風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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2024年 秋 『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』 九州ツアーその4

2024-11-30 07:32:43 | 全国巡回公演

『ジャンヌダルク』のツアーは第4週目に入りました。
今週は、

11月5日(火)福岡県 折尾高校 黒崎ひびしんホール
  6日(水)福岡県 博多青松高校 同校体育館
  7日(木)鹿児島県 松陽高校 同校体育館
  8日(金)鹿児島県 川辺高校 同校体育館

の公演でした。


折尾高校
折尾高校は、風4回目の公演となりました。


本番は食い入るように舞台を見つめている姿が印象的でした。


生徒会長さんのお礼の言葉では、「映像でみることはあったが、生で見ると迫力があった。
ジャンヌの姿から、自分たちも炎を絶やさずに、自分のできることをあきらめずやっていこうと思った」と、メッセージをくれました。


終演後には演劇部のみなさんが舞台の見学、ジャンヌ役の高階ひかりと座談会を行いました。たくさんの質問があり、舞台の作り方から考え方までみなさんの活動につながっていけば嬉しいです、元気で頑張ってください!


博多青松
博多青松高校は2019年のタッチに続き、2度目の上演となりました。前回のタッチを覚えている先生もたくさんおり、声をかけてくれました。

開場中はとても賑やかでしたが、本番が始まるととても静かでそれぞれの感じ方でジャンヌダルクの世界を楽しんでくれていました。


終演後の舞台見学と有志のお手伝いの時間では、質問がとまらず積極的に自分の思ったこと、わからないこと、夢を語ってくれる生徒さんなどたくさん声をかけてくれました。
撤去のお手伝いもみなさんとても集中して、真剣に楽しんでくれ、その生徒さんの姿に先生方も生徒さんそれぞれの力や可能性を感じていてくれたのではないかと思いました。
また会いましょう!


松陽高校
松陽高校も、2019年のタッチの上演に続き5回目となりました。担当の先生は、何度も風の公演を担当しており、再会も含めての時間となりました。


本番中は、目の前で起きていることをともだちと話しながら楽しんでくれていました。


お礼の言葉では、「ひとりの少女の信念で世界がかわったのを目の当たりにして、わたしもちゃんと信念をもって生きていきたい」と、力強いメッセージをくれました。
終演後には、バレー部、バスケ部、有志のみなさんが舞台の見学をして、撤去のお手伝いをしてくれました。

笑いが絶えない時間で、ひとつひとつ楽しみながら参加してくれました、ありがとう!


川辺高校
川辺高校は前回のヘレンケラーの公演に続き9回目となりました。校長先生、教頭先生は何度も風の上演を見ており、とても楽しみにしてくれていました。


開場中は、普段とは違う空間でとても賑やかで、これからの舞台をわくわくしている様子でした。本番がはじまるととても真剣に見ているところ、笑うところ、緊張感が生まれる瞬間などひとりひとりの姿で感じてくれているようでした。
生徒会長さんのお礼の言葉では、「血の騒ぐ舞台でした!」と、感じたことをストレートに伝えてくれ、それ以上にたくさんのことを感じてくれてたのがわかる言葉をもらいました。


終演後には、舞台の見学と、客席での座談会があり、ジャンヌダルク役の高階ひかりが話し始めるとたくさんの質問がでました。
みんなにとって良い時間となってくれたら嬉しいです。


第4週目を終えて、来週からは、メンバーチェンジとなりました。
9、10月と巡回公演を終えたタッチのメンバーが合流し、そして星の王子さまのツアーも来週からはじまっていきます。
また新たな気持ちで本番を楽しみ、出会いと楽しみににつくっていきたいと思います。

語り 中村滋


2024年秋『Touch~孤独から愛へ』 東日本・西日本ツアー5週目

2024-11-26 20:34:00 | 全国巡回公演

10/21  西野田工科高校(大阪)  同校体育館

10/22  玉野光南高校(岡山)  同校体育館

10/23  高松中央高校(香川)  レクザムホール

10/24.25  関西大倉中学高校(大阪)  同校講堂

今週は大阪から始まり、中国・四国をまわり大阪に戻ってくる目白押しの一週間です。

 

