今日、8月6日「広島の日」、今年は、原水爆禁止世界大会が例年のように開催されませんでした。朝8時からのNHKの広島市の記念式典を視聴し、原爆投下時間の8時15分からの1分間の黙とうに自宅で参加しました。
「しんぶん赤旗」は5日、広島市内で、核兵器廃絶日本NGO連絡会が主催して、「核兵器廃絶へ日本はいまなにをすべきか」をテーマに被爆者、国連、政府、与野党代表らが参加して討論会が開かれた様子を伝えました。
こうした幅広い代表による核兵器廃絶をめざす討論会の開催は初めてのことではないでしょうか。以下、要旨を紹介させていただきたいと思います。
「国連の中満泉軍縮担当上級代表ー核兵器禁止条約に関し日本政府に対して『ドアをクローズしないでいただきたい。共通の目的を完全に共有しているということを発信してほしい』と述べました」
「ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)のベアトリス・フィン事務局長ー核兵器で人々を守ることはできない。日本は禁止条約に加盟し、一緒に核廃絶を進めて行くべきです」
「立憲民主党・枝野幸男代表ー(禁止条約は)画期的な条約であり、日本が加盟するためのロードマップをつくるべきだ」
「尾身朝子外務政務官ー核兵器保有国と非保有国の橋渡し役として働きかける」
「日本被団協・田中てる巳代表委員ー戦争をしないために互いの信頼関係をつくることを行っていただきたい。日本政府は禁止条約に署名、批准し、締約国となって、核なき世界の先頭に立ってほしい」
日本共産党の志位和夫委員長は、次ぎのように発言しました。(要旨ー「発言」全文は「しんぶん赤旗」に掲載)
「新型コロナウイルスとたたかううえで、軍事力、とくに核兵器が何の意味ももたないことが明らかになったと強調。軍事費、特に核兵器予算を削り、『医療などのケア、暮らし、途上国支援など、命と尊厳を守るために充てることを求めたい』と訴えました」
「『核兵器のない世界』にどうやって進むかー。志位氏は、①核兵器禁止条約の1日も早い発効、②来年1月のNPT(核不拡散条約)再検討会議で前進をかちとることの重要性を詳しくのべました」
【日本政府に、核兵器禁止条約にサインすることを真剣に検討することを強く求める】として、次ぎのように述べました。
「唯一の戦争被爆国。日本の政府が、核兵器禁止条約に背を向けていることは、先ほどベアトリス・フィンICAN事務局長が『恥』という言葉を使いましたが、恥ずかしいことではないでしょうか。2017年の核兵器禁止条約の国連会議に参加したときに、印象深い出来事がありました。会議場で、不在だった日本政府席に行きますと、大きな折り鶴が置いてあり、そこには、『あなたがここにいてくれたなら』と書かれていました」
「この折り鶴はICANのメンバーがつくったとのことでしたが、あの国連会議に参加した人々の共通の思いだったと思います。私は、被爆75周年にあたって、日本政府が、従来の態度をあらため、核兵器禁止条約にサインすることを真剣に検討することを強く求めるものです」
「また、政府が『黒い雨』訴訟での広島地裁の判決を重く受け止め、控訴せず、ただちに原告の救済措置をとることを求めるものです」