風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
公演情報や稽古場速報、全国巡回公演の情報など
日々の出来事を速報!!

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』 京都プレミアム公演のお知らせ

2016-06-25 21:01:13 | 公演情報



このBLOGでも旅の様子をお伝えしていますが、東京演劇集団風では現在『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』(マテイ・ヴィスニユック作/浅野佳成演出)のツアーが西日本を中心として、『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』(松兼功作/浅野佳成演出)が東日本を中心として、全国の小学生・中学生・高校生との出会いの旅、巡回公演を行っています。

主に東日本地域での公演を行っている『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』は、6月25日(土) 京都府立文化芸術会館にて、教育現場のみなさん、生徒さんたち、養護施設の児童・生徒さん、地域の方々をご招待し、<プレミアム公演>を行います。

東京演劇集団風では創立以来、全国の若い観客のみなさん、そしてその成長を見守る先生たちとともに、時代や人、社会について考え、演劇の場を通して“自分にとってかけがえのないものと出会い、発見してほしい”という願いを持って、毎年公演を行ってきました。

今年度は、京都府立文化芸術会館で『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の<プレミアム公演>を行うこととなりました。現在各地域でたくさんの生徒さんたちとの出会いを重ねている『ヘレン・ケラー』の公演、皆さまにご来場いただけることを心よりお待ちしております。

------------------------------------------------------------------------

【京都プレミアム公演】
『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち

日程:6月25日(土) 17時30分開演
会場:京都府立文化芸術会館
京都市上京区河原町通小路下ル/075-222-1046
市バス3・4・17・37・59・205系統 「府立医大病院前」下車
京阪神宮丸太町駅・出町柳駅から徒歩12分

入場料:無料

※ご来場いただける際は、お手数ですが劇団までご連絡ください。電話・E-mailでも構いません。
電話:03-3363-3261
FAX:03-3363-3265
E-mail:info@kaze-net.org


人はいつもたくさんの試みで心を発信している
          言語ですら同じ記号で中身を変える―
   ヘレン・ケラーは言葉を獲得したことで世界を掴み、拡げていった。
      しかしもっと肝心なのは、ヘレンによって理解されたアニーがいて、
アニーによって理解されたヘレンがいるというこ
と。


20世紀を生きたヘレンとアニーの実話をもとに、東京演劇集団風と、作者 松兼功の協働により誕生させた物語は、「教育の場」で、人間と人間がぶつかり合う心の問題、愛情と理解の課題として、現代を生きる私たちが見つめ直す問題を提示します。
「障がいの乗り越え」や「言語の発見」に重点を置かれてきたヘレンとアニーのふたりの物語を〝飽くなき人間への好奇心と愛情の交感の物語〟として、現代に蘇生させる意欲作。
1995年の初演以来、上演を積み重ねてきた風の代表的レパートリーです。

作:松兼功 
演出:浅野佳成

音楽:小室等
舞台美術:上田淳子
照明:塚本悟
音響:渡辺雄亮
照明オペレータ:江田健
舞台監督:佐田剛久


【出演】
ヘレン・ケラー:倉八ほなみ
アニー・サリバン:階ひかり
アーサー・ケラー:酒井宗親
ケート・ケラー:仲村三千代
ジェイムス・ケラー:中村滋 
アナグノス:緒方一則
ビニー:清水菜穂子
パーシィ:石岡和総 
医者:坂牧明/前田浩和 

皆さまのご来場を心よりお待ちしております。


『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』 西日本ツアー 第6週目

2016-06-24 18:24:30 | 全国巡回公演

トップの写真は、淡路島から臨む日没前の瀬戸内海です。

『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』のツアーも早いもので6週目が終わりました。

九州をはじめとした記録的な大雨が各地で降っていますが、

公演の日は幸いにも天候に恵まれ、アツい公演を続けています!

今週は

 

6月21日(火) 兵庫県 淡路高校/同校体育館

  22日(水) 香川県 寒川高校/同校体育館

  23日(木) 広島県 クラーク記念国際高校 広島キャンパス

                 /広島市東区民文化センター

 

での公演でした。

 

淡路高校

淡路高校は、島内唯一の総合学科をもつ学校で、創立90年を越える歴史ある学校です。

風の公演は、今回で5回目となりました。

開場中は静かにしていた生徒のみなさんでしたが、公演が始まると時折話しもしながら、

それぞれに楽しみながら見てくれていました。

カーテンコールでは、図書委員長さんが「ジャンヌのことば、姿が凛々しかったです。演劇は自分にとって縁のないものだと思っていましたが、こうしてふれることができてよかったです。」と、丁寧な口調で思いを語ってくれました。

その後、彼は誰よりも早く舞台裏に駆けつけ、興奮した様子で、みんなの前では語りきれなっかった感想を話しに来てくれました。

終演後は、当初予定にはなかったにもかかわらず「舞台裏を見せてくださ!」という、生徒のみなさんとの舞台見学。

その後、野球部、バスケットボール部のみなさんが舞台撤去に駆けつけてくれました。

興味を持ったことへ積極的に飛び込んでいく彼女たちの姿に、喜びと力強さを感じました。

 

 

寒川高校

旅班は淡路をあとにし、鳴門大橋を渡り香川県へ。

寒川高校は、野球や柔道をはじめとした運動部が盛んな学校です。

風は初めての公演でした。

じっとりと湿度の高い体育館での公演でしたが、終始生徒のみなさんは真剣に舞台に目を向けてくれていました。

終演後は、舞台見学が行われ、口々に「面白かったです!」、「すごかったです!」など

の感想を伝えてくれました。

なかには、「私、ジャンヌになります!」と言って、劇中のジャンヌのセリフを覚えてくれている女の子もいました。

 

舞台撤去には、バレーボール部、バスケットボール部、柔道部、有志の生徒のみなさんがお手伝い

をしてくれました。

「全国で公演してるんですね。すげぇ!つぎの広島の公演も頑張ってください!」

撤去中も劇団員と交流しながら、元気な声が体育館に響いていました。ありがとう!

