お正月二日
ブログ「言葉の泉」に載っていた書評を読み
興味津々 すぐさま取り寄せた本
“舞台裏の神々―指揮者と楽員の楽屋話”
著者はウィンフィルのチェリスト ルーペルト・シェトレ 訳者 喜多尾 通冬
2004年発行の本をやっと読み終えた
笑いすぎて涙がポロポロ お腹の皮がよじれそう
夫に狂ったかと言われそうだが こらえきれない
笑い声がこぼれる
いない時を見計らってこっそり読むようにした
真面目な顔をして厳粛に演奏されるクラッシック音楽
観客も居住まいを正して真剣に観賞するのが常である
コンサートの楽屋裏の巨匠たちの素顔は?
樂員との舞台上での目には見えない 駆け引き 腹の探り合い
悪戯 ジョークの数々が立て続けにでてくる
一番やり玉に挙がっていたのはカール・ベーム
名声とは裏腹にケチで意地悪で文句ばかり
楽団員に一番嫌われていたようである
帝王と呼ばれたカラヤンは
楽団員に尊敬されていたのようで好意的に書かれている
小澤征爾はたった一度のミスを団員に謝り
その真摯な態度に好感を持たれている
演奏旅行中 のエピソードなどや
オペラも・・・やり玉にあがっている
この本を読んで
クラシック音楽に抱いていた考えが180度ひっくりかえった
地方に居るとめったにオーケストラ演奏など聴けない
今迄に生の演奏を聴いたのは指で数えるほどで 聴く耳も持っていないが
あこがれだけは大きい
巨匠と言われた人たちのLPレコードを まだ後生大事に持っている
2015年11月ウィーン楽友協会で
ウィンフィルの定期演奏会を聴くチャンスがあった
会場に入っただけで嬉しくて舞い上がってしまった
予定の指揮者メストがキャンセルで少々がっかりしたが
代役で若いイスラエルの指揮者兼ピアニスト ラーヴ・シャニが初登場し
バッハのピアノコンチェルト第一番 マーラーの巨人を演奏した
どちらも生で聴くのも初めて 詳しいことは何も分らないが
迫力ある演奏に大感動し 余韻と興奮はしばらく続いた
この若い指揮者デビューの時も
樂団員のいじわるい洗礼はあったのだろうか
それとも 暖かく見守っていたのかは 私にはわからなかったが
演奏を思い出しては 楽しい面白い想像にふけっている
しわが増えた一要因でもあるこの本の書評を書かれた
「言葉の泉 ろこ様」に感謝する
盗み撮りのピンボケ写真だが