風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

『ハムレット―to be or not to be』第8週目

2010-11-23 18:12:52 | 全国巡回公演

↑西南学院中学校、公演後の座談会で。ハムレット役・佐野と生徒さんたち。

南国九州も朝晩は冷え込んできました。
そんななか『ハムレット』班は、九州各地での若いまなざしとの出会いに元気をもらいながら、順調に旅を続けています。

8週目は、11月16日(火) 鹿児島県・鹿屋女子高校
        17日(水) 福岡県・西南学院中学校
        18日(木) 福岡県・立花高校
        19日(金) 長崎県・佐世保東翔高校

以上、4校の生徒さんとの出会いがありました。

旅も中盤から後半に差し掛かりましたが、相変わらず多くの生徒さんからの声が劇団ホームページの掲示板や、このブログに届いています。実際に公演を見た生徒さんや先生方の声を聞いても、「風」の『ハムレット』は、いまの若者に大きな現実感をもって受け入れられているようです。「このままでいいのか、いけないのか」という、社会や時代に対する問題意識を持ち続け、自身の生命を賭けて人生を貫いたひとりの若者ハムレット、そして周りの登場人物の姿を、生徒さんたちは批評的に見つめているように思います。

鹿屋女子高校は3年前に引き続き2回目の『ハムレット』の公演です。3年にいちどの演劇鑑賞の機会をふたたび『ハムレット』に託していただいて嬉しく思います。「3年前より生徒は減りましたが、反応は大きくなりました!」という担当の先生の言葉にあらわされるように、客席からの歓声と拍手には私たちもびっくりしました!



↑鹿屋女子高校での公演後行われた座談会の様子。ハムレット役の佐野と、クローディアス役の柳瀬が生徒さんと一緒に公演後の感想や質問などを話し合いました。

西南学院中学校の公演は今ツアーはじめての中学生との出会い。開演前に担当の先生が「この公演のために長い時間をかけて、劇団の人と話し合って準備をしてきました」と挨拶されました。その言葉に呼応するように、大切にこの時間を過ごそうとしてくれた生徒さん。静かながらも熱い客席だったように思います。

立花高校は在校生のみならず、卒業生も何人か観劇に来てくれました。終演後にステージで「迫力があって、胸が熱くなった」と挨拶してくれた男子生徒、「うまく言えませんが、とにかく感動しました」と目を潤ませながら(と私には見えました!)挨拶された担当の先生。言葉は少なくとも、率直な感想は私たちの胸を打ちました。


↑こちらも、立花高校での公演後の座談会より。

佐世保東翔高校は今週唯一の体育館での公演でした。朝早くから部活動の生徒さんを中心に舞台設営のお手伝いをしてくれて、学校全体で、一日全部を使って、この行事を盛り上げようとしてくれたように感じました。終演後の演劇部との座談会も盛り上がりましたし、後片付けも本当に多くの生徒さん、先生方と一緒に有意義な時間を過ごせました。



↑撤去だけでなく、搬入にもたくさんの生徒さんが手伝ってくれました。



↑公演後は演劇部の皆さんとお話ししました。座談会の場だけでは話は尽きず、演劇部の活動場所を見せてもらうことに。
仲の良い部員のみなさんの様子、嬉しく感じました。みなさんこれからも頑張ってください。

劇団員・先生方・もちろん生徒のみんなが、学校のひとつの行事のために集まり、語りあう姿が、きっと生徒さんの生命の原動力になるだろうと信じて、多くの声に励まされながら、次の公演地へと向かいます。

来週は宮崎県での5ステージです!





『Touch ~孤独から愛へ』第6週目

2010-11-21 21:13:19 | 全国巡回公演
『Touch ~孤独から愛へ』第6週目となりました。
今週は西日本地域の第3週目。

滋賀県・近江高校
静岡県・横須賀高校
愛知県・中川商業高校
岐阜県・八百津高校
愛知県・享栄高校    での公演でした。

先週まで体育館の公演が続いていましたが、今週は公共のホールでの公演が多い週となりました。


↑近江高校は体育館での公演。搬入からバレー部や卓球部、吹奏楽部の皆さんが手伝ってくれました。体育館が2階にあるので皆で協力して機材や道具を搬入。公演後は野球部やバスケ部の皆さんが同じ様に手伝ってくれました。演劇を学校で鑑賞するのは初めてとの事でしたが、一人一人が真剣に舞台を見つめていたと思います。


