安保法案がいよいよ参院本会議に上程されるところまできた。
野党は議長の不信任案を出したり、国会周辺では共産党をバックとする九条の会などのグループが「戦争法案」反対で連日騒いだ。
国会内理事会では、民主党や共産党の議員がスマホで記念撮影に興じる姿が報道されていたが、皆浅はかな顔に見える。国民の税金で対案もなく「戦争抑止法案」の邪魔をしている輩だ。
■【緊迫・安保法案】野党の「セクハラ」作戦に反撃 参院議長が女性衛視投入 民主・小宮山泰子氏「女を利用するな!」2015.9.16 23:04
http://www.sankei.com/politics/print/150916/plt1509160083-c.html
ポストに「九条の会」のパンフレットがよく入っている。
カネのかかる立派な上質紙のカラー印刷。カネはあるところにあるらしい。
加瀬英明氏メールマガジン(15日~17日)より
http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi
野党は議長の不信任案を出したり、国会周辺では共産党をバックとする九条の会などのグループが「戦争法案」反対で連日騒いだ。
国会内理事会では、民主党や共産党の議員がスマホで記念撮影に興じる姿が報道されていたが、皆浅はかな顔に見える。国民の税金で対案もなく「戦争抑止法案」の邪魔をしている輩だ。
■【緊迫・安保法案】野党の「セクハラ」作戦に反撃 参院議長が女性衛視投入 民主・小宮山泰子氏「女を利用するな!」2015.9.16 23:04
http://www.sankei.com/politics/print/150916/plt1509160083-c.html
ポストに「九条の会」のパンフレットがよく入っている。
カネのかかる立派な上質紙のカラー印刷。カネはあるところにあるらしい。
加瀬英明氏メールマガジン(15日~17日)より
http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi
日本を守る〈1〉~「第9条」は平和をもたらさない~
私は安保法制の審議が続く国会のまわりを訪れるごとに、反対派の人々の幟やプラカードを見て、「アホ」と思った。
「日本は戦争をしないと誓った国」「戦争反対」「戦争はゴメンだ!」といった幟(のぼり)や、プラカードだが、行くべき場所を勘違いしている。国会ではなく、麻布の中国大使館の前で気勢をあげるべきなのだ。
中国の習近平主席は「5000年の偉大な中華文明の復興」を「中国の夢」(チュグオモン)として煽って、しばしば公的な場において、「戦争の準備を進めよ」と命じている。
中国の発表によっても、毎年、国防支出を世界のどの国よりも大きく増している。いったい、日本政府と中国政府のどちらが、戦争熱に憑(つか)れているのだろうか。
162年前にペリーが黒船を率いて江戸湾にやってきた時に、もし、浦賀の海岸に「日本は戦争をしないと誓った国」という幟を立てて迎えたとしたら、アメリカによってたちまち侵略されて、後にアメリカがフィリピンを奪った時のように、抵抗した数十万人か、数百万人の国民が虐殺されていただろう。
120年前の日清戦争、110年前の日露戦争に当たって、「戦争反対」といっていたとしたら、日本が中国のチベット、ウイグルになったか、ロシアによる支配を受けていたはずだ。
反対を叫ぶ男女は怠惰だから、日本の幕末からの苦難の歴史を、まったく学んでいないのだ。
日本に“平和憲法”という呪(まじな)い札があるからといって、世界の弱肉強食のありかたが、ちょっとでも変わるわけではない。
“平和憲法”は、平和をもたらしてくれない。そんなに“第9条”がすばらしいものなら、中国の脅威を切実に蒙っている、インドからフィリピンまでの諸国が競って改憲して、“第9条”を採用していたにちがいない。
