風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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バリアフリー演劇『ヘレン・ケラー』福岡一般公演

2022-12-17 15:01:02 | トピックス

バリアフリー演劇『ヘレン・ケラー』が12月17日福岡県・福岡市にて一般公演を行います。詳細は以下をご覧ください。

権藤説子Presents
誰もが楽しめるバリアフリー演劇鑑賞会 第1回公演
ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち

作:松兼功 演出:浅野佳成
バリアフリー演劇 総合監修 尾上浩二
バリアフリー演劇 芸術監督 北岡賢剛
出演:髙階ひかり/倉八ほなみ/酒井宗親/仲村三千代/中村滋
   緒方一則/清水菜穂子/稲葉礼恵/坂牧明
   小島祐美(舞台手話)/辻由美子(音声ガイド)

令和4年12月17日[土] 
定員300名・全席自由 入場無料
会場:電気ビル みらいホール(電気ビル共創館4F )
開場13:00 舞台説明:13:30 開演13:50
13:00~配慮が必要な方の優先入場をおこないます。
開演前に舞台見学ができます。
●演劇終了後、出演者によるアフタートークがあります。

【あらすじ】
幼少期の病のため、聴力・視力を失い、話すこともできないヘレン・ケラーと困り果てた家族のもとに、新米の家庭教師アニー・サリバンが訪れる。情熱的に教えようとするも、ヘレンに拒絶され続けるアニーは、周囲と離れ2人きりで生活することを決意する。与えられた時間は2週間。失敗を繰り返しながらお互いを求め、理解し、身体ごとぶつかり合う対話から世界を広げていく2人の出会いを描く「東京演劇集団 風」の代表作です。人と人とが触れ合い成長し、 新たに旅立つまでをユーモア豊かに描く、 東京演劇集団風の代表作です。

【申込・問い合わせ先】
全国地域支援ネットワーク事務局
TEL 080-7701-5336 E-mail:shien.net.japan.s@gmail.com 
鹿児島市草牟田1丁目8-7

【主催】 特定非営利活動法人全国地域生活支援ネットワーク
【共催】 日本博を契機とした障害者の文化芸術共同創造プロジェクト実行委員会
【協力】 障害者の文化芸術活動を推進する全国ネットワーク

作曲:小室等 舞台美術: 上田淳子  照明: 坂野真也
舞台手話通訳監修:河合依子 音声ガイド監修:大河内直之
字幕監修:廣川麻子 字幕・音声ガイド 制作 Palabra (株)
プロデュース: 山上徹二郎

 

【権藤說子さんからのメッセージ】

「バリアフリー演劇」と出会ったのは、3年ほど前の ことでした。
色々な障害がある人たちが、みんなで一緒に芝居 を鑑賞することができる、 そんなことが可能なのだろうかと、半信半疑で劇場に訪れたことを覚えています。 舞台上では、様々な合理的配慮が行われているのですが、そのすべてが演出として生かされていて立体感のある芝居に感動をしました。役者たちも、観客の一人一人の呼吸に呼応する様に舞台を作り上げていきました。そこに集う人たちが自分のリズムで起こす、予定調和でない拍手や声などが、 芝居の質を高めているようにさえ感じました。
いつの日からか、日頃よりお世話になっている福岡の方たちと、この芝居を観ることができたらと考え始めていました。 私たちは、「共に生きる」とよく言います。しかし、芸術や文化を共有することをせずして、そういう社会をつくることは難しいのではないかとも考えるようになりました。 そして、今では、芝居の中で共に経験することこそが、私たちに必要な「共感力」を育んでいくものだと確信するようになりました。
今年から、10年間、毎年、頑張って開催していきた いと考えています。
年末のお忙しい中で恐縮ですが、会場まで足を運んでいただければ幸いです。

権藤說子

作曲:小室等 舞台美術:上田淳子  照明: 坂野真也
舞台手話通訳監修:河合依子 音声ガイド監修:大河内直之
字幕監修:廣川麻子 字幕・音声ガイド 制作 Palabra (株)
プロデュース: 山上徹二郎

東京演劇集団風地域一般公演の情報はこちらから


『ヘレンケラー~ひびき合うものたち』2022年春 西日本・東日本ツアー 4週目

2022-06-14 07:41:04 | トピックス

『ヘレンケラー~ひびき合うものたち』2022年春 西日本・東日本ツアー 4週目

 

5月30日(月) 【新潟県】新潟大学附属新潟中学校 同校体育館

6月 1日(火) 【茨城県】つくば国際大学東風高校 同校体育館

6月  3日(水)  【群馬県】太田工場高校 太田市民会館

6月 4日 (土)   【千葉県】多古高校 多古町コミュニティプラザ文化ホール

 

新潟大学附属新潟中学校

新潟大学附属新潟中学校では、風の公演は何回も観ていただいていて、『ヘレン・ケラー』も今回で2回目になります。

学校では毎年9月に全校で取り組む演劇発表には、歴史もあり、生徒さんたちの意気も高まっているとのことでした。

『ヘレン・ケラー』の公演は、午前と午後の2回公演でした。午前は1年生と3年生の半数、午後は2年生と3年生の残り半数が観劇しました。午前の観劇は集中してしっかり見入っていました。午後は少しゆとりを感じましたがやはり真剣に見入っていました。観劇後お礼のことばとして生徒会長さんが「演劇にはいろんな可能性があるんだと思いました。」と話してくれました。彼が『ヘレン・ケラー』の舞台から感じとったこと、そして自分たちも演劇祭に向けて頑張るという思いも伝わってきました。

コロナの為、この2年間は鑑賞行事は中止、昨年は演劇部などの卒業生との交流もできず、演劇発表会は自分たちの力だけでやったそうです。

今回の公演でのバックステージツアーで舞台や道具、照明、音響との交流も含め、彼らの意気高揚につながればうれしいです。どんな演劇祭になるか、私たちも楽しみな思いにさせられました。

