風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』九州巡回公演第6週目

2015-10-31 13:17:36 | 全国巡回公演

『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』のツアーは6週目を終えて来週からは折り返し地点になります。

少しずつ寒くなり、冬へと変化しているのが感じられる日々です。


10月26日 福岡県 中村女子学園中学・高校 同校講堂

      27日 福岡県 川崎町教育委員会 川崎町B&G海洋センター体育館

      28日 福岡県 筑陽学園中学・高校 アクロス福岡

      29日 熊本県 熊本国府高校 熊本県立劇場演劇ホール

      30日 鹿児島県 加世田高校 同校体育館



中村女子学園中学・高校

中村女子学園中学・高校は93年『touch』、2001年『星の王子さま』、2006年『肝っ玉おっ母とその子どもたち』の上演を経て、4度目の上演になりました。

同校講堂での上演で午前中は高校1年生と高校3年生が鑑賞し、午後は高校2年生と中学生の皆さんが鑑賞しました。

1回目と2回目の間には、見終わった生徒さんとこれから見る生徒さんが顔を出してくれて、舞台の仕組みを聞いたり、裏側を見学する時間となりました。

本番中は、皆さんとてもリラックスして舞台を鑑賞し、思い思いのヘレン・ケラーの姿が残ったと思います。また公演後には演劇部の皆さんが搬出のお手伝いをしてくれました。みんなとても元気いっぱいで1つ1つ一緒に運んでいる中でたくさんの笑い声が響いていました。

 

川崎町教育委員会主催公演

川崎町教育委員会主催の公演は風初めての上演となりました。

町内の中学校3校、川崎中学校、鷹峰中学校、池尻中学校の皆さんが集まり、ヘレン・ケラーを鑑賞しました。

開演前には、教育委員会の方から川崎町への熱い思いと、ぜひ今日、本物の舞台を鑑賞して心動かされ、1人1人今後に生かしてほしいと生徒さんへメッセージが送られました。

公演後、教育委員会のご担当の方と話をしていると実は自身も高校生の時に劇団創立してすぐの『ハムレット』を学校で鑑賞していて、「とてもその舞台に驚きと刺激を受けて、この仕事に就いた時から公演をしてもらいたいと思っていたんです!今日、夢が叶いました!」と旅班もびっくり、とても嬉しい再会となりました。


筑陽学園中学・高校

筑陽学園中学・高校は92年の『孤児たち』、2009年の『肝っ玉おっ母とその子どもたち』、2011年『ハムレット』以来の再会となりました。開演前には学校行事が行われ、表彰式と吹奏楽部の皆さんの発表があり、劇団員も舞台の袖からみんなの奏でる音を楽しませてもらいました!!

吹奏楽部の皆さんの演奏の様子

 

カーテンコールでの生徒さんの言葉では、「サブタイトルの『ひびき合うものたち』にあるように親と子どもは助け合って生きているという言葉が印象に残りました」という言葉をかけてくれました。

 

熊本国府高校

熊本国府高校では、92年『孤児たち』、96年『ヘレン・ケラー』、2000年『星の王子さま』を上演し、4度目の上演になります。

開演前にはとても元気なみなさんの声が劇場に響き渡っていました!しかし、本番が始まると集中力にびっくり、舞台で起こる1つ1つの出来事を真剣に感じてくれていたように思います。

終演後には、舞台見学が行われ、2時間見てきたものがどうなっているのか、その仕組みに驚きの声が絶えませんでした!

舞台見学の後にはヘレン・ケラー役の倉八ほなみとの座談会が行われました。

 

加世田高校

加世田高校は2003年『ヘレン・ケラー』、2012年『Touch~孤独から愛へ』の上演を経て3度目の上演になります。

とてもリラックスした空間で1人1人の中にじっくりと浸透していくような印象でした。

終演後の片付けのお手伝いの様子、たくさんの生徒さんが手伝ってくれました。初めは少し緊張気味なところからスタートして終わる頃にはいろいろなところで会話が生まれていきます。どんなことを残せるのか自分たちにとっても大切な時間です。

ヘレン・ケラーのツアーは来週から後半戦を迎えます。

これからどんな時間をつくり、出会いが生まれるのか。まだ見ぬ観客のために1歩1歩しっかりと進んでいきたいと思います。

ジェイムス・ケラー役 中村滋

 


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』九州巡回公演第5週目

2015-10-31 13:17:36 | 全国巡回公演

素晴らしい秋晴れの空の下、第5週目が始まりました!


10月20日 福岡県 博多女子高校 同校体育館

       21日 福岡県 福岡海星女子学院高校 同校体育館

       22日 福岡県 新宮高校 同校体育館

       23日 熊本県 真和中学・高校 熊本県立劇場演劇ホール



博多女子高校

 

とても天井が高く、3階までギャラリーのあるとても大きな体育館。

歩いて10分くらい離れた校舎から移動して来ての鑑賞。
とても元気な女の子たちのとても素直な反応を見せてくれた客席でした。
カーテンコールでは陸上部のエースでもある生徒会長さんが「アニーがヘレンの心を開こうとしているのがとても伝わって来ました。ぜひまた観たいと思う演劇でした。」と言ってくれました。
搬出はバレー部とバスケ部の生徒さんたちが手伝ってくれました。






福岡海星女子学院高校


前日に続いてまたまた福岡市内の女子高校。
この日は、付属小学校の児童みなさん70名も一緒に観劇。
一番前に小学生。
そこで起こる賑やかなとても可愛らしい笑い声や歓声。
その声や楽しそうな様子を後方から優しく見守る高校生たち。
兄弟姉妹のような関係。
まるで一つの家族のようなとても暖かい客席でした。
搬出のお手伝いには、子供教育進学コースのみなさんが来てくれました。