ウクライナ憲法に“第9条”があったとしても、ロシアが2014年に白昼、ウクライナからクリミア半島を奪い取るのを、阻止できなかったはずだ。ロシアは軍服から記章をはぎとった部隊を、民兵として偽装して、クリミアに乱入させた。
東西冷戦が終わってから、1994年にアメリカとイギリスはロシアとともに、万一、ウクライナが侵略されたら、軍事的に守ることを保証するブダペスト合意文書を交わしていた。
ところが、アメリカも、イギリスも腰が引けて、動かなかった。
日本を守る〈2〉~米軍に頼り「保護ボケ」患う
8月30日の日曜日に、安保法制に反対する3万3千人(警視庁発想)の人々が、国会の前に集まって気勢をあげた。
そのなかに、女子大生グループという娘が、フーゾク嬢のように臍(へそ)を露出して、「WAR IS OVER・IF YOU WANT TO」という、英語のプラカードを掲げていた。
フーゾク嬢風の女子学生がいた場所が、国会前でよかった。
もし、米軍基地の前だったら、アメリカ兵たちが太股と臍を丸出しにした日本娘の訪問を、奇声を発して喜ぶだろうが、「WAR IS OVER」という言葉を見て、在日米軍全員が基地を閉めて、さっさとアメリカへ帰ってしまうことだろう。
それとも、反対派の男女は日本国民だけにとって、戦争が無縁なものになったけれど、アメリカ兵には日本を守るために生命を危険にさらすリスクを負って、駐留を続けてほしいと、思っているのだろうか。
国会前の男女は、日本が67年前に独立を回復して以来、崇高な「平和憲法」があるから、平和を謳歌してきたのだと、誇っている。
だが、この平和は「ヘイワ念仏」を唱えてきた賜物ではなく、アメリカによる軍事保護のおかげ以外の何ものでもない。
日本が降伏した翌年に、アメリカ占領軍が「日本国憲法」を押しつけたが、4年後に朝鮮戦争が始まった。マッカーサー元帥はその僅か2ヶ月後に、“即席憲法”によって日本を完全に非武装したのが失敗だったと、臍(ほぞ)を噛んで、日本政府に警察予備隊を創設して武装するように命じた。
日本は独立回復後も日米安保条約によって、アメリカの軍事保護下に安住するうちに、ヘイワボケではなく、保護ボケを患うようになった。だが、他人の施しにすがって、安逸な生活を貪(むさぼ)っている者が、贅沢を見せびらかしているのは、恥かしい。
戦後70年、アメリカは体力が衰えて、日本を守るのに、日本の助けを求めている。
戦後の日本は武を忘れて、全員が商人の国となった。
幕末に長崎海軍伝習所で教官をつとめた、オランダ士官のカッテンディーケが回想録のなかで、ある商人に「オランダ兵が30人いれば、長崎を占領できる」というと、「それは、お侍さんの仕事です。私にはかかわりがない」と答えたのに、驚いている。きっと、今日の日本にとって、アメリカが武士なのだろう。
日本を守る〈3〉~米軍を日本につなぎ止めよ
私はアメリカを“アコーデオン国家”と、呼んできた。
アメリカはこの戦後70年、外へ向かって撃って出る時期と、羹(あつもの)に懲(こ)りて引きこもる時期を、交互させてきた。
先の大戦が終わると、トルーマン政権が軍縮を進めたが、朝鮮戦争が起ると全力をあげて戦った。アイゼンハワー政権が朝鮮戦争をやっと休戦にもち込むと、内にこもった。
ケネディ大統領がベトナム戦争を仕掛け、ジョンソン政権で本格化した。ところが、大火傷をして、ニクソン政権が南ベトナムを放棄すると、カーター政権が終わるまで、内にとじこもった。
レーガン大統領はそれゆけドンドンと、ソ連に軍備競争を挑んで、ソ連が解体した。アメリカの驕(おご)りは、ブッシュ(子)政権で最高潮に達して、アフガニスタンとイラクを侵攻した。その結果、中東が収拾がつかない大混乱に陥ったから、大失敗だった。
アメリカは海外で戦う意志力を萎えさせて、オバマ大統領はシリア内戦が激化しても動かず、2014年に公けの場で、「アメリカはもはや世界の警察官ではない」と、弁明した。
いま、アメリカはアジアどころではない。
ヨーロッパでプーチン大統領のロシアの脅威が切迫して、NATO(北大西洋条約機構)諸国が緊急対応軍を急編して、演習を繰り返している。