西野田工科高校

西野田工科高校は廃校のため、今年が三学年そろった最後の年度だそうです。

そのため、始まる前に担当の先生から、「最後の公演を盛り上げていきましょう!」と劇団員とともに円陣を組んで気合を入れてくれました。

開演前のあいさつでも「この学校はあと三年で閉校になります。閉校ということで暗くなるのではなく、遠路はるばるきてくれた劇団風さんからこの公演を通じて元気を、勇気をつけてほしいという思いを受けとってもらえればと思います。その思いにまず、拍手をもって答えたいと思います。」と生徒さんに話しておられました。

カーテンコールでは校長先生から

「役者やスタッフの人たちから、いろんなメッセージを受け取ったと思います。一人ではいきていけないこと、成長していくこと、いろいろ感じたことをもってかえってくれればと思います。」と話していただきました。

終演後は多くの生徒さんや先生方、校長先生にも撤収作業を手伝っていただきました。

 

玉野光南高校

朝、体育館で舞台の準備をしていると何人もの生徒さんから、「楽しみにしています!」と声をかけていただきました。

放送部の生徒さんが司会を務めてくれ、劇団の紹介をしてくれました。

開演中は、一番後ろに座っていた生徒さんが少しでもよく見えるようにと、立ち膝をしながら見てくれ、食い入るように舞台に向かってくれていました。

 

カーテンコールでは、「本日は、素晴らしい演劇をありがとうございました。この舞台を通して、人のぬくもりの大切さを感じました。」と代表の生徒さんが挨拶してくれました。

 

終演後は演劇部と当日の希望者の皆さん、1~2年生の図書委員と文化委員の皆さんが舞台見学を行い、その後、撤収作業を手伝ってくれました。

作業を終え、体育館を出ようとしたときに、部活を始めていた、バレー部の皆さんが見送りに出てくれました。

 

高松中央高校

開場すると、生徒さんが少しずつ入場してきました。

「劇大好き!めっちゃ楽しみ。」と友達と話しながら入場していた生徒さんが印象的でした。

早めに到着した生徒さんや先生方が舞台見学をしてくれました。

進行は会館のマイクを使い、放送部の生徒さんが行ってくれました。

カーテンコールでは、「このような機会はあまりないので迫力のある演技に感動しました。三人がそれぞれの孤独を抱えながら、他者とかかわり、愛を見つけていく姿に心うたれました。」と代表の生徒さんが話してくれました。

終演後もまたたくさんの生徒さんが見学に来てくれました。

役者やスタッフと共に、たくさんのところに興味を持ちながら見学してくれました。

 

関西大倉中学高校

この学校では24日の午後に高校二年生が、25日の午前中に中学生が、午後に高校一年生が観劇してくれました。開演前はそれぞれの学年主任の先生が挨拶をしていただき、「本物の演劇に触れ、この場でしかみられないもの感じられないものを受け取ってほしいと思います」と話していただきました。

カーテンコールでは、代表の生徒さんたちが挨拶をしてくれ、舞台のセットや芝居の迫力に感動したこと、登場人物の心の変化に感動したことを話してくれました。

中学生の公演後には先生から「三年生の人たちは、演劇にチャレンジしたばかりなので興味のある人もいるでしょう。見学していいので、舞台にどうぞ。」と声掛けをしていただき、舞台見学が始まりました。衣装を着てポーズを取ったり、隅々まで小道具をみてくれていました。「細かいところまで作り込まれていた。演劇のクライマックスに泣きました。」とスタッフに話してくれた生徒さんもいました。

 

 

まだまだ、暑さ残るなか、みっちりと濃密な一週間を過ごさせてもらい、たくさんの出会いがありました。

 

音響スタッフ 上田舞子


2024年秋『Touch~孤独から愛へ』 東日本・西日本ツアー4週目

2024-11-21 18:22:25 | 全国巡回公演

10月15日 中野区立みなみの小学校(東京都)

  16日 福島工業高校(福島県)

  17日 川俣町教育委員会(福島県)

  18日 つくば国際大学東風高校(茨城県)

中野区立みなみの小学校(東京都)

この週一公演目は風のホームタウン中野区の小学校から。

評判が伝わり、近年中野区内の小学校・中学校からお問い合わせを頂く機会も増えてきました。

トップ画像のように、ある日突然体育館内に大掛かりな舞台が登場すると小学生たちは歓声を上げていました。

進行いただいた先生の盛り上げ方も素晴らしく前半は大爆笑、後半は涙を流す子もいたりと大盛り上がりの小学生たちでした!

