9月4日【水】から9月11日【水】までレパートリーシアターKAZEで上演される、新作『なぜ ヘカベ』を紹介します。
劇団員総出演となる新作。稽古場では、風のメンバーそれぞれが経験してきた演劇という芸術を、もう一度振り返り、ひとりひとりの生き様や未来への願いを持ちながら、客席と向き合いたいと臨んでいます。
第82回公演[新作]
なぜ ヘカベ POURQUOI HECUBE?
作:マテイ・ヴィスニユック Matei Visniec 翻訳:谷島貫太
演出:江原早哉香 Sayaka Ehara
舞台美術・衣裳:アンドラ・バドゥレスコ Andra Baduresco
照明:フランソワ・シャファン François Chaffin〈Théâtre du Menteur〉
作曲・音楽制作:バンジャマン・クルシエ Benjamin Coursier〈Théâtre du Menteur〉
仮面制作:エリック・ドゥニオー Eric Deniaud〈Le Collectif Kahraba〉
音響:渡辺雄亮 照明オペレータ:坂野貢也 音響オペレータ:酒見篤志
舞台監督:佐田剛久
出演:辻由美子
坂牧明/白根有子/栗山友彦
酒井宗親/柳瀬太一/柴崎美納/緒方一則
中村滋/車宗洸/白石圭司/稲葉礼恵/佐藤勇太/佐野準
渋谷愛/田中賢一/田中悟/保角淳子/木村奈津子/工藤順子
清水菜穂子/仲村三千代/高階ひかり/倉八ほなみ
芸術監督・企画:浅野佳成
ギリシャ悲劇『ヘカベ』を題材にした
フランスの現代作家マテイ・ヴィスニユックによる書き下ろし
ヘカベはトロイアの王妃として栄華を誇り、多くの子にも恵まれながら、
ギリシャとの戦争によってそのすべてを失う。
9人の息子は戦乱に斃れ、自らは敵将の奴隷となり、生き残った最後の息子と美しい娘もまた、伝統としきたりの犠牲となって命を落とす。
権力を争い、富を求め、あるいは復讐に取り憑りつかれて、勝者は敗者に、被害者はまた加害者となりながら、高い塔を築いては破壊を繰り返す人間たち。
「もしすべてが愛によって生まれたのだったら、どうしてこれほどの残酷さ、これほどの戦い、これほどの悲しみが存在するんだろうか?」
戦争と悲劇、人間の業、社会への怒り。
死と廃墟の只中で、引き裂かれた老女ヘカベの問いを過去から現代へと響かせる時、私たちはその叫びに今、何を聞くのか―。
演出は、『ニーナ あるいは剥製のかもめの脆さについて』『戦場のような女―あるいはボスニア紛争の戦場のような女の性について』などのマテイ・ヴィスニユック作品を手掛けてきた江原早哉香。
今回は、「現実世界と対立するひとりの女性の内奥の世界を描き、自らと他者が持つ生の力に訴えたい」という江原の提案を受け、東京演劇集団風に書き下ろしたマテイ・ヴィスニユックの最新作。
マテイ・ヴィスニユック
1956年、チャウシェスク政権下のルーマニアに生まれる。1987年、フランスに亡命。現在、約30作品の戯曲、小説、詩集が出版され、約20カ国で作品が上演されている。共産主義体制が崩壊した後のルーマニアでは、最も上演される劇作家のひとりとなった。
2009年、フランス作家協会(SACD)よりヨーロッパ賞受賞。
東京演劇集団風への書き下ろし作品は『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』(2008年)『ニーナ あるいは剥製のかもめの脆さについて』(2010年)に続く3作目となる。
9月4日[水]~11日[水]
開演:平日7時/土日2時[全席自由]
入場料:当日4000円/前売3800円/学生3300円
会場:レパートリーシアターKAZE
助成:文化芸術振興費補助金(トップレベルの舞台芸術創造事業)
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本/在日ルーマニア大使館/中野区
チケットのお申し込みは、お電話、ホームページで受け付けています。
〒164-0003 東京都中野区東中野1-2-4
TEL.03-3363-3261 FAX.03-3363-3265
E-mail:info@kaze-net.org URL:http://www.kaze-net.org
多くの皆さんとレパートリーシアターKAZEの劇場でお会いできることを、劇団員一同楽しみにしています!!
ぜひ、お越しください!!!
稽古場より↓↓↓