 



クラーク記念国際高校 広島キャンパス

今週最後の公演は、クラーク記念国際高校でした。

クラーク記念国際高校は全国各地にキャンパスがあり、各キャンパスごとに特色ある取り組みをしています。

広島キャンパスでの公演は、風は初めてでした。

キャンパス長であり今回の公演の担当でもある山下先生は、同校の福岡中央キャンパス、小倉キャンパス

それぞれのキャンパスで担当をされ、風の公演を実現されてきました。

それにもかかわらず、ご自身は一度も風の公演を見られず、この日が初めての観劇となりました。

生徒のみなさん、先生方そして保護者のみなさん合わせて約200人の客席からは

見ているひとりひとりの眼差しがひしひしと感じられる公演でした。

終演後には、舞台見学と座談会が行われました。集合写真には30人ほどの生徒のみなさんしか写っていませんが

見学にはほぼ全員の生徒さんがのこってくれました。

感激して泣いてしまう生徒、劇団員の話しに真剣に耳をかたむけている生徒、

中学生の時に学校で風の『星の王子様』を見たことを思い出して駆け寄ってきてくれる生徒など、

思い思いの時間を過ごしてくれていました。

 

 

公演を通して、先生方が想像する以上に生き生きと舞台を感じている生徒たちの眼差しを感じました。そんな生徒たちをにこやかな表情で見つめている先生方の姿もまた印象的でした。

ジャンヌの旅メンバーは、先のブログでお知らせしている『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の京都プレミアム公演を見に行きます。

久々に顔を合わせる劇団員同士、旅の経験を感じあうこととなるでしょう。

ひとつひとつの公演での出会いを噛みしめながら、ジャンヌ班は次の公演地である福島県へと車を走らせます。

 

伝令役ほか/佐藤勇太 


『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』 西日本ツアー 第5週目

2016-06-24 15:40:30 | 全国巡回公演

『ジャンヌ・ダルク』ツアーも5週目、中半に入りました。

今週は香川県・高松市からスタートです!

 

6月13日(月)香川県 太田中学校・体育館

  14日(火)岐阜県 八百津高校・体育館

  15日(水)大阪府 宣真高校・池田市民会館

  17日(金)兵庫県 親和中学校・講堂

 

太田中学校

太田中学校では、以前、『ヘレン・ケラー』『肝っ玉おっ母とその子供たち』を上演しています。

2度目の公演となるメンバーも多く、私たちも楽しみにしていました。

開演前に、『ジャンヌ・ダルク』の舞台背景にある、百年戦争の流れを、校長先生がわかりやすく説明してくださいました。

舞台が始まると、生徒さん方の生の演劇に触れる喜び、人への興味、好奇心がストレートに伝わってきました。声を上げて笑い、身体ごとジャンヌの言葉、行動に集中して見入る姿は、午前公演にもかかわらず熱気に包まれ、手拍子のなかでのカーテンコールにも、その余韻が残る公演でした。

公演後には3年生が役者、スタッフと交流しながら舞台見学を行いました。

 

 

八百津高校

八百津高校でも過去3作品上演しています。長く芸術鑑賞行事をご担当され、風とも長いお付き合いのある馬場先生が、4年前に上演した『ヘレン・ケラー』の公演で、当時ヘレン役で、今回ジャンヌを演じる白根と再会し、にこにこと嬉しそうに迎えてくれました。一度上演している学校での公演は、私たちにとっても愛着が湧いてきます。

馬場先生の「風のみなさんが到着しました!」というかけ声とともに、開演されました。気温が上昇していく体育館のなか、最後まで、一人ひとりの想い、感覚で舞台を支えてくれました。カーテンコールでは生徒会長さんが、「勇敢に戦い、勝利していくジャンヌの姿が印象に残りました」とあいさつのなかで語ってくれました。  

公演後には、役者、スタッフに「楽しかったです!」「興奮しました!」と声をかけながら、文化委員、図書委員、生徒会そして自称、好奇心旺盛な女子生徒のみなさんが、舞台撤去を手伝ってくれました。

ありがとうございました!!

もとの体育館の戻りつつあるなかで、手伝ってくださった生徒さん方に、照明チーフの坂野から「みなさんとともに創った舞台です。今日、心に感じたことを忘れないでください」とあいさつ。みなさんとの出会いを私たちも明日の公演に向かうエネルギーに変えて、そして再会を願って、次の公演地へと向かいました。

 

 

宣真高校

こちらの学校では演劇鑑賞は、4年前に上演した『ヘレン・ケラー』以来だそうです。

昨年行われた『ジャンヌ・ダルク』のプレミアム公演に演劇部の生徒さんが何人か観劇に来てくださり、そのこともあって今回の鑑賞行事に繋がりました。

公演前には聴覚障害のある生徒さんのために、公演前の挨拶、台本を映し出すスクリーンが舞台端に設置しされ公演が行われました。

場面ごとにさまざまな歓声や笑い声があがるなか、時にはジャンヌが行動していく姿に、自身の何かをじっと探しているまなざしが印象深く残っています。

ひさしぶりの演劇鑑賞でご担当の先生も少し不安があったようですが、舞台をしっかりと受けとめてくれ、後ろの方の座席では、最後の場面で涙する生徒さんの姿もあったと話してくださいました。