アメリカ軍は中東では毎日、イスラム国(IS)を空爆している。
アメリカ軍はドイツに174、日本に113、韓国に83など、外国に700以上の基地を展開しているが、財政再建のために、国内外の基地の数を減らしつつある。連邦議会議員のなかには、在韓米軍と沖縄の海兵隊を引き揚げるべきだと、主張している者もいる。
ワシントンでは日米安保条約が、アメリカは日本を守るが、日本はアメリカを守らないから、不公平だという声もあがっている。
私は岡田党首の民主党が、安保法制に反対して配っているビラを読んで、肝を冷した。
「日本が直接攻撃を受けていなくても、地球の裏側まで行って、他国の行う戦争に参加しなければ、日本の平和は守れないのでしようか」というのだ。アメリカは日本の「同盟国」であって、「他国」ではあるまい。これでは、公党の資格がない。
アメリカという“アコーデオン”が、綻(ほろ)びつつある。私たちは努力して、アメリカ軍を日本に繋ぎとめておかねばならない。
私は安保法制の審議が続く国会のまわりを訪れるごとに、反対派の人々の幟やプラカードを見て、「アホ」と思った。
「日本は戦争をしないと誓った国」「戦争反対」「戦争はゴメンだ!」といった幟(のぼり)や、プラカードだが、行くべき場所を勘違いしている。国会ではなく、麻布の中国大使館の前で気勢をあげるべきなのだ。
中国の習近平主席は「5000年の偉大な中華文明の復興」を「中国の夢」(チュグオモン)として煽って、しばしば公的な場において、「戦争の準備を進めよ」と命じている。
中国の発表によっても、毎年、国防支出を世界のどの国よりも大きく増している。いったい、日本政府と中国政府のどちらが、戦争熱に憑(つか)れているのだろうか。
162年前にペリーが黒船を率いて江戸湾にやってきた時に、もし、浦賀の海岸に「日本は戦争をしないと誓った国」という幟を立てて迎えたとしたら、アメリカによってたちまち侵略されて、後にアメリカがフィリピンを奪った時のように、抵抗した数十万人か、数百万人の国民が虐殺されていただろう。
120年前の日清戦争、110年前の日露戦争に当たって、「戦争反対」といっていたとしたら、日本が中国のチベット、ウイグルになったか、ロシアによる支配を受けていたはずだ。
反対を叫ぶ男女は怠惰だから、日本の幕末からの苦難の歴史を、まったく学んでいないのだ。
日本に“平和憲法”という呪(まじな)い札があるからといって、世界の弱肉強食のありかたが、ちょっとでも変わるわけではない。
“平和憲法”は、平和をもたらしてくれない。そんなに“第9条”がすばらしいものなら、中国の脅威を切実に蒙っている、インドからフィリピンまでの諸国が競って改憲して、“第9条”を採用していたにちがいない。
ウクライナ憲法に“第9条”があったとしても、ロシアが2014年に白昼、ウクライナからクリミア半島を奪い取るのを、阻止できなかったはずだ。ロシアは軍服から記章をはぎとった部隊を、民兵として偽装して、クリミアに乱入させた。
東西冷戦が終わってから、1994年にアメリカとイギリスはロシアとともに、万一、ウクライナが侵略されたら、軍事的に守ることを保証するブダペスト合意文書を交わしていた。
ところが、アメリカも、イギリスも腰が引けて、動かなかった。
日本を守る〈2〉~米軍に頼り「保護ボケ」患う
8月30日の日曜日に、安保法制に反対する3万3千人(警視庁発想)の人々が、国会の前に集まって気勢をあげた。
そのなかに、女子大生グループという娘が、フーゾク嬢のように臍(へそ)を露出して、「WAR IS OVER・IF YOU WANT TO」という、英語のプラカードを掲げていた。
フーゾク嬢風の女子学生がいた場所が、国会前でよかった。
もし、米軍基地の前だったら、アメリカ兵たちが太股と臍を丸出しにした日本娘の訪問を、奇声を発して喜ぶだろうが、「WAR IS OVER」という言葉を見て、在日米軍全員が基地を閉めて、さっさとアメリカへ帰ってしまうことだろう。