 



新宮高校


こちらも二階建ての大きな大きな体育館。
前日の夜からの準備。
体育館に到着すると陸上部の生徒さんたちが今か今かと待っていてくれました!
自然発生的に荷物のリレー状態(さすが陸上部!)
どうしたら受け渡しがスムーズに行くか瞬時に自分たちで判断し、実行に移す。
見事な行動力とチームワークは私たちも圧倒されました。
そして翌日、10月にしてはとても暑い日で生徒さん先生方合わせて約1,200名の客席はかなりのすし詰め。
そんな中、学生服をきっちり着込んだ生徒さんの姿も多く見受けられましたが乱れる事なく真剣な眼差しを私たちに向けてくれました。
搬出には部活動の生徒さんたちがたくさん力を貸してくれました。





真和中学校・高校


今週最後の上演は、熊本県立劇場演劇ホールで行われました。
開演前、学監の杉本先生が生徒さんたちにアニー・サリバンが自分の恩師であるパーキンス盲学校のアナグノス校長先生に宛てた手紙を紹介して下さいました。
ヘレンと出会ってから約一ヶ月後、様々な格闘を経て初めてヘレンが指文字を理解した日のアニーとヘレンの喜びが綴られていました。
そのお話を受けての鑑賞。


カーテンコールで生徒会長さんが話してくれたのは「ヘレンが指文字を覚えていくところに感動しました。どんなに大きな壁にぶつかっても立ち向かって行くことが大切だと思いました。」

 

 

今週も たくさんの出会いがありました。

出演者との座談会が開かれた学校では、特に高校3年生からは進路の相談を受ける事もあったようです。
俳優になりたいと言う生徒さんもいました。
アニーとヘレンの生き方や関係がこれからの生きる道の中で何かのヒントになったり、後押しになれば幸いです。

ご尽力いただいた先生方、そして、搬入や搬出のお手伝いの時間も含めてとても素敵な時間を一緒に作ってくれ生徒さんたちに心から感謝します。
本当にありがとうございました!


ケート役:仲村三千代


2015年秋『ハムレット』ツアー 第五週目

2015-10-24 18:28:16 | 全国巡回公演

先週の秋田中央高校の公演から秋田でそのまま休日を過ごし、ツアーの中日が過ぎた今週、東北から東海へと再び北から南へと縦断していく一週間でした。

 

10月19日 由利高校(秋田県)

   20日  秋田北高校(秋田県)

      21日  清水南高校・同中等部(静岡県)

      22日  日本大学三島中学校・高校(静岡県)

   23日 茂木高校(栃木県)

 

由利高校

 由利高校では2000年に『Touch—孤独から愛へ』2003年に『星の王子さま』を上演以来、ひさしぶりの公演となります。今は共学ですが、女子高時代の筆者(工藤順子)の母校です。私を含め、今回で2度目の来校となるメンバーも何人かいます。

 真新しい体育館での公演でした。

 体育館に入ってくる生徒たちの先輩に挨拶する声が飛び交い、かつての懐かしい時間がふと蘇ってきました。集中したまなざしの中にプッと笑いがあったり、うれしそうに見ている顔が印象的でした。

 終演後に担当の先生から「工藤さんは実は由利高卒業生です」と紹介をいただき、一瞬のどよめきのなか、私も興奮した気持ちで挨拶させていただきました(トップの画像はそのときの様子)。学校の体育館で上演できたことは、ひときわ感慨深いものがあります。

 

 終演後にはバスケット部、野球部、生徒会そして演劇に興味のある人やボランティアで参加してくれた生徒さんが30人以上集まり、舞台の撤去を手伝ってくれました。

↑この3人は撤去の様子を最初から最後まで見守ってくれていました。

 役者やスタッフと交流する生徒さんの姿もありながら、あっという間に、日常の体育館に戻りました。

 

 一人ひとりが喜びや、失敗も含めて経験したことを大切に、夢をもって生きていってほしいと強く願っています。先生方、生徒のみなさん本当にありがとうございました。

 

秋田北高校

 一階席に700人の生徒さんたち、二階席には「あげまきの会」の同窓生の皆さん、保護者の方々200人位が観劇に訪れました。前回上演した『ヘレン・ケラー』の公演の時にも100人以上の「あげまきの会」同窓生の皆さんがいらっしゃったそうです。

 劇団員の母校公演が続きます。今回の公演では出演していませんが、この学校は白根有子の出身校です。

 

 開場時のにぎやかな声から、放送部の生徒さんのアナウンスで、一変して集中し最初から最後までじっと静かに、そして熱く舞台を見つめるまなざしとともに舞台が創られていきました。

↑舞台袖での放送部の打ち合わせ風景。

 カーテンコールでは、文化庁「文化芸術による子供の育成事業」で『星の王子さま』公演の事前ワークショップで九州を巡演している白根から、メッセージが届き、放送部の生徒さんに舞台上で読んでいただきました。

 「仲間をつくること、今の自分を信じて大切にして学校生活を送って下さい」と演劇部に所属し、卒業後、風に入団してその経験のなかで、後輩たちに向けられた言葉に会場からは熱い拍手が送られました。拍手は鳴りやまず、見ているときの緊張感から解き放たれ、「ハムレット!」とあちらこちらからかけ声が聞こえ、元気に手を振ってくれる生徒、同窓生の皆さん。ここにしかない“演劇”を見る喜びをともに感じた日でした。