また、カーテンコールの生徒さんのお礼の挨拶、ジャンヌ役の白根の挨拶もスクリーンに同時に映し出されました。一人ひとりの生徒さんにとっての鑑賞の場であり、全員で共有できる場をつくっていただき、私たちにとっても貴重な時間となりました。ありがとうございました。

今日の舞台で、生徒さん一人ひとりのなかに湧いてきた感情、感覚を大事にしてほしいと願っています。

そして先生方にとっても生徒さんたちを、新たに発見する機会になったのではないでしょうか。

 

 

 

親和中学校

今回のツアーでは、学校の講堂での公演が多くあります。

3階に講堂がある親和中学校では、前日に、駐車場を抜けて校内のエレベーターに荷物を積んで講堂まで運び、エレベーターに入らない物は階段で、という長い距離の搬入と舞台設置を行いました。

次々と校内に運び込まれていく大道具、照明、音響機材。「こんなに大がかりとは思わなかった!」「すごい!」と先生方が驚いた様子で講堂に見にいらっしゃいました。

翌日、客席後ろから登場する旅役者たちに元気いっぱいの生徒さんたちが大歓声と手拍子で、握手を求めたり、お互いに声をかけ合いながら公演が始まりました。ひとつの演劇概念を食い破って、自由に演劇、人やモノに触れていく可能性をたくさん秘めている作品です。思いっきり笑う声、ジャンヌが戦う場面では拍手が起こったりと圧倒されそうなパワーと、真剣な表情でひとりの人間の発する声を聞こうとする生徒さんたち。それは「いま、ここで生きている」彼女たちの姿そのものでした。

手をかけてつくった舞台、みなさんがくれたパワーは、私たちにとっても忘れられない公演となりました。

公演後には、中学校の公演でしたが特別に許可をもらっていたという高校の演劇部のみなさんとの

舞台見学が行われました。

音響、照明、衣装など様々なものを、瞳を輝かせながら触れていました。

舞台撤去中もたくさんの生徒のみなさんが声をかけてくれました。

 

生徒さんたちが見ようとしているもの、内奥のなかに起こっていること、彼ら、彼女たちが生きている瞬間に触れたことを胸にしっかり持って、旅班は後半の公演に向かってゆきます。

 

召使い・イザボー王妃ほか:工藤順子


『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』 西日本ツアー 第4週目

2016-06-22 22:13:16 | 全国巡回公演

6月6日京都府 立命館高校の講堂で、座談会を行った生徒さんたちと。

「ジャンヌダルク」のツアー四週目は

立命館高等学校
高島高等学校
福井大学教育学部附属中学校
米子北高等学校


での4校の公演です。

6月5日、日曜日
今日は、立命館高等学校の公演のために舞台を前日仕込みします。
立命館高校までの道を、風の11トントラックが通れないので、2トン車と3トン車に積み替えをして、学校に舞台道具を搬入します。
ちなみに、「ジャンヌ」の旅メンバーに、大型車運転免許を持ってるの劇団員が5人います!!
立命館高校の敷地には、立派なサッカー場があり、今日も生徒たちが、夏のような日差しが差す中で汗を流していました。僕たちは、そのサッカー場の横で、生徒たちの練習の声を聞きながら、道具の搬入をしました。

6日、月曜日
立命館高校の本番です。
生徒たちは、慣れ親しんだ講堂が劇場に変わっているのに驚きながらも、リラックスして芝居に入ってきました。
終演後は、放送部員の生徒さんに加え、希望してきた生徒たち約30人が、バックステージワークショップに参加しました。
その後、舞台の撤去、運びだしを放送部員の生徒が手伝ってくれました。生徒たちは、「ジャンヌ」の芝居に衝撃を受けたそうです。



終演後に行われたバックステージ・ワークショップの様子。

6月7日、火曜日
滋賀県高島市民会館での高島高校の公演です。
高島高校は、風の公演を行うのが始めてで、僕たちも高島市に行くのは始めてです。
700人の生徒が、ときには笑いながら、ジャンヌの姿に真剣な眼差しをおくり、2時間のあいだすごい集中力で観劇してくれました。




終演後、約20人の生徒がバックステージワークショップと座談会に参加しました。
ジャンヌダルクのバックステージでは、斜めに競り上がった坂道(ジャンヌが戦闘服を着て、剣と旗を振る場所)に生徒が上れるのですが、とりわけそこでは、生徒たちは盛り上がっているようです!今日も、高島の生徒たちも坂道の先端で興奮していました。


6月8日水曜日は、
福井県、福井大学教育学部附属中学での公演です。
この学校では、伝統的に生徒が演劇を行う行事に取り組んでいるそうです。
そのような背景もあったのか、ジャンヌの芝居を観劇する姿勢もリラックスしつつ、様々な反応を舞台にかえしてくれました。「ジャンヌダルク」の芝居を観て、これから演劇を造る生徒たちの中にも、芝居に対する炎が燃え上がってきたようでした。


文化祭で演劇に取り組む3年生の生徒さんたち。照明の仕込み図などの説明を受けています。

終演後にも体育館に組んだ舞台の撤去と座談会も、演劇に対する生徒たちの興味が感じられる時間になりました。



公演後撤去を手伝ってくれた生徒さんたち。



6月9日、木曜日
米子市で、鳥取県文化振興財団主宰による、米子北高等学校の公演です。
鳥取県文化振興財団とは、風は長らく交流があり、芝居はもちろん、ワークショップなどもよく行っています。