 

つくば国際大学東風高校

東風高校は『星の王子さま』、『ジャンヌ・ダルク』につづいて『ヘレン・ケラー』は風の3回目の公演になります。

昨年はコロナで芸術鑑賞会は中止に、今日も校長先生のお話は校内放送で行われました。それでも実施してくださった先生方には感謝しています。

午前は1年生と3年生の半数、午後が2年生と3年生の残り半数での観劇になり、2回公演でした。

2回とも共通して感じたのはゆったりとしっかりと見入っていることでした。一人ひとりでそれぞれが自由に感じ反応していました。

東風高校では生徒会というのはなく、東風クラブという、選挙ではなく自選の生徒たちが活動しています。そのクラブ会長が終演後の挨拶で「今日は東風高校のために、熱い舞台をつくっていただきありがとうございました。」と熱い言葉をいただきました。

明日が文化祭ということもあり、バックステージでの交流は予定されていませんでした。しかし、2回目の舞台への合間に生徒さんたちは舞台見学をし、なかには出演者のサインを求めてきたり、積極的な生徒さんたちでした。

舞台撤去には東風グループの2名、明日発表の準備にきた野球部3人と担当の先生、テニス部1人が最後まで手伝ってくれました。

明日の発表も希望していることが全てできるわけでもなく、それぞれも楽しみたいと盛り上がっていることを感じさせられました。明日1日が彼らの一人ひとりが楽しみ、仲間との思い出に残る一日となることを願います。

 

太田工業高校

太田工業高校でもコロナの為、鑑賞行事は2年延期になりました。

開演前の校長先生のお話が「それではみなさん楽しんで見てください。」と終わりました。客席も暗くなった時、いっきに大きな拍手が起こりました。なんだか熱い拍手でした。

生徒さんたちは集中しているだけでなく、いろいろと反応したり、まっすぐ集中したりと、楽しんで見ていることが伝わってきました。終演後、静みきった少しの間。次に大きな拍手が湧き起こりました。この少しの間に、生徒さんたちと共につくった時間の濃さを感じさせられました。

次回の鑑賞行事の時はコロナも収まり、伸び伸びと交流できることを期待します。

 

多古高校

朝、会館に到着した時、担当の先生から「町に久しぶりに演劇が来ました。」と歓迎の声をかけられました。

学校では、午前中PTA総会が行われ、同窓会の方々も見に来られるかもしれない。町の人たちにも声をかけているそうでした。私たちも検温、消毒の準備をして生徒さんたちの来場を待ちます。開演前から生徒さんたちが集中しているように感じられます。そして、真剣に見入っている生徒さんたちの空気がしっかりと伝わってきました。

終演後の生徒会長さんの挨拶では、コロナ禍でも頑張っていることに含め「私も俳優になりたい思っています。」と夢を語ってくれました。

この3年間のなかで、彼らは1人ひとりが、自分と、学校で社会で向き合って生きている。そこでは、あきらめるだけでなく、夢も希望も育てていると思う。コロナのなかで今だからこそ感じたり考えたりすることができるものもあるのだと思う。『ヘレン・ケラー』を観た時間のなかで、彼ら一人ひとりが改めて考えたり発見したりしたことがあったなら、私たちにとっても喜びであり、支えでもあります。

コロナ禍での旅はまだつづきます。コロナだけでなく、私たちは何と何に向き合っているのかと問い続けている旅でもあります。その一日一日をつくりつづけていきます。

 

文:坂牧明(医者役)


『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』 2021年秋 九州ツアー 第7週目

2021-12-06 18:33:13 | トピックス

12月に入り、九州地方にも本格的な冬の到来を迎えるとともに『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』の巡回公演は第7週目に入りました。

 

122日(福岡)柳川高校 柳川市民文化会館

123日(福岡)明光学園中学・高校 同校体育館

 

柳川高校

柳川高校さんはなんと風の公演が8回目の公演です。

仕込み中には担当の教頭先生が「この日を待ちに待って、楽しみにしていました。」と劇団員に声をかけていただいて、私たちもこれからどんな一日になるんだとワクワクしていました。

開場時、生徒さんたちが入場してくると、静かだった会場が一気に賑やかになり、800席ある客席が活き活きとした生徒さんたちであっという間に満席となりました。賑やかな客席を見て、劇団員も開演をいまかいまかと待っていました

 

開演前には司会の先生から「目で見るだけでなく心で見て楽しんでください」と生徒の皆さんに言葉をいただきました。そして会場が揺れ動くような大きな拍手と同時に開演です。

公演中は声を上げて笑ったり、時にはじっと集中した姿で舞台をみつめて、一人一人が自由な感覚で舞台と向き合っていました。

カーテンコールでの生徒会長さんの挨拶では「アニーとヘレンが出会って、徐々に信頼関係がつくられていくのが印象的で、ヘレンがどんどん成長していく姿に人の可能性は無限大なんだと感じました。そして今学校全体では〈伝える力〉というのに力を入れています。今日劇を観て、誰かに何かを伝える時の声の大きさや歩き方などをこれからに活かしていきたいと思います」と堂々と話してくれました。

公演後のバックステージではその日に募った30人くらいの生徒さんたちが「私サリバン先生と話したい!」「私パーシィー探してくる!」と、一人一人が話したい俳優を探しては色んな質問をしていました。様々なところに興味を持ち、今感じたことを共有し、今しかないこの時間を目一杯楽しんでいました。

その後の座談会ではサリバン先生役の高階と話をしました。

話を頷きながら真剣に聞く姿があり、明るい笑い声が聞こえたり、とても盛り上がっている様子でした。劇団員が仕込みをする姿に感動をしたと伝えてくれた担当の先生、中には今日の舞台を観て自分も舞台をやりたい!と夢を持った生徒さんもいました。