 その後、トラックに荷物を積み込む搬入口のそばに興奮さめやらぬ生徒さん達が、大勢集まってきてくれました。

 公演後は演劇部の皆さんとの座談会が行われました。

 

 ここから旅班は秋田から一気に静岡県の清水に向かいました。

 

清水南高校・同中等部

 この学校では音楽や表現の授業があり、生徒さん方は舞台に立つ機会もあるそうです。

 「本物の舞台を、本物の目で見ましょう」という榊原副校長先生のご挨拶とともに開演しました。開演前に先生方が生徒さんにかける言葉には、演劇鑑賞に対してのさまざまな思いや願いが込められており、私たちにとっても舞台と客席を繋いでゆく大事な瞬間です。

 ハムレットの言葉、一言一言を逃さず聞いている姿、作品世界と対峙しながら舞台を見るまなざし。一人ひとりの問いかけや沈黙のなかに対話が生まれてくるような上演でした。

 「シェイクスピアの『ハムレット』は公演前に読み、おもしろいと思いましたが、より一層楽しめ、感動しました」と図書委員長さんのご挨拶の言葉をいただきました。

 終演後には、声楽、演劇などの芸術を志す生徒さん方と客席で座談会が行われました。和気藹々としながら話が弾み、ハムレットが水槽に入るシーンでは一緒に息を止めてしまったという生徒さんもいました。

 

↑バスの出発を見送ってくれた体育の先生、舞踊家になる夢を語ってくれた生徒さんたち。東京での再会を約束しました。

 

 

日本大学三島中学校・高校 

 こちらの学校では『星の王子さま』『ヘレン・ケラー』を過去2回ずつ上演してきた学校です。今回は中学1,2年生、高校1年生の3学年の生徒さんが鑑賞しました。

 開演前に「おもしろいところでは思いきり笑い、悲しいところでは悲しんでください」と担当の先生のご挨拶で盛り上げていただき、生徒さん方もリラックスした状態で開演。

 先生の言葉通りに時には思い切り笑い、そして人間の生と死をじっと見つめるまなざしが印象深く残りました。公演後、マイクを使わず会場に届く声で挨拶してくれた代表の生徒さんの「ハムレットが愛するオフィーリアが死んだところは、とても悲しい気持ちになりました」という言葉は、生と死をさまようなかでより生きることが何か、問い返されたのではないでしょうか。

 特に中学生たちからの「面白かった」という声にご担当の先生もとても喜んでおられました。

 

↑カーテンコールでは全員が立って挨拶してくれました。

↑終演後の座談会では生徒さんや先生方から沢山の質問が飛び交い、特に放送部の生徒は熱心にメモをとっていました。

 

茂木高校

 静かな山間にある茂木町。前回の『星の王子さま』の公演から16年ぶりの公演となりました。

 10月中旬を過ぎた時期にしては少し気温も上がり、少し暑くも感じられた体育館でしたが、元気いっぱいの生徒さんたちとの公演が行われました。

 

 お礼の挨拶に緊張しながらも「僕たちに感動と影響を与えてくれてありがとうございました」と精一杯の気持ちを述べてくれた代表の生徒さんありがとうございます。

 彼らが見たもののなかに、どんな影響を与えることができたのでしょうか。

 体育館で行われたことが、一人ひとりの一歩踏み出す勇気、元気の源となってほしいと思います。

 

↑終演後、撤去の片付けを手伝ってくれた1年1組の皆さんのバックステージ。道具ひとつひとつに興味を持ち、シーンを思い出しながら実際に触れてみたり、体験してみたり。皆さんありがとうございました。

↑急遽、片付けの手伝いに参加してくれたバスケット部の皆さん、本当にありがとうございました。

 終演後は体育館近くの和室にて座談会が行われました。参加してくれたのは一年生の女の子と、二年生の演劇実行委員会の皆さん。

 この実行委員会は1人の女の子の「演劇をやってみたい」という一言から急遽集まり、先週初めての本番を終えたばかり・・・彼らの行動力にハムレット役の佐野はとても驚いていました。

 

 

来週も客席のなかで小さくとも鼓動するものを逃さず、その本質に触れるべき新たな出会いとなるよう、後半の公演に向かいます。

 

コロス 工藤順子


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』九州巡回公演第4週目

2015-10-18 16:20:34 | 全国巡回公演

 トップの写真は公演で生徒さんから頂いた、石窯で焼いたピザです!

公演で差し入れを頂くことはありますが、焼きたてのピザは旅班揃って初めての経験でした。とっても美味しかったです!本当にありがとうございました!!


 さて、『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』九州巡回公演も第4週目を迎えました。

九州地方といえども、徐々に季節の移り変わりを肌で感じるようになりました。

 
10月13日 福岡県 嘉穂高校・附属中学校 同校ホール・潤陵舘

14日 佐賀県 唐津西高校 唐津市民会館

15日 鹿児島県 伊集院高校 日置市伊集院文化会館

16日 鹿児島県 伊佐農林高校 同校体育館

 

嘉穂高校・附属中学校



嘉穂高校・附属中学校での公演は6年振りとなります。同校のホール『潤陵舘』で行われました。このホールは創立百年を記念して建てられたのだそうです。生徒の皆さんがこのホールを大事に使っている様子がとても印象に残っています。
公演前日の搬入の際には、建物のあちらこちらから吹奏楽部のパート練習が聞こえてきました。

 


開場してからは、応援団の皆さんの指示の下、中学1年生から高校3年生までの6学年が速やかに、静かに整列していきます。
開演前の副校長先生の挨拶では『生徒の皆さんが一流になるには、一流のものを観てもらいたい』と生徒の皆さんに向けてのメッセージ。

開演してからは、6学年が一緒に観ていることもあり、舞台上の出来事について様々な反応がありました。
驚くところや、自分が面白いと思ったところでは臆すること無く反応が帰ってきます。
1000人近い客席がまるで一つになったよう、そう感じられる空間になったと思います。

 

終演後、 御礼の言葉と花束を頂きました。素直な感想どうもありがとうございました!