↑横須賀高校でのカーテンコール。横須賀高校は3年前にも「星の王子さま」を鑑賞しています。旅班の多くがその時の公演の事を覚えていました。




↑中川商業高校の公演では演劇部の皆さんや他の生徒さんが撤去作業を興味深く見ていました。普段そんなにジロジロ見られないので、スタッフの皆もちょっと緊張しました。本当は実際に道具に触れて欲しかったのですが、やむを得ない事情で出来ませんでした。ごめんなさい!


↑八百津高校の公演後生徒会の皆さんと有志の皆さんで記念撮影大会。


↑享栄高校の公演は午前と午後の2公演でした。なるだけ舞台を近い席で、との配慮で2公演となりました。また、開演前には生徒会の任命式がありました。また、その生徒会の皆さんがこの日1日の司会進行を務めてくれました。ありがとうございました。生徒会活動頑張ってください!

この『Touch ~孤独から愛へ』の旅も折り返し地点を迎えました。沢山の地域でより沢山の生徒さん達と触れ合い、そして1公演1公演を大切に築いてきました。体育館でもホールでも、私達と彼ら彼女らが共にこの『Touch』を創り上げていることに変わりはありません。私達は彼らをありのまま受け入れ、そして彼らもまた私達を受け止める、そんな『触れ合い』を何よりも大切なものだと思っています。

私達の『出会い』はまだ半分。また明日からも公演が続きます。
来週は兵庫県からスタートします!


『Touch ~孤独から愛へ』第5週目

2010-11-20 20:47:31 | 全国巡回公演
『Touch ~孤独から愛へ』のツアーは西日本地域に入り、2週目が過ぎました。
第2週目は

愛媛県・西条高校
香川県・高松南高校
香川県・津田高校
兵庫県・氷上高校
兵庫県・村岡高校  の公演でした。

今週は体育館での公演が続きました。
普段、生徒さん達が学校生活の中で使っている体育館を借りて、そこに劇場空間を作り出し、日常とは少し違う時間をすごしてもらうという公演です。
劇場空間に変わった体育館に入ってきた生徒さん達は、見慣れている体育館が違う姿になっている事に驚き、雰囲気や舞台装置の作られ方など、様々な事を感じていると思います。
そして劇場空間を見つめる彼ら彼女らの姿はとても印象的です。
学校生活の中でこの1日が、生徒さん達にとって良い時間になるよう、そして特別な1日になるよう、俳優・スタッフ共に舞台を創り上げます。その中には本番のステージだけでなく、朝学校に入る瞬間から、学校を出て行くまで、すべてが大切な時間です。







公演後の片付けは、俳優・スタッフと生徒さんが直接、触れ合うことの出来る大事な時間です。



秋から冬へと変わりつつ、だいぶ寒くなってきました。
旅班は気を引き締めながらまだまだ公演を続けていきます。
『Touch ~孤独から愛へ』来週は滋賀県からスタートします。

『ハムレット─to be or not to be』第7週目!

2010-11-19 21:22:10 | 全国巡回公演


9月末からスタートした『ハムレット─to be or not to be』の旅は、6週間で出会ってきた学校の皆さんとの一つ一つの思い出と、若い人たちが自分の人生を切り開いていって欲しいという願いを乗せて、次の公演地へと向かいました。
7週目は、11月8日(月)熊本中央高校/崇城大学市民ホール
          9日(火)朝倉光陽高校/サンライズ杷木
         10日(水)蒲生高校/同校体育館
         11日(木)新宮高校/同校体育館
         12日(金)誠修高校/大牟田文化会館 の九州各地5公演を行いました。

上の写真は舞台準備中の様子です。舞台の片付けに参加してくれた生徒さんたちから「2時間の公演のために毎回こんなに時間をかけて、大変じゃないですか?」とよく聞かれます。出演者も、舞台の表には出ない音響や照明のスタッフも、それぞれの力を持ち寄って、この舞台ができています。そこにはいない美術家や演出家、公演を企画した人たち、そして先生たち・・・目に見えないたくさんの人の想いや協力があることを、生徒さんたちも感じてくれているようです。

