6月14日(水)【福島県】郡山女子大学附属高校 同校講堂(建学記念講堂・大ホール)
6月14日(水)【福島県】郡山女子大学附属高校 同校講堂(建学記念講堂・大ホール)
6月 25日(日) 【長崎県】新上五島町主催バリアフリー一般公演
新上五島町は、今から7年前に文化庁の公演で有川小学校で『星の王子さま』を上演してから、地域の子どもたちのためにと、毎年、公演だけでなく、とびうおドリームプロジェクトやフランスの芸術集団スフルールとの共働など、様々な形で芸術的な交流を重ね、深めている地域です。
上演作品としては、『星の王子さま』、『ジャンヌ・ダルク』、『ヘレン・ケラー』に続いて4作品目の上演です。
今回は、全四部の構成で、第一部、第二部では、地域の伝統芸能である『羽差太鼓』、『五島神楽(有川神楽、上五島神楽)』を披露していただきました。
そして、第三部『バリアフリー演劇 Touch~孤独から愛へ』の上演。
第四部として、『風と上五島~離島における芸術活動の意味』と題してのパネルディスカッションと、盛りだくさんのまさにお祭りのような公演となりました。
会場となった「鯨賓館ホール」は有川港フェリーターミナルを併設しているホールです。フェリーターミナルだけでなく、町のいたるところに公演のポスターが貼られていました。
旅班が来る前の日から劇団の先発隊の栗山と白根が上五島に上陸していました。そして、現地の劇団風上五島応援隊のみなさん、町の教育委員会の方々ととびうお(日本全国、世界から贈られてきた夢を書いたトビウオの折り紙)の飾りつけを行っていました。
前日の舞台設営の最中も着々とロビーの飾りつけは進み、このときは有川小学校の子たちと親御さんの何人かが飾りつけのお手伝いをしてくれました。
ロビーはすっかりとびうおたちで埋め尽くされています。幻想的な光景で、フェリーの出発を待っている人たちも興味深く見学してくれていました。
応援隊のみなさんは、今回の公演を強力にバックアップしてくださいました。のぼりを立ててくれたり、見に来たお客さんにプレゼントするためにステッカーやブロマイドなども作ってくれて、公演を盛り上げてくれていました。
応援隊副隊長さんが総合司会をつとめてくれました。地域のみなさんもみんな顔なじみで、軽快で優しい語りで客席を和ませてくれていました。
公演前には舞台見学が行われて、子どもたちを中心に見学を楽しんでくれていました。
新上五島町のご当地キャラのアミーゴも応援に駆けつけてくれました。
町長さんの「私もこの後の公演がとっても楽しみです。みなさん、おおいに楽しんでください。」というあいさつとともにいよいよ開演です。
第一部 『羽差太鼓』
地域の小中学生で構成された太鼓集団。堂々とした圧巻の演奏で、見る者、聴く者を魅了していました。鯨漁の様子を表現した出漁編、格闘編、ろくろ巻き編の三曲と蛤浜曲太鼓の合わせて四曲を披露してくれました。格好良かったです!
