19日放送れたBS番組「プライムニュース」に出演した志位委員長の発言を視聴しました。 聞き手は、フジテレビ反町理 解説委員長と長野美郷キャスターでした。 1時間近くの番組でしたが、時間を感じさせない真剣な応答が行われた内容であったと感じています。
「しんぶん赤旗」21日付は、この番組での対話の内容を2頁にわたって報道しました。 その一部を紹介したいと思います。
(2~3回)
【貧富の格差の拡大ーー資本主義の”総本山”のアメリカで社会主義の「復権が・・・】
「長野ー綱領改定案の報告で志位さんは、資本主義の矛盾として貧富の格差の拡大を問題視する一方、資本主義の発達が遅れた国々における社会主義的変革は難しいという指摘もしています。 共産党は今の資本主義と社会主義の関係をどうとらえているんですか」
「志位ー私たちは、『二つの体制が共存するという特徴づけは成り立たなくなった』と表明したんですけれども、それでは資本主義の方が万々歳かというと決してしそんなことはない。 利潤第一主義ということが資本主義の原理です。 その矛盾が噴出している。 (綱領一部改定案では)とりわけ貧富の格差の世界的規模での拡大と地球的規模での気候変動について、まさに人類の生存のかかった大問題として世界資本主義の矛盾の焦点になっていると特記しました」
「貧富の格差について言いますと、アメリカの『フォーブス』誌は『世界のビリオネア』ー10億㌦以上の資産保有者がもっている資産総額が、なんとアフリカのGDP(国内総生産)の4年分に匹敵すると』(発表しています)。 そぐらい世界の格差が目もくらむような勢いで広がっている」
「反町ーなりほど」
「志位ーそれから先進国の内部でも、ほぼ例外なく格差が広がっているという状況があるんですね。 その中で私がたいへん印象深かったのが、資本主義の総本山であるアメリカでの二つの世論調査です」
「一つは、大手世論調査機関の『ピュ―リサーチ』。 今年4~5月に実施した調査では、20代~30代の若者の半数が資本主義より社会主義がいいと答えた。 社会主義に希望を見い出している」
「もう一つは、NBC系メディアの世論調査で、女性の55%が資本主義より社会主義の社会に住みたいと答えていることです」
「反町―民主党上院議員のサンダース氏の政策は共産党から見たら、『マル』なんですか。 オッケーなんですか」
「志位ーすべて『マル』と言わないけれど、ずいぶん接点がある」
「反町ーアメリカの人たちのソーシャリスト、ソーシャリズムが意識するのはサンダース氏ですよ」
「志位ーサンダース氏あるいは民主党下院議員のアレクサンドリア・オカシオコルテスさんらの政策を見ますと、富裕層に増税をと(主張しています)
「反町―再配分を強化しますと」
「志位ーそれから、社会保障をきちんとやろうという方向です。 再配分をしっかりやる。 1%のための富裕層や大企業のための政治から、99%の国民のための政治に切り替えようというというのは、私たちと向いている方向は一緒です」
「資本主義の”総本山”のアメリカで、一種の社会主義の『復権』が起こっているというのはたいへん重要なことだと思いますね」