今回の公演で「ジャンヌダルク」の米子での公演も三年目になり、ツアーメンバーも振興財団の方々とすっかり顔見知りになりました。
米子北高校の生徒たちの観劇は、様々な表情が伝わってきました。力を抜いて眺めるように観てる生徒もいれば、身を乗り出してみる生徒、人形を怖がったり、色んな場面で笑っている生徒もいました。




終演後には、役者がみんな、劇場の出口で観客である生徒の送り出しをしました。
ほとんどの生徒が、びっくりしたり、挨拶してくれたり、王子シャルルのものまねで感想を伝えてくれた生徒もいて、生徒の観劇後の表情を見る素敵な時間でした。

アンセラン/ピエール・コーション役:栗山友彦


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』東日本地域・京都巡回公演第5週目

2016-06-19 11:09:44 | 全国巡回公演

第5週目、私たちの旅公演もいよいよ後半戦のスタートです。
今週は神奈川県の高校が3校と山梨県の中学校が1校、計4校4ステージの公演でした。


公演で頂いたお花、劇場のロビーに飾らせてもらいました。


6月13日(月) 森村学園高等部1年生 神奈川県 神奈川県立青少年センター 

6月14日(火) 横浜緑ヶ丘高校 神奈川県 川崎市教育文化会館 

6月15日(水) 逗子開成高校1年生 神奈川県 逗子文化プラザホール

6月16日(木) 明見中学校 同校体育館

 

逗子開成高校は昨年に続いて2度目、森村学園、横浜緑ヶ丘高校、明見中学校は“風”初の上演でした。
中でも生徒さんの人数が一番多かったのが横浜緑ヶ丘高校。
終演後、文化会館のロビーにヘレンとアニーが800人を超える生徒さんたちに会いに行きました。
多くの生徒さんたちが声をかけてくれたり、握手をしにきてくれました。
森村学園高等部と逗子開成高校は一年生のみの学年行事、明見中学校は今週唯一の体育館での上演でした。

横浜緑ヶ丘高校、カーテンコールの様子

 

森村学園では劇団員の西垣がご担当の先生からのご依頼で公演の3日前に学校へ出向き、演劇を通してのコミュニケーションを題材に講義を行いました。
人と人とが出会うことの大切さや面白さを感じ取ってくれたようです。
カーテンコールで質疑応答の時間を作りました。

カーテンコールの質疑応答。セリフはどうやって覚えている?ハプニングが起きた時はどうする?演じる上で気をつけていることは?などたくさんの質問が出ました。

終演後、音響に興味のある生徒さんが集まり、オペレーター渡辺の話を聞きました。

森村学園高等部1年生


逗子開成高校では校長先生を始め、先生方の《生》へのこだわりが生徒さんたちにも伝わり、演劇ならではの臨場感を身体で受け止めてくれました。
終演後バックステージツアーと座談会を行い、両校とも偶然一年生でしたが、演劇への高い関心、この公演への深い興味をうかがい知る質問を投げかけてくれました

逗子開成高校1年生

 

明見中学校では小雨のおかげで、この時期の体育館公演にしては過ごしやすい気温に恵まれました。
中学校では生徒さんたちと直接交流を持てる時間を取ることが難しい場合もありますが、一番大切なのはやはり上演中の2時間。
帰りがけ、校長先生が「生徒たちの感想はまだ聞けてませんが、教員たちはみんな素晴らしい公演だったと言っていました。」と言って下さいました。
ご担当の先生が書きたてほやほやの生徒さんたちの感想文をひとクラス分ですがと言って、見せて下さいました。
内容までは読めませんでしたが、用紙一面にびっしり書き込まれているのを見て校長先生も「こんなに書いているという事は、生徒たちもきっと何かを感じ取ってくれたのだと思います。」と感心しきりでした。

明見中学校

今週は演出の浅野と、劇団員の白石が2日間ずつ足を運んでくれました。
会館での公演では、白石曰く椅子の背もたれに背中を付けて観ている生徒さんが少なかった、ほとんど前のめりになり観てくれていたと、浅野も後ろの方の生徒さんたちもしっかり観ていると伝えてくれました。
2時間という限られた時間の中で自由に思考し、その場に自身の身を置き、全身で舞台上の出来事を受け止め対話する。
これは芸術を鑑賞する時、人は誰に教わるものでもなく無意識のうちに行っている行為かも知れません。
しかし、この無意識の中から生まれてくる何かはとても大切なもの。
そしてそれは人が生きる上で大きな力になるではないかという事を生徒さんたちの視線や身体から改めて思い起こされた一週間でした

