西海(にしがい)賢二先生より標記の会報を1冊、私へも贈ってくださりました。ありがとうございます。
この会報には、
西海賢二「続史料もて史料を、伝承もて伝承を」
西海賢二「自治体史編さん事業の現況と課題―ある自治体史丸投げの実態から―」
2本の論考が掲載されています。前者は、前号の論考で言及した江戸時代現愛知県域の豪農古橋家で19世紀前半に当主を務めた人物につき、その後継者「人生儀礼」に関する史料を、翻刻しながら解説しています。後者では、自治体史誌編さん事業の歴史につき本質的な問題点を(教団史2ヶ所を含め)27もの自治体に関わってきた経験から、実例を挙げつつ提起しました。私自身が現在、専門のテーマとは別途、自治体史編さん事業史研究も進めている立場だけに、先生自身の経験を記述した文章に接し、かかる歴史との向き合い方を改めて考えさせられました。