観劇中の興奮そのままに舞台裏見学も子供たちの勢いがすごかったです。

 

福島工業高校(福島県)

福島工業高校は福島市内の伝統ある工業高校、福島市内出身の私(佐野)としては母校ではありませんが、感慨もひとしおでした。

 

舞台に真剣なまなざしを向けてくれた高校生たち、公演前後は【ものづくり】に携わる子たちだけあり機材の操作や舞台の仕掛けに興味深々でした。

 

終焉後は放送委員やバスケットボール部・有志の皆さんが手伝ってくれましたが…話していくとご担当の先生の旦那さんが高校時代の私の先生だということがわかりました。本当にご縁を感じる出会いでした。

 

川俣町教育委員会(福島県)

昨年川俣町では小学生たちに『ヘレン・ケラー』を観てもらいましたが、その公演の反響から「今度は中学生の子供たちに『Touch』を見せたい」と今回の機会となりました。

開場とともに舞台に身を乗り出して舞台を見る中学生たち。劇団員が「登ってみていいよ」と声をかけると、やんややんやと舞台裏見学が始まりました。

中学1年生にとっては二年連続の風の舞台の観劇となりましたが、最後の集合写真まで本当にみんなが楽しんでくれました。

企画いただいた教育委員会の皆さん、本当に有難うございました。

 

つくば国際大学東風高校(茨城県)

『東風』とかいて『はるかぜ』と読む東風高校、こちらも2年前に『ヘレン・ケラー』を上演したばかりのこうこうです。

開場すると生徒さんたちが小道具や衣装などを見学してくれました。

かっこよく決めポーズ!

開演前の校長先生の挨拶では祭事からはじまった日本の演劇史の話もされ、感性豊かな子供たちと特別な時間を共有できました。

照明に興味をもってくれた生徒さんもいて、本番中に照明スタッフの江田とともに照明操作をしてくれました。

カーテンコールでは『東風クラブ』代表の生徒さんが素晴らしい感想を述べてくれました。

このブログの最後に上げようと思います。

「この作品は物やお金だけじゃなく、≪心の孤児性≫を描いていた。誰もがスマートフォンを持つ時代だけど、本当の人と人とのつながりの大切さを感じた」

文:佐野準

 


2024年 秋 『ジャンヌ・ダルク〜ジャンヌと炎』 九州ツアー その3

2024-11-09 06:53:08 | 全国巡回公演

さあ!『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』九州ツアー第三週目となる今週は福岡県、宮崎県、佐賀県内の中学校・高等学校の皆さんと素敵な出会いがありました。

10月28日(月)【福岡】沖学園高等学校 & 龍徳館中学校・高等学校

10月29日(火)【福岡】若松商業高等学校

10月30日(水)【福岡】香椎高等学校

10月31日(木)【宮崎】日南高等学校

11月1日(金)【佐賀】北陵高等学校

 

沖学園高等学校 & 隆徳館中学校・高等学校

1997年・2019年「ヘレン・ケラー」、2021年「Touch」を上演し、今回で風の公演が4回目となる学校です。

体育館が2階にあるということで前日に荷物の運び込みを行いました。

なんと!隆徳館中学校の野球部の皆さんがお手伝いをしてくださいました!

「これ何に使うんですか?」「トラックの中、荷物いっぱいですね!」と興味津々な様子。劇団員と交流しながら荷物を運ぶ姿も。

屈強な野球部の皆さんのおかげで予定していた時間よりも早く荷物の運び込み作業を終えることができました。ありがとうございました!

本番当日、生徒さん達が入場すると同時にいつもの体育館が劇場に変化している様子に驚きの声や楽しみにしてくれている様子が舞台裏まで伝わってきました。本番中はあちこちで笑いが起こり、とても楽しく素敵な空間を一緒につくってくれました。

終演後の舞台の撤去作業のお手伝いに来てくれた生徒さんたちと短い時間ではありましたが、舞台見学を行いました。

そして、バレー部、ダンス部、バスケ部、有志の皆さんが舞台の撤去作業をお手伝いしてくださいました。ありがとうございました!

