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自民党敗れたり!

2010年08月19日 18時36分29秒 | Weblog

流石は「政局の達人」、小澤一郎氏が自民党壊滅に向けて必殺の手を放つの、鴨。もし、そうなれば現在の自民党に勝ち目はない、鴨。蓋し、「政局の達人」に対抗するには自民党も、平成の大宰相して「政局の天才=小泉純一郎元首相」のカムバックか、あるいは、<ハートのロイヤルフラッシュ>の線での執行部一新&解党的出直ししかないの、鴨。と、残念ながらそう感じざるを得なかった報道を目にしました。

これです。

◎民主代表選、小沢氏が出馬を検討
民主党の小沢一郎前幹事長は18日、9月の党代表選について、小沢グループ以外からの幅広い支持が得られることを条件に出馬を検討する考えを周辺に伝えた。

(8月19日読売新聞)     



畢竟、これは小澤氏が、代表選挙に出ることで自身が勝っても負けても、「全国の党員&サポーターを巻き込み全党を挙げて政策論争を繰り広げた上での代表選択」が行なわれた実績を積むことで、民主党の自滅を見込み「棚ボタでの政権奪取」を狙ってか、党内での政策論争を封印している自民党との彼我の差を「国民=有権者」に印象づける作戦ではないのか。宮本武蔵と佐々木小次郎の<巌流島の決闘>の名場面の台詞を借用すれば、

小次郎敗れたり!
勝つ積もりなら、なぜ、鞘を捨てた!

自民党敗れたり!
政権奪還を狙うのなら、なぜ、党内の政策論争を封印した!   



畢竟、いかに民主党が政策の素人集団であろうと、また、ビジョンとは到底呼べる代物ではなかろうと、「日本をこんな国にしたいんです」という曲りなりにもメッセージを出す民主党と、ビジョンもメッセージも何も出さない、最初から四球か死球狙いの四番バッターの如き自民党とでは、結局、世論の支持がどちらに集まるかは自明だと思うのです。


要は、(A)現職の菅直人氏が勝てば菅改造内閣は「小澤嫌いの世論」も味方につけられるだろう。それはそれで民主党にとって損な話ではない。他方、(B)自分が勝てば小澤内閣はひょっとすれば内閣支持率ゼロからのスタートになるかもしれないが、時間の経過とともに政党支持率では再度自民党にダブルスコアの差をつけることも可能ではないか。まして、どちらのケースでも、自民党が「誘いの隙=小澤資金疑惑」を力瘤をいれて追求してくれればくれるほど、世論の支持は政策論議とは直接の関係に乏しい「政治と金の問題」に血道をあげる自民党から益々引いてしまうだろう。いずれにせよ、<小澤一郎>が勝っても負けても民主党に損はない。    


と、そう小澤氏は計算した上で、代表戦出馬を決断するのではないか。

而して、そこには、政党を自分の選挙運動のツールと考える与野党の大部分の議員とは全く違う、また、民主党を政権交代のためのツールと考えていた鳩山由紀夫氏や菅直人氏等の民主党幹部連中とも次元の違う、民主党を日本の政治の仕組み自体を変える、よって、日本をぶち壊すツールと位置づける小澤氏の哲学が横たわっているの、鴨。

蓋し、自民党とその支持者にとって、「小澤代表戦出馬」という手は将棋で言う、「読んではいたがいざ指されてみれば嫌な手」ではなかろうか。ならば、自民党も真っ向勝負で行くしかないのではないか。と、そう私は考えています。ことほど左様に、「小澤一郎侮り難し」の感を覚えた報道でした。尚、私が考える自民党の衰微の原因と自民党再起に向けた処方箋に関しては下記拙稿をご参照いただければ嬉しいです。


・民主党政権の誕生は<明治維新>か<建武新政>か
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59444639.html

・自民党解体は<自民党>再生の道
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59586792.html

・自民党<非勝利>の構図-保守主義とナショナリズムの交錯と乖離(上)(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59722931.html

・自民党再生の<切り札>はハートのロイヤル・フラッシュ!
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59398718.html







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