若い観客たちの《観る力》の源流に出会うべく私たちの旅公演はまだまだ続きます。

今週も素晴らしい時間、素敵な場をともに創ってくれた生徒さんたち、そして、ご尽力下さった先生方に心からの感謝を申し上げます。
本当にありがとうございました。

梅雨真っ只中とはいえ、暑い日が続いております。
皆さんくれぐれもお身体にはお気を付けて、お元気でお過ごし下さい。

では、またどこかでお会いできますように。

ケート・ケラー役 仲村三千代


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』東日本地域・京都巡回公演第4週目

2016-06-13 22:13:01 | 全国巡回公演

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の東日本地域・京都巡回公演も第4週目を迎えました。

今週のスタートは青森県弘前市からスタートです。

青森県 弘前市立第三中学校で見送りに来てくれた生徒さんたちです。

6月6日(月) 弘前市立第三中学校 青森県 同校体育館 

6月7日(火) 葵高校 福島県 會津風雅堂 

6月8日(水) 浪江高校 福島県 サンライズもとみや

6月9日(木) 出雲崎町教育委員会 出雲崎町民体育館

6月11日(土) 中野中学校 同校体育館


弘前市立第三中学校

開演前、じっと本番を待つ生徒さんたち。

興奮と少しの緊張感が体育館のなかを流れていきます。

そして、開演。生徒さんたち一人一人の釘入るような視線に、

何を感じているのか、様々な想像を膨らませながら進んでいきます。

カーテンコールでは、大きな拍手と共に、みんなの笑顔が溢れていました。

生徒さんのお礼の言葉では、

「日常のなかの一瞬、一瞬が奇跡の出会いを含んでいると感じました。

友だちは信じるものだと思っていたけど、信じられるから友だちなんだって思いました。」と、

素敵な言葉をいただきました。

公演後、演劇部のみんなと、ヘレンケラー役の倉八ほなみとの座談会が行われ、

演劇に対する向き合い方やメンバーで一つの作品を作る時のアドバイスなど、

濃密な時間を過ごすことができました。

片付けが終わった頃には、座談会を終えた、演劇部のメンバーが来てくれて、

劇団員一人一人との交流の時間となりました。

 

葵高校

開演前、とても元気な生徒さんたち、舞台袖にスタンバイしている劇団員も思わず、笑みが溢れていました。

終演後には演劇部と希望者の生徒さんが集まり、

アニーサリバン役の高階ひかりとの座談会が行われました。

座談会の他にも舞台を見学したり、トラックに荷物が積まれていく様子を見学しました。

舞台の道具一つ一つの工夫や、舞台自体が斜めになっていることなど、

実際に近くで見ることによってわかることに驚きの声が上がりました。

 

浪江高校

浪江高校は3年生、14名の生徒さんの観劇でした。

みんなの表情がよく見える中で、

じっくり見る瞬間や生き生きと目が輝く時など、一人一人を感じることができました。

公演後、見送りをしていた最中に、

アナグノス役緒方の「良かったら、舞台に上がってみませんか?」という一言に、

いつの間にか全員での舞台見学、そして片付けのお手伝いに参加するなど、

とても豊かな時間を過ごすことができました。

公演のためにご尽力してくださった先生方、日本赤十字福島支社の方々、

サンライズもとみやの方々、本当にありがとうございました。

公演後のロビーにて

校長先生が、真っ先に来てくれ、

「素晴らしい時間をありがとうございました、

生徒たちもこれからそれぞれの道を進んでいくので、

とても良い経験になったと思います」と力強く話してくれました。

 

出雲崎町教育委員会

体育館に入ってくる生徒さんたち

目の前に組まれたセットに「おっきいー!」と声が上がります。

前日の荷物の搬入の時から、体育館には明日観劇する生徒さんたちが町民体育館でスポーツをしていて、

「あ、ヘレンケラーだ、明日見るよね」と楽しみにしている姿を見て、劇団員一同、気合が入ります。

当日、出雲崎小学校、出雲崎中学校、町民の方々で客席はとても賑わっていました。

開演前の挨拶では、「ぜひ本物を見て欲しい」と教育長さんから、力強いメッセージが送られました。

 

終演後のロビーでは、町の方々、生徒さんたちを見送ります。

みんな積極的に話しかけてくれてます。そして、ヘレンとアニーにタッチして帰って行きました。

先生方は、「元気な生徒たちなので、2時間集中力が持つか心配でしたが良く見てくれました」と

生徒たちの見ている姿に驚きと喜びがあったようです。

 

中野中学校

中野中学校は、中央中と九中が一緒になり、新しい校舎での公演となりました。

校長先生は、レパートリーシアターにも観劇していたので、久しぶりの再会となりました。

前日の準備では、床を傷つけないよう、全面ブルーシートを引くところから始まります。

いつもとは、少し違う校舎内の様子に生徒さん、先生方はふと立ち止まり、準備の様子を見ていました。

本番中の生徒さんたち

「アニーがヘレンに色々教えていく中で愛情を感じました。

その愛情があったからこそ、ヘレンやその家族が通じ合うことができたと思う、

私も人に愛情を持って接していきたいと思います。」と、

力強いメッセージをくれました、ありがとうございました。

終演後には、下校中の生徒さんたちが、体育館を覗きに来て、「面白かったです!」と

声をかけてくれたり、「生の舞台ってやっぱりいいですね、生徒たちが一生懸命見ている

姿に教師として喜びを感じました」と先生方が声をかけてくれました。

 

旅は、今週で折り返し地点を迎えました。

まだまだ自分たちがどんなことが出来るのか、どう向き合うか、考えて舞台に臨んでいきたいと思います。

ジェイムス・ケラー役 中村滋


『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』 西日本ツアー3週目

2016-06-12 08:28:26 | 全国巡回公演

体育館に組まれた『ジャンヌ・ダルク』の舞台

『ジャンヌ・ダルク』のツアーは3週目に入りました。
旅メンバーは愛媛から一路鹿児島へ。
途中、高速道路から先の大地震で被災した熊本の風景を眺めながら――

この週は

5月29日(日) 鹿児島県・開陽高校通信制 体育館
  30日(月) 岡山県・倉敷青陵高校 倉敷市民会館
  31日(火) 岡山県・倉敷工業高校 倉敷市民会館
6月1日(水) 京都府・亀岡高校 体育館
  3日(金) 京都府・同志社中学校 長岡京記念文化会館

での公演を行いました。



開陽高校通信制

前日土曜日、学校はお休みなのに、搬入・仕込から演劇部・生徒会の生徒さん、そして先生方も何人かお手伝いをしてくれました。
きついスケジュールのなかでしたが、一気に元気になります!
お手伝いのおかげもあり、順調に仕込むことのできた体育館での公演。
通信制ということもあり、さまざまな年代の観客のまなざしに支えられた、僕たちにとっては新鮮な公演となりました。
終演後、校長先生に挨拶に伺いましたが、先生は以前、種子島の高校で風の『ハムレット』をご覧になったとのこと。
「水槽のシーンが…」と懐かしそうに当時のことを話してくださいました。


撤去には前日に手伝ってくれた生徒さんに加えて、有志の生徒さん、そして先生方の姿も!
さまざまな人の想いのなかで実現した鹿児島での公演、秋にはまたゆっくりと鹿児島に来ます!