第二部 『五島神楽(有川神楽、上五島神楽)』
各神楽の保存会のみなさんが、全五番(五演目)を披露してくださいました。
翁役、婆役を風の俳優、栗山友彦と白根有子が演じました。
各番で、趣の違う舞い踊りで、お囃子の小気味いい拍子に、客席からも自然と手拍子がわき起こっていました。
羽差太鼓、五島神楽、どちらも大切な地域の伝統文化。これからも永きに渡って伝承し、繋いでいってほしいと思いました。
第三部 『バリアフリー演劇 Touch~孤独から愛へ』
準備を手伝ってくれた有川小学校の子どもたちや、福祉施設の利用者さんさ職員のみなさん、佐世保特別支援学校上五島分教室の児童生徒のみなさんやご家族、地域の方々など、たくさんの方たちが見てくれました。
暖かくもあり、真剣でもあり、それぞれの視線に支えられての本番でした。
カーテンコールは、羽差太鼓、五島神楽、風上五島応援隊のみなさんと一緒に。本当にありがとうございました。
第四部 パネルディスカッション『風と上五島~離島における芸術活動の意味』
最後は『Touch』の舞台上で、パネルディスカッションが行われなわれました。風と上五島の出会いとこれからについて、地域住民、町、教育現場、劇団、フランス(世界)、文化庁、それぞれの視点で、それぞれの立場を通して語られる言葉は、希望と期待そして願いを感じるものであったと思います。そして、これからも島の子どもたちに芸術に触れる機会を継続してつくれるように頑張っていきたいと思います。
以前、星の王子さまに参加してくれた小学生のお母さんが、王子さまの手作り人形をプレゼントしてくれました。この子と初めて会ったのは彼が小学二年生。それが今はもう六年生!私たち自身、その地域の子どもたちの成長を感じることはないので、上五島の人たちとの一緒に過ごした年月に喜びを感じずにはいられませんでした。
上五島での祭りが終わって翌日。旅班がフェリーで港を発つのを、風上五島応援隊の副隊長さんとその息子さんがわざわざ見送りに来てくれました。
少しの間お別れです。でも、また戻ってきます。と再会の約束を交わし上五島をあとにしました。
Touchの春の旅はいよいよ後半戦です。
文:佐藤勇太(フィリップ)
2023年『Touch~孤独から愛へ』のツアーも6月の半ばに差し掛かろうとしています。
どんどんと暑い日が多くなってきました。
今週訪れた蒜山中学校の体育館にはたくさんのツバメの巣があり、ひな達が飛び立とうとしていました。
6月12日(月)【島根県】津和野高校
15日(木)【三重県】高田中学校
16日(金)【岡山県】蒜山中学校
19日(月)【島根県】松江工業高校
津和野高校
今週は、初めて風の公演を行う津和野高校の公演から始まりました。
この公演は、体育館のエアコン竣工記念として行われました。
↑前日に準備のため体育館に入ると、バレーボール部の皆さんがホワイトボードに書いてくれたメッセージが迎えてくれました。
前日の準備が終わり、体育館を出た後で早速おすすめしてもらった源氏巻をフィリップ役の佐藤と照明担当の江田が買いに行っていました。おいしかったそうです。
本番当日、校長先生やバレーボール部の顧問の先生が体育館に来られました。校長先生から「こどもたちにとって、風の演劇はすごくいい感情を呼び起こさせてくれる」と、顧問の先生から「セットを見た瞬間、鳥肌がたちました。」とお話を聞き、楽しみにしてもらっているんだと感じました。
↑開演にあたり、生徒さんが司会を担当してくれました。
校長先生があいさつの前に「みなさん、前の方にご移動お願いします。」と一言いっていただき、ぐっと生徒の皆さん、卒業生の方々、保護者の方々が舞台に近付き、密度のこい客席になりました。
引き続き先生から「この空調はみなさんの大先輩が高校生の為にと設備してくれました。それがどういうことかも考え、感じてください。
今日は体育館が舞台に変っていますね。体育館に入った瞬間、舞台を見た瞬間、そこでどう感じたかを大切にしてください。劇団風の皆さんが本物の演劇を持ってきてくれました。演劇をみて、心がどう動くか、何を感じたかを大切にこの二時間を過ごしてください。」と話していただき、開演しました。
少し、湿度の高いむしっとする気候でしたが、空調設備のおかげで快適にリラックスしながら、みなさん観劇してくれているようでした。
カーテンコールでは生徒会長さんが
「僕はこの地域に住んでいて、またコロナ禍ということもあり、初めて演劇をみました。初めてみる演劇が風の演劇でよかったです。ほかの高校生にとっても必要な経験だったと思います。」
と話してくれ、素敵な花束もいただきました。
↑クラスでの終礼を終え一足早く体育館に来てくれた生徒さんは舞台見学をしてくれました。
事前に20名の生徒さんが撤収作業のお手伝いを希望してくれていましたが、バレーボール部の皆さんや有志の皆さんなど二倍近くの生徒さんがお手伝いに体育館に来てくれました。
たくさんのお手伝いでどんどんと作業が進んでいきました。
↑公演記念の色紙をカーテンコールのあいさつもしてくれた生徒会長が受け取ってくれました。
作業終了後ハロルド役の柳瀬に元気づけてもらう列ができていました!
