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黄帝内経素問 玉機真藏論篇 第十九 第二節 語句の意味

2012-07-10 09:54:45 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 玉機真藏論篇 第十九

第二節

 帝曰。善。夏脈如鉤。何如而鉤。

 岐伯曰。夏脈者心也。南方火也。萬物之所以盛長也。故其氣來盛去衰。故曰鉤。反之者病。

 帝曰。何如而反。

 岐伯曰。其氣來盛去亦盛。此謂太過。病在外。其氣來不盛。去反盛。此謂不及。病在中。

 帝曰。夏脈太過與不及。其病皆何如。

 岐伯曰。太過則令人身熱而膚痛爲浸淫。其不及則令人煩心、上見欬唾、下爲氣泄。

 

語句の意味

鉤=

黄帝内経素問 平人氣象論篇 第十八 第二節 語句の意味 2-2

黄帝内経素問 平人氣象論篇 第十八 第二節 夏 訳

 

心=五季、春夏長夏秋冬の夏に配当され、五臓、肝心脾肺腎の心。

南方=五位、東西南北中央の南に配当される。

火=五行、木火土金水の火に配当される。

 

浸淫=丹毒のようなおでき。

丹毒=溶血性連鎖球菌による皮膚病の一種。

浸淫=しだいにしみこむこと。段々進むこと。

<素問気交変大論>「心熱し胃痛んで浸淫をなす。」

<注>「熱、周身に流る故に浸淫をなす。」

浸淫瘡=病名。心火脾湿があり、凝滞が散ぜず、また風邪を感じることによって、皮膚に鬱しておこる。初期は形が粟米の様で、瘙痒がおさまらず、掻き破ると黄水が流れ、急速に蔓延し、浸淫し片をなし、甚だしいものは身熱がある。すなわち急性湿疹の類。

<入門>「浸淫瘡は初め生ずるに甚だ小なり。先ず痒して後に痛む、汗出て浸淫し、肌肉を湿爛し延って偏身に至る。もし口より発して四肢に流散するものは軽く、四肢より発生して然る後、口に入るものは重し。」

<金匱要略臓腑経絡先後病>「問うて曰く、脈脱、蔵に入れば即ち死し、府に入れば即ち癒ゆ。何の謂ぞや。師の曰く、一病たるに非ず、百病皆然り。譬えば浸淫瘡の如し。口より起り流れて四肢に向う者は治すべし。四肢より流れ来りて口に入る者は治すべからず。病外に在る者は治す可し。裏に入る者は即ち死す。」

 

煩心=心煩(しんはん)に同じ。

<霊枢癲狂篇>「頭重く目赤し、甚しうして煩心す。」

<注>「煩心すれば躁急にして寧からず。」

<五乱篇>「故に気が心に乱るれば則ち煩心す。」

心煩=しんぱん・胸苦しい状態。

 

欬=咳・がい・声あり痰のないものを咳という。<素問生気通天論>「秋は湿に傷られ、上逆して欬す。」

唾=①五液の一つ。涎とあわせて涎唾あるいは唾液と称する。腎経の一絡脈は、上って舌本を挟み、舌下の廉泉穴に通じているので腎との関係が深い。腎虚水泛(陽虚)で多唾するものは、唾液はさらさらしていて冷たく、腎陰不足により虚火上炎するものは、唾液は少なく咽は乾き、口中がなまぐさく塩からい感じがする。

<素問宣明五気篇>「腎は唾を為す。」

②吐(と)に同じ。

<素問脈要精微論>「肺脈搏つこと堅にして長なるはまさに血を唾することを病むべし。」

 

氣泄=

①気が汗に随って外に出ること。<素問挙痛論>「(けい)すれば腠理開き、栄衛は通じ、汗は大いに泄す。故に気泄という。」

②気が下行すること。俗に放屁という。<素問玉機真蔵論>「上は欬唾をあらわし、下は気泄をなす。」

③気滞して泄すること。気瀉(下痢をする疾病の一種)ともいう。多くは鬱怒に食を挟むことにより、肝気が脾を犯しておこる。症状は胸膈の痞悶、腸鳴腹痛し、瀉すると痛みがやわらぎ、しばらくしてまた痛み出す、怒るとひどくなり、舌苔は薄く脈は弦細を呈する。

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