卒業する」など、何かしら目的を持って通っている生徒だということでした。
「もし、気になっている高校の名前を教えてくだされば、中学校から問い合わせたり、出来る限り情報を集めたいと思っています。」
とも言ってくださいました。
修学旅行については、小学校の修学旅行や臨海学校では事前に旅行を兼ねて予行練習をしていたので、日程などが決まれば早めに教えていただけるようお願いしました。
コロナ禍で、修学旅行の予定・日程が二転三転していて、我が家も事前に旅行出来るか分かりませんが、情報は早い方が助かります。
不安材料を出来るだけ少なくして、参加出来るかどうか考えたいと思っています。
7月も半ばが過ぎ、あっという間に時間は過ぎていきます。
どんな一日であっても、その日一番の過ごし方だと思えるように大切に過ごしていこうと思います。