撤去作業作業中にも我々に声を掛けてくれる生徒さんや部活動の活気のある歓声や練習の演奏など、校内が生徒の皆さんの沢山のパワーに溢れているように思いました。勉学に、部活に、これからも頑張って下さい!


唐津西高校



嘉穂高校・附属中学校での公演を終えて、旅班は佐賀県唐津市へ。
唐津西高校での公演は4度目。何と17年ぶりの『ヘレン』の上演となりました!
アーサー・ケラー(ヘレンの父)役、酒井は17年前にもアーサー役で出演していました。

世代が変わろうと、17年の時を経て、また唐津西高校の皆さんと出会えた事は何よりの喜びです!



開演前の挨拶では『2歳で三重苦となった少女に良い事、悪い事、そしてマナーをどう教えられるでしょうか』『観客は舞台をただ鑑賞するだけでなく、その舞台に参加する、向き合う事で観客と舞台の関係は大きく変わる』と生徒の皆さんにこれから始まる舞台への橋渡しをしていただきました。



カーテンコールでは図書委員長さんから『舞台上で本物の水が出た事に驚きました』との言葉、そして記念品のお菓子をいただきました!

終演後の呼び掛けで、舞台見学と座談会も開かれました。



実際にポンプに触れてみてどうでしたか? ポンプを漕いでみると案外重いんです。



座談会では積極的にたった今観た舞台の感想や劇団について、舞台、俳優について・・・、様々な質問が飛び交いました。
将来の目標の、参考になりましたか?
またどこかでお会い出来ることを楽しみにしています!ありがとうございました!


伊集院高校

 



伊集院高校での公演は何と7度目! 2年前の『Touch ~孤独から愛へ』振りの上演です。なので、3年生は私達『風』とは再会、ということになります。緞帳で隠されていない舞台を観ながら、2年前の出会いを少しでも思い出していてもらえたら嬉しいです。
開演前には、他校の先生が風へと書いて下さった原稿を引用しながら、『奇跡の人、と言われているヘレンとアニーの物語を感じて欲しい』との言葉が。



『ヘレンやアニーのように、人が人を理解しようとする、わかろうとする気持ちが、ひびき合うことなのだと思います。』との御礼の言葉、花束をいただきました。



終演後はヘレンとアニーがロビーでお見送り。
先程まで舞台上にいた俳優が目の前にいてビックリしたと思いますが、帰り際手を降ったり、声を掛けてくれたりと、思い思いに今日感じた気持ちをそのままぶつけてくれました。



最後の方に退場してきた3年生のあるクラスの皆さんとは立ち止まってすっかり座談会のように盛り上がりました。皆さんパーシー(ヘレンの友人役)がお気に入りのようで、パーシー役の石岡を呼んできての記念写真!皆同じポーズ!約束通り記念写真をブログに使用させてもらいました!ありがとうございました!


伊佐農林高校



公演当日、学校の体育館の入口にはこのような手作りの看板が!ありがとうございます!



伊佐農林高校での公演は16年振り!
天井から吊り下がっている照明、体育館一杯に広げられた背景幕、そしてモノトーンで統一された舞台装置・・・。
普段の体育館がいつの間にか劇場へと変わっています。

開場後の体育館からは『大掛かりなセット!』『本格的!』と生徒さんからの感嘆の声が。
先生方も生徒と一緒になって体育館の変貌に驚いていらっしゃるようでした。
また、校長先生は前任校で『ハムレット』をご覧になっているそうです。また再会出来たことを嬉しく思います!



カーテンコールでは御礼の言葉と学校で作っている豚味噌の缶詰『更正之素』をいただきました。
何と80年以上もの歴史があるもので、とても人気のある缶詰だそうです。今度おいしくいただきます!
 



撤去作業を有志のせいとの皆さんと共に進めていると、何とピザの差し入れ!
学校脇にある石窯でたった今焼けたピザを持ってきてくれました!ありがとう!温かいうちに全部いただきました。
ご馳走様でした!



有志の生徒の皆さんの協力で、撤去作業もはかどります。作業をしながら、俳優やスタッフに気軽に声を掛けてくれて、公演の感想や質問を投げかけてくれました。トラックに様々な道具が積み込められていきながら、体育館のあちらこちらで笑い声が絶えない、そんな撤去作業となりました。

おかげさまで予想していた時間よりもとても早く作業を終えることが出来ました!



最後に皆で記念撮影!皆さん本当にありがとうございました!
そして学校を出発する際にはピザを差し入れてくれた生徒さん達が校門で私達を見送ってくれました。
またいつかお会い出来る事を楽しみにしています!

