鳥!連続写真!掲載中!

近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

チェーンソウの始動(2回シリーズその2)

2013年05月09日 00時00分01秒 | マニュアル

 次はエンジンの始動です。2サイクルエンジンの殆どはコイルスターターによって始動します。チェーンブレーキがかかっていることを確認し、電源をオンにします。このタイプにはエアパージといって、シリンダーに燃料を送る手動のポンプがついているので、このポンプを数回押し燃料をくみ上げます。次にチョークを引きシリンダー内の排気口を閉めます。左手でフロントハンドルを握り、右足で本体のリアハンドルを踏み、チェーンソウをしっかり押さえます。
 右手でスターターハンドルを持ち、スターターの爪がかみ合うまでロープをゆっくり引いて、抵抗を感じたら一気に強く引きます。数回この動作を繰り返すと、プウーと吹き出るような音とともにエンジンが点火します。直ぐに、チョークを1/2位置に戻し、再度エンジンが始動するまでロープを強く引き続けます。エンジンが始動すると高速回転するので、アイドリング回転にするため、チョーク(チョークを全開にする)を戻します。チェーンブレーキを解除すればチェーンソウは始動準備完了です。

 機種によってはチョークの取り扱いが異なる場合もありますが、2サイクルエンジンではチョークを始動時に一杯に引いて、始動音が聞こえたらチョークを戻して、コイルスターターを何度か引くことによって始動します。この操作が分かればどの機種でもエンジンが掛かります。高速回転している場合にアイドリング状態にするにはアクセルレバーをちょっと引くことによってアイドリング回転にすることが出来ます。
 作業中止や作業終了時には電源をオフにします。再度エンジンを掛ける場合は、電源をオンにし、チョークを一杯に引いたら直ぐに戻し、コイルスターターを数回引けばエンジンが再始動します。

 チェーンソウの操作は、作業対象によって、操作の仕方が違います。詳しいことは経験者に聞くか、講習を受けることをお薦めします。刃が回転することによって樹木を切るため、安全に十分注意し、操作になれないとチェーンソウの機能を発揮することが出来ません。キックバックといって刃先を無意識に切断面に当てると跳ね返されて事故を起こすことがあるため、駆動原理をよく知ることが大切です。また、騒音や振動対策、作業終了後のメンテナンスや、チェーンの刃を研ぐこと、燃料の管理など日常の手入れも必要ですので、初めての方は安易に取り扱うことをしない方がよいと思います。

チェーンソウの始動(2回シリーズその1)

2013年05月08日 00時00分01秒 | マニュアル

 庭木が大きくなり、せめて梯子を使わない背丈に切り落とそうと考え、元気なうちにと昨年11月に取りかかりました。おおかた切り落としましたが、豊後梅は30年近くなると幹に瘤が出来、2~3年前に、近くの農事試験場(現在、緑化センターに改名)に相談したところ、たぶんウイルスが入っているとのことでした。このまま樹齢を重ねても梅の収穫量は落ちるが大丈夫といわれ、放置していたところ昨年は極端に収穫が減り、この際伐採することにしました。

 今回、切り落とした枝はすべてのこぎりで切りました。乾燥のため庭の隅に積み上げ、選定作業は終わりましたが、幹は30cm超えていたので、のこぎりでは無理なため、ネットでチェーンソウを購入しました。スエーデン、ハスクバーナ社の製品で、北欧では有名なメーカーです。もちろん我が国にも代理店はありますが、製品はスエーデン製です。手ごろな価格と操作性を重視し、236e型で排気量38cc ガイドバーの長さは14インチ(35cm)自重4.7kg、2サイクルエンジンでオイルとガソリンの混合比は、1:50です。半年前に購入しましたが、購入後直ぐに始動させ、製品に問題はなかったため、そのまま放置していました。チェーンソウを長期に使用しないときは、安全のために混合燃料とチェーンオイルを抜いておきます。今回始動に当たって燃料を混合し、チェーンオイルを給油しました。チェーンソウで切ったのは積み上げておいた切り落とし材です。別稿で幹をチェーンソウできる作業を掲載する予定でいます。

 はずしておいたガイドバーとチェーンを点検し、チェーンブレーキをはずし、さびや破損がないことを確かめた後、本体のドライブスプロケットに装着します。ガイドバーの溝にチェーンの足がはまり、スムーズにガイドバーレール上を滑ることを確認します。チェーンは回転する向きがあるので、反対に装着しないように注意します。チェーンのゆるみは、ノブを一杯に締めた後1回転ほどノブをゆるめます。ガイドバー先端を持ち上げ、ガイドバーの下側にチェーンのたるみがないように、微調整用のホイールを締めて、チェーンがスムーズに手で回せるようになったら、最後にノブを時計回りに締め付けます。チェーンブレーキを掛けて終了です。