倉敷青陵高校

そして旅班は鹿児島から10時間かけて倉敷へ!
今ツアー初めての会館での公演となりました。
体育館とはまた違う、客席との距離感に気を遣いながら・・・、と思っていましたが、やわらかく、そして真剣に舞台に向かう生徒さんの姿勢にずいぶんと助けられました。
次の日も同じ会場での公演で、撤去の必要がなかったので、終演後は演劇部のみなさんとたっぷりと座談会。


舞台図面、照明の仕込図などに興味津々!の演劇部のみなさんでした

普段あまり座談会に出席できないメンバーもつぎつぎと話の輪の中に入り、充実した時間となりました。
別れがたそうにしていた、演劇部のみなさん、僕たちも同じ気持ちでしたよ!



倉敷工業高校

引き続き、倉敷市民会館での公演です!
前日の終演後、聴覚に障がいをもつ生徒さんが、補聴システムのテストのために先生と一緒に会場に来てくれました。
音響オペレーターの酒見が俳優と一緒に、音の小さいシーン、大きいシーンと、いくつかの場面を使ってシステムの調整を行いました。


そして迎えた本番当日、撤去中にあいさつにきたその生徒さんと先生の表情は満足そうでした。よかった!
観客のみんなに支えられた、素晴らしい倉敷公演でした。


亀岡高校

朝から体育館で作業をしていると、一人の先生が興味深そうに様子を見ていました。
「どうやって天井からロープを降ろすんですか?」
「手作り感満載なのが、いいですねえ」
そんなふうに、人の手でつくられた舞台。1000人近い生徒さんでぎっしりの体育館での公演でした。
心配された暑さもさほどではなく、温かい雰囲気のする一日でした。
終演後には、学年で演劇をするという3年生の生徒さん、そして演劇部のみなさんとの座談会。
体育館の方では、男女のバレー部、バスケ部が積極的にお手伝いをしてくれました!






同志社中学校

演出の浅野も合流したこの日の公演。
開演前に舞台上でストレッチをしていると、担当の先生がいらっしゃいました。
「10年以上前から坂牧さんにおいでいただいて、ようやく公演が実現できたんです、楽しみにしています」とおっしゃっていました。
客席の雰囲気は開演前からとてもリラックス。
そんな生徒さんとつくる舞台はとても刺激のあるものでした!


終演後の舞台見学で生徒さんが楽しんでいる様子を眺めながら、
「今年で退職なんです。本当に公演ができてよかった」と嬉しそうにつぶやいた担当の先生の言葉が印象的でした。



3週目に入り、旅のペースもできてきました。
しかし、客席と向かい合う緊張感はなくさぬよう、一回一回、ひとりひとりの観客と出会える身体を保っていきたいと思っています。
ひとりのなかの、炎が燃え上がる瞬間を見逃さぬよう。

語り手役:田中賢一

『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』東日本地域・京都巡回公演第3週目

2016-06-05 19:51:13 | 全国巡回公演
『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の東日本地域・京都巡回公演も第3週目を迎えました。
今週のスタートは山形県米沢市から。



さて、これは何でしょう?

正解は下を読んでいただければ分かります!

5月31日(火) 米沢商業高校/米沢東高校
6月 1日(水) 九里学園高校/米沢工業高校
6月 2日(木) 米沢中央高校/米沢興譲館高校 (米沢市市民文化会館)
6月 3日(金) 松陽高校 (海老名市文化会館)


米沢市内高校合同芸術鑑賞会

米沢市内にある公立、私立含めて6つの高校は毎年合同で芸術鑑賞会を開催しています。
『市内の高校生すべてに芸術鑑賞の機会を』との先生方の思いで開催されている鑑賞会です。
今回はそんな伝統のある鑑賞会で、沢山の方のご尽力により、風の公演は初めての上演となりました。



5月30日に旅班は米沢市へと到着し、会場となった米沢市市民文化会館での設営を行いました。
翌日31日からの3日間の午前・午後と分けて計6ステージの上演です。
合同芸術鑑賞会では複数の学校が同時に鑑賞する場合もありますが、この鑑賞会では学校別での鑑賞です。



風の舞台装置は緞帳を使用しないので、舞台装置が開演前から見ることが出来ます。
開演前、学校からの移動を経て、会場内に入ってきた生徒さん達はそんな舞台を見て、
これから何が始まるのか、何が起こるのかを想像していたのかもしれません。
開場中は普段の授業とは全く違う雰囲気に、皆さんどこか少し興奮しているようにも見えました。

舞台が始まると、開場中の雰囲気とはガラリと変わり、どの学校の皆さんも集中して
「舞台で今何が起きているのか」を観察しているようでした。
また、学校によっては保護者の方や教育実習生の方々の姿も。
教育実習生の皆さんにはアニーの教育に対する思い、どのように映りましたか?