『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』ツアーが始まっておよそ1ヶ月が経ちました。様々な地で、多くの方々との出会いや再会を繰り返しながら、また新しい出会いを求めて旅班は公演を続けています。
一つ一つの公演が、小さな一つ一つの想いが、それぞれ一人一人に、少しでも響く事、届く事を願いながら・・・。

そして旅班はまた次の公演の地へと向かいます。来週は福岡県からスタートします。

文:渡辺雄亮(音響)


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』九州巡回公演第3週目

2015-10-18 15:21:47 | 全国巡回公演

『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』第3週目の公演は佐賀から長崎、福岡から広島、そして福岡の小倉へと続いていきました。


10月5日(月) 佐賀県   神埼中学校 神埼市中央公民館
    6日(火) 長崎県   川棚高校 同校体育館
       7日(水) 福岡県 筑紫女学園中学・高校 同校講堂
       8日(木) 広島県 世羅高校 世羅町せら文化センター

   9日(金) 福岡県   小倉西高校 同校体育館


神埼中学校




神埼中学校は風の上演が3回目です。とても元気の良い生徒さんたちでした。開演前、先生もやんちゃな子供たちがちゃんと観てくれるのか心配気味でしたが、公演後は大変喜んでくれた様子でした。 上演したホールとグランドを挟んでとなりの中学校。後片付けが終わって次の公演地へ出発する時には下校中の女子生徒さんがアニー役の倉八ほなみとサリバン先生役の高階ひかりと楽しそうに今日の公演の感想を話していました。

 

川棚高校

 

 

 

 



川棚高校は今回が4回目。テスト最終日の公演でした。徹夜明けの生徒さんもいたのでは?
その開放感もあったのか、劇場に変わった体育館に入場する時には、感激の声がひびいてきました。生徒会と運動部の元気な生徒さんのお手伝いのおかげであっという間に撤去も終わりました。ご担当の先生も「またお会いしたいですね」と言っていただき、バスとトラックの出発にはたくさんの先生方、生徒さんに手を振って送ってもらいました。


筑紫女学園中学・高校



筑紫女学園中学・高校は5回目の公演です。今旅初めての2回公演でした。二千人を超えるおおきな学校です。女子校の和やかな感じが舞台にはね返るようなステージでした。去年の九州ツアーの初日だった門司大翔館高校でお世話になった先生もこちらにいて1年ぶりの再会に劇団員も喜びです。風を応援していただきありがとうございました。


世羅高校


 

一路広島県の福山へ。春の『ジャンヌ・ダルク』千秋楽の公演予定だった世羅高校。台風の影響でやっと今日の公演の日を迎えることができました。快晴の空のもと、心待ちにしてくれた皆さんと出会えたことを一同嬉しく感じます。最初から最後までの客席の強い集中力は、やっとこの日を迎えられたことの現われだったのだと思います。その日のうちにその感動を手紙で書いてくれ、劇団に送ってくれた生徒さん、ありがとうございました。直筆の手紙はなんだか久しぶりのような気がして、嬉しいです。《生きている》ということ、《手と手で感じあえる》ということ、大切なことだと感じます。ありがとうございました。


小倉西高校







小倉西高校も5回目の上演です。劇団員の柳瀬太一の母校です。文化祭ということもあり、生徒のみんなも元気いっぱいです。 校長先生もこの日を心待ちにしてくれていました。翌日、文化祭に出向いた劇団員とも再会。映画『奇蹟の人』と風の上演の違いについて、大変興味深く感じて下さいました。そして、前日の公演の出演者たちは生徒さんと楽しいひと時を過ごさせていただきました。ありがとうございます。

アナグノス役 緒方一則


2015年秋『ハムレット』ツアー 第四週目

2015-10-17 22:10:40 | 全国巡回公演

連休を挟んで再びレパートリーシアターKAZEから出発した旅は、今週、香川県三豊市からひと息に、秋田までを縦断しました。

10月13日 高瀬高校(香川県)
15日 仁賀保高校(秋田県)
16日 秋田中央高校(秋田県)

高瀬高校

高瀬高校では3年前に『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』を上演しました。
生徒にとって3年間に1度しかない観劇の機会を、「また風に任せたい」と期待くださった先生方の信頼を、嬉しく胸に刻みます。

(トップ画像は開演前の様子)

500人程の生徒たちとの体育館公演。
舞台に起こる出来事、俳優の小さな動きまでをじっと見つめる顔、顔、顔が舞台からも生き生きと見られ、印象的な公演でした。

今日は朝の設営準備と終演後の片付けを、吹奏楽部の皆さんが手伝ってくれました。
片付けにはまた、バレー部、バスケ部、バドミントン部、サッカー部をはじめ、総勢150人くらいが入れ替わりつつ、加わってくれました。
みんなとっても積極的に、元気に参加してくれ、大盛り上がりの片付けとなりました。


皆さん本当にありがとう!

暮れていく夕陽の眩しい体育館で、劇団員と生徒、先生方と、共有した時間を互いに持ちながらワイワイと舞台の撤去。
皆と過ごすひと時が、ひときわ愛おしく感じられました。

↑バスを見送ってくれた皆さん。



仁賀保高校

日本海に面した美しい象潟に位置する仁賀保高校。2003年にやはり『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』で訪れています。

体育館に入場してくる生徒たちの中から、「うわぁ、すげえ!」と声があがるのを耳にして、舞台裏で秘かににんまり。
開幕すると、客席からの視線をひしひしと感じる公演でした。

カーテンコールでは生徒会長さんが、「挨拶をすることになって、何を言ったらいいかと原作を読んだりいろいろしたけど、よくわからなくて。でも今日観ていると、自分の耳や目や身体からスラスラと内容が入ってきて…」と、客席に座っていた臨場感そのままに、楽しそうに話してくれました。


その言葉と様子に、「ちょっと泣きそうになっちゃって」と、客席の一番後ろに座る照明プラン・オペレーターの坂野貢也が、いつになく早くステージ裏の楽屋に戻ってきました。
それぞれが、自身の感覚をー身体中を沸き立たせてここにいる。舞台と観客、ひとりひとりの存在を、確かに感じる公演でした。