今週の公演の中で生徒さんたちの高揚した姿や一人一人の表情に出会い、『ハムレット』は若い人たちのそれぞれの生命を映す舞台なのだと思いました。生徒さんたちが自分自身の内に潜む希求、社会への問い、怒り、喜びの瞬間などを目覚めさせながら、彼らの『ハムレット』を私たちと共に創っている、そんな場が風の『ハムレット』上演なのではないでしょうか。


熊本中央高校の皆さんとの座談会で。
二年前には『肝っ玉おっ母とその子供たち』を上演しているので、三年生の生徒さんとは嬉しい再会でした。
「自分でもなぜか分からないのですが、『ハムレット』という作品を生徒に見せたいと、ずっと思っていました。」と、担当の先生。




蒲生高校の公演では片付けの時間にたくさんの交流が生まれました。
「中学校の時『肝っ玉おっ母』を見たの覚えてます!」という生徒さんもいました。
下は生徒会長さんと友だちの男子生徒さんと国王役の柳瀬太一。「ハムレットの苦しみ、オフィーリアの切なさ、そして国王の酷さの裏にある微妙な弱さも感じた。」と出演者をハグしてくれました。若い人の敏感さ、優しさを改めて感じる出来事でした。







新宮高校で公演後に楽屋に会いに来てくれた三年生の男子生徒さんたち。先生が撮ってくれた一枚です。
「今日は生徒たちの様子が、いつもと違います!」と先生も喜んでいました。
下は片付けを手伝ってくれた部活の皆さん。「いつもの体育館に戻りました。舞台はもう形としてはなくなってしまいましたが、残るとしたら、それは皆さんの心の中にです。心の中にだけは永遠に生き続けることができます。」という言葉に生徒さんたちから大きな拍手と歓声が起こりました。



そして『ハムレット』の旅はここで半分、メンバー全員が元気にここまで旅を続けられたことと、かけがえのない人たちとの出会いに乾杯!!南阿蘇で中日祝いをしました。




『ハムレット-to be or not to be-』第6週目

2010-11-09 19:53:45 | 全国巡回公演

↑御船高校の撤去終了後、手伝ってくれた図書委員会の皆さんと。

『ハムレット-to be or not to be-』のツアーは、6週目の公演を終えました。この週は、

 佐賀県・佐賀商業高校
 鹿児島県・加世田常潤高校
 熊本県・御船高校
 福岡県・久留米学園高校

での公演を行いました。

若い生徒さんの前に立つことは、演じている側にとってもとても刺激を受けることです。
舞台に注がれる生徒のみなさんの視線によって、この作品のテーマや意味が日々新しく発見されているのではないかと感じます。
生徒さん一人ひとりの心に触れ、舞台の出来事への共感と批判を交わし合うなかで、いま悩み、考え、生きているみなさんの心に何か力を与えられるものであったら嬉しいです。
開演前にご担当の先生や、校長先生から「本物」を観てほしい。というお話をよくいただきます。「本物」とは舞台と客席お互いがつくりだすもの、演じるものと観る者の見えないつながりのなかにあると思います。
たくさんの人たちとのつながりを求めて、旅はまだまだ続いていきます。




↑佐賀商業高校の公演では、公演後部活動の生徒さん達が撤去を手伝ってくれました。毎年芸術に触れる機会があるということ、先生も重要だとおっしゃっていました。みなさん元気に見送ってくれましたね。私たちもたくさん元気をもらいました!



↑加世田常潤高校での公演も公演後生徒さんが撤去を手伝ってくれました。舞台が終わって、みなさんとお話しできる機会があることは私たちにとっても楽しい瞬間です。ホームページにもたくさん書き込みをいただきました。ありがとう。




↑こちらは御船高校で。公演中、みなさんの普段見られない表情をみたと先生が言っていました。毎日接している先生と生徒さんの間に、この公演を通して何かの変化が生まれ、新たに発見できることがあったなら何より嬉しく思います。
図書委員会の人たちは、先生方と一緒にこの公演を企画し、撤去まで手伝ってくれました。公演後も、先生と生徒さんの間でこの公演の感想や意見を話してみてください。

