澄み渡る空を見上げたあの日―――
「カガリ様、お早くシェルターに避難を。」
「いや、私はここでいい。それより、住民の避難は済んでいるな?」
「はい、滞りなく。」
「なら、お前たちも早く行ってくれ。」
「しかし…」
困り果てた侍従に一度向き直って微笑んで見せると、私の頑固さを知って諦めたのか、彼は会釈してこの場を去った。
そうして、一人には広すぎるこの部屋の大窓から、私は再び空を見上げた。
何処までも澄み渡った青い空。その向こうでこの国を亡き者にしようと、ネオ・ジェネシスが牙を剥いているなんて、まるで想像できない。
誰一人いなくなったこの内閣府、いや、オノゴロの街全てがひっそりと静まり返り、最悪が降りかかるどころか、まるで楽園のようだ。
でも、私は知っている。
二年前、目の前で見たあのジェネシスの脅威を。
そしてあの時と同じように、今、彼は戦ってくれている。
私1人が逃げる訳にはいかない。
不思議だな…
もしかしたらこの0.1秒にも満たない切那、私はあの光に焼き尽くされ、この国とともに魂すら消えてなくなる脅威に晒されているのに、ちっとも恐ろしいと思わない。
「お父様も…こんな気持ちだったのかな…」
ふと、爆炎の向こうに消えていく父の姿を思い出す。
死より恐ろしい―――蹂躙。
意志も、自由も、未来さえも奪われてしまう。
あの時、連合軍…いやブルーコスモスに奪われそうになったオーブを守るために、父はその身を盾にした。
そしてまた再び、オーブはその理念を奪われようとしている。
デュランダル議長の描く未来図、『ディステニー計画』。
産まれた時、既にその子の未来は決定される。友人も、学校も、仕事も。そして…結婚も。家族すら選択の余地はない。
欲を奪われた人間は、戦う必要がない。議長曰く「欲望があるから人は嫉妬し、争いを止めない。
決められた道を歩むことこそが平和への道」だという。
しかし、本当にそれで人は幸せなのだろうか?
「欲望」という言葉は、言い換えれば「夢」や「希望」とも言えなくはないはず。
既に死ぬまで決定された未来に夢や希望という文字はない。ただ黙ってひたすら命尽きるその日まで、定められた運命を進むことに、果たして人は己が人生を全うした、と言い切れるだろうか?
そんな議長から見れば、「人の自由な意思と平和」を謳うオーブは真っ先に敵対する相手だ。
こうして今、私…いや、このオーブにその凶刃を振り下ろそうとしている。
彼のいる空に、私は真っすぐ視線を向ける。
逸らしはしない。逸らした方が負ける。
いや、それだけじゃない。
同じ未来を支えてくれようとするキラやラクス、マリュー達AAの皆やバルトフェルド、そして―――アスラン。
皆が守るために戦ってくれている。その盾である私が目を背けるわけにはいかない。
いつの間にか祈るように両手を握り、眼を閉じ念じる。
彼らの無事を。
それから…
―――続きはこちらから。
***
お久しぶりに本宅のお題SSの方をUPしてみました。
よろしければチラリと眺めてやっていただけると嬉しいです(-人-)
ちょっとばっかし「大人描写」な部分も入っておりますが、露骨ではないので全年齢で大丈夫かと。
はてさて。
本日はofflineの方もチョロッと更新してあります。…と言ってもスパークのスペース情報だけ(苦笑)
新刊は出せれば出しますし、出せなかったら出せません。何を当たり前のことを言っているのか、と言われればそれまでですが、ちょっと色々立て込むことがありまして。
あれだけガンカフェだの、遊びに行きまくっている人が「時間がない」という訳なかろう!―――と言われれば「ごもっとも!」なのですが、ある意味ガンカフェは現在唯一の公式情報なので、更新されるとこちらのモチベーションも上がる。言い換えれば創作の原動力になるのです。本当に公式が動かないと、全く持ってテンション上がらないので、ガンカフェ(ことりカフェもファフナーカフェもですが)は欠かせない!ご了承いただけましたら幸いです。
ともかく新刊が発行できるようであれば、また情報UPいたします。新刊が無ければスペース既刊誌だけ並べて終わるでしょう。あ、あと予約発注でした7月の新刊の直接手渡しもさせていただきます。
多分スペースにはそんなにいないかと思います。やはり密になるのは未だリスク高いですし、買い物してあと天気が良ければちょっと外に行っているかも。なるべく空気が流れているところにいて、長居しないようにしようかと思っています。
そんな感じです。
後はガンカフェの種イベントがコースター&クリアボトルの新製品がまた登場するので、それを買いに行きたいな♪ というか、我が家の食器棚の一つがほぼクリアボトルに占領されつつあります。
押し入れはアスカガ同人誌&グッズでいっぱい。食器棚はクリアボトル…
鴨志田家は、ヲタク屋敷と化して来てます。
これで家が潰れたらどうなるんだろう。撤去作業しに来た人が「・・・(-△-;)」呆れてものも言えない表情になりそうですわw
