ホウジロはまだ見かけます。芦原にいたホウジロです。
世の中には最もらしい話や偏見に充ちた考えや言動が随所に見られる。誠に残念なことであるが、一度信じた話や宣伝等はその真意を知るまでは、なかなか改められないことも事実で、風評などもその類である。偏見は公正を欠く見解のことで、いわれ無き偏見を打破しなければならない。風評は良くない噂(うわさ)のことで、そこに居ない人を話題にし、あれこれということであるが、どちらも、事実かどうか疑わしいので、興味本位に行われ、言いふらすから始末が悪い。
特に事件があると、対岸の火事ではないが、他人の不幸を話題にし、偏見や風評を話す者も多い。閉鎖社会で有ればあるほど、話題に欠くのであろう。陰口を言うことを常としている機会に出くわすこともある。噂をすれば影とやらで、いわれている人がひょっこり現れ、話題を変えて、居づらくなり、そそくさとその場を去る。見苦しい話であり、いわれた人にとっては苦汁を嘗める思いであろう。これでは人間関係は決して良くならない。
東北、北関東を襲った震災後、4年が過ぎようとしている。、津波で稼働が停止した原子力発電所は、放射能汚染を引き起こし、未だ残留放射能の除去や、原子力本体の撤去に多大な労力が投入されている。しかしながら、汚染水の海洋への流出問題、汚染で削り取った残土の貯蔵等、解決できていない問題も多い。汚染基準以下の被爆地で生産された農作物や、安全の範囲にある海産物等は、風評被害に遭い易く、思うように復興に繋がっていないようである。
更には、復興予算の未消化の状況が公表され、この原因は、2020年に開催予定となっている東京オリンピック開催に係わる建設との競合があるようで、建設資材の高騰と建設に従事する作業員の不足であるといわれている。汚染された土地の残土処理は、作業員に蓄積する被爆もある。優先させるべき工事も発注できなければ予算執行できない。
偏見・風評被害は、情報不足がもたらす世界なので、関係自治体等が正しい実態を繰り返し伝える必要があるし、理解が深まり多くの人々が納得できれば、収束に向かう。一方、工事の遅延は国家政策として積極的な政府の介入無しには改善できないであろう。
川崎区の多摩川河川敷で起きた、未成年者による殺害事件の捜査は完全には終わっていないが、被害者の家庭が母子世帯であったことで、子供との接触時間が少なかったこと等、事件の発生の前兆を捉えられなかったことが悔やまれる。総ての母子家庭に対する偏見を持たないように気を付けて推移を見たい。