「古典講読」の講師・鉄野昌弘さんが編者の一人だったので、
KADOKAWA『万葉集の基礎知識』を買った。
1年近く前のこと。
気になる項目を読んでいただけだったが、先日、ぼ~っと読んでいたら
懐かしいお名前があって、びっくり!
「五音と七音のリズム」(第1章の、第3節の、第2項)
(茶色の字が引用文)
五音と七音の句は、万葉集に載る歌の基本となっている。ではなぜこの二種類が基本となっているのか。『日本古典文学大辞典』の「和歌」の項目(担当は久保田淳)内の「声調」には、「和歌はいずれの歌体にせよ、五音と七音を基調とするが、なぜこの二種が選ばれたのかはいまだ十分説明されていない」と述べられている(1985年)
また、赤羽淑も、「和歌の韻律」において、「和歌における五七五七七という定型の成立は、わが国固有のものであるのか、中国詩型の影響によるものであるのか、それはいまだに解決を見ない難問である」と述べている(1993)。久保田淳・赤羽淑の掲出に導きを得て、諸説を掲げよう。
藤原定家を筆頭に、平安時代の和歌などの研究者であった赤羽淑さんは、家が近くだし、何かとご縁もあったので、親しく付き合っていた方なのだ!
で、本文の続き、どんな「説」が掲げられているかというと
日本固有とする説・本居宣長(18世紀末の国学者)
中国詩型の影響によるとする説
先進国である中国の「五言詩・七言詩」の句調に範をとった影響を排除することはできない(青木正児・1970年)
国語教育においては
文部省学習指導要領(2017年)
「古文や漢文を声に出して読むことで、心地よい響きやリズムを味わう」
結論として、筆者(廣川昌輝)は、愛略、以下のように締めくくっている。
「五音・七音のリズムの由来」という分からない点に拘泥するのではなく、「日本の古文・和歌」と「中国の漢文・漢詩」に共にある「五音・七音」の「ここちよい響きやリズム」を見出して感じ取ろう。日本が多くの文化を隣国中国から学んだことを理解し、子どもたちの教育においては、未来志向の文化交流を育もう。
以上、『万葉集の基礎知識』の下記ページより
1、万葉集の内側
三、歌のかたちとくふう
(2)五音と七音のリズム
ちょっとばかり専門的な文章を、端折って書き留めたので、分かりずらいかも…。
実際の本文を読んでくださると、正確ですが。
*****
話を戻して、赤羽淑さんのお宅にお邪魔した折には
たくさん写真を撮りました(庭の花です)
あの花の数々を紹介すれば
ブログが途切れることはないとも、考えているところ…💦
KADOKAWA『万葉集の基礎知識』を買った。
1年近く前のこと。
気になる項目を読んでいただけだったが、先日、ぼ~っと読んでいたら
懐かしいお名前があって、びっくり!
「五音と七音のリズム」(第1章の、第3節の、第2項)
(茶色の字が引用文)
五音と七音の句は、万葉集に載る歌の基本となっている。ではなぜこの二種類が基本となっているのか。『日本古典文学大辞典』の「和歌」の項目(担当は久保田淳)内の「声調」には、「和歌はいずれの歌体にせよ、五音と七音を基調とするが、なぜこの二種が選ばれたのかはいまだ十分説明されていない」と述べられている(1985年)
また、赤羽淑も、「和歌の韻律」において、「和歌における五七五七七という定型の成立は、わが国固有のものであるのか、中国詩型の影響によるものであるのか、それはいまだに解決を見ない難問である」と述べている(1993)。久保田淳・赤羽淑の掲出に導きを得て、諸説を掲げよう。
藤原定家を筆頭に、平安時代の和歌などの研究者であった赤羽淑さんは、家が近くだし、何かとご縁もあったので、親しく付き合っていた方なのだ!
で、本文の続き、どんな「説」が掲げられているかというと
日本固有とする説・本居宣長(18世紀末の国学者)
中国詩型の影響によるとする説
先進国である中国の「五言詩・七言詩」の句調に範をとった影響を排除することはできない(青木正児・1970年)
国語教育においては
文部省学習指導要領(2017年)
「古文や漢文を声に出して読むことで、心地よい響きやリズムを味わう」
結論として、筆者(廣川昌輝)は、愛略、以下のように締めくくっている。
「五音・七音のリズムの由来」という分からない点に拘泥するのではなく、「日本の古文・和歌」と「中国の漢文・漢詩」に共にある「五音・七音」の「ここちよい響きやリズム」を見出して感じ取ろう。日本が多くの文化を隣国中国から学んだことを理解し、子どもたちの教育においては、未来志向の文化交流を育もう。
以上、『万葉集の基礎知識』の下記ページより
1、万葉集の内側
三、歌のかたちとくふう
(2)五音と七音のリズム
ちょっとばかり専門的な文章を、端折って書き留めたので、分かりずらいかも…。
実際の本文を読んでくださると、正確ですが。
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話を戻して、赤羽淑さんのお宅にお邪魔した折には
たくさん写真を撮りました(庭の花です)
あの花の数々を紹介すれば
ブログが途切れることはないとも、考えているところ…💦