舞台撤去にはテニス部、生徒会、そして有志の生徒の皆さんが参加してくれました。とても積極的に動く生徒たちの姿に、先生方も驚いていたようです。

「これで、今日みんなとつくったハムレットの舞台はすっかり片付けられ、元の体育館になりました。もし残っているとすれば、みんなの心の中だけです。」過ぎていく儚い時間、生命もまた儚く、だからこそ大切になもの。
座長の柳瀬がいつも、撤去を手伝ってくれた皆さんに話します。




秋田中央高校


2012年に『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』を公演しました。

舞台設営の午前中には、市内の中学生が職業体験で会館を訪れていて、バックステージツアーを行いました。



今日は秋田市文化会館での公演。楽屋のモニターに生徒たちが入場する元気な声が聞こえてきます。
「劇団の皆さんを拍手で迎えましょう。」
先生の声で開演し、まだざわざわと笑い声や話し声のする客席が、国王の台詞やハムレットの動きに徐々に注目し、劇場の空気を変えていきます。
「人のずるさや、ドロドロした感情、ハムレットの思いが感じられ面白かった。」生徒会長さんが挨拶した後に客席から起こった拍手は、皆さんの共感でしょうか。
2度のカーテンコールの後にも、鳴り止まない拍手が続きました。

撤去の時間には、演劇部の生徒と顧問の佐藤先生が舞台裏を見学、ハムレット役の佐野が客席で座談の場を持ちました。また彼らの質問に応じて照明の坂野、音響の酒見も登場。


今日は秋田出身の女優・白根有子のご両親がたくさんの差し入れを携えて、楽屋を訪ねてくださいました。ありがとうございます!


また白根の恩師であり、風と長くお付き合いのある三浦基先生も、観劇に駆けつけてくださいました。全国各地に紡がれた方々との繋がりは、わたしたちの大切な宝です。

白根はいま、文化庁「文化芸術による子供の育成事業」での『星の王子さま』公演の事前ワークショップのために、芸術監督・演出の浅野佳成、演出の江原早哉香たちと九州を巡回中。この時期は、九州巡回公演中の『ヘレン・ケラー』と併せて、多くの劇団員が旅の空です。


『ハムレット~to be or not to be』。
作品を介し、ひとりひとりが様々な意見を持ちながら集う場の豊かさに、演劇の可能性を見つめ、中日を過ぎた旅の後半に向かいます。

 

ガートルード役 柴崎美納


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』九州巡回公演第1・2週目

2015-10-12 09:58:28 | 全国巡回公演

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』九州巡回公演がスタートしました。
ツアーメンバーの一人一人が自身の芯を持ち、瞬間の出会いを求め、向かった九州巡回公演第1・2週目。
 

9月24日(木) 福岡県 明善高校 久留米市民会館
   25日(金) 長崎県 聖和女子学院中学・高校 佐世保市民会館
     28日(月) 宮崎県 宮崎第一中学・高校 宮崎市民文化ホール
     29日(火) 大分県 大分大学教育福祉科学部附属中学校 同校体育館
10月1日(木) 福岡県 福岡教育大学附属小倉中学校 同校体育館

 

明善高校


今年の『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』九州巡回公演の第一日目、初日となる公演でした。
校長先生の「みなさんも一緒に作る舞台です。」という開演前の挨拶の言葉を受け取った生徒さんたちの舞台に向ける真剣な眼差しと態度、笑い声やリアクションの中で共にいて、共に作った舞台であったと思います。

 

生徒会長さん「人を信じることの大切さ、人に支えられているということを改めて実感することができました。」

生徒さんの中の希望者が集まった座談会は盛り上がっている様子でした。

 

 

聖和女子学院中学・高校


開場すると生徒さんたちの弾けるような元気な声とステージに組まれた舞台に驚く声、歓声がホール中に響いていました。
そのリラックスした様子を保ち、目の前の出来事を自分たちで物語を描くようなそれぞれの自由な感覚で、舞台に目を向けていたように感じる公演でした。


 「サリバン先生が一生懸命ヘレンに向き合っている姿やヘレンがそれに答えようとしている姿、心が通じ合っていく二人の姿が伝わってきました。」と涙を堪えながらも一生懸命に言葉をかけてくれる生徒会長さんの思いを感じました。






 生徒さんたちの希望で行った舞台見学。

 

演劇部と希望者のみなさんと行った座談会は、それぞれが今向き合っているものに対する情熱が伝わって来る時間となりました。

 

 

 

宮崎第一中学・高校

生徒さんたちと保護者の方々、合わせて約1400人もの客席が生み出す圧倒的な空間と、その集中した眼差しを、呼吸を感じられる公演でした。

 

「何事も諦めないサリバン先生のような人でありたいです。」とその場で生まれた言葉と生き生きとした生徒会長さんの声にパワーをもらいました。

 

退場時に役者が去った後の舞台を見ていた生徒さんたちにスタッフが声をかけ、
急遽行われた舞台見学。
「部活があるので座談会に参加することができないから」と声をかけてくれた生徒さんたちもたくさんいました。
言葉をかわすことができ、そのわずかな時間も大切な時間でした。

 

演劇同好会、希望者のみなさんが集まった座談会の方も与えられた時間いっぱいに行われました。

 

