6月20日[月] 岩手県久慈市 久慈東高校 久慈市文化会館
6月21日[火] 岩手県釜石市 釜石高校 同校体育館
6月23日[水] 岩手県下閉伊郡 山田高校 山田町中央公民館
今週は岩手県から公演スタートです。
久慈東高校
この学校では「星の王子さま」「肝っと玉おっ母とその子供たち」を観ていただいてます。予定を2年延期して、この公演となりました。全校行事は3年ぶりとのことです。生徒さんによる影アナウンスで開演。場内が暗くなった瞬間生徒さん達から、わあっと声が上がって、彼らの興奮と期待が伝わってきました。そのあとは緊張感をもって舞台と向き合ってくれました。カーテンコールでは図書文化委員の方からお礼の言葉と花束を頂きました。「ヘレンとアニーの出会いの場面でこれからどうなるんだろうとワクワクしました。最後の場面でヘレンが物や家族を認識していく様子に感動しました。学習していくのに何が大切か考えました。」そのヘレンとアニーの出会いの場面でアニーはヘレンに「一緒に頑張りましょう」といいます。これは作者松兼功氏が恩師から「がんばれ」ではなく「一緒に頑張りましょう」と言われた体験を重ねたと聞いています。担当の先生からも、実施できてよかったと喜んでいただけました。送って下さるという生徒さんの感想文を楽しみにお待ちしています。
釜石高校
この学校では以前、「肝っ玉おっ母とその子供たち」を観ていただいてます。そしてこの学校も2年延期して、この日の公演となりました。からりと晴れた夏至の日の体育館公演。客席の暑さを心配して、公演中も静音の扇風機を稼働させ、スタッフも換気に気を配ります。鑑賞行事の進行役は図書委員の生徒さん達。開演前に校長先生が「世界のエリートはなぜ『美意識』を鍛えるのか?」(山口周著、光文社)というビジネス書からサイエンス(科学)、クラフト(職人技)、アート(芸術)を通し、審美眼を磨くことが大切と話されました。最後の「アートの世界を探検しましょう」この言葉に生徒さんは緊張感を持ちながら、リラックスもして観劇していただきました。カーテンコールで代表の生徒さんから花束とともに「おもしろい舞台をありがとうございました。」との言葉をいただきました。終演後はたくさんの生徒さんが舞台見学をされ、たくさんの笑顔を見せてくれ、たくさんの声をかけたくれました。その様子を追いかけるのは卒業アルバム作成のカメラマン。この方から開演前に「3年間行事らしい行事がなかった。鑑賞行事の生徒さんたちを撮影します。」とご挨拶いただいていました。その後ヘレンを囲む座談会にも多くの生徒さんが集まりましたが。座談会より片付けを手伝いたいという生徒さんがいて、担当の先生方も手伝って下さり、一人また一人と手伝いをしてくれる方がふえていきます。予定よりずっと早く搬出を終え、一日限りの劇場は元の体育館に戻りました。
山田高校
この学校では「Touch」「ヘレン・ケラー」を観ていただいて、今回二度目の「ヘレン・ケラー」公演です。山田町中央公民館(701席)で、一席ずつ空けて着席でしたが、舞台上では小劇場で公演をしている感覚がありました。カーテンコールでは図書委員長さんから「ヘレンの成長、アニーの葛藤に感動したし、自分が劇の中に入り込んだような臨場感を感じました」という感想と花束を頂きました。終演直後、校長先生からは生徒にも私達(先生方)にも刺さる内容の演劇でした、とご挨拶ただきました。出演者全員でロビーでお見送りしました。生徒さん、先生方は大きく手を振ってくれたり、本当は握手したいんだよと身振りで気持ちを伝えてくれました。そのあと、残って客席を見回ってくれた図書委員の生徒さんたちと舞台上で記念写真を撮りました。
この状況下、カーテンコールで生徒さんは舞台に上がるか、上がらないかに始まり、生徒さんの握手は可能か、舞台見学は座談会は実施するか…制作担当と担当の先生方とで毎回毎回打ち合わせを重ねています。生徒のみなさんに何か公演の記憶が残ればと願っています。鑑賞行事実現に尽力くださった方々に感謝します。
ビニ―役 清水菜穂子