若松商業高等学校

若松商業高等学校は今回で6回目となる風の公演です。2021年に「Touch」を上演する予定でしたが、コロナウイルスの影響で延期を余儀なくされました。今回2年越しにこうしてジャンヌダルクを上演できることをとても嬉しく思います。

本番中は、皆さんそれぞれ好きな場所でお友達と一緒に笑ったり、リラックスして観劇している様子が見られました。

カーテンコールでは、生徒会長さんから「この公演を通して声をあげる勇気の大切さを知り、自分も実践していきたい。」と力強い素敵な挨拶をもらいました。

 

陸上部、バレー部、バスケ部、野球部、たくさんの生徒さんたちが舞台の撤去作業のお手伝いをしてくれました。

「次は何をしましょうか?」「重いものは僕たち、私たちに任せてください!」と率先してパワフルに手伝ってくれました。

帰りには陸上部の生徒さんたちがバスが見えなくなるまで走ってお見送りをしてくれました。

その姿に力をもらい次の公演地に向けて出発します。

 

香椎高等学校

香椎高等学校は2005年「Touch」を上演し今回で2回目となる風の公演です。

生徒数が1200名ということだったので午前・午後2回公演でした。

端から端まで生徒さんたちで埋め尽くされた客席は圧巻の光景でした。

舞台に向けられた皆さんの真剣な眼差しが印象的でした。

終演後には当日の呼びかけで舞台の見学も行われました。

衣装、大道具・小道具、舞台の裏まで楽しんで見学している生徒さんたち。

舞台裏ではジャンヌダルク役の髙階ひかりとの座談会も行われていました。目を輝かせて楽しく交流している姿が印象的でした。

 

日南高等学校

1993年「Touch」、1998年「ヘレン・ケラー」、2008年「肝っ玉おっ母とその子供たち」、2015年「ヘレン・ケラー」を上演し今回で5回目となる風の公演です。

本番では前のめりになりジャンヌダルクの世界に入り込みながらじっと真剣に観劇している様子も。

カーテンコールでは役者ひとりひとりに一輪のお花をいただきました。とても素敵なプレゼントをありがとうございました!

終演後、舞台見学を行いました。舞台に触れるだけでなく、出演者と交流している姿も。

舞台の撤去作業のお手伝いにバスケ部、バドミントン部、野球部、たくさんの有志の生徒さんが来てくれました。皆さん明るくエネルギーに満ちあふれていて作業中交流していてとても元気をもらいました。

次の公演地に向かうためにバスに乗り込んでいると、吹奏楽部の皆さんがお見送りをしてくれました。

日南高等学校では毎年文化祭で3年生が演劇発表をしているそうです。今回の公演を通して少しでも皆さんの演劇発表の参考になってくれた嬉しく思います。

 

北陵高等学校

北陵高等学校では2012年「Touch」、2014年「ヘレン・ケラー」、2016年「ジャンヌ・ダルク」、2018年「Touch」、2021年「ヘレン・ケラー」を上演し今回で6回目となる風の公演です。

「自分たちが卒業する前に、在学中にやってほしい。」と生徒さんたちの声があり、皆さんの熱い想いが今回の公演を実現させてくださいました。

公演当日の朝、学校に向かうとたくさんの生徒さん、先生方が体育館の前で待ってくれていました。生徒会役員や部活動生の皆さんが荷物の運び込みをお手伝いをしてくださいました!ありがとうございました!

本番中は旅の一団が登場すると同時に会場からは驚きと歓声が沸き、私達を暖かく迎えてくれました。じっと客席を見つめる姿、お友達と楽しく話しながら見ている姿、様々な姿が印象的でした。

終演後、舞台の撤去作業のお手伝いにたくさんの有志の生徒さんが来てくれました。生徒会役員、バレー部、バスケ部、サッカー部の皆さん、そして先生方ありがとうございました!