怠け者の意味(3回シリーズその3)

2013年05月07日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 人には怠けているように見えても、種の保存にはこの「ゆっくり」が役に立ち、外敵から見つからないように、えさが少ないところでも生活が出来る等の進化を選択したための生き方であったと思える。因みに飼育員の保護の下で60年、野生では20年の寿命だそうである。

 日本人が長寿な民族として生きていけるのは、晴耕雨読や悠々自適なる言葉が肯定的に使われ、むしろ憧れとしているところから見ると、自然のサイクルにうまく迎合する道をよかれとした古からの生活術かもしれない。怠けることが実はナマケモノの例のように、環境に同化することへの大切さを物語っているといえる。快適で便利な生活は自然のリズムに反し、抵抗しているようにも思えてくる。自然を征し、人工的に温度や湿度が一定にすることは確かに快適であろう。

 しかし、四季の移り変わりを肌身で感じ、暑さには汗を流し、寒さには震える。殺生をせず、四季に採れる食物を取り、太陽が昇れば起床し、太陽が沈めば床につき、明かりを消し、夜更かししないといった生活。可能な限り電車やバスを使わずに徒歩で移動する。できる限り我慢し、文明の利器を使わずに生活することなどは、本来、高尚な理想的生活なのであって、卑屈になる必要はない。人為的に操作された環境が快適で便利な生活ではないのではないか。なぜにこれほどまでに働くことへの執着と閉塞感、利益追求のための効果効率を追求し、限りない欲望と大量消費、利己的で物欲という社会になってしまったのか、ギスギスとした近所付き合いや、気持ちに余裕のない日常生活はここらでスイッチの切り替えが必要と思う。そのスイッチのキーワードは怠け者である。(このシリーズ最終回です)

怠け者の意味(3回シリーズその2)

2013年05月06日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 組織化された世界がアリや、蜂の組織と同じかといえばそうではない。人間が作る組織は、もっと複雑であり、アリや蜂が同一種、同族体であり、血液がおなじクローンの世界とは全く異なっている。

 人間には感情があり、知能があり、経験や知恵があり、法律や様々な規則やルールの中で社会人として、家族の生活を守るために賃金を得て、組織の一員となっている。得手不得手ややる気によって生産効率も変わるし、人生をより便利にするための創意や工夫をし、情報の共有化によって文化的な生活の場がある。人事によって、または個人の選択によって、長い職業生活には成功する場合や失敗もある。再チャレンジについても可能となっている。怠けることもたまには必要で、明日への活力に変わることは日常経験していることである。頑張ることへの反動がストレスを高め、精神や肉体を蝕み、病となることもある。

 適度な息抜きは必要であり、怠けるととらえるのではなく、休養と考えるべきであろう。
 特に、最近多くの方が経験する鬱病や、ストレス性の胃腸病などの患者が多くなったといわれている。更には学童の登校拒否やいじめ問題、教育現場の荒廃など社会問題化している面も多々ある。

 動物の種に二指怠け者(フタユビナマケモノ)三指怠け者(ミツユビナマケモノ)がいるが、陸上での行動が鈍く、一週間に1回の排便時は地上に下りるが、一生涯樹木にぶら下がって生活するという。行動が鈍いことは食物を多く必要としないことや、変温動物のため、周りの環境に適合し、寒いときは体温も低く、暑いときは体温が熱くなるようだ。じっとしていて寝ていることが多く、体毛に生える苔は擬態にも役立つ。体力の消耗も極端に低く押さえた動物である。将にエコ生活を地で行く動物といえる。これを怠け者と名付けた動物学者はよほど目に余ったのであろう。「ゆっくり」はかれの意志に反したからかもしれない。(次回へ続きます)

怠け者の意味(3回シリーズその1)

2013年05月05日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 「働かないアリ、あえて怠け者役 有事に強い組織」との題名の記事が、4月27日付の日本経済新聞朝刊の紙面にあった。ネットユーザーのアクセスランクが1位となっていることに驚くとともに、現在の組織の側面がかい間見えたと感じたのは私ばかりではないであろう。この種の話題提供は過去に新聞等で何度となく登場しているが、今回の記事では対象のアリ組織を観察すると、1割ほどの怠け者のアリがいるとの結果で、たぶん外敵に巣や仲間が襲われ、組織が壊滅的になると、怠け者のアリの出番となるようで、それを持って、怠け者がいる組織が有事に強いとの結論に達している。