 

明光学園

この学校は昨年公演予定でしたが、コロナウイルスの影響により延期となり2017年以来4年ぶりの公演でした。風の公演は4回目の公演です。

そして明光学園はヘレン・ケラー役の倉八ほなみの母校です。

開場時、体育館に入ってくると「うわぁ、凄い!」「なんだこれは!」と体育館が劇場に変わったことに驚き、これから何が起こるんだとワクワクした様子でした。

そして開演前の校長先生の挨拶では「ステージ凄いですよね。この舞台を思う存分楽しんで、感動、意欲、熱意に繋がることを願ってます。そしてこの舞台は自由に観てください。楽しい時は笑って、悲しい時は泣いて、でも立ち上がって踊るのはやめてね」と笑いを誘いながら、リラックスした中で開演しました。

公演中は俳優が客席の存在感をひしひしと感じるほど真剣な眼差しを舞台に向けて、ひとつのことも見逃さないぞと言わんばかりに集中した様子で舞台と向き合っていました。

カーテンコールでの生徒代表の挨拶では、「伝記でヘレンケラー を読んだことあったけど、文字では伝わらない迫力や感情が伝わってきて感動しました。細かいところにもこだわっていて見所がたくさんあって目が二つじゃ足りないくらいでした。そしてヘレン役の方が卒業生ということもすごく誇らしく思い、3年に一回じゃ足りないくらいまた観たいと思いました。」と想いのこもった目で、力強く話してくれました。

公演後のバックステージでは細部まで興味を持ち、劇団員にたくさんの質問をし舞台の構造や演劇を始めたきっかけなど色んなことを聞いてくれました。

先生も役者になりきっていました!

その後の撤去作業にはハンドボール部の生徒さんと演劇部の生徒さん、常任委員の生徒さんたちが手伝ってくれました。

ヘレンやアニーを見つけると、「あっサリバン先生と話したい!」「ヘレンさんに聞きたいことがあります!」と元気いっぱいに劇団員ともコミュニケーションを取り合いながら、そして体育館全体が笑顔に包まれるような雰囲気で手伝ってくれました。撤去作業が終了してもまだまだ話足りない様子で、作業が終わった後も「感動しました!」「進路のことなどで悩んだりしてたんですが元気をもらいました」と最後の最後まで劇団員に声をかけてくれました。

コロナ禍の中、昨年から我慢を強いられて悔しく思いや寂しい思いをした生徒たちになんとか芸術鑑賞だけでも観せてあげたいという思いを持った先生方やこれからも全国の皆さんに感動を与えて下さいと声をかけてくれた生徒さん。様々な出会いのある一週間でした。この出会いを力に変えて、これからもまだまだ続く『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』の旅を最後まで駆け抜けていきたいと思います。

 

ジェイムス・ケラー役 蒲原智城


【活動再開のお知らせ】と【PCR検査結果】について

2020-09-19 21:06:49 | トピックス

東京演劇集団風では、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、3 月から 7 月までの
レパートリーシアターKAZE 公演、全国巡回公演をすべて延期としておりまし
たが、8 月から活動を再開いたしました。

8月にはバリアフリー演劇『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』、バリアフリー演劇『星の王子さま』の稽古を行い、定期的に全員のPCR検査を実施。感染症対策を徹底しながら、9月15日から『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の全国巡回公演がスタートしました。

劇団ホームページに、8月に更新いたしました【活動再開のお知らせ】、併せて今後も随時更新してまいります【PCR検査結果】を掲載しております。

これからも様々に対策を徹底しながら、観客のみなさん、全国の児童生徒のみなさんのかけがえのない時間、心と心の通い合う活動を行っていけるよう努めてまいります。

今後ともみなさまのご支援ご協力をどうぞ宜しくお願いいたします。

 

活動再開のお知らせ

PCR検査結果について

上記リンク、劇団ホームページからご覧いただけます。

 


お知らせ

2020-07-02 12:45:49 | トピックス

 

1987年の劇団創立以来、活動をともにしてきた女優 木村奈津子が、6月17日、脳出血による呼吸不全で死去しました。

代表作『パレードを待ちながら』『マイロの通夜』『ラプトー誘拐』の舞台では主演を務め、また近年ではバリアフリー演劇のライブによる音声ガイドで、演劇の新しい可能性を開いてきました。33年間、ひたすら演劇に邁進してきた人生でした。無念の別れでありますが、彼女の遺志とともに、歩み続けていきたいと思います。葬儀は劇団葬として、親族の方と劇団員で行いました。後日お別れ会を予定しています。

これまで女優 木村奈津子の活動を見守り、応援してくださった皆さまに心より御礼申し上げます。

 

 

2020.07.02 東京演劇集団風

 


2019年 秋『Touch~孤独から愛へ』九州ツアー第13週目(最終週)

2020-01-04 16:44:07 | トピックス

 

9月25日から始まった長い九州ツアーも、いよいよ最終週となりました。

今週は、

12月16日(月)【鹿児島県】鹿児島城西高校 同校体育館

12月17日(火)【長崎県】鳴滝高校 同校体育館

12月18日(水)【長崎県】佐世保工業高校 同校体育館

12月20日(金)【鹿児島県】出水工業高校 同校体育館

での公演でした。

 

 

鹿児島城西高校

 

 

2015年の『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』以来4年ぶりですが、風の公演は5回目となります。

髙階ひかりの母校でもあり、芸術文化コースの生徒たちは研修旅行で毎年、レパートリーシアターKAZEを訪れています。

午前・午後の2回公演のため、前日に搬入・仕込みを行いましたが、その時に芸術文化コースの生徒さんにもお手伝いしていただきました。

ありがとうございました!