高田中学校
こちらの学校は今回で四回目となると風の公演です。これまでの3回は『ヘレン・ケラー』を上演していました。
三重県総合文化センターの中ホールでの公演でした。ぞくぞくと皆さんが集まっています。
↑会場内では、先生方と最後の打ち合わせが行われていました。
開場し客席はとてもにぎやかで、開演を楽しみに待ってくれているようすでした。客席中央を使い二階席まで入りました。
代表の生徒さんのハキハキとした司会で開会し、校長先生のあいさつをいただきました。
「去年に引き続き、演劇の鑑賞です。風さんの公演は今回で四回目です。以前『ヘレン・ケラー』を見たときは、サリバン先生のイメージがガラッと変わりました。
今回は『Touch』という演目です。二時間と少し長めの鑑賞時間ですが、肩の力をぬいて楽しんでみてください。」と校長先生からお話いただきました。
代表の生徒さんの進行に戻り、拍手で迎えられながら開演です。
開演すると、ところどころで吹き出すような笑い声が聞こえ、それが伝わっていくようにリラックスした空間で観劇してくれているようでした。
ラストシーンになると集中が高まり、隣のともだちに寄りかかりながら泣いている生徒さんもいました。
終演後、当日の呼びかけで舞台見学が始まりました。多くの生徒さんのが舞台まで来てもくれました。
二階席で見ていた生徒さんも見学に来てくれました。
二階席からだと舞台までの距離があり、どうしても小道具などが見づらかったそうですが、「見学の時間があってよかった。」と小道具に触れ、しっかりと細かいところまで見て楽しんでくれました。
↑いろいろなところにも興味を持ってくれ、トリート役の佐野とセットについても話していました。
↑フィリップになりきる生徒さん。
見学後もたくさんの生徒さんがハロルド役の柳瀬との座談会に残ってくれ、多くの質問が飛びかい、盛り上がったそうです。
蒜山中学校
この公演は真庭市スポーツ文化振興課の主催で行われ、前回は2020年に『ヘレン・ケラー』の公演でこちらの学校に訪れました。
会場の時間になり、生徒の皆さんが入ってくるといつもと違う空間になっていて驚いているようでした。舞台近くまで見に行ったり、体育館の天井に吊ってあるたくさんのライトに興味深々。指をさしたり、友だち同士や先生とも舞台について話していました。
担当の先生より
「体育館が劇場に、シアター蒜山に大変身していますね。テスト期間でみなさんナーバスになっているかもしれませんが、今日は風のみなさんが本物の演劇を持ってきてくれました。少し息抜きをして、みなさんのためのシアター蒜山をリラックスして楽しんでください。」
とあいさつをいただき、皆さんの大きな拍手に迎えられ、開演しました。
↑開演前に照明機材に興味を持っていた生徒さんたち。休憩中に急遽、照明の見学スタート。先生も一緒に照明を見に来てくれました。
カーテンコールでは代表の生徒さんが
「お忙しい中、蒜山中学校にきて、僕たちに演劇を見せてくださりありがとうございました。僕は演劇を観たことが無かったので、今日の舞台がいい思い出になりました。これからもお身体に気を付けください。」と感想を述べてくれました。
終演後は舞台見学が行われ、事前に9名の生徒さんが希望してくれていましたが、当日の呼びかけで全校生徒が見学に来てくれました。
↑クローゼットの中にもたくさんの男子生徒さんたち。
↑先生も舞台見学に参加。衣装を着て決めポーズ。
↑舞台の奥の美術セットや音響照明にもたくさん見学しに来てくれました。生徒さんも先生方も一緒に隅々まで楽しんでくれているようでした。
↑休憩中に照明機材を見学してくれていた生徒さん。舞台スタッフの高階に「休憩中に照明のライトつけてきた。」と自慢していて、照明の操作卓を欲しがっていたそうです。
↑記念の色紙とともに記念撮影。
教頭先生は、7月に『Touch』を公演する北房中学校にご家族がおられるそうでご家族で『Touch』の話をするのを楽しみにしているそうです。
松江工業高校