大分大学教育福祉科学部附属中学校


今年で10回目であった、大分大学教育福祉科学部附属中学校での公演。
生徒さんたちの凄まじい集中力と舞台への熱い視線で体育館という空間を一気に劇場と化し、客席と近い距離であるからこそ見える表情や聞こえてくる声の中で共に創った劇場空間でした。

 

 

公演後に行われた舞台見学と座談会の様子。
3年生が10月に自分たちで舞台を創るということで、キャスト班は役者との座談会、スタッフ班は劇団のスタッフと舞台見学と分かれて行われました。
熱意、不安など初めて創る自分たちの舞台への様々に揺れ動く彼らの思いが、質問の中身や劇団員の言葉を真剣に聞く姿からひしひしと伝わってくる座談会、舞台見学でした。

 

 

福岡教育大学附属小倉中学校


風が訪れるのは今回の公演が初めてであった、福岡教育大学附属小倉中学校での公演は様々な出会いのある公演でした。
生徒さんたちのぐっと向ける真剣な眼差しと、緊張感のある空間の中でそれぞれの熱が伝わって来る舞台であったと感じました。

カーテンコール時に学校からの要望で行われた演劇教室。
私たちも初めての体験でしたが、3年生がこれから自分たちで舞台を創るということで3年生の主役を演じることが決まっている生徒さんたちが舞台上に上がり、全校生徒の代表として、そして先輩として、事前にみんなの意見を出し合って決めた質問事項を全校生徒の前で役者に質問し、全校生徒もその姿を見、聞くというものでした。
その3年生が背負った責任感と間近に迫ってる自分たちの舞台への熱意を感じる演劇教室と3年生の姿を見て、劇団員の受け答えに真剣に耳を傾ける全校生徒の姿勢に少しの緊張感を与えられ、自身の何かを奮い立たせられる20分間でした。 

 

朝の早い時間から貴重な時間を割いて道具の運び入れに手を貸して下さった先生方と生徒会の生徒さん、部活動の生徒さんたちが舞台撤去に一生懸命手伝ってくれたました。

 

 

 

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』九州巡回公演、第1・2週目を終えた私たちは、彼らの”見る力”を信じ、彼らと共に創る一回一回の公演を、客席と舞台がひびき合う空間を求めて駆け巡ります。

アニー・サリバン役 高階ひかり

 

 


2015年秋『ハムレット』ツアー 第三週目

2015-10-11 18:41:48 | 全国巡回公演

(トップの画像は岐阜大学教育学部附属中学校での1枚)

 

10月5日 岐阜大学教育学部附属中学校(岐阜県)

   6日 駿河総合高校(静岡県)

   7日 新発田南高校(新潟県)

   8日 飛騨神岡高校(岐阜県)

   9日 恵那農業高校( 〃 )

 

第三週目は、中部日本を一周するようなコースでした。

 

 

岐阜大学教育学部附属中学校

 この学校は文化庁の教育支援事業「文化芸術による子供の育成事業」で、この2月に『肝っ玉おっ母とその子供たち』を全校生徒が参加し公演したばかり。

8ヶ月ぶりの再会という喜びの中で、生徒達は様々なことを発見しては応答しながら『ハムレット』を見ている姿が印象的でした。

 

この学校では全クラスによる演劇発表会が30年以上も伝統として続いており、終演後もメモを片手に熱心に質問する姿があちこちで見られました。

↑養護学級の皆さんから、手作りのプレゼントも頂きました。

 

 

駿河総合高校

 駿河総合高校は静岡市民文化会館での公演でした。風はこの学校では初めての公演です。

↑舞台袖には司会を務めてくれた図書委員の皆さん、開演前の様子。

 

強い集中力で舞台を見つめる客席に突き動かされた公演だったと思います。

↑こちらは終演後、お疲れ様でした!

 

終演後には、三人の生徒が楽屋を訪ねてくれ、急遽ハムレット役の佐野準を囲んで座談会が行われました。

図書委員の生徒は舞台裏の様子に関心をもち、演劇部の生徒にとっては様々な演出が印象的だったようです。

 

 

新発田南高校

 新発田南高校は生徒1070人がびっしりと座る体育館での公演でした。

 

体育館のフロアに舞台を設営している時に見学に訪れた教頭先生が

「こんなに大がかりで、劇場仕様ですね!楽しみです」

と喜んでおられました。

 

公演は文字通り熱気に溢れる体育館となりました。

公演後の撤去・後片付けには、男女バレー部・男女バスケ部、そして有志の生徒達が手伝ってくれ、交流の場ともなりました。手伝ってくれた皆さん、有り難うございました。

 

同時に応接室では演劇部・生徒会との座談会も行われました。

 

 

飛騨神岡高校

 実は飛騨神岡高校は、去年公演の予定だったのですが、台風のために一年順延となった学校です。

 

先日ノーベル物理学賞を受賞された梶田さんの研究施設スーパーカミオカンデが、この神岡にあり、町をあげて盛り上がっていました。

 

「去年は本当に楽しみにしていましたが中止になり、今年こそ『ハムレット』を観られると、二倍楽しんでみることが出来ました」と挨拶してくれた生徒会長さんの嬉しい言葉に代表されるように、熱心に舞台を見つめる彼らの視線と僕たちの視線とが、いくつも交錯する本番でした。

 

終演後の撤去・後片付けには三年男子と有志の生徒達が手伝ってくれ、賑やかな交流の場となりました。

また校内のランチルームでは座談会が行われ、舞台のことだけでなく、彼らから神岡の魅力を沢山教えてもらいました。

 

またロボット部がロボットボクシングの世界大会に招待されたとのことで、部室を取材させてもらいました。頑張って下さい。

 