搬入のお手伝いをしてくれた生徒さんたち

 

「この芸術鑑賞会が、みなさんの人生の糧となるよう、しっかりと見てください。」という校長先生のあいさつで公演は始まりました。

午前の公演も午後の公演も、楽しみながら味わうように芝居に見入っていて、リラックスした客席でした。

搬出作業お手伝いをしてくれている生徒さんとその様子をみている校長先生

 

 

その中で、芝居を観ることを通して、もしくは鏡のようにして、自分や友達のことを思い浮かべながら見ている、と強く感じさせる公演でした。

 

 

 

 

 

鳴滝高校

 

この学校は通信制と定時制(昼間部・夜間部)に分かれている単位制の高校で、初めての芸術鑑賞行事です。

今回は70名の定時制・昼間部のみという贅沢な公演となりました。

11トンのトラックが学校まで入っていかないため、長崎市警察の協力を得て、小さなトラックに積み替えて500メートルの距離をピストンして搬入しました。

公演は生徒たちが自分自身に語りかけるようにして見入ってる姿が印象的でした。

 

 

終演後は、全生徒が舞台に上がり、卒業アルバムのための集合写真を撮影しました。文字通り思い出の1ページとなってくれたらこんなにうれしいことはありません。

 

 

 

 

 

佐世保工業高校

 

この学校は風は5回目の公演となります。なかでも『Touch~孤独から愛へ』は3回目の公演です。

開場前から、生徒たちが押し寄せるように体育館の前で待っています。「普段は大人しい生徒たちですが、こんなに楽しそうな顔を見るのは久しぶりです。よっぽど楽しみにしていたんでしょう。」と校長先生も喜んでいました。

 

公演前の生徒さんたち

 

開演前には、担当の先生が「実は私は風の公演に出演したことがあるんです。文化庁による『星の王子さま』という舞台に、“呑み助”の役で出演しました。」とあいさつすると、客席が湧きます。

公演前の体育館の様子

 

公演中の体育館の様子

 

担当の先生のお話でリラックスした客席は、芝居が始まると集中します。

 笑いながら、積極的に“見てやろう”とする姿に向き合った熱い公演となりました。

記念の色紙を誰か受け取って下さい!で上がった手

 

 

 

 

 

出水工業高校

 

 

この学校は『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』以来3年ぶり7回目の公演で、うち『Touch~孤独から愛へ』は3回目の公演です。

3ヶ月におよぶ長いツアーの千秋楽です。

仕込み中から、かわるがわる生徒たちが体育館をのぞきに来ては、驚きと期待の言葉を発します。

開場してからも、生徒や先生方が天井を指差しながら「どうやってあの照明を仕込んだのだろうか」と話が盛り上がっている姿に、楽しみに待っていてくれたことが伺えます。

 

本番では、プッと吹き出し笑いをしたり、息をひそめてまるで自分のことを見つめているようにして芝居を観ている姿が強く心に残っています。

バラし・搬出では全校生徒の半分ちかくの生徒が最後まで手伝ってくれました。

ありがとうございました!

 

 

 

こうして3ヶ月に及ぶ、68回の公演の旅が終わりました。さまざまな出会いがありました。再会もありました。

客席のみなさんとたくさんの視線が交わりました。

その交わった視線の中には、勇気、希望、そして“生きる”ということのメッセージが込められていたように思います。

彼らの声を抱き、演劇とは何か―ということを問い続けたいと思います。

『Touch~孤独から愛へ』の旅もまだ続いていきます。

 

 

ハロルド役(座長)・柳瀬太一


2019 秋『Touch~孤独から愛へ』九州ツアー第11週目

2019-12-10 21:28:33 | トピックス

9月から始まった Touch~孤独から愛へ のツアーも12月に入り残り3週間となりました。

今週は

12月2日(月) 五日市高校(広島県) 同校体育館

12月3日(火) 福徳学院高校(大分県) 同校体育館

12月4日(水) 三潴高校(福岡県) 城島総合文化センターインガットホール

12月5日(木) 講倫館高校(福岡県) ももちパレス大ホール

12月6日(金) 博多工業高校(福岡県) 同校体育館

12月7日(土) 九州産業大学付属九州高校(福岡県) 同校講堂

での公演でした。

 

五日市高校

五日市高校は2010年ハムレット、2013年、2016年ヘレンケラーを上演している学校です。今回の九州ツアーのなかで唯一広島県での上演です。ぜひ生徒さんたちにTouchを見せたいという先生の想いから実現しました。

体育館に入場すると普段の体育館の様子から変わっていて驚きの声が飛び交いました。本番が始まると入場時の興奮からガラッと変わりとてもじっくり、味わうように見てくれていました。終演後には演劇部の生徒さんはじめ何名かが舞台を見学し、役者と話す時間もありました、みなさん1人1人にとって大きな思い出になってくれたらうれしいです、そして片付けには担当の先生方も手伝ってくれました、本当にありがとうございました。また再会できることを願っています。

終演後の様子です、少しの時間でしたが俳優たちと話し、舞台の見学を行いました。

 

福徳学院高校

福徳学院高校は2005年Touch、2016年にジャンヌダルクを上演している学校で3年ぶりの再会となりました。

朝トラックから体育館へ荷物を運んでいると、たくさんの生徒さん、先生方が声をかけてくれました、普段とは違う雰囲気を感じながら、なかには今日芸術鑑賞の日だ!と盛り上がっている声が聞こえてきました。

本番中はとてもリラックスしながら見てくれました。驚きや歓声、笑い、迷い、その場で起きていることに反応が絶えませんでした。カーテンコールの生徒さんのお礼の言葉では「Touchを通してひととひととのつながりの大切さ、あきらめないことの可能性を感じました」と言葉をくれました。そして撤去作業では部活動の生徒さんが手伝ってくれました。みなさんとても元気に、何人かでものを持つときなどは積極的に声を掛け合いながら運んでくれる姿が印象的でした、また再会できるのを願っています。

