霧の朝
今日も小春日和になりました
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夫の旅立ちのこと
転院した夫は
短時間の面会が許され
娘たちは時々会いに行っってくれたが
食べられるるようにはならず
徐々に衰弱して行ったようである
私は ようやく歩行の許可が出
見守ってもらいながら
トイレまでつたってやっと歩けるようになり
14日にリハビリ病院への転院が決まった
2023年 11月10日
入退院を繰り返していた 長女のお姑さんが亡くなられた
表装をはじめたころ画家を紹介し下さったり
夫も私も随分お世話になっていた
12日お通夜が行われ
悲しいが
ベット上でご冥福をお祈りすることしかできなかった
13日葬儀の朝
夫の容態が急変したとの連絡があり
長女 二女夫婦は 葬儀に参列できないまま
夫の病院へ駆けつけた
娘から連絡を受けたが どうすることも出来ず
ただ涙が溢れるままでいた
様子を知った看護師の K さんが急いで枕元にやって来て
「ご主人に会わせてあげるから待っててね」と言ってくれる
ナースステーションでは娘と電話でやり取りしている声が
やや暫くして
「ご主人と繋がったから・・・沢山お話ししてくださいね
何時間でもいいですよ」と
iPadの画面には
目をつぶった夫の姿があり
苦しそうに呼吸しながら時々声が漏れてくる
泣きながらiPadの中の夫に語り掛けた
私の声がわかるらしく
「長い間ありがとぅ」と言うと
「う~~ん」と返事をする
一緒に沢山旅行できてよかったね・・・・・
「うーん」
後は何を話したが覚えていないが
最後に
疲れたでしょう もう休んでいいよ
「うーん」 と返事をしてくれた
夕方
容態は少し落ち着き楽そうになったと連絡があり
安心した
11月14日 朝
夫の容態は落ち着いており 昨日より楽そうだからと
二人の娘は私の病院へ来てくれ
リハビリ病院への転院に付き添ってくれた
手続きが終り
病室へ入るのと同じころ
見届けたように
旅立って行ってしまった
つづく