落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

中共瓦解近し?

2012年06月02日 | 政治・外交
ソビエト連邦は1922年建国し、1991年解体消滅した。その寿命69年だった。
1949年中華人民共和国は建国した。以来63年経った。
このところ中共幹部子弟の海外移住が進んでいると云う。
あたかも天変地異を察知したネズミのごとくに。
日本では在日中国大使館の一等書記官にスパイ疑惑が発覚したが、それどころではないらしい。
いよいよ共産党一党独裁、共産党王朝に寿命がきたのであろうか。
スムースに五族が独立に移行すれば、これほど目出たいことはないが。
燃え尽きる前にシナ人民を引きつけるためになにかをしでかすとも限らない。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成24(2012)年6月2日(土曜日)通巻第3670号 <前日発行>
http://melma.com/backnumber_45206/

 中央委員204人のうち187名の家族・親戚は海外居住、すでに外国籍
 中央委員候補167名のうち、142名が同様に海外拠点、外国籍を取得した


 共産党王朝の独裁はまもなく終わるという自覚があるのだろう。そうでなければ、なぜ「愛国」を獅子吼する共産党トップの家族、親戚の85%以上が事実上、祖国を捨てているのか? 中国ではこれが「愛国」なるものの実態であり、ならば「上に政策あれば、下に対策有り」のくにゆえに、庶民は「愛国無罪」と叫んで暴動に走る。

 栄耀栄華は一代でおわり、杜子春の夢のごとし。
 三代で独裁は滅びる。だから、その前にさっと海外へ拠点を移し、財産を移動させ、残りの人生か、もしくは子孫どもは別の人生を楽しめとばかり、日本人には想像のつかない人生観が共産党トップの殆どの脳裏を支配しているかのようだ。

 紅色貴族、または赤い貴族。共産党トップの子供らは大概が米国留学組であるが、米国の調査に拠れば「高官の子弟になればなるほど成績が悪く、奨学金付きの州立大学には合格しないが、高額の学費(5万ドルから7万5000ドル)が必要な有名私学への留学が目立つ」 という。

   政治局トップの胡錦涛の子は米国留学組、習近平の娘と薄煕来の三男、薄瓜瓜はハーバード大学留学、後者は卒業。江沢民の孫の江志成もハーバード大卒業、呉邦国の娘、憑沼東、趙紫陽の孫娘、趙可可も米国の大学でMBAを取得した。
トウ小平のライバルだった陳雲の孫娘、陳暁丹も、黄華元外相の子も、李肇星前外相の子も。現在の外相楊潔チの娘、楊家楽はエール大学。これらの子弟、孫娘等を総称して紅色貴族というよりも、「財富製造単位」と呼ぶ。

 共産党ヒエラルキーは政治局常務委員9人、政治局25人(左常務委員を含む)。そして、中央委員、中央委員候補の四層からなるが、中央委員204人のうち187名の家族親戚は海外居住、すでに外国籍を取得しており、中央委員候補167名のうち142名が同様に海外拠点、外国籍保有という凄まじい実態が判明した。

「また中央委紀律委員会委員127名の内、113名が同様の状態にある」という。(香港誌『動向』5月28日発売号)。
 嵐の前に蟻も蛙も安全地帯へ逃げる。共産党支配、まもなく瓦解するのではないか。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成24(2012)年 6月1日(金曜日)弐 通巻第3669号 
http://melma.com/backnumber_45206/

 北京市党大会が延期された。替わりに北京軍区党大会に胡錦涛が軍最高幹部らと出席
 周永康は新彊ウィグルで、李長春は四川で党代表にかろうじて当選


 異変はまだ続いている。
 日本において中国人外交官を書類送検、尖閣を東京都が購入に十億円の寄付など、さぞ中国がいきり立っていると勘違いしそうだが、いま中国は「それどころではない」。
 反日行動など、とても起こせる状態ではない。そればかりか地区レベルの党大会を延期しているくらいである。

 5月23日、胡錦涛は軍幹部の郭伯雄、徐才厚、梁光烈を伴って、北京軍区の党大会に出席していた事実が判明した。
そこで胡錦涛と郭伯雄は「軍は党の支持に従い、部隊を強固に固めなければならない。党中枢に絶対の忠誠を誓い、軍と党を指揮するのではなく、党中央すなわち胡錦涛主席の命令にしたがうことが政治安定に繋がる」と演説した。郭は訪日を取りやめたばかりだった。

 北京の党大会は第十八回党大会の北京代表を選ぶ手はずだが、五月中に開催だった日程が六月にもつれ込んだ。意外な延期理由は明らかではないが、現北京市党書記の劉棋が70歳を迎えることと関連があるとも言う。 北京が党大会を五月中に開催するという決定は2011年12月22日付け北京時報が報じていた。

 現在までに26の行政区(省レベル)で党大会は終了しており、周永康は新彊で当選、李長春は四川で、温家宝は天津で、胡錦涛は江蘇省で、習近平は上海で、李克強は山東省で、それぞれ当選している。
まだ決まらないのは呉邦国、賈慶紅、賀国強の三人。まだ党大会が開催されていないのは北京市、浙江省、重慶市、寧夏回族自治区そして湖北省の五つ。

 こんなおりに福建省福州市では別の異変が起きた。
 日本のAV女優、蒼井そらが福州市内のイベント会場に現れるや、車道に溢れるファンが彼女を囲んで、福州市内目抜き通りの交通が麻痺した。彼女のツィッターには一千万人の中国人がフォローしているという。
日本のことをあしざまに批判する中国共産党トップの言動と、庶民の行動がこれほど明確な差異がでた象徴的事件と言えそうである。