撤去作業を終えた生徒さんたちとの記念撮影、これも1つの思い出になっていたらうれしいです、ありがとうございました。

 

三潴高校

三潴高校は2017年にジャンヌダルクを上演し、2年ぶりの再会になりました。3年生は1年生の時にジャンヌダルクを見ており、開演前に先生から「3年生ジャンヌダルク覚えてますか?見ましたね!」という掛け声に「あー!」と歓声が聞こえてきました。そして先生から「みなさん今日は楽しんでみてください!楽しいときは笑って、泣きたいときは泣いてください!」と熱のこもったあいさつから開演しました。

終演後のお礼の言葉では「いままで講演会やミュージカルをみたことはあったけど、演劇がこんなに引き込まれるとは思いませんでした、心に残りました」と言葉をかけてくれました。終演後には舞台を見学し、そのなかで役者、スタッフと話す時間もあり、さまざまにかんじたことをはなしてくれました。ありがとうございました、また会える日を楽しみにしています。

 

終演後の舞台見学の様子です。

舞台の見学後にはハロルド役 柳瀬との座談会もおこなわれました。

 

講倫館高校

講倫館高校は1992年孤児たち、2012年、2013年Touchを上演しています。今回は2年生のみの観劇になりました。本番中は1人1人何かを思いながら、自分や身近な人たちのことと照らし合わせながら見ているようにじっくりと見てくれていました。終演後に担当の先生の呼びかけで舞台見学が行われ、20人くらいの生徒さんが参加しました。舞台の小道具をじっくりとみる姿や、Touchの1シーンを友達同士でまねる姿が印象的でした。また再会できるのを楽しみしています。

 

博多工業高校

博多工業高校は1991年に星の王子さま、1994年にTouch、1998年にヘレンケラーを上演していて久しぶりの上演になりました、今回は3年生の人権行事としてTouchを鑑賞することになりました。前日の搬入作業では担当の先生も手伝ってくださいました。

カーテンコールの生徒さんのお礼のことばで「あきらめないことの大切さをかんじました」と話してくれました。そした終演後、お手伝いに参加してくれる各クラスの代表の生徒さんが舞台の見学を行いました。撤去のお手伝いでは、みなさんとても元気よく、いま見ていたものがばらばらになっていく風景に驚き、それを互いに話しながら運んでくれているのが印象的でした。ありがとうございました!また会えることを願っています。

撤去を終えた生徒さんたちとの記念撮影の様子です。

 

九州産業大学付属九州高校

九州産業大学付属九州高校は1995年星の王子さま、2014年、2015年ヘレンケラー、2016年、2017年ジャンヌダルク、2018年Touchを上演しています、1年生のみの観劇でした。

前日トラックが到着すると吹奏楽部のみなさんが待ってくれていて、搬入を手伝ってくれました。吹奏楽部のみなさん、普段から楽器を運んでいるというのもあり、チームワークよく、声をかけあいながら運んでくれました。

本番は担当の先生から、「今日は楽しんで、いろんなことを感じてください」というあいさつでスタートしました。本番はその言葉のようにその場で起きていることをじかに受け取り、反応しているのがよくわかる公演でした。ときにくすっと聞こえ、ラストシーンでは会場の空気がぐっとしまり、それぞれにタッチを通して感じてくれたものがあるのだと思いました。

カーテンコールでは演劇部の生徒さんから「ぜひ今日みたものを自分たちの公演でも生かしていきたいです」と力強いメッセージをくれました、ありがとうございます、頑張ってください。そして終演後に希望の生徒さんたちによる舞台見学と座談会を行いました。舞台見学・座談会はたくさんの生徒さんたちが参加してくれ、今見たものをお互いに話し、舞台の細かい工夫や舞台裏の様子に触れました撤去作業中には、昨年上演したTouch、その前のジャンヌダルクを見ている2,3年生の生徒さんたちが「去年Touchみました!」「ジャンヌの人は今日いますか?」と話しかけてくれ、うれしい再会にもなりました。また来年も再会できることを願っています、ありがとうございました。

 

9月から始まったツアーも冬になり、残り3週間となりました。1回1回の客席のために引き続き頑張っていこうと思います。

スタッフ・中村滋

 


2019年 秋 『Touch~孤独から愛へ』九州ツアー 第九週目

2019-11-24 21:46:06 | トピックス

『Touch~孤独から愛へ』九州ツアー第九週目の公演は

 

11月18日 弘学館中学校・高校 (佐賀県)

   19日 尚絅中学校・高校 (熊本県)

   20日 串木野高校 (鹿児島県)

   21日 大村城南高校 (長崎県)

   22日 博多女子中学校・高校 (福岡県)

   23日 南さつま市教育委員会主催公演 (鹿児島県)

 

でした。

トップの画像は大村城南高校で公演した時頂いたミカンです。とてもおいしかったです。ありがとうございました!

 

弘学館中学校・高校

この学校では以前のヘレン・ケラーの公演以来、6度目の公演です。

体育館をに入ってくるなり、いつもと違った体育館にひとりひとり驚きや高揚を見せてくれていました。

本番中も一人ひとり自分の感覚を使って舞台と向き合っている姿は、とても印象的でした。

終演後の生徒会長さんのあいさつからも、この公演が学校生活の一つの思い出となってくれるのではないかと感じます。

公演後にはハロルド役の柳瀬と新聞部、生徒会の皆さんとの座談会が行われました。

片付けにはバスケットボール部、バレーボール部の皆さんがお手伝いに来てくれました。みんな率先して手伝ってくれていたので、とても助かりました。ありがとうございました!

