落葉松亭日記

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靖国参拝を争点にするのは誰か

2006年06月29日 | 政治・外交
首相靖国参拝 総裁選に影響も  6月29日 4時30分 NHK

小泉総理大臣が、9月までの在任中に再び靖国神社に参拝する可能性を否定しなかったことを受けて、自民党内では、8月15日の終戦の日に参拝すれば、総裁選挙の情勢に影響を与えることになるという見方が出ており、小泉総理大臣の判断が焦点の一つになることも予想されます。
小泉総理大臣は日本時間の28日、滞在先のカナダのオタワで記者団に対し、「靖国神社に年に何回行こうと個人の自由だ」と述べ、9月までの総理大臣在任中に、再び靖国神社に参拝する可能性を否定せず、自民党内では、小泉総理大臣が、5年前の総裁選挙で掲げた公約どおり、8月15日の終戦の日に参拝するのではないかという見方が出ています。これについて、総裁選挙に立候補したい意向を示唆している安倍官房長官に近い議員からは、小泉総理大臣が靖国神社に参拝したとしても、安倍氏自身が参拝するかどうかを明らかにしない以上、総裁選挙への影響はなく、安倍氏が最も高い支持を得ている世論調査の動向が変わることはないという受け止めが大勢です。

ただ、一部には、安倍氏が小泉総理大臣の靖国神社参拝を支持していることから、影響も出かねないとして、新たな戦略も必要になるという意見も出ています。これに対し、小泉総理大臣の靖国神社参拝に批判的な勢力からは、8月15日に参拝すれば中国や韓国との関係がさらに悪化し、靖国参拝問題が総裁選挙の争点として明確になるという指摘が出ています。そして、総裁選挙への対応について言及を避けている福田元官房長官が立候補に踏み切ることも予想されるとして、総裁選挙の情勢に影響を与えることになるという見方が出ており、小泉総理大臣の判断が焦点の一つになることも予想されます。

一方、丹羽・古賀派の代表を務める丹羽元厚生大臣は28日夜、谷垣財務大臣と会談し、総裁選挙で谷垣氏を支援することも検討したいという意向を伝えました。また、両氏は、党内での存在感を高めるため、旧宮沢派の流れをくむ丹羽・古賀派、谷垣派、それに麻生外務大臣を抱える河野グループの3派の合併を今後検討する必要があるという認識で一致しました。


 自民党総裁選は党員以外は関与できないが、次期総裁が靖国参拝(=対中韓外交姿勢)をどう考えるのか興味を持って見ている。
 首相の靖国参拝について中韓の批判を自民党が内政干渉と考えるならば、靖国参拝は総裁選の争点ではない。行財政改革や教育、改憲、国防など山積する争点があるはずと思う。

 ジャーナリスト桜井よし子氏のブログでは
 私は「朝日」の記事に目を引かれた。そこには、中国政府は小泉純一郎首相の今年夏の靖国参拝は織り込みずみだと書かれていた。あの「朝日」が、中国は小泉首相参拝を受け入れたうえで日中関係を考えている

 中国政府は、明らかにこれまでの強硬策とはひと味違う対日政策を探り始めているかに思える。中国が死活的に必要とする日本の援助を得るには、江沢民政権以来の歴史を材料とした対日強硬策ではうまくいかないことに気づいたのだ。歴史や靖国問題を掲げての恫喝(どうかつ)外交に替わる道を探っている兆候が垣間見える

と書いておられる。


 中共の対日外交の転換兆候が現れている現在だが、NHKは報道にさりげなく「靖国参拝批判」を加え、「争点」にしようとしているように見えるが、考えすぎだろうか。

 ちなみに産経新聞は以下のように首相の談話を淡々と報道しているに過ぎない。
首相、靖国参拝は「総裁選の争点にならず」 (06/28 11:21)産経

 靖国神社参拝問題が自民党総裁選の「争点になると思わない」と断言した。また、総裁選に関し、「派閥が集まって誰かを支援しようとしてもまとまらないのではないか」と述べ、総裁選を通じて派閥再編が進むとの見通しを示した。
 首相は、自らの靖国参拝への批判に対し、「靖国参拝すれば首脳会談に応じないことが、いいかどうかという問題だ。参拝してはいけないという人は、中国の言い分に従いなさいという人たちだ。果たしてそれでいいのか」と反論。任期中の参拝については明言せず、「行く、行かないは個人の自由だ。何回行こうが問題にならない」と述べた。A級戦犯の分祀(ぶんし)問題と自らの参拝は「別の問題だ」と述べた。
 派閥については「(総裁選後に)機能も役割も大きく変わっていく。新総裁ができると今までの派閥と違った人の寄り合いができる。それが既存の派閥を壊し、派閥の新しい再編につながっていくのではないか」と分析。さらに「今の派閥の会長クラスがいくら派閥を作ろうとしても今までのような機能は発揮できない」と述べた。
 また、福田康夫元官房長官の総裁選出馬に関しては「本人が決めることだ。誰でも出たい人が出ればいい」と述べた。首相自身は退任後、無派閥を貫く考えを示し、「でしゃばらずに控えめに新総裁を支援していく」と語った。
 一方、日銀の福井俊彦総裁については「(職責を全うすべきだとの考えに)変わりない」と述べた。

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