 過去の同様な話は、アリや蜂などの世界では、必ず1から3割の遊んでいると思える行動を取る個体がおり、それを真面目に働いている個体と分けた後に、まじめに働いている集団の中に、新たに1~3割の怠け者が出るという話であった。逆説的にいうなら、組織は真面目な人材だけではなく、多様な人材がいるのが良い、釣りバカ日誌の浜ちゃん効果が必要とか、優秀な人材を集めたプロジェクトが必ずしも最高業績にはならないという例外にスポットを当てて、話をおもしろくしているのであろう。さらには、昨今の効率主義・業績至上主義を暗に批判しているともとれる。

 確かに、新規のプロジェクトにおける人材の構成は、優秀な人材を失敗するリスクが大きい事業には心情的に挑戦させないし、傾向として、多くの関係部局が関与する場合に、もっとも優秀で有能な部下を差し出す上司は居ないであろう。過去には外国の支店を開設する場合には、肩書きを与え、国内では使いにくい人材の体の良い左遷手段であったようである。現在、海外勤務している多くのビジネスマンが優秀でないわけではないが、我が国が加工貿易で収益をあげ、世界でのGNP3位の座を得ている状況は、グローバル化した世界経済の中で、対外交渉や貿易業務が評価されてのことである。もちろん、国内の多くの企業が優秀な人材で組織されていることはいうまでもないことである。(次回へ続きます)

管理職の人事考課制度の現状と課題(11回シリーズその11)

2013年05月04日 00時00分01秒 | ブックレビュー

 ところで、欧米の企業では職務中心に人を張り付け、ジョブウェジ(職務給)をベースにパフォーマンス(成果)で賃金を決めるのに対して、我が国の企業では、賃金はジョブで決定されるのではなく、人間中心、各人の能力に対して賃金が決定され、また職務はローテーションなどによって変わるのが一般的である。従って、欧米に比べて、我が国企業においては、個々人の人事考課を決定するまでに大変手間がかかるのは自明の理であるといえる。具体的には、能力を評価するにあたり、基本的には発揮されたもので判断することになる者の、業務間の違いにも配慮しつつ、更には、その業績を上げた環境や背景をも見なければならない。つまり、直接測定できない事柄までも様々な状況証拠から測定するという大変にきめ細かな対応が必要となるのである。そうでなければ納得は得られないのである。このことは、手間がかかるのと同時に、測定には必ず生じる誤差が大きくなるという危険性をはらんでいることをも意味している。

 こうしたことを考えると、能力・業績主義化の中で、今後は、a.直接測定できる項目を拾い集めて整理し、人事考課の中でその評価ウエイトを高めること、b.間接的な事柄までも測定しなければならない測定器で歩こう貨車の精度を高めるために、考課者訓練を徹底的に行うこと、c.測定の誤差を小さくするためには、測定の頻度を高めることが原則であることから、多くの考課者の目で評価するという多面評価制度を取り入れていくこと、等が検討に値すると思われる。

 なお、多面評価制度については、a.評価者の範囲として、被考課者の上位資格者(直属の上司+同一部門の上位資格者+業務上係わりのある他部門の上位資格者など)のみならず、直属の部下などの下位者も評価者に加えるか否か、b.評価結果の活用方法として、直接に人事考課に反映させるか、参考にとどめるか、等の問題があるが、各企業の従業員規模、組織のあり方や仕事の進め方、更には文化、風土、従業員の資質などに照らして判断すべきであろうと考える。

3-4管理職と一般従業員の人事考課制度の相違点
省略
3-5人材育成に向けた諸政策
省略

 参考:本書の構成は3部構成であり第1部は今回紹介した総論、第2部は委員企業8社の事例報告 第3部は調査結果の分析と考察、巻末には 資料編があり、多くの提言が含まれ、人事制度の詳細を知るには具体的で詳細な記述となっています。
事例研究委員会に参加された8企業の詳細な事例及び分析及びアンケート調査内容の分析・考察については紹介の域を超えると判断されるため、割愛します。必要であれば報告書が同名で経営書院から出版されています。(このシリーズ最終回です)

管理職の人事考課制度の現状と課題(11回シリーズその10)