 

尚絅中学校・高校

この学校では以前のTouchの公演以来、4度目の公演です。

今回は熊本県立劇場のコンサートホールでの公演ということもあり、大きな客席の真ん中にギュッと集まった力強い客席でした。

しかし芝居が進むにつれて、力強さだけでなく、笑ったり、リラックスしたりと多くの表情を見せてくれていました。

カーテンコールでは素敵なあいさつと役者全員分の花束をいただきました。

 

終演後には事前に希望していた生徒との舞台裏見学が行われました。実際に舞台に上がってみると、役者やスタッフと話しながら、ここはこうなってたんだと、また新しい発見をしている姿がそこここに見られました。

この公演が皆さんにとっての新しい出会いのきっかけとなってくれることを祈っています。

 

串木野高校

この学校では以前のジャンヌ・ダルクの公演以来、5度目の公演です。

全校生徒130人ほどの小さな学校です。当日は保護者の方々も観劇にいらっしゃって下さいました。

「一人ひとり感じ方が違ってもいいんです」という校長先生の温かい言葉から開演した公演は、一つ一つの動きや言葉をとらえ、リアクションとして客席から舞台を支えてくれていました。校長先生が言うように一人一人が自分なりのTouchと出会っていたのだと思います。

カーテンコールでは生徒会長さんから「物事を学ぶ楽しさを思い出しました」という言葉を頂き、私にとっても発見のある瞬間でした。

終演後、お手伝いのためにそのまま残ってくれた3年2組の生徒さん達。お手伝いの前にせっかくなので舞台裏見学を行いました。短い時間でしたが、楽しんで見て回っていました。

その後の片づけには、有志の生徒さん達も集まってきてくれて、劇団のメンバーと芝居の話をしながら充実した時間を過ごすことができました。

 

大村城南高校

この学校では以前のジャンヌ・ダルクの公演以来、2回目の公演です。

朝トラックが学校に到着すると、40人以上の生徒さんたちが荷物の運び入れを手伝うために集まってくれていました。先生方も盛り上げてくださり、元気よく荷物を運んでいる皆さんの笑顔に、朝から元気をもらいました。

舞台設営をしていると、授業の休み時間に体育館を覗きに来た生徒もいました。公演を楽しみにしていることを感じつつ、私たちも気合を入れて準備にかかります。

担当の先生の劇団の紹介から始まったの公演は、リラックスした状態からだんだんと集中していく様子が印象的でした。

カーテンコールでは「こんないい劇をほかのみんなにも届けていってください。」と文化委員長さんからのとても励みになる言葉を頂きました。花束を渡してくれた生徒会長さん、実は中学生の時、風の星の王子様を見ていました。思わぬ再開に劇団員も喜んでいました。

片付けには多くの生徒さんたちが、手伝ってくれてました。中には有志の生徒さんもいました。この一日の時間が大村城南高校の皆さんにとって学校生活の一つの思い出となってくれていたらうれしく思います。

 

博多女子中学校・高校

この学校では以前のジャンヌ・ダルクの公演以来、4回目の公演です。

体育館が2階ということもあり、前日の夜荷物の運び入れを行いました。夜遅くまで一緒にいてくれたご担当の先生、本当にありがとうございました。

中学校と高校合わせて900人がぎっしりと集まった体育館。副校長先生から劇団の紹介があり、ひとつ盛り上げてからの拍手で開演です。

芝居が始まると、場面の変化によって雰囲気が変化してゆき、いろいろな表情を見せてくれていました。今そこにあるものを捉え、感じ、考える力強さで一緒に舞台を作ってくれているあの空間が印象的でした。

終演後、高校の生徒会長さんが、自分の心に残った素直な感想を語ってくれました。

片付けには、バレーボール部とソフトテニス部の生徒さん達が残ってくれました。元気いっぱいに物を運びながら、劇団員と話したりと交流の場として楽しい時間を過ごすことができました。

博多女子高校の皆さんに元気をもらって、今週最後の公演地である鹿児島に向かいます。

 

南さつま市教育委員会主催公演

今週最後の公演は南さつま市での一般公演です。教育委員会の皆さんの熱い思いが集まって生まれた公演です。

 

外には大きな看板、そして地域の色んな所にポスターやチラシを張ってくださったそうです。

集まってくれたお客さんたちは、みな顔見知りなようで少しアットホームな雰囲気のある客席から芝居がスタートしました。

公演中も、普段の子どもたちとはまた違った視点で、温かいまなざしを送ってくれていました。終演後、役者全員でお見送り。なんと帰っていく全員と握手をしていました。見に来てくれた皆さんにとって何か心に残るものがあったことを実感します。

舞台上では舞台裏見学も行われ、教育委員会の方の提案で集まった皆さんと役者で記念撮影。「今度は孫もつれてきたい」とうれしいお言葉もいただきました。

この事業を担当してくださっている教育委員会の方も「いつもとは違う充実した顔が見れました」とおっしゃってくださり、新しい試みの第一歩を、一緒に作れたのではないかと思います。

 

旅のメンバーが変わって最初の週、再会や新たな出会いが多く詰まった1週間だったと実感しています。そしてあと4週間このメンバーでTouchを、一人ひとりにとっての出会いの場を作っていきます。

 

文:舞台スタッフ 石岡和総


2019年 秋 『Touch~孤独から愛へ』九州ツアー 第八週目

2019-11-17 21:31:41 | トピックス

九州もすっかり秋模様になり、寒さも増してきました。

 

11月11日 福岡工業大学附属城東高校(福岡県)

  12日 古賀竟成館高校(福岡県)

  13日 鹿屋女子高校(鹿児島県)

  14日 唐津工業高校(佐賀県)

  15日 八女工業高校(福岡県)


