英語と書評 de 海馬之玄関

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<再論>応報刑思想の逆襲(5-資料編)

2012年11月28日 20時29分46秒 | 日々感じたこととか
◆裁判員制度:Jury System vs. Lay Judge System裁判員制度は2009年5月21日に施行された「裁判所たる裁判官に「素人」を組み込む新たな「裁判官」の編成ルール」です。それは、①殺人罪、強盗致死傷罪、現住建造物等放火罪、身代金目的誘拐罪、危険運転致死罪等々の重大な犯罪を対象に2009年5月21日以降に起訴された、②地方裁判所で審理される刑事事件について、③裁判員(lay . . . 本文を読む

<再論>応報刑思想の逆襲(4)

2012年11月28日 20時25分08秒 | 日々感じたこととか
◆犯罪者を犠牲者と考える「優しい社会」は正常な社会か?少年や精神障害者、外国人による重大事故や凶悪犯罪の横行を受けて、厳罰化や入国管理の強化、少年法の更なる改正を求める世論が強くなっています。戦後の「加害者の人権は地球よりも重く扱われ、被害者・被害者遺族の要求は羽毛よりも軽く見られてきた」この社会の現状を見ればそれは当然の流れというもの。この社会には、しかし、この現状を目の当たりにしてもなお(よっ . . . 本文を読む

<再論>応報刑思想の逆襲(3)

2012年11月28日 20時19分40秒 | 日々感じたこととか
◆刑法と刑罰の存在理由としての社会秩序維持 犯罪抑止効果の乏しい刑罰は無意味なのか。そもそも、応報刑思想は具体にはどのような犯罪観と刑罰観と親しいのでしょうか。畢竟、刑法と刑罰の目的は特別予防と一般予防です。これは前提とせざるを得ない。而して、繰り返しになりますけれど、一般予防機能とは端的に言えば「刑罰の見せしめ効果」のことであり、究極的には法の権威を維持し法の尊厳を保つことです。 蓋し、 . . . 本文を読む

<再論>応報刑思想の逆襲(2)

2012年11月28日 20時12分34秒 | 日々感じたこととか
◆応報刑思想の逆襲 近代の刑事法体系は、原則、私人の報復を禁止しています。しかし、これは古代・中世、あるいは、支那や(その唐律を継受した)日本の律制において一般的に私人の報復が認められていたということではありません。例えば、江戸期でも特定の様式に則り特定の手順を踏んで発給された免許状を欠いた報復は単なる違法な私闘であり「正当な仇討ち」とは看做されなかったように、どんな社会でも私人の無制限な . . . 本文を読む

<再論>応報刑思想の逆襲(1)

2012年11月28日 20時03分04秒 | 日々感じたこととか
目次◆はじめに◆応報刑思想の逆襲◆抑止効果のない刑罰は無意味か?◆刑法と刑罰の存在理由としての社会秩序維持◆刑罰を受ける権利◆犯罪者を犠牲者と考える「優しい社会」は正常な社会か?◆被害者-被害者遺族の権利はもともと人権のメニューに掲載されていない?◆資料・裁判員制度:Jury System vs. Lay Judge System・精神障害者の犯罪について:触法精神障害者とは何か?◆はじめに尼崎や . . . 本文を読む

ワシントン・ポスト「拡大する中国の影に怯え右傾化する日本」(1)

2012年11月19日 09時52分05秒 | 英字新聞 de 政治経済
下記拙稿に引き続き、「右傾化する日本」という切り口から現下の日本をレポートしたアメリカ有力紙の報道を紹介します。出典は、"With China’s rise, Japan shifts to the right"(The Washington Post, September 21, 2012)、而して、記事タイトルの意味は「支那の興隆に押され右傾化する日本」あるいは「拡大する中国の影に . . . 本文を読む