「カガリ様、お早くシェルターに避難を。」
「いや、私はここでいい。それより、住民の避難は済んでいるな?」
「はい、滞りなく。」
「なら、お前たちも早く行ってくれ。」
「しかし…」
困り果てた侍従に一度向き直って微笑んで見せると、私の頑固さを知って諦めたのか、彼は会釈してこの場を去った。
そうして、一人には広すぎるこの部屋の大窓から、私は再び空を見上げた。
何処までも澄み渡った青い空。その向こうでこの国を亡き者にしようと、ネオ・ジェネシスが牙を剥いているなんて、まるで想像できない。
誰一人いなくなったこの内閣府、いや、オノゴロの街全てがひっそりと静まり返り、最悪が降りかかるどころか、まるで楽園のようだ。
でも、私は知っている。
二年前、目の前で見たあのジェネシスの脅威を。
そしてあの時と同じように、今、彼は戦ってくれている。
私1人が逃げる訳にはいかない。
不思議だな…
もしかしたらこの0.1秒にも満たない切那、私はあの光に焼き尽くされ、この国とともに魂すら消えてなくなる脅威に晒されているのに、ちっとも恐ろしいと思わない。
「お父様も…こんな気持ちだったのかな…」
ふと、爆炎の向こうに消えていく父の姿を思い出す。
死より恐ろしい―――蹂躙。
意志も、自由も、未来さえも奪われてしまう。
あの時、連合軍…いやブルーコスモスに奪われそうになったオーブを守るために、父はその身を盾にした。
そしてまた再び、オーブはその理念を奪われようとしている。
デュランダル議長の描く未来図、『ディステニー計画』。
産まれた時、既にその子の未来は決定される。友人も、学校も、仕事も。そして…結婚も。家族すら選択の余地はない。
欲を奪われた人間は、戦う必要がない。議長曰く「欲望があるから人は嫉妬し、争いを止めない。
決められた道を歩むことこそが平和への道」だという。
しかし、本当にそれで人は幸せなのだろうか?
「欲望」という言葉は、言い換えれば「夢」や「希望」とも言えなくはないはず。
既に死ぬまで決定された未来に夢や希望という文字はない。ただ黙ってひたすら命尽きるその日まで、定められた運命を進むことに、果たして人は己が人生を全うした、と言い切れるだろうか?
そんな議長から見れば、「人の自由な意思と平和」を謳うオーブは真っ先に敵対する相手だ。
こうして今、私…いや、このオーブにその凶刃を振り下ろそうとしている。
彼のいる空に、私は真っすぐ視線を向ける。
逸らしはしない。逸らした方が負ける。
いや、それだけじゃない。
同じ未来を支えてくれようとするキラやラクス、マリュー達AAの皆やバルトフェルド、そして―――アスラン。
皆が守るために戦ってくれている。その盾である私が目を背けるわけにはいかない。
いつの間にか祈るように両手を握り、眼を閉じ念じる。
彼らの無事を。
それから…
―――続きはこちらから。
***
お久しぶりに本宅のお題SSの方をUPしてみました。
よろしければチラリと眺めてやっていただけると嬉しいです(-人-)
ちょっとばっかし「大人描写」な部分も入っておりますが、露骨ではないので全年齢で大丈夫かと。
はてさて。
本日はofflineの方もチョロッと更新してあります。…と言ってもスパークのスペース情報だけ(苦笑)
新刊は出せれば出しますし、出せなかったら出せません。何を当たり前のことを言っているのか、と言われればそれまでですが、ちょっと色々立て込むことがありまして。
あれだけガンカフェだの、遊びに行きまくっている人が「時間がない」という訳なかろう!―――と言われれば「ごもっとも!」なのですが、ある意味ガンカフェは現在唯一の公式情報なので、更新されるとこちらのモチベーションも上がる。言い換えれば創作の原動力になるのです。本当に公式が動かないと、全く持ってテンション上がらないので、ガンカフェ(ことりカフェもファフナーカフェもですが)は欠かせない!ご了承いただけましたら幸いです。
ともかく新刊が発行できるようであれば、また情報UPいたします。新刊が無ければスペース既刊誌だけ並べて終わるでしょう。あ、あと予約発注でした7月の新刊の直接手渡しもさせていただきます。
多分スペースにはそんなにいないかと思います。やはり密になるのは未だリスク高いですし、買い物してあと天気が良ければちょっと外に行っているかも。なるべく空気が流れているところにいて、長居しないようにしようかと思っています。
そんな感じです。
後はガンカフェの種イベントがコースター&クリアボトルの新製品がまた登場するので、それを買いに行きたいな♪ というか、我が家の食器棚の一つがほぼクリアボトルに占領されつつあります。
押し入れはアスカガ同人誌&グッズでいっぱい。食器棚はクリアボトル…
鴨志田家は、ヲタク屋敷と化して来てます。
これで家が潰れたらどうなるんだろう。撤去作業しに来た人が「・・・(-△-;)」呆れてものも言えない表情になりそうですわw