バスが学校を出発する時には生徒達が見送ってくれました。

 

 

恵那農業高校

 恵那文化センターでの公演で、生徒会役員と文化委員が希望して実現した公演だそうです。

 

身を乗り出して見ている生徒もおり、客席のひとりひとりの中に「To be or not to be」を抱きながら芝居を見ているということが伝わってくる公演でした。

 

温かい拍手に包まれたカーテンコールでは、学校で作っているジャムを頂きました。

 

恵那農業高校では、今月下旬に各クラスがステージ発表が行われるということで、終演後のバックステージツアーと座談会には約50人もの参加がありました。

 

 

『ハムレット』の旅は、これから東北へと続きます。

誰のために、何のためにこの芝居があるのか。ーそれをしっかりと手放さずに、また新たな発見の旅にして行きたいと思います。

 

クローディアス役 柳瀬太一


2015年秋『ハムレット』ツアー 第一&二週目

2015-10-03 21:49:46 | 全国巡回公演

一年ぶりにスタートした『ハムレット』ツアー、約一月半の間に南は山口県から北は秋田まで駆け巡ります!

 

9月25日 福山市立福山中学・高校(広島県)

9月28日 防府高校(山口県)

9月29日 広島大学附属東雲中学校(広島県)

9月30日 関西大倉中学・高校(大阪府)

10月1日 和気閑谷高校(岡山県)

10月2日 関西高校(岡山県)

 

 

福山市立福山中学・高校

ツアー初日は広島県福山市から。

トップの画像はその開演前の様子、司会の先生が子供たちに演目に関する質問をしながら会場を盛り上げてくださいました!

初日に相応しい興奮に包まれ、舞台も客席も大きな熱が生まれていくように感じました。

 

そして終演後は演劇部の皆さんと舞台裏見学と座談会。

↑舞台裏見学会の様子。中学生も高校生も入り混じって楽しんでくれました。

座談会では『ハムレット』の感想や質問だけでなく、彼らが一月後に発表する舞台稽古も見せてもらいました。彼らだからこそ出来るパワーを感じ、見ている自分も活力をもらいました。

↑最後は会館のステージで1枚。

 

 

防府高校

週を跨ぎ今度は劇団員緒方一則の母校の防府高校体育館での上演。三年生は2年前に『ヘレン・ケラー』を観ており、久しぶりの再会となりました。

 

まず公演前日の搬入作業、バスケ部の皆さんが掛け声を出しながら手伝ってくれました。

 

彼らのおかげで立派な舞台が完成し、生徒の皆さんも終始真剣な眼差しを向けてくれた本番でした。

そして終演後、担当の先生が「舞台裏を見てみたい人はこのまま残ってください」と伝えると…なんと百人ほどの生徒さんが残ってくれました!

舞台上や舞台袖だけでなく照明&音響席も子供たちに囲まれていました(笑)

 

その後、生徒会や部活の皆さんが撤去作業を手伝って頂き、みんなで集合写真。

 

 

広島大学附属東雲中学校

ツアー三校目は四年前に文化庁の事業で『星の王子様』を上演した東雲中学校へ、PTA主催の行事ということで会場の体育館には50人も保護者の皆さんも駆け付けてくださいました。

同じ時間を共有した子供たちとお父さんお母さんが家でどんな話をするのか、個人的にとてもワクワクした公演でした。

終演後の昼休みには体育館では舞台裏見学、図書室では座談会が行われました。

↑体育館に出来た特設ステージ、その裏側を見てもらっています。

↑舞台袖では子供たちが様々な衣装を着てみています。

↑これは!間違いなくオフィーリアの埋葬シーンの再現ですね!

 

写真はありませんが、座談会も生徒保護者それぞれの感想・質問が飛び、「子供たちはこんなことを感じるのか」「大人はこんな質問をするのか」とお互いに発見があった時間だったのではないかと思いました。

 

 

関西大倉中学・高校

広島から一気に大阪に駆け上り、関西大倉中学・高校内の講堂ハイブリッドホールでの公演。この学校では過去にも五回公演をさせて頂き、多くの劇団員にとって思い出深いホールです。午前・午後二回の公演でしたが、午前中はじっくりと集中して、午後は笑いや拍手を交えながら、それぞれの学年の色を見せてくれた客席でした。

↑ホール前の彼ら観劇を楽しみにしてくれています。

↑終演後のカーテンコール。握手をした男の子から「汗びっしょり!?」と言われました(笑)

↑公演後、和太鼓部の皆さんと!

 

 

和気閑谷高校

和気閑谷高校は創立記念行事の中での公演でした。朝学校の体育館で式典を終えた彼らが、会場となった総合福祉センターに続々と集まってきます。

 

担当の先生が「とても良い鑑賞態度でした」といっていただけるほど集中して舞台を見つめてくれた彼ら代表の生徒さんの言葉にも熱がこもっており本当に嬉しかったです。

 

終演後は演劇部の皆さんとの交流。なかなか彼らのポーズも決まってますよね!

 

 

関西高校

週の最後は岡山県の関西高校、‘関西’と書いて‘かんぜい’と読みます。県内唯一の男子校だそうですが、男子校出身の僕としてはどこか懐かしい雰囲気でした。

「え!?」「うわっ!?」「すげぇ!」、彼らのリアクションがそのまま返ってくる公演でまるで舞台と客席が掛け合いをしているようでした。

 

冒頭に書いたとおり、『ハムレット』のツアーは11月上旬まで続きます。

 

これから、どんな出会いが待っているのか皆さんも楽しみにしていただければ幸いです。

 

 

ハムレット役 佐野準