▼銃撃された仏紙、最新号表紙にムハンマド風刺画
仏風刺週刊紙シャルリー・エブドが公開した、2015年1月14日に発行予定の最新号の表紙。「すべては許される」とのメッセージの下で「私はシャルリー」と書かれたカードを掲げながら涙を流すイスラム教の預言者ムハンマドを描いている。
（AFP＝時事 1月13日(火)9時22分）。
▼銃撃の政治紙、預言者の風刺画全面に…反発必至
フランスの複数のメディアは12日、フランスの政治週刊紙「シャルリー・エブド」パリ本社の銃撃事件後、初めての発行となる最新号の1面の内容を報じた。
偶像崇拝を禁じるイスラム教の教義に反し、預言者ムハンマドの風刺画を全面に描いている。14日発売予定の同紙が、イスラム教徒の反発を招くのは必至だ。
最新号1面には、涙を流すムハンマドが「ジュ・スイ・シャルリー（私はシャルリー）」との標語を掲げている風刺画が描かれ、見出しには「すべては許される」と記されている。
この標語は、11日のパリ大行進などで、仏国民が「表現の自由」を訴えるために使ったもので、同紙は、ムハンマドの風刺も表現の自由として認められるべきだとの見解を示したものとみられる。
（読売新聞 1月13日(火)13時33分）
テロが許されないこと、あるいは、表現の自由が尊重されるべきことと
文化帝国主義が許されないことは次元の異なる問題です。
しかし、西洋の文化帝国主義的な言説によって傷つく人々が現実にいる。
日本人だって捕鯨反対の言説には、嘘ではなく共産党から自民党まで、否、
維新や次世代の党まで怒っている。
ならば、西洋の文化帝国主義的な言説によって傷つく人々が現実にいる以上、
それらは、どこかで異文化や異文明と棲み分けの線引きがされなければ
現実世界では衝突を繰り返すしかないのでしょう。
表現自由の上手な制約。
表現の自由からの名誉ある一部撤退。
例えば、アメリカではアフロ系アメリカ人に対する差別表現は、法律ではなく、
社会の＜マナー＞で解決する道を選んだ。まあ、傲岸不遜なフランス人には
そんな保守主義の智慧は期待すべくもないのかな
（↑最近、西野カナさんにはまっている鴨）。
で、なに、
なに、なに、
フランスや英国やアメリカは「市民革命」を経ているのでその民主主義は非民主的な
イスラーム諸国や日本とは違い筋金入り。だから、フランスの言論を表現の自由を
自己制約などすることは許されないし、その必要もない？
改めるべきはイスラーム側や日本の方だ、と。
あのー、「市民革命」を経ていなければ定着しない民主主義などは、
土台、普遍性はないでしょうよ。その「市民革命」を経て民主主義なるものが定着した
はずの英仏米が帝国主義のチャンピオンだった事実はどう理解しますか。
と、そう私は言いたいと思います。
尚、本稿では当然、件の風刺画像は用いませんでした。
これ以上双方に犠牲者がでないように。そう祈ります。
そのたにも、フランスにも保守主義の智慧を少し受け入れて欲しいものだとも。
普遍的な人権なる妄想は捨てて、現実的に譲りあい、自由の範囲に線引きを
取る道を選ぶ保守主義の憲法論の叡智を。
・民主主義とはなんじゃらほい
http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/65344550.html
・民主主義－－「民主主義」の顕教的意味
https://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/a11036903f28f118f30c24f1b1e9f2bf
・民主主義－－「民主主義」の密教的意味
https://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/0364792934f8f8608892e7e75e42bc10
・瓦解する天賦人権論－立憲主義の＜脱構築＞、あるいは、
＜言語ゲーム＞としての立憲主義（1）～（9）
https://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/0c66f5166d705ebd3348bc5a3b9d3a79
・[再掲]戦後責任論の崩壊とナショナリズム批判の失速
https://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/eb5f9dd62bb13f021d085909baf4d1d2
・イスラム女性からベールと尊厳を奪う傲岸不遜なフランスの詭弁（上）～（下）
https://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/c5adb326e331632e8e39aaa1b44d47e5
