『Touch〜孤独から愛へ』今週は
10月15日㈫ 〈長崎県〉海星高校 同校体育館
16日㈬ 〈 〃 〉長崎女子商業高校 長崎市民会館
17日㈭ 〈 〃 〉松浦高校 松浦市文化会館ゆめホール
18日㈮ 〈鹿児島県〉伊佐農林高校 同校体育館
海星高校
観光地でもあるオランダ坂を登って行った先に海星高校はあります。
15日の公演の準備のためにこの風情のある石畳の坂を登っていきました。
学校に到着すると、搬入のお手伝いのために、文化部に所属する生徒のみなさんが出迎えてくれました。
体育館は階段を降りた所にあり、元気な生徒のみなさんのおかげで、スムーズに準備を終えることができました。
公演当日は、午前と午後の二回に分かれての公演でした。三年生と中学校から上がってきた生徒のみなさんは、2年前の『ジャンヌ・ダルク』以来の再会となりました。
高台に立地しているためか、体育館は風がよく通り、あまり暑くならず、見やすい環境の中で公演ができました。
ひとりひとりの生徒さんが、それぞれにいろんな事を感じながら観劇してくれました。
公演後の舞台撤去のお手伝いには、俳優やスタッフにそれぞれの思いを話しながら、たくさんの生徒のみなさんが力を貸してくれたおかげで、予定していた時間よりも早く撤去が終わりました。ありがとうございました。
オランダ坂を下っていく生徒のみなさんにサヨナラを言いつつ、私たちも学校をあとにしました。
長崎女子商業高校
長崎女子商業高校は2016年の『ジャンヌ・ダルク』以来、9回目の風の公演になります。これだけ多く長い間、風の演劇を取り上げてくださっていることに感謝をしつつ、今回も先生方、生徒のみなさんの期待を感じ気が引き締まります。
歴史ある長崎市民会館での公演。開演前はしゃいでいた生徒のみなさんは、公演が始まると一変。食い入るように静かになりました。とても集中してみてくれているのがよく伝わってきました。
撤収作業が終わり、会館の方にあいさつをすると、「うちの会館、搬入条件が悪くてすみません。」とおっしゃっていました。
しかし、その言葉の中には誇りも感じられました。どんなに条件が悪くともそこに文化施設があるということで、芸術の芽が育つ可能性が残されます。
歴史ある建造物でもある会館を、この先も守っていってもらえたらと思います。
松浦高校
松浦高校は、1999年に『Touch』を上演しており、実に20年振りの芸術鑑賞ということでした。
担当の先生も「やっと芸術鑑賞行事ができました。この公演を機にこの先も生徒たちに鑑賞の機会をつくり続けていきたいです。」と、おっしゃていました。
先生方の期待をその言葉からひしひしと感じました。
開場時間になると、生徒のみなさんが賑やかに入場してきました。公演を楽しみにしてくれていた空気が、こちらにも伝わって来ます。
その空気の中、公演が始まり、物語に引き込まれていく生徒のみなさんと、とても集中した空間をつくることができました。
終演後には、舞台裏見学が行われました。たくさんの生徒のみなさんが舞台に上がり、普段見ることのできない舞台の裏側を、スタッフの説明を聞きながら楽しく見てくれていました。古い家具や、舞台セットを興味深く眺めながら、俳優とも交流をしていました。この日見た公演とともに高校時代の大切な思い出のひとつとなってくれることを願っています。
伊佐農林高校
伊佐農林高校も二年前の『ジャンヌ・ダルク』以来、6回目の風の公演です。
学校に到着すると、体育館の入口の柱に大きな『Touch』の公演の張り紙が私たちを迎えてくれました。
約150名の生徒さんたちがゆったりと観劇してくれました。みな、三人の登場人物の言葉や行動に引き込まれるように見てくれていました。
公演後のカーテンコールでは代表の生徒さんから「普段あまり演劇に触れる機会のない僕たちにとって、貴重な経験になりました。」と、力強いメッセージをもらいました。
あとで聞いてみると、彼は地元の劇団に小学生の頃から参加してしていて、今日の公演を楽しみにしてくれていたとのこと。
終演後の舞台見学、舞台撤去にもほかの生徒さんと一緒に参加してくれました。
積極的な生徒のみなさんのお手伝いのおかげで素早く舞台撤去を終了することができました。ありがとうございました。
『Touch』という演劇を見ることを通して、生徒さんたちひとりひとりが様々なことを受け取り、考えるきっかけにしてくれているように感じます。
その橋渡しをしてくださる先生方には感謝の言葉しかありません。
これからの出会いを楽しみに『Touch』の旅はまだまだ続いていきます。
文:舞台監督 佐田剛久
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