コガモがだいぶ多くなってきました。見た目は小さく目立ちませんが、羽を広げた際などにちらっと飾り羽が見えます。
盛岡のJR駅から商店街への道沿いに、下を北上川が流れる開運橋が架かっており、商店街の入り口付近に七十七銀行ビルがある。その三・四階に岩手雇用促進センターがあった。そこの調査役として二年間お世話になった。主な業務は、移転就職者用住宅(以下雇用促進住宅という)の建設から入居者管理全般に亘る業務であった。岩手県は全国から見てもこの住宅の設置箇所や棟数が多く、入居世帯数も多かった。更には、各種助成金の執行管理の仕事も任されていた。中でも建設業に対する雇用改善助成金、業界団体が行う事業内訓練に対する訓練助成や監査の仕事もあった。比較的外回りの仕事が多かったため、係長等と県内各地を回った。
仕事が終わると本町の商店街を通り抜け、第二の繁華街である八幡町に入る。ここからは新興住宅街の茶畑である。住居は繁華街から少し離れた盛岡八幡神社がある近くのアパートを借りていた。隣接する地区に羅漢寺があったが火災で消失してしまい、大きな樹木と羅漢像が残され、公園となっていた。さんさ踊りが行われる前には、ここで踊りの練習が始まる。地域の長老が手取り足取りで、地元の小学生から高校生まで20名ぐらいの集団を教えている情景を見た。夜遅くまで、何度も何度も練習をする。カセットテープで太鼓のリズムが流れるが、踊りは三種類あるようで、何かの合図で踊りが切り替わる。多くの踊り手は子供の頃から行っていると見え、誰しも様になっている。着物を着るのは祭りが近づく数日前で、このときは太鼓も準備される。
盛岡さんさ踊りは東北三大祭りには入っていないが、東北5大祭りには仙台の七夕祭りと共に入っているという。毎年8月にはいるとメインストリート(岩手県庁が面する通り)である中央通りで、さんさ踊りが繰り広げられる。独特のかけ声と太鼓と笛のリズム、それに若い女性がたすき掛けの和服姿で大きな太鼓を胸に抱きかかえ、軽妙なバチさばきを伴い、はねる動作を含め、左右に身体を変化させる動き、男性顔負けの勇壮な踊りである。地区ごとや、企業、商店会等団体が一団となって踊りながら行進する。(次回へ続きます)