終演後のカーテンコールでは各学校の代表の生徒さんからのお礼の言葉を頂きました。
「生の演劇の迫力に圧倒しました」
「俳優さん達の間(ま)の取り方など、演劇をしている自分にとって勉強になりました」
「ヘレン・ケラーという人物の、人生の一部を垣間見たように思います」
など、言葉を発する直前まで観ていた舞台に上がり、そして観ていた俳優たち、スタッフたちに向かって、
ありのままの感想を伝えてくれました。皆さん、ありがとうございました!
また、今回の最後のステージ、米沢興譲館高校のカーテンコールでは鑑賞会の代表として米沢市の伝統工芸品「お鷹ぽっぽ」を頂きました!というわけでこのブログの最初の写真は「お鷹ぽっぽ」でした!













カーテンコールの後、会場を後にする生徒さん達を全員見送るため、俳優全員で送り出し。
手を振り返してくれたり、俳優一人一人と握手を交わしたり、言葉を掛けてくれたり、一緒に写真を撮ったり。
最後の別れの瞬間まで、一人一人の顔を見ながら同じ空間、同じ時間を共有した皆さんとの時間を楽しみました。

別れを惜しみながら、旅班は一路神奈川県へ。翌日は海老名市での公演です。


松陽高校


松陽高校での風の公演は初めてとなります。
会場は海老名市文化会館ですが、学校自体は横浜市内にあります。
なので、皆さん約一時間ほど掛けての移動後の鑑賞となりました。



開演前のご担当の先生の諸注意では、先生が手話を交えて生徒の皆さんにマナーを呼び掛けながら、
『ヘレン』への関心を高めて下さいました。会場はすっかりリラックスした様に思います。



開演後は皆さんのペースで、舞台をじっくりと鑑賞。時には笑いながら、時には物音一つ立てない程に静かに。
700人以上の『観ようとする力』をとても感じました。
またカーテンコールではとてもあたたかい拍手を沢山頂きました!皆さん本当にありがとうございました!


『ヘレン』の巡回公演も第3週目を終え、15ステージ分の出会いがありました。
その一つ一つが私達にとってかけがえのない出会いであり、経験です。
ただ公演する、鑑賞するという一方通行な舞台と観客の関係ではなく、
相互に相手から『何か』を発見出来るような関係になりたいなと思っています。
『ヘレン』の劇中にもありますが、「親が子を作るのではない、子もまた親を作るのだ」という、
相手がいてはじめて自分達が成り立つ、そんな舞台を共に創っていけたらと思います。

来週は青森県弘前市からスタートです。

文:渡辺 雄亮(音響)

『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』2016春のツアー第1週目、2週目

2016-06-02 17:01:34 | 全国巡回公演

公演後撤去を手伝ってくれた山口県鴻城高校の生徒のみなさんと。

東日本を中心にツアーを行っている『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』と同時に、『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』は西日本・鹿児島・福島での巡回公演が始まりました。

第1週目、2週目の公演の様子をお伝えする前に、5月27日の公演後、(愛媛県)丹原高校の生徒さんたちが描いてくれたメンバーの似顔絵とともに、『ジャンヌ・ダルク』のツアーメンバーをご紹介しましょう!


公演後メンバーの似顔絵を描いてくれる丹原高校美術部の生徒さんたちと、ツアーメンバー。


(左から)田中賢一:語り手(劇中の旅役者たちの座長を演じます)
     白根有子:ジャンヌ・ダルク
     栗山友彦:アンセラン(シャルル7世の道化)/ピエール・コーション
     ※今回の『ジャンヌ・ダルク』ツアーの座長です


(左から)木村奈津子:ヨランド・ダラゴン(シャルル7世の義理の母)/ユニコーン 他
     田中悟:シャルル7世/死者
     工藤順子:イザボー王妃(シャルル7世の母)/女中 他


(左から)瘧師光一郎:ジャン・ド・リュクサンブール伯爵(ジャンヌを捉えた人物)他
     車宗洸:ベットフォード侯爵(イギリスの摂政)/死体泥棒 他
     佐藤勇太:伝令(フランス、イギリス両方の伝令を演じます)/死刑執行人 他


(左から)赤木亮:照明スタッフ
     坂野貢也:照明チーフ、オペレーター
     酒見篤志:音響チーフ、オペレーター

このメンバーで、『ジャンヌ・ダルク』のツアーは7月中旬まで公演を行っていきます。
何十年も学校での公演を行ってきましたが、公演後に似顔絵を描いてもらったのは初めての体験でした!みなさんそれぞれの特徴をよくとらえていますね。中には実物よりかっこいい?かわいい?人も……?美術部の生徒のみなさん、ありがとうございました!!(写真にとってアップしたので、画像がきれいに出ずごめんなさい)



似顔絵を描いてくれている生徒さんの様子。公演後30分くらいであっという間に描き上げていく様子にびっくりしました。


終了後には似顔絵を描いてくれた生徒さんと、それぞれのメンバーが記念撮影をしました。


さて、『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』のツアー第1週目、2週目は、

5月16日 (京都府)京都外大西高校 森田記念講堂
5月23日 (兵庫県)村岡高校 体育館
5月25日 (高知県)高知農業高校 体育館
5月26日 (山口県)山口県鴻城高校 体育館
5月27日 (愛媛県)丹原高校 体育館


での公演を行いました。

5月16日 京都外大西高校

2016年春のツアーの初日となったのは、京都府 京都外大西高校の公演でした。800名を超える生徒さんたちが、時に笑ったり、びっくりしたように声をあげたり、じっと舞台に視線を向けてくれたり、そのような客席の息遣いとともに過ごせたことは、私たちにとっても本当にうれしい時間でした。