2013年05月03日 00時00分01秒 | ブックレビュー

3-3人事考課の納得性を高める諸施策
 人事考課制度を如何に性格かつ公平に個々人を評価し得る中身とし、被考課者の考課結果に対する納得性を高めるかは、企業幹部、人事担当者にとって、「永遠の課題」といっても過言ではないほどの難問であろう。しかしながら、この永遠の課題に対して、企業幹部、人事担当者は決して手をこまねいているわけではない。今回の企業事例、アンケート調査結果のいずれを見ても、この課題に果敢に挑戦している姿が浮き彫りになった。

 具体的には、各社とも少しでも考課結果に対する被考課者の納得性を高めるべく、極力、数値的に業績結果を把握しようと目標管理制度を導入し、面接制度、自己考課制度、多面評価制度の導入など、様々な施策を講じてきている。

 とりわけ、目標管理制度は、多くの企業で注目され、導入されてきていることは、先にみたとおりである。しかし、このような努力にかかわらず、満足のいく人事考課制度が構築されたかと言えば、残された問題は多いと言わざるを得ない。例えば、脚光を浴びている目標管理制度を採ってみても、アンケート調査結果では、目標管理制度導入企業の67%が「目標の設定が難しく(内容、難易度のばらつき)、考課に結びつけにくい」との問題点を投げかけている。

 また、事例企業においても「各人が取り組む課題の難易度、その成果を如何に定量的に見極め、客観的な比較を行うかが課題である」との指摘に代表されるように、各社とも悩みを抱えており、とりわけ数値化しにくい内勤スタッフ部門の取り扱いについては、その難しさが提起されたところである。

 この問題をどうクリアーしていくのかが、今後の最大の課題といえようが、a.目標管理のための帳票(シート)に、目標内容とその難易度を記入する項目を設けたうえで、面接制度の実施によって納得性を高めること、b.複数の者の設定目標を比較してその難易度を測り、公平性を確保すること、c.考課者訓練の徹底によって、設定目標の量・質の高低を図る基準を均一化していくこと、等の努力を積み重ねるしかあるまい。現在のところ、技術的にはこのあたりが限界のように思える。(次回へ続きます)

管理職の人事考課制度の現状と課題(11回シリーズその9)

2013年05月02日 00時00分01秒 | ブックレビュー

3-2 昇進・昇格の厳選化
 アンケート調査によると、「組織上、管理職の人数が多い」と回答した企業は65%に登り、「管理職登用の厳選化」を実施した企業が44%、今後実施したいと答えた企業が41%となった。

 従って、管理職への昇進・昇格の厳選化が進められていることは明らかである。では、どのような方法で、管理職への、あるいは管理職内での昇進・昇格の厳選化が図られているのであろうか。その答えは「卒業方式から入学方式へ」の切り替えが行われていることである。卒業方式というのは、現在の資格要件を十分満たす能力を発揮したことをもって、自動的に上位資格へと昇格させるものであり、他方、入学方式は、上位資格の期待要件に応えられるか否かを判断して、昇格させる方式をいう。卒業方式で昇格を行った場合には、例えば、「課長で優秀なので次長にしたところが、次長の能力がなかった。降格も出来ないのでそのまま定年まで次長で処遇した」という事態が起こりえるのである。従って、降格が実施しにくい企業にあっては、入学方式を採用し、上位資格の能力があって初めて昇格させることが管理職層のスリム化と組織の活性化にとって必要不可欠である。

 また、我が国企業では、降格の規定があってもよほどのことがない限り降格を実施しないのが一般的実態であるが、今後はこれを改め、企業が能力開発に努めてもなお、本人の責で当該資格に期待される能力が発揮・向上されない、あるいは能力が低下した場合には、勇断を持って降格を行っていくことが求められる。適宜に降格を行うことが可能となれば、卒業方式によって昇格させても問題はなく、むしろ「立場が人を育てる」という意味では、広く能力伸張の機会を与えることに繋がる。なお、昇格を判断する材料としては、資格在籍年数、人事考課結果、昇格試験(筆記、論文、面接)などを用いた上、幹部・上司と人事担当部の合議により決定する場合が多いとみられるが、今後は、資格在籍年数などのウエイトは極力軽減させて能力主義により、昇格遅速を拡大するとともに、昇格の参考とする人事考課については多面的評価を実施するなどして、慎重なる審査を行うことが望まれるところである。

 最後に、昇進・昇格の厳選化を進める一方で、管理職に常に夢を与え、努力心・向上心を持たせるためには、「敗者復活」の制度を整備しておくことが重要であることを付け加えておきたい。(次回へ続きます)