 

『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』九州ツアーで私が感じていることは、生徒さん、先生方、保護者の方々や地域の方々とつくる空間がとても温かいのです。その空間に一緒に居れることを嬉しく思います。

ジャンヌダルクと同じ年代の子供たちがこの公演を通して何を感じ、何を考え、未来へと向かっていくのか。

そのひとりひとりの姿を心に刻み、また私たちは旅を続けます。

 

文:(召使い役等) 亀澤美未


2024年 秋 『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』九州ツアーその2

2024-11-08 00:00:00 | 全国巡回公演

さぁ、『ジャンヌ・ダルク』九州ツアー2週目が始まります。

今週はどんな出会いがあるのでしょうか。

10月21日(月)長崎県 海星中学校・高等学校      長崎市民会館

   22日(火)福岡県 中村学園三陽中学校・高等学校  ももちパレス

   23日(水)福岡県 中村学園女子中学校・高等学校  ももちパレス

   24日(木)福岡県 武蔵台高等学校         同校体育館

 

海星中学校・高等学校

2022年に上演した「ヘレン・ケラー」以来、5回目となる風の公演でした。

会場となる長崎市民会館は約1000人の生徒たちで埋め尽くされ、袖で控えている私たちにも大きなエネルギーが伝わってきました。

開演直前に静まりかえった客席は、物語のはじまりと共に弾けるような拍手で役者の一団を迎え入れてくれました。

そして初めは笑い声が聞こえていた客席も物語が進むにつれ、じっと観て聞いてくれる生徒たち。カーテンコールで徐に立ち上がり拍手をしてくれた1人の男子生徒、あの子は何を感じ想ってくれたのでしょう。

また、代表の生徒が壇上に上がり感想を伝えてくれました。
「1人の少女がフランスのために優しさと真面目さと勇気で声を上げるその姿に感動しました。また音響、照明の使い方に魅了されました。」
1000人を超える人たちの前で、その時に感じた事を力強く言葉にしてくれたこの生徒の勇気に、僕は感動です。

 

終演後にジャンヌ役の髙階ひかりと行われた座談会には、演劇部所属の中学1年生2名が参加してくれました。

男の子は将来、俳優になりたくて演劇部へ、女の子は単純に興味があったから演劇部に入った、とのこと。

「どうしたら、感情を出して演じることができますか。」

「演じてて本当に涙がでることは?嘘泣きってどう演じますか?」

など様々な質問を投げかけながら髙階と真剣に楽しく対話していました。

2人とも度胸がすごくて、先生が書いた2人芝居の台本を演じているそうです!この機会がふたりの演劇に繋がると嬉しいです。

 

 

中村学園三陽中学校・高等学校

高校では2012年の「Touch」以来4回目、中学校では2021年「ヘレン・ケラー」以来5回目となる学校で、「ジャンヌ・ダルク」を上演するのは初めてです。

生徒が入場すると、客席は少し穏やかな空気が流れていました。

開演し客席から役者たちが登場すると驚きと関心の眼差しが同時に向けられます。

背もたれに深くもたれかかりながら観る生徒や最前列には裸足の生徒たち、終始リラックスして観てくれていたように感じます。

またこの公演では、約30名の保護者の方々が足を運んでくださり、その中には小さなお子さんもいて上演中によく通る可愛い声が聞こえていました。物語に登場する大きな人形(死者、ペスト、飢え)が怖かったと言っていましたが、最後までよく観てくれていたそうです。

終演後、役者たちがお見送りをしにロビーで待っていると、会場を後にする生徒たちは少し恥ずかしがりながら、はたまたとても元気な声で「ありがとうございました!」と声をかけてくれました。

 

中村学園女子中学校・高等学校

この学校も「ジャンヌ・ダルク」は初めての上演で、2015年「ヘレン・ケラー」以来の風の公演となります。

午前と午後2回の公演で、午前の部では中学生と高校3年生が観劇してくれました。

今、何が起こるのか、どんな言葉が交わされるのか、その一瞬を逃さんとする真剣な眼差しを舞台上で感じました。

カーテンコールで代表の生徒さんが「お話も面白かったですが、衣装、セットにも凝っていて迫力がありました。」という言葉と共に可愛らしい黄色い花束をジャンヌ役の髙階ひかりに手渡してくれました。

バックステージツアーでも真剣な眼差しは続き、舞台上で道具や衣装、人形たちに触れて、感じた事を話してくれるその言葉に私たちはとても力をもらいました。

午後の公演に向けた準備も手伝ってくれて、物語の象徴となるブナの木の枝を付けている生徒たちに「次の子たちはあなたたちのつくったブナの枝、木を見るんだよ」と伝えると、一本一本の傾きや配置を考えながら丁寧にブナの木を仕上げてくれました。ありがとうございました!