福岡工業大学附属城東高校

城東高校は隣に大学も併設されており大学内のFITホールという立派な講堂での公演でした(トップ画像は開演前の様子)。

生徒の人数も2000人ということで午前午後二回に分けての鑑賞でした。

開演前ご担当の教頭先生からの生徒に向けた挨拶があり、創立記念の機会として行われる今回の行事のこと、「沢山の先輩たちの活躍があってこの歴史が繋がっています。でも、一番大事なのは今の城東高校生である君たちの活躍です。」「この演劇の機会に自分の感性を広げて観てください。」というお話があり・・・舞台裏でスタンバイしながら、風の『Touch』の上演に込められた想い感じていました。

午前午後ともに大きな盛り上がりを持って終演しましたが、その後は片づけを手伝いに来てくれた3年19組の皆さんとの交流がありました。

しかも片づけの間も「何か手伝えることはありませんか?」と沢山の生徒たちが駆けつけてくれました。

 

古賀竟成館高校(福岡県)

古賀竟成館高校では生徒会の皆さんが、公演前後の進行などで大活躍してくれました。

 

カーテンコールでは全校生徒が立ち上がって挨拶をしていただき舞台上と客席の繋がりを強く感じました。

上の画像は舞台裏見学の様子ですが、ハロルド役の柳瀬は高校時代からの友人であるこちらの学校の先生との再会もありました。

その後は生徒会と陸上部の皆さんが片づけを手伝ってくれました。有難うございました!

 

 鹿屋女子高校

画像は会場の際の鹿屋市文化会館前、生徒たちの楽しさが伝わってきます。

開演前には校長先生が20年前に観た『Touch』の話をしていただきました。風のレパートリーとして1000ステージを超える上演を行ってきた重みを感じながらの幕開けとなりました。生徒たちも笑いや驚き、そして涙を交えながら食い入るように舞台に視線を注いでいました。

最後の画像は担当の先生と柳瀬の友人(その中にも鹿屋女子高校の卒業生が!)との一枚。この子供たちはこの旅最年少の観客かもしれません。


唐津工業高校

この日は全国的に寒さが訪れた日となり、九州の北部・唐津でも冬の到来を感じるような気温でした。

しかしながら工業高校ということで男子生徒が多いのか体育館が開場すると元気な声が響き渡っていました。

本番中は打って変わったように静かになり

生徒たちが最後まで集中した眼差しを舞台に向けてくれました。

終演後は図書委員と体育館の部活の生徒さんが片づけを手伝ってくれました。

校長先生は残念なが出張で公園をご覧になれませんでしたが、片づけを手伝う生徒の表情を見ながら「この生徒の顔を見れば良い公演だったことがよくわかりました」といううれしい言葉を頂きました。

 

八女工業高校

画像は開演前の担当の先生、生徒会の生徒さんとの公演前後の打ち合わせの様子。少し緊張が伝わってきます

折角なので打ち合わせ後に舞台裏見学。これからどんな公演が始まるのか彼らの期待も高まります。

そしてカーテンコール。生徒会長の謝辞は涙涙の素晴らしいものでした…「こんな風に泣いたのは小学校の時に観たドラえもんの映画以来です」「謝辞を言うのに泣いちゃいけないと思いましたが」…少しずつ言葉を紡ぎながら本当に素敵なメッセージを頂き、思わずハロルドも彼の肩を抱いていました

今週最後の写真はそんな彼らと楽屋前での一枚。謝辞の際自分自身の弟のことにも触れていたので「弟にも宜しく!」と声をかけると「はい、帰ったらかぞくに『ありがとう』と伝えます」と返答され、私たちがおこなった公演以上のものを彼らが舞台から受け取ってくれていると感じました。

 

『Touch』の巡回公演はキャスト・スタッフあわせ9人編成で行っていますが、本州一円のツアーを巡っていた『ヘレン・ケラー』が今年の千秋楽を迎え『星の王子さま』のツアーが始まる関係で9人中3人のメンバーが来週から変わります。メンバーは一部変わりますが、勢いそのままに九州を駆け抜けていきます。

 

トリート役 佐野準

 



レパートリーシアターKAZE 2018

2018-01-28 09:24:31 | トピックス

東京演劇集団風 劇団創立30周年記念企画

レパートリーシアターKAZE 2018

2018年、レパートリーシアターKAZEでは昨年に続き[劇団創立30周年記念企画]として、新作・レパートリー作品6本、アトリエの会限定の〈詩劇〉2作品を上演します。今年も舞台を通して皆さまとの新たな出会いを生み出せるよう、取り組んでいきたいと思います。レパートリーシアターKAZEへのご来場を、心よりお待ちしております。

(※当初の日程から変更がございます。ご確認をお願いいたします)

 

創立30周年記念 レパートリーシアターKAZE第21回凱旋公演

ピカソの女たち~オルガ

Picasso's Women ― Olga

2018210日[土]~12日[月・祝]開演:2時

作:ブライアン・マキャベラ Brian MacAvera 翻訳:志賀重仁

演出:ペトル・ヴトカレウ Petru Vutcărău

出演:辻由美子 

  

ひたむきな愛に生きたオルガの情念を描くひとり芝居

天才画家ピカソの最初の正妻オルガ・コクロヴァ。オルガは死後の世界から、ピカソへの愛憎に翻弄された日々を回顧する。

2005 年に初演し、海外公演を展開。2007 年にはルーマニア・バカウ市主催〈第2 回ガラ・スター国際演劇祭〉にて最優秀大賞を受賞、8年ぶりの東京公演です。

*2017年11月10日、ロシア・サハリン州立人形劇場で行われた国際演劇祭「奇跡の島2017」にて招聘公演を行いました。

 

