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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

盛岡食道楽(2回シリーズその2)

2013年10月31日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 目の前に椀が積まれていく光景はおもしろいといえばそうであるが、首からエプロンをして、椀に残る若干のそばつゆが飛び散り、汚れることを覚悟での挑戦となる。一口分のそばであっても数回食すると飽きてくる。よくしたもので、数種類の薬味が付いていて、飽きてくると薬味を入れて再挑戦する。多く食するコツは、空腹で臨まないことで、更に椀に少量残る麺つゆを飲まないことであると聞いた。
 多くても5~6人ぐらいのグループが相手の様子が見えて愉快である。接待ということで接待される側が楽しんで貰えばよいので、接待者が楽しんではいけないそうである。まだ経験されてない方は盛岡に行く機会があれば一度は挑戦されることをお薦めしたい。できれば、数人のグループで行う方がよい。

 盛岡冷麺は韓国の冷麺と若干異なる。韓国の麺はそば粉が入っているため灰色のマダラである。仕事で韓国へ行ったときに食したが、麺が長く箸で切るが切れない。店員を呼び何とかならないかというと、はさみを持ち出し器の中でチョキチョキと切ってくれた。これには驚いたが、韓国の焼き肉もはさみで切って小分けして食する。味はキムチの辛さであるが、辛かったという印象である。関東など他の地域で食されている冷やし中華とは全く異なっているので、冷やし中華と思って注文して驚くことしきりである。

 盛岡冷麺と名付けた由来は盛岡と韓国のソウルと同じ緯度(北緯42度)であるからと聞いたことがある。元来は韓国で食されていた冷麺を日本風にアレンジしたということであろうか。麺はパスタと同じ押し出し製法で作るそうであるが、じゃがいものでんぷんから作られていて、やや透明で薄い黄色をしている。太麺で、食感は弾力が強く、堅く感じられるが、なれてくると独特の食感がやみつきとなる。店舗によってトッピングは若干異なるが、ゆで卵、キムチやカクテキに甘辛く味付けした牛肉それと時季の果物が使われる。スープは牛骨のだしが効いており、豆板醤の味付けである。麺の約1/3がスープの量である。注文時にスープの辛さを選択できるのが特徴である。

 初めての方はあまり辛くない方がよいかも知れない。インドカレー店で辛さを選択できるのと同じである。最近近所のスーパーで袋に入った盛岡冷麺の2人前を販売していた。
家庭で作れる生ラーメンや湯麺と比べると価格は若干高めであるが、自宅で作った冷麺でも十分堪能できる。注意する点はあまり長い時間、麺を茹ですぎないことで、2~3分といったところであろうか。袋に調理方法が書いてあるのでその通りにすれば良い。販売製品は盛岡冷麺と表示されており、製造元は戸田久とぴょんぴょん舎が有名である。(このシリーズ最終回です)