おはようございます。10月7日土曜日です。広島は曇り、気温17度、陽射しが全くありません。余計に寒く感じます。最近は気温が下がってきましたが、空気が乾燥しているようで、菜園への散水が欠かせなくなっています。種蒔き後の生育も順調なようで、成長を観るのも楽しいものです。そろそろ間引きを行う時期になってきます。
さて、今週の言い訳です。
今週はISM関連データやADP雇用統計、JOLTS求人件数、そして雇用統計と重要な指標の発表がありました。総じてこの結果は良かったと思われますが、週間の相場は、始値149.594円、高値150.157円、安値、147.244円、終値149.275円となり、結局下げて引けています。
10月3日に最高値150.157円を付けた後、不思議な動きが出て、相場を押し下げ、その日のうちに、147.244円まで押し込まれ、その後は徐々に値を戻す動きになっています。
その時の押しが、「為替介入」を彷彿させるものだったようですが、実際は不明という現実。そうしていたら、「コンピュータのプログラム・アルゴリズムの設定ミスではないか」という観測が出ていますが、これとて、真贋は不明。
いずれ確定するとは思われますが、今のところは、これは棚上げして、相場の動きを観ていこうと思います。
もともと150円台では、政府が為替介入してくるのではないかという憶測はありました。上値は重くなっており、「介入」警戒感が十分ありました。
ポジションが相当ロングに偏っていたこともあり、市場は、特に短期の投機筋が売り仕掛けを入れたのではないかという推論もあると思われます。
兎に角、相場は3日に下押しされ、一気に相場は冷やされました。
しかし、いろいろな時間軸でチェックしてみると、3日の下押しは、日足の当日の一目・基準線付近までとなり、その後は急速に値を戻す動きになっています。
その後、149.50円付近まで値を戻すと、再度、上値は重くなり、金曜日大引けへかけて若干調整しています。
3日の下押しで、9月21日安値147.320円を割り込んだことには注意を向けています。ここは、分酢入れという認識をしていますので、ここを割り込むと、相場は下振れ傾向が強くなる、というポイントとなっていました。
若干これを割り込んだわけで、この動きをどう理解するかで、これからのポジション取りが異なってきます。
オーバーシュートだ、と考えれば、反発上昇を考えるようになり、いやいや、相場の定石通り、これからは下振れ傾向になってくる、「戻りは売り」となってくる、という二通りの考え方が出てきます。
今週出てきた指標結果は、FRBに対して、年内利上げを示唆するものとなり、市場はこれをおよそ53%程度織り込みに来たと言います。
市場には、「もう利上げはない」とするものと「まだ利上げはある」とするもののせめぎ合いが続いています。
雇用が順調なのは、経営者の視点に立てば、これから売り上げはまだ伸びる、人手は増やそう、という判断になると思われます。景気は良いという判断になってきます。
物価上昇は、インフレ傾向の上昇や高止まり感、長期化を意味するようになり、利回り上昇傾向になってきます。
失業率が高くなった点については、求人は多いものの、思う職種に就職できないため、高止まりしてるのではないかと推察できるかもしれません。
より賃金の高いところへ就職希望している可能性がありそうですが、その分野では人員の充足状況があり、結果として失業率が高止まりしたと言えるかもしれません。
他にもいろいろ要因はあると思われます。
景気は良い、高インフレ傾向はまだ継続、雇用も堅調となると、FRBは年内利上げを選択する確率が高まってくると思われます。
11月FOMCが注目されます。
最近、FOMC関係者の発言が増えてきています。「タカ派」、「ハト派」双方から声が出ています。「ハト派」は、「もう利上げはせず、しばらく様子を観たい」という趣旨が多く、「タカ派」は、「インフレ傾向は収まっていない、まだ利上げは必要」とするものと思われます。
いずれも、「出てくるデータ次第」という点は一致しているかもしれません。
しかし、基本に立ち返って考えれば、「インフレを退治できたと確信できるまでは利上げを実施」するのが鉄則だし、その結果、景気が腰折れしてきても、やむを得ないとするのが市場の判断。
しかし、最近、FRBに欲が出てきているようで、景気後退を起こさせないようにしながらインフレを退治する、という立場を取り始めているようです。
ソフトランディングとかノーランディングというものです。
これにこだわると、景気後退させてもインフレを退治するという初期のFRBの判断は、とっくに消え去っているのかもしれません。
欲が出ると、判断を誤る恐れが高まります。
かつて、FRBは、「インフレは一時的なもの」として、判断を誤り、その後の大きな利上げに踏み込んでいます。
この過ちがあるからこそ、FRBは、今度は失敗したくないと思っているはずであり、拙速な判断は慎む、という状況になっているのではないかと思われます。
日米金利差もこのままいけばさらに拡大していくことになります。
ドル円の動きは、金利差だけでは説明できません。日本の全体的な国力が低下している点も無視できず、海外投資家に、日本が投資先として魅力があるところにならないと、資金は本邦へ向かってこないと思われます。
日銀については、次回11月会合で動きがあるかもしれないという観測も出始めています。
海外勢は、3月と9月は配当取りを挟んで、売買を繰り返し、しかし、この売買は表に出ないように配意しながら行われます。
まず利益確定売りを行い、安くなったところで、配当取りのための買いを入れ、相場を引き上げに来ます。
売買を仲介する本邦証券会社に対して、「売ってもすぐ買い戻すから」、と注文を付け、証券会社は、受けた銘柄を転売しないまま、社内で保有し、買い戻しに応じていくと思われます。 大量売買で取引をオープンするようなことにならないようにも配意している様子ありありです。
日経平均も戻り基調になってきつつあるように見受けられます。
さて、来週のドル円相場はどう動いてくるでしょうか。
もうしばらくは、「上値は重いが下値も堅い」という状況の中で、堅調に推移していくのではないかと思われます。
本邦機関投資家は、月曜日の東京タイムで、金曜日高値149.535円突きに来ると推察しています。
来週は、PPIやCPI、そして、FOMC議事要旨が公開されます。
今週の指標の結果を踏まえて、いろいろな声が出て来るとも想定できそうです。
今、資金が向かっている市場は、債券市場と思われます。価格は下がり傾向で、利回りは高止まりしていますから、安く購入でき、満期まで保有すれば、ハイリターンが約束できることになります。
ここに目を付けた運用会社も出てきています。国債のみならず、社債になると、もっと高利回りです。その社債も、電力とかエネルギーの公益会社のものとなれば、安全であり、株式市場から債券市場へ向かう資金も出てくると思われます。
市場規模は、債券市場の方が株式市場よりも極めて大きいということを申し添えておきます。
小生の右足の具合ももう少しとなりました。日にち薬ですから、焦らずのんびりとしています。女房は医者へ行けと言いますが、行ったところで骨が早く治るわけでもなく、辛抱して暮らしています。
今週も訪問いただきありがとうございました。良い週末をお過ごしください。合掌