英語と書評 de 海馬之玄関

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今こそ麻生さんから元気をもらいましょう!

2010年03月28日 10時04分19秒 | Weblog

憲法9条教や憲法無効論という左右の社会主義と通底する、「政治」や「権力」というものへの万能感を基盤とした民主党政権。その「政治」や「権力」の万能感から<自民党的政治>、否、<既存の政治>自体に対する批判と軽蔑を流布することで成立した民主党政権。而して、その民主党政権のこの半年の迷走自体が、①グローバル化の昂進著しいこの時代の、②行政領域が肥大化した福祉国家における、③大衆民主主義下の政治を担う政権、そんな政権がフリーハンドでできる政策領域は(旧自民党政権や欧米諸国の政権を見るまでもなく)<既成の政治>の枠組みの中での微修正的なものをそう大きくは超えるものではないことを明確に示していると思います。

パラドキシカルならが、しかし、現下の、①グローバル化の時代の、②福祉国家における、③大衆民主主義下の政権の持つ(かって、19世紀後半までは常備軍さえ満足に制度化していなかった英米を持ち出すまでもなく、夜警国家と比べた場合の)その<微修正>の内外への影響の甚大さもまた、例えば、国によっては、自国に残してきた子供一人当たりにつきその国の平均一人当たり年収を遥かに上回る金額を外国人に給付する「子供手当て」を想起すれば自明ではないでしょうか。ましていわんや、民主党政権がその成立を期す「外国人地方選挙権付与」や「夫婦別姓」においておや、です。



畢竟、かってトーマス・マンが喝破した如く、やはり、「政治を軽蔑する国民には軽蔑に値する政治しか与えられない」のでしょう。而して、このような現実を直視するとき、私は一人の政治指導者の言葉を反芻せざるを得ない。その名は「麻生太郎」。蓋し、彼は単に「愛国=憂国」の士であっただけでなく、類稀な経済通であり、また、官僚機構を存分に運用できる練達の政治指導者、そして、外交スキルにおいても当代随一の力量を持った人物である。と、そう私は評価しています。

畢竟、ハイデッガーの言葉「乏しき時代の詩人」の顰に倣えば、「英雄なき時代」「政治の華々しさ艶っぽさが行政の肥大化の中で埋没せざるを得ない時代」。歴史の比喩を使い敷衍すれば、21世紀初頭のこの社会が「源平の争乱から引き続く鎌倉時代でもなく戦国乱世から元和偃武に至る時代でもない、そんな華やかさとは程遠い室町時代にも喩えられるべき英雄なき時代」であればこそ、英雄なき時代の英雄を僭称した民主党政権とは異なり、英雄なき時代の国家権力の役割の限界性と、他方、英雄なき時代であればこその国家権力の役割の死活的な重要さを熟知する<叡智>を、私は「麻生総理」に感じるのです。

けれども、政治は結果責任。「麻生総理」が2008年世界金融危機の対処という時代の優先課題に殉じたのと同時に、「麻生総理」が(戦後のこの社会に安定と繁栄をもたらした成功体験の「呪縛=しがらみ」の中で、制度疲労に陥っていた)「自民党的政治」の象徴として政権交代を許したことも否定できない事実。

ならば、我々、()政治や権力に多くを期待しない自己責任の原則に価値を置く、()人間の本質的有限性を自覚するがゆえに歴史と伝統、家族と地域に価値を置く、()非教条主義と価値相対主義を旨とする社会改革の漸進的前進の態度としての、(英米の社会思想における)言葉の正確な意味での保守主義に立つ者は、「麻生総理」の言葉をこそ反芻して、かつ、「麻生総理」の言葉を移しかえる<新しい皮袋>を求めるに如かずではないか。而して、現下の情勢で「麻生太郎」の後継として我々が顕揚すべきは「稲田朋美」「小池百合子」「櫻井よしこ」「丸川珠代」「阿部俊子」等々の諸氏なの、鴨。と、そう私は考えています。
    


■麻生太郎の日本の言葉 (^_^)/




■参考記事
・<改訂版>自民党解体は<自民党>再生の道
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/59365402.html

・麻生内閣メールマガ最終号
 ☆捲土重来、麻生総理を平成の足利尊氏公に!
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/58624863.html

・日本を考える<夏>はまだ終らない
 ☆総選挙海外報道-Washington Post総括記事(上)~(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/58629804.html

・日本を考える<夏>はまだ終らない
 ☆総選挙海外報道-New York Times 総括記事(上)~(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/58633148.html

・日本を考える<夏>はまだ終らない
 ☆総選挙海外報道-Financial Times 総括記事(上)(下)
 http://blogs.yahoo.co.jp/kabu2kaiba/58636731.html



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