そして、午後の部は高校1、2年生の観劇です。

開演と同時に役者たちが客席に飛び込むと、音楽に合わせて明るい手拍子で迎えてくれる700人を超える生徒たち。

オープニングから役者と生徒たちのやり取りで盛り上がります。場面場面でとても素直に反応してくれました。

感想を述べてくれた代表の生徒は「本格的な演劇を見る機会が少ないのでとても面白かったです。」と言葉にしてくれました。

劇団員から聞いた話によると、1番前に座っていた生徒が「シャルルにムカついて見ていられかったから寝ようと思った」とのこと。

シャルルに奮い立つ勇気を与え、国王となるよう導いてくれたジャンヌを見捨てた事にムカついたのか、はたまたそれを演じる役者にムカついたのか。。。

どちらにしても、舞台上で起きている事や登場人物に共感し、ひとりひとりが当事者となって感じてくれた公演だったように思います。

 

武蔵台高等学校

芸術鑑賞行事で5年以上演劇を行なっておらず、劇団風としても初めての公演となった高校です。

前日に舞台設営のために学校に到着すると、バトミントン部とバスケ部のお手伝いがありました。

溢れんばかりのエネルギーと息の合った元気な掛け声で、ジャンヌダルクの舞台道具が次々と体育館に運び込まれていきます。

その姿と声に、私たちも励まされ力をもらいました!

本番当日、この日は涼しい1日でしたか、会場となる体育館は熱気が渦巻いていました。

開演と同時に役者の一団が会場に入ると大きな拍手で迎えられ、最前列から最後尾まで力強く真剣な眼差しを感じました。

カーテンコールで感想を述べてくれた生徒は「世界史をとっていなくても、中世のこの時代を理解できた。とても楽しい時間をありがとうございました」と、お話の内容と共にその時代に生きた人たちのことも感じてくれたようです。

片付けにもお手伝いがあり、有志の生徒たちが大勢集まってくれました。

さっきまで自分たちが観ていた舞台道具に触れ「へぇー」と感心しながら、息の合った動きで片付けられていきます。

前日の準備から当日の本番、夕方の片付けまで沢山の生徒たちと交流することができた公演となりました。

本当にありがとうございました!

 

ジャンヌ・ダルクと同じ年齢かそれに近い生徒たちはこの物語に触れ、何を見て聞いて、感じ、考えてくれるのでしょうか。

その時に生徒たちの中で何かが生まれるのか、或いは何年後かになるのか、それは人それぞれだと思いますが、

終演後に見せてくれるみなさんの表情はとても素敵です。

そして伝えてくれる言葉ひとつひとつとその表情が、私たちの次の一歩へと繋がります。

来週はどんな出会いが待っているのか、ジャンヌ・ダルクの一団の旅公演は続きます。

 

文:賀來俊一郎(シャルル7世役)

 


2024年秋『Touch~孤独から愛へ』 東日本・西日本ツアー3週目

2024-11-07 23:02:42 | 全国巡回公演

10月8日  防府西高校(山口県)

防府西高校
この学校は、風は3回目の公演となります。
搬入・仕込みの最中に何人もの生徒さんが体育館を覗いては「今日、芸術鑑賞の日だったんだ!」「すごい!楽しみ」などと声をあげています。
この日を楽しみに待っていた様子がうかがえます。

開場時間になり、演劇部の生徒さんが興味津々に舞台見学を行いました。

それにつられて他の生徒さんも次々と舞台に上がります。
「舞台に上がってもいいんですか!?」と恐る恐る舞台上を歩いていた生徒さんも二階への階段を登り、「こんなふうになってるんだ!」と驚きの声をあげながら舞台に馴染んでいきます。

いよいよ開演の時刻となり、校長先生から「自分の心と対話しながら芝居を見て、演劇を楽しんでください」との挨拶のことばに続き、大きな拍手で開幕です。

芝居を食い入るように見つめる客席は舞台見学時の熱気のままです。自分のことと重ね合わせながら芝居を楽しんでいる様子が印象的でした。

カーテンコールでは、生徒会長さんの「この芝居は大切なものを残してくれました。私たちにとって忘れられない時間となりました。」と少しはにかみながら言ってくれお礼のことばが心に残ります。

終演後にも再び舞台見学が行われました。


後片付けも多くの生徒さんが参加してくれて、大きな交流の場となりました。

 ハロルド役     柳瀬太一