10月6日 福岡県 福岡雙葉中学・高校
10月7日 大分県 別府鶴見丘高校
10月8日 佐賀県 有田工業高校
10月9日 熊本県 熊本北高校
10月10日 熊本県 湧心館高校
福岡雙葉中学・高校
会場には保護者の方も来場し、客席はほぼ満席。
開演すると客席の後ろの方からまで集中した視線を感じ、その静けさと蠢く空間は、舞台上に少しの緊張感を与えました。
終演後は先生の呼びかけでバックステージツアーに約100人くらいの生徒さんたちが集まり、舞台の道具や小道具、照明から音響までそれぞれに興味を持って役者やスタッフに質問している姿や実際に道具や機材に触れる生徒さんたちの姿がみられました!
公演後の座談会には中学生7名、高校生4名、11名の演劇部員の生徒さんが集まり、
これからある大会に向けてのアドバイスやスタッフに対しての質問、また、将来プロの役者を目指している生徒さんの悩み、そういった生徒さんたちの言葉を聞き、答えていく中で、1人1人が強い意志をもって自身の視点から「ヘレン・ケラー」の舞台を見ていたことが感じられました。
そして、座談会中、生徒さんたちの中で話題にされたのがバックにある象徴的な絵についてでした。
「手に見えた」「人が3人いるようだった」「心臓みたいだった」と何を描いた絵だったのか答えを追究するよりも自分たちが見たものをそれぞれに言い合っている様子でした。
撤去されていく舞台を見ながら、生徒さんたちも次々に言葉が溢れ、積極的に質問したり、撤去されたものを追って、舞台の道具を劇団員がトラックに収めている様子を一緒に見に行き「全部、入るんですか?!」
「すごい!」「トラックにKAZEって書いてる!」とすごく驚いていました(^-^)
演劇部員の生徒さんたちとの座談会は本当に時間が足りないほどでした。
別府鶴見丘高校
朝早い時間から、各クラスの有志の生徒さんたち、約30人ほどが舞台仕込みのお手伝いに来てくれました!
出来上がっていく舞台をみて「早くみたい!」
「組み立てた道具がどんな風に舞台で使われるのか楽しみ!」
と、自分たちがそれぞれ舞台装置や道具に手を加えたことでこれから見る舞台への興味や好奇心を掻き立てられているようでした。
体育館に入ってくる生徒さんの歓声や驚きの声、そのパワーが充満した空気の中、開演!
笑ったり、驚いたり、涙したり、
集中して舞台で起こっていることを模索するように見入っていたり、さまざまな表情が見られたように思いました。
終演後、先生の呼びかけで、本番の余韻が残る中、大勢の生徒さんが舞台に上がり、自分たちが客席でみた舞台装置や道具に実際に触れたり、舞台を終えた役者を見つけ、駆け寄り、感じたことを伝えたり、劇中に疑問に思ったことを質問したりする姿が見られました!
撤去では、舞台仕込みにも来てくれた有志の生徒さんに加えて部活動の生徒さん、約50人のが手伝ってくれ、生徒さんたちの漲る力に私たちも奮い立たせられ、体育館もあっと言う間に元通りの空間に。
仕込みから撤去、本当に最初から最後までこの体育館という空間をフルに共有できた時間でした。
有田工業高校
前日の夜、何人かの先生が見守る中、二階体育館への搬入からスタート。
本番の日の朝からの舞台仕込み中には生徒さんがちらほら体育館を覗きに来る姿がみられ、
入場時には、生徒さんたちの自分たちが普段日常的に使っている馴染み深い体育館が劇場となっている空間に驚きの声や歓声が起こり、舞台袖でスタンバイしている私たちにもエネルギーが伝わってきました!
その雰囲気を持ったまま、いよいよ開演。
舞台が始まると会場のざわめきが一気に静まり、沈黙する客席。
入場時の雰囲気とは一転し、客席から向けられる強い眼差しを舞台上でひしひしと感じました。
あるところでは大きくリアクションしリラックスした様子で見る姿や身を乗り出して、じっと見る姿、さまざまな反応を目の当たりにしまた。
カーテンコールでの先生の私たちに向けられた言葉には涙しながら「アニーのような先生になりたかった」という先生の視点からみた「ヘレン・ケラー」の感想に、普段生徒と向き合う先生の生徒への思いや願いを強く感じ私自身、心臓を握られたようで、今にも涙が溢れそうでした。
撤去では部活動の生徒さん約30人が手伝いに来てくれました。
撤去をしていく中で積極的に役者に話しかけたり、声を掛ける前に気づいて自ら手を貸してくれる生徒さん。
中には、「自分の名前を指文字でやってほしい!」という生徒さんも。
私たちがバスで学校を去る瞬間、
「また来てください!」と見えなくなるまで手を振って見送ってくれた生徒さんたちからはエネルギッシュな彼らの中の繊細な面も見えたように思いました。
私たちも再び出会えることを願っています!
熊本北高校
劇場に変わった体育館の空間に元気な声が響き渡り、次々に入ってくる生徒さん。
客席は体育館の端から端、二階まで約1100人の生徒さん、先生方でいっぱいになり、壮大な拍手で舞台は幕を開けました。
1100人の迫力は舞台を圧倒しました。
舞台と客席の距離感が殆どなく、生徒さんたちの反応や表情が後ろの方までよく見え、感じられました。
体育館全体が支えられているような、舞台と客席が空間を共有した2時間でした。
撤去では演劇部の生徒さんと自ら来てくれた部活動の生徒さん約70人という大勢の生徒さんが手伝いに来てくれました!
それから、9月25日に行った熊本学園大附属中学・高校の公演で1人で撤去の手伝いに来てくれた演劇部の生徒さんが、熊本北高校の演劇部との交流があるということで手伝いに来てくれて、彼との再会もありました!
たくさんの思いが詰まった1日となりました。
湧心館高校
朝からパワー全開で体育館に入場する生徒さんたち。
パワーが満ち溢れた空間の中に私たちは迎えられました。
入場時の雰囲気からは一転し、しんと静まり返った客席からは不思議な緊張感が感じられました。
客席と向き合うと、腕を組んでじーっと見入る姿や端っこの方で覗くように見る姿、
それぞれに自由な態度や感覚でみているようでした。
カーテンコールでの生徒さんのあいさつでは
「ヘレンやアニーのように諦めず、いろんなことに挑戦していきたい」という言葉と、先生の「これを見て熊本を思い出してほしい」という思いから「花束のかわりに」と熊本を代表するキャラクター”くまもん”のプレゼントがありました!
驚きと感動のサプライズでした。
撤去最中に体育館の隣の建物内で
次の日に行われる文化祭の練習をしていた生徒さんたちが覗きに来て、口々に言葉をかけてくれました。
撤去が終わり学校を去るときには何人かの女子生徒さんたちがわっと集まり「ほんとにおもしろかったです!!」と全力で声をかけてくれる生徒さんも。
その言葉にはこの日彼女たちが見て感じたことがたくさん詰まった言葉であったことが強く感じ取れました。
「ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち~」の3週目を終えた私たちは
この3週間で起こった出来事、出会った人たちの思いを持って、
次の出会いや繋がりを願い求めて、再び出発します。
アニーサリバン役 高階ひかり