久留米学園高校の公演は石橋文化センターでの公演でした。
みなさん楽しんで舞台を観てくれていることが、演じている私たちにも伝わってきました。私たちもわくわくしながら公演をしていました。『ハムレット』の感想はいかがだったでしょうか。シェイクスピアの観劇は2度目とのこと。公演後には先生方と一緒に生徒会のみなさんが楽屋に来てくれました。お話しできたのは少しの時間でしたが、観劇中のみなさんの表情や、集中力とても印象に残っています。

10月1日から始まった『ハムレット-to be or not to be』の旅は折り返し地点を迎えました。
翌週は熊本県から公演が始まります。

『Touch ~孤独から愛へ』第4週目

2010-11-07 14:34:22 | 全国巡回公演
『Touch ~孤独から愛へ』第4週目は公演の場を東日本から西日本へと移してのツアーです。

徳島県・富岡東高校
兵庫県・神戸弘陵学園高校
徳島県・徳島市立高校
岡山県・おかやま山陽高校

での公演でした。




↑神戸弘陵学園高校でのカーテンコール・舞台撤去の様子。1年生2クラスと部活動の生徒の皆さんが手伝いをしてくれました。バスケ部、バレー部は翌日が公式戦だったそうです。遅くまでありがとうございました。これからも頑張ってください!




↑徳島市立高校でのカーテンコール・座談会の後の記念写真。カーテンコールでは生徒会長さんが涙を抑えながらお礼の言葉を言ってくれました。




↑おかやま山陽高校では文化祭の一環として上演されました。前日の搬入や当日の撤去にもとても多くの生徒の皆さんが力を貸してくれました。ありがとうございました!


『Touch』という作品はキャスト3名と風のレパートリーとしては人数が少ない作品です。生徒の皆は約2時間の中でトリート、フィリップ、ハロルドという3人の人物の出会いから別れを観客として体験します。彼ら彼女らはトリートやフィリップの中に自分に近いものを感じたり、ハロルドに誰かを重ねてみるかもしれません。全くの傍観者として観方もあるでしょう。どういう風に観るかはそれぞれ自由です。観劇から生まれ出た、沸き上がってきた自分の中の「何か」を実感、体感してもらえたら、単なる思い出ではなくその日そこで味わった「記憶」として一人一人の心の中に残れたら、とても嬉しく思います。
そして風の掲示板には、彼ら彼女らからの舞台に対する驚きや感動の声が寄せられています。そんな言葉は何よりの励ましであり次への原動力となっています。

まだまだ公演は続きます。まだ見ぬ出会いがこれからも沢山あることでしょう。
来週は愛媛県からのスタートです!

『Touch ~孤独から愛へ』第3週目

2010-11-06 19:30:13 | 全国巡回公演


『Touch ~孤独から愛へ』のツアーは第3週目を終えました。

第3週目は

山梨県・甲府南高校
千葉県・茂原樟陽高校
東京都・お茶の水女子大学附属中学校
千葉県・柏の葉高校
茨城県・岩瀬高校

での公演が行われました。 

演劇に触れることによって、様々なことを感じ、話し、今後の学校生活に生かして欲しいという先生の願い、舞台に集中していく若い観客たちの視線、これらを体で受け止め、舞台に立つ時、1回1回の公演の大切さ、必要性を改めて感じます。

舞台を見つめる若い観客たちの見方は1人1人違います。起こっている物事に率直に反応する生徒、隣の生徒の様子を感じながら見る生徒、自分の環境に照らし合わせてみる生徒。様々な視線・反応が劇場空間に飛び交い、公演が終わる時、きっと彼ら、彼女らは僕らが思う以上の事を感じているのだと思います。

公演が終わり、ある先生から、2・3日過ぎた頃「芸術鑑賞でこんなに生徒と心が通じ合えたのは初めてだ」というメッセージを頂きました。この公演が、生徒と先生が触れ合う新たなきっかけになった事、とても嬉しく思います。
これからも1回1回の出会いを大切に、旅を続けていきたいと思います。




↑座談会後の写真撮影の様子(上/山梨県・甲府南高校)(下/千葉県・柏の葉高校)




↑公演前の舞台見学の様子(茨城県・岩瀬高校)
文化祭で『Touch』を上演しました。




『Touch』第4週目は徳島県からスタートします!