亡き父は賢い人間のことをよく「目から鼻に抜けるような」と言っていた。そんな形容にマッチする女子・芦田愛菜主演作。
永瀬正敏がどの作品にも多出するから混乱しかねないが、今回は優しいお父さん。
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永瀬正敏がどの作品にも多出するから混乱しかねないが、今回は優しいお父さん。
両親が嵌る新興宗教、姉は既に抵抗して出奔している。中3の主人公は苦悩する。入信のきっかけが、未熟児で生まれた自分を救うため、と知っているからその苦しさは倍増する。
黒木華、池谷のぶえ、宇野祥平等、脇を巧者がかためるが、伯父役の大友康平の演技が良い。まさに表現者のポテンシャルである。
同じ作品に、岡田将生と高良健吾が居ると少し見分けがつかないが。
芦田愛菜ちゃんが主役では、筋書きは当然こうなるのでは?と思い込み激しく観てしまうのは、老人性である。
先日、ある作品の試写を観たのだが、予告編でその作品が出てきた時『もう観ましたけど..』と心中で呟く、今年65歳の子どもです。