北邦野草園 可憐なニリンソウを眺めていると
ふと
85年前が蘇ってきた
幼い4~5歳ころの私の遊びは
摘み草だった
釧路郊外の静かな処 小さい借家に住んでいた
父は支那事変で出征し 母と4人の女の子の家庭
姉二人は小学生 妹は赤ちゃん
母は内職の和裁をしていた
後で
母が一番つらかったと話していた時代である
近所に友達はいなかった
晴れた日は毎日のように
お隣のおじいさんに作ってもらった 小さな竹かごに
「肥後の守」 のナイフをくくりつけてもらって
出かけて行った
ニリンソウは 「フクベラ 」と呼んでいて 野原いちめんに咲いていた
籠いっぱい摘んでくると
母は部屋中
コップに入れて飾り ある時はお浸しにする
タンポポの根を掘って籠いっぱい摘んだ日もあった
広い野原に一人っポッチでも 寂しくも思わず 退屈もせず
飽きずに遊んだ
現実は波乱がある
昨夜は不眠で 午前中は大洗濯や横になっていたり
娘に助けられ
鍼治療へ送ってもらう