公演後2名の生徒さんとお話することが出来ました。「難しい話かと思ったけど、所々面白い場面があって、そういうシーンがあるからこそ物語の大事なところがはっきりしたのかと思いました」「最初のほうのシーンで道化の人が“怖いのは生きた人間たちのほう”と言った台詞が、最後のジャンヌを火あぶりにする人たちとつながった」など、とても貴重な感想を聞くことができました。


公演後、ホームルームから戻ってくれた生徒さんたちと、ご担当の先生と。


5月23日 村岡高校

山に囲まれた美しい風景の中にある兵庫県 村岡高校では、学校の体育館に舞台装置を組み、公演が行われました。


美しい景色に囲まれた村岡高校。

村岡高校では毎年全校でクラス劇に取り組んでいるそうです。始まりからカーテンコールまで、出来事をひとつひとつ感じながら集中して舞台を見つめてくれました。公演後劇団のホームページには、「キャストのみなさんやスタッフのみなさんが一体となってされる演劇は迫力があり、始めから物語に引き込まれました。ジャンヌダルクという人物のことは聞いたことはありましたが、あまり詳しくは知りませんでした。今回の演劇でジャンヌの勇気ある行動でフランスを救ったことや、イギリス人に火刑にされたことなど今まで知らなかった事実を知ることができました」という感想もいただきました。体育館の舞台装置や、その仕組み、舞台での効果等も含めて、みなさんがクラスでつくる劇に生かしてもらえたらうれしいです。
公演後は生徒会のみなさんとの座談会、そして舞台の撤去をバレー部、バスケ部、スキー部のみなさんが手伝ってくれました。皆さんの笑顔にたくさん元気をもらいました!


公演後、舞台の撤去を手伝ってくれた生徒のみなさんと。


5月25日 高知農業高校

旅班は兵庫県から高知県へと移動し、5月25日は高知農業高校で公演を行いました。高知農業高校では公演後すぐ、生徒さん全員の感想をまとめてプレゼントしてくれました。「舞台の迫力、躍動感がすごかった」「最後ジャンヌが火あぶりにされるのがかわいそうだと思った」「生の演劇を見たのは初めてで、また演劇を見てみたいと思った」「衣裳がすごかった」「高校最後の年にこの劇を見れてよかった」など一人一人の生徒さんが、それぞれに舞台を見て、感じてくれたようです。私たちにとって、何よりうれしいプレゼントでした。


公演後、舞台の衣装に興味を持って触れてみる生徒さんたち。

公演後は、舞台の撤去を図書視聴覚委員のみなさん、有志のみなさんが手伝ってくれました。また新聞部のみなさんが公演後の俳優にインタビューを行いました。舞台での交流だけでなく、たくさんの交流の機会をつくっていただき、ありがとうございました!


公演後すぐに生徒さんたちがまとめてくれた全校生徒のみなさんの感想と、撤去を手伝ってくれた図書視聴覚委員、有志のみなさんとの記念撮影の様子。


5月26日 山口県鴻城高校


山口県鴻城高校撤去を手伝ってくれた生徒さんたち。

山口県鴻城高校では14年ぶりとなる芸術鑑賞会の機会に、『ジャンヌ・ダルク』を公演することとなりました。700名を超える生徒さんたちが、体育館で一緒に舞台を見てくれる姿、共有された時間と思い出、そして公演後にメンバーそれぞれが見た生徒さんたちの笑顔、学校生活での大切な行事に、出会いの機会を与えてくれたことを嬉しく思います。公演後には校長先生が「舞台に見入ってしまい、お話することを考えることも忘れてしまいました。思い切って芸術鑑賞会をしてよかったと改めて思いました。ジャンヌのあげた声、小さな炎、若い生徒のみんながそのことを考えてみてほしい」と感想を話してくれました。
公演後は女子バレー部、剣道部、野球部、演劇部などの生徒さんたちが元気いっぱいに撤去を手伝ってくれました。ご担当の先生、そして演劇部のみなさんからは公演後の感想もいただきました。みなさんの感想を大切に、これからのひとつひとつの公演に向かっていきます。



公演後の撤去を手伝ってくれた生徒さんたちの様子。


5月27日 丹原高校


丹原高校美術部の先生が公演のために描いてくれた『ジャンヌ・ダルク』の看板

旅班は再び四国に渡り、愛媛県へ。5月27日は丹原高校で公演を行いました。丹原高校では先生たちが交流の時間をつくってくださり、公演前にはクラスごとに生徒さんたちがバックステージを体験しました。


公演前に照明・音響の仕組み、オペレートを体験する生徒さんたち。

公演後、たくさんの生徒さんが俳優やスタッフに話しかけ、感想を話してくれていました。丹原高校では2013年に『ヘレン・ケラー』を上演しています。先生たちが、学校のひとつの大きな出来事として芸術鑑賞会を大事にされていること、先生たち、生徒さんたちが協力して公演への期待感を高めてくれていることが本当にうれしかったです。学校の温かさも私たちの心に深く刻まれています。冒頭でご紹介したように公演後には美術部のみなさんがメンバーの似顔絵を描いてくれました。舞台の撤去では剣道部、バスケ部、野球部のみなさんが手伝ってくれました。


西日本地域を中心としたツアーは今年で3年目となります。巡回公演の場は、ひとつの公演、ひとりの生徒さんに、願いを持って、メンバー全員でひとつの公演をつくっていくという私たちの姿勢が試されていく場でもあります。若い世代のみなさんを真正面に、偽らずに、甘えずに、いまここで交差できる瞬間を探し続けていきたいと思います。
『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』のツアーはじまりです!

ジャンヌ・ダルク役:白根有子