花は下向きに咲きます。真下から写しました。
西日があたる玄関の日よけに、サネカズラを植えています。
近くの山に普通にあるのですが、あまり知られていません。
通りがかりの人から、これなあに?」と聞かれます。
「サネカズラです」
これで挨拶終了にすればいいものを、以下に話が及ぶと、うんざりされます。
分かってて書きますけど、よろしく。
名にしおはば 逢坂山の さねかづら 人に知られで 来るよしもがな
三条右大臣
「百人一首」の有名な歌です。
意味は、
「逢う」という言葉をその名に持っている逢坂山のサネカズラよ。
その蔓(つる)を手繰(たぐ)るように、人に知られずに、来る手だてが欲しいものだ。
これでテストは合格点かな?
説明すると「よう知っとるんねえ…」と感心されますが。
でも、もっと先まで知ってるんよ。
蔓を繰るってね、実際に引っ張ってみないと理解できませんよ。
蔓は、とんでもない方向まで伸びてるんですね、地面を這って草に紛れ込んだり、他の木の枝に絡んだりしてました。
三条右大臣の気持ちもそうなのかな。
なお、小寝(さね)は、一緒に寝て愛し合うことで、さねかずらに掛けた言葉ですって。
みそひともじ(三十一文字)に、た~くさんの意味を込めたのが、あの時代の情報伝達ツールだったんですね。
上の写真は雄花です。
キュウリやカボチャもそうですが、雌花が咲かないうちから雄花は咲いて、アリや虫を呼び寄せています。
咲いた雄花は一日で萎れて落ちますから、雌花が咲いたときのために(他の)雄花の花粉を運んでもらえる手だてをしているような気がします。
ウチのサネカズラの雌花は、明日には咲くかと思います。
サネカズラの写真は、こちらです。
(花は下の方になっています)