創立30 周年記念 第92 回公演【レパートリー作品】

異邦人 L'Étranger

31日[木]~5日[月]開演:平日7時/土日2 時

作:アルベール・カミュ Albert Camus

脚本:浅野佳成  翻訳:窪田啓作(新潮文庫刊)/谷島貫太

演出:白石圭司  

出演:中村滋/緒方一則/栗山友彦/渋谷愛 

   佐藤勇太/坂牧明/酒井宗親ほか

が暮らす社会では、芝居をしないと

       異邦人として扱われるよりほかはない―

今日、ママンが死んだ……。

養老院で亡くなった母の葬儀で、ムルソーは何の感情も示さなかった。彼は友人のトラブルに巻き込まれて殺人を犯し、裁判にかけられ、斬首刑の宣告を受ける。

白石圭司が演出を担い、若き時代感覚をもって、不条理を見つめ、抗い、踏みとどまったカミュのまなざしに、人間が生きることの自由と希望を問う。

カミュの遺族、ガリマール出版社の全面協力のもと、小説からオリジナルの脚本を作成し、2012 年に初演。今回、新たに脚本と演出を再考し、上演に向かいます。

 

創立30周年記念 レパートリーシアターKAZE 春の劇場体験週間

ジャンヌ・ダルクジャンヌと炎

Jeanne d'Arc JEANNE ET LE FEU

318日[日]・19日[月]開演:平日7時/土日2時

※3月16 日・17 日は〈春の劇場体験週間〉として中野区愛成会(ふらっとなかの)の皆さんが観劇・体験します。

作:マテイ・ヴィスニユックMatéi Visniec   翻訳:志賀重仁

演出:浅野佳成

上演台本:ペトル・ヴトカレウPetru Vutcărău

出演:白根有子/栗山友彦/田中賢一

   佐藤勇太/石岡和総/車宗洸/坂牧明

   木村奈津子/工藤順子

 

いま、ひとりの少女が声をあげた―

ひとりの少女の声と炎が起こした〈奇跡の物語〉

戦争と貧困にあえぐフランスに現われた少女ジャンヌ・ダルク。彼女の〈声〉は、人びとを死と絶望から救うも、異端者とされ、ジャンヌは火あぶりの刑となってしまう。

作家が劇団に書き下ろし、日本、フランス、モルドバ共和国の共同制作によって生まれたレパートリー。

 

スーフルール ささやきの街頭詩劇

Stop, Breath, and Smile…

511日[金]・12日[土]開演:7時

構成 ・ 演出:オリビエ・コント Olivier Comte /浅野佳成

出演:Les Souffleurs commandos poétiques

   スーフルール・コマンド・ ポエティック/東京演劇集団風

 

立ち止まり、呼吸する―言葉のまなざしとの出会い

黒い傘と黒い扇子を手に、黒い衣服を纏った“スーフルール”。 彼らが街に現れたとき、公共空間は詩劇空間へと一変する。

ほんの少しの沈黙が、とびきりの笑顔の糧となる―。

 

創立30周年記念 第93 回公演【レパートリー作品】

母が口にした「進歩」その言葉はひどく嘘っぽく響いていた

Le mot progrès dans la bouche de ma mère sonnait terriblement faux

44日[水]~8日[日]開演:平日7時/土日2時

作:マテイ・ヴィスニユック Matéi Visniec 翻訳:川口覚子

構成・演出:江原早哉香

出演:緒方一則/柴崎美納/佐野準

   白根有子/柳瀬太一/栗山友彦/佐藤勇太/稲葉礼恵

   仲村三千代/保角淳子/辻由美子

地中から響く、過去からの〈挫折した希望〉の歌―

この国で、幸せな母親とは、自分の子どもたちがどこに埋められているのかを知っている母親です―。

紛争で死んだ息子の遺体を探す父親と母親。彼らは息子の声に導かれ、この土地の瓦礫のなかで多様に重なり合う死者たちの遂げられなかった希望を救いだしていく―。

家族を取りまく奇妙な隣人や泣き女。そして都会にたたずむ、ひとりの歌う娼婦。「進歩」に取り残されてしまった小さな家族の姿を、パペットやマスクを用い、ユーモアを持って描くマテイ・ヴィスニユックのレパートリー上演です。

 

【予告】

創立30 周年記念 94 回公演【新作】

記憶の通り路―孤独にさいなまれる老婦人に気をつけて

Attention aux vieilles dames rongées par la solitude

828日[火]~92日[日]開演:平日7時/土日2 時

作:マテイ・ヴィスニユックMatéi Visniec   翻訳:川口覚子

構成・演出:江原早哉香

出演:柳瀬太一/白根有子 辻由美子 ほか

作曲・音楽制作:バンジャマン・クルシエBenjamin Coursier

舞台美術・衣裳:アンドラ・バドゥレスコAndra Badulesco

人形美術:エリック・ドゥニオー Eric Deniaud

音響:渡辺雄亮 照明:坂野貢也 舞台監督:佐田剛久

芸術監督:浅野佳成

わたしはあなたと同時に生きた―

ひとりの男が出会う若い女。男は彼女の波にのみこまれ、自らの記憶と出会っていく。

戦争を終え帰還を拒む兵士たち、国境を越えたい女、海からやってきた犬たち……

マテイ・ヴィスニユックの21世紀への鋭いまなざしが込められた15本の短編からなる戯曲を構成し、海外のスタッフと共に新たな作品づくりに取り組みます。劇団創立30周年企画のしめくくりとなる新作上演です。

 

〈レパートリーシアターKAZEアトリエの会 特別公演〉

詩劇 試み其の三

23日[土]・4日[日]開演:2時

構成・演出:浅野佳成

出演:柴崎美納/稲葉礼恵/渋谷愛/緒方一則/佐野準 ほか

詩劇 試み其の四

414日[土]・15日[日]開演:2時

構成・演出:浅野佳成

出演:白根有子/髙階ひかり/倉八ほなみ/柳瀬太一 ほか(予定)

完成から未完へ―

劇団が行っている「詩」を用いたワークショップを“詩劇”として発表

します。ランボーやボードレールなどの詩を構成し、俳優が詩を身体

化し演じる試み。アトリエの会会員限定公演となります。