それとも、反対派の男女は日本国民だけにとって、戦争が無縁なものになったけれど、アメリカ兵には日本を守るために生命を危険にさらすリスクを負って、駐留を続けてほしいと、思っているのだろうか。
国会前の男女は、日本が67年前に独立を回復して以来、崇高な「平和憲法」があるから、平和を謳歌してきたのだと、誇っている。
だが、この平和は「ヘイワ念仏」を唱えてきた賜物ではなく、アメリカによる軍事保護のおかげ以外の何ものでもない。
日本が降伏した翌年に、アメリカ占領軍が「日本国憲法」を押しつけたが、4年後に朝鮮戦争が始まった。マッカーサー元帥はその僅か2ヶ月後に、“即席憲法”によって日本を完全に非武装したのが失敗だったと、臍(ほぞ)を噛んで、日本政府に警察予備隊を創設して武装するように命じた。
日本は独立回復後も日米安保条約によって、アメリカの軍事保護下に安住するうちに、ヘイワボケではなく、保護ボケを患うようになった。だが、他人の施しにすがって、安逸な生活を貪(むさぼ)っている者が、贅沢を見せびらかしているのは、恥かしい。
戦後70年、アメリカは体力が衰えて、日本を守るのに、日本の助けを求めている。
戦後の日本は武を忘れて、全員が商人の国となった。
幕末に長崎海軍伝習所で教官をつとめた、オランダ士官のカッテンディーケが回想録のなかで、ある商人に「オランダ兵が30人いれば、長崎を占領できる」というと、「それは、お侍さんの仕事です。私にはかかわりがない」と答えたのに、驚いている。きっと、今日の日本にとって、アメリカが武士なのだろう。
日本を守る〈3〉~米軍を日本につなぎ止めよ
私はアメリカを“アコーデオン国家”と、呼んできた。
アメリカはこの戦後70年、外へ向かって撃って出る時期と、羹(あつもの)に懲(こ)りて引きこもる時期を、交互させてきた。
先の大戦が終わると、トルーマン政権が軍縮を進めたが、朝鮮戦争が起ると全力をあげて戦った。アイゼンハワー政権が朝鮮戦争をやっと休戦にもち込むと、内にこもった。
ケネディ大統領がベトナム戦争を仕掛け、ジョンソン政権で本格化した。ところが、大火傷をして、ニクソン政権が南ベトナムを放棄すると、カーター政権が終わるまで、内にとじこもった。
レーガン大統領はそれゆけドンドンと、ソ連に軍備競争を挑んで、ソ連が解体した。アメリカの驕(おご)りは、ブッシュ(子)政権で最高潮に達して、アフガニスタンとイラクを侵攻した。その結果、中東が収拾がつかない大混乱に陥ったから、大失敗だった。
アメリカは海外で戦う意志力を萎えさせて、オバマ大統領はシリア内戦が激化しても動かず、2014年に公けの場で、「アメリカはもはや世界の警察官ではない」と、弁明した。
いま、アメリカはアジアどころではない。
ヨーロッパでプーチン大統領のロシアの脅威が切迫して、NATO(北大西洋条約機構)諸国が緊急対応軍を急編して、演習を繰り返している。
アメリカ軍は中東では毎日、イスラム国(IS)を空爆している。
アメリカ軍はドイツに174、日本に113、韓国に83など、外国に700以上の基地を展開しているが、財政再建のために、国内外の基地の数を減らしつつある。連邦議会議員のなかには、在韓米軍と沖縄の海兵隊を引き揚げるべきだと、主張している者もいる。
ワシントンでは日米安保条約が、アメリカは日本を守るが、日本はアメリカを守らないから、不公平だという声もあがっている。
私は岡田党首の民主党が、安保法制に反対して配っているビラを読んで、肝を冷した。
「日本が直接攻撃を受けていなくても、地球の裏側まで行って、他国の行う戦争に参加しなければ、日本の平和は守れないのでしようか」というのだ。アメリカは日本の「同盟国」であって、「他国」ではあるまい。これでは、公党の資格がない。
アメリカという“アコーデオン”が、綻(ほろ)びつつある。私たちは努力して、アメリカ軍を日本に繋ぎとめておかねばならない。