こちらの学校は2020年からコロナ禍の影響で延期をしていて、今回で三度目の風の公演です。
島根県民会館の大ホールでの公演でした。
今回、進行を担当する生徒会のみなさんがほかの生徒さんより早く会場に入り、舞台監督の佐田と開演前やカーテンコールの進行の打ち合わせをしていました。
開場中、以前芸術鑑賞行事の担当をされていた先生に客席でお会いし
「四年ぶり、ようやく鑑賞行事ができる。子どもたちに普段の生活ではなかなか出会えない文化に触れさせられる大事な機会。それぞれに何かの出会いのきっかけになってほしい。」とあつい言葉をいただきました。この機会を待ち望んでいただいてたのだと改めて感じました。
↑開演の時間になり、生徒会の生徒さんにより進行が始まりました。
校長先生から、
「四年ぶりの芸術鑑賞です。コロナの影響でながらくこの行事が出来なかった。ようやく今回風の方々との約束を果たすことができます。久しぶりの芸術鑑賞会です。これまで、声を出さないように我慢して、反応は拍手で、という対策をとってきました。今回も感染症対策で一席空けての鑑賞ですが、声を我慢せず遠慮なくリラックスして楽しんでほしいと思います。」
とあいさつをいただき、開演しました。
開演中は客席の皆さんがぐっと食い入るように、そして、舞台を自分のと重ね合わせ噛みしめるように見てくれていました。
カーテンコールでは、夏を感じるきれいな花束とともに、
生徒会長さんから「とても楽しく、有意義な時間をありがとうございました。生徒を代表し、お礼申し上げます。」とあいさつをいただきました。
終演後は、演劇部の皆さんが舞台見学に参加してくれました。
↑生徒さんとともに先生も美術も担当している舞台監督の佐田に窓のセットなどの大道具についての説明を真剣に聞いてくれていました。
↑以前、芸術鑑賞行事を担当されていた先生。西日本の巡回公演の企画も担当している佐野と盛り上がっているようでした。
舞台見学の後は客席に移動し、ハロルド役の柳瀬と座談会が始まりました。
9月のコンクールに向けて、準備段階に入ろうとされているようで芝居をするうえでの心構えなど熱心な質問がどんどんと投げかけられていました。先生も一緒に参加されていました。
最後は公演を記念し、松江工業高校と演劇部の皆さんに宛てたそれぞれ色紙とともに記念撮影。
どんどんと陽が伸び、あつい日々が続いてきますが、それに負けない熱い思いに支えられた数々の公演。
その思いに応えていけるよう『Touch』の旅が続いていきます。
次は長崎に移動し、上五島の公演に行ってきます。
文:上田舞子(音響スタッフ)
『ヘレン・ケラー』春の旅は5週目を迎えました。
今週は 群馬県 みなかみ町立水上小学校
埼玉県 学校法人開智学園 開智未来中学校
栃木県 栃木県立小山高校
東京都 港区kissポート財団 赤坂区民センター
の公演でした。
水上小学校
群馬県みなかみ町は、私たちのアトリエ演劇工房がある第二の拠点の場です。劇団風は「文化芸術によるまちづくり実践事業」として、みなかみ町の子供たちと一緒に公演をつくっています。水上小学校では3年前に、文化庁委託事業で『星の王子さま』を上演しています。高学年のみなさんとは、再会の場となる公演でした。
児童さんたちの教室は廊下を挟んで体育館のすぐ目の前にあります。朝、舞台設営を行っていると、登校する児童さんたちが体育館の中を覗きに来てくれました。そして、20分休みには全校児童さんと先生方が舞台見学。およそ100名の児童さんが、照明、音響、舞台装置、衣装を体験しながら、楽しそうに体育館中を駆け回る姿に元気をもらいました。ヘレン・ケラーのお話しを知っていること、星の王子さまを観たことなど、役者たちに色んな話を聞かせてくれました。
「文化芸術は感受性を育んでくれます。感じる心を大切にして見てくださいね」という校長先生の言葉で開演。舞台に声をかけながら楽しんで見てくれている姿、じっくりと見つめてくれる姿、校長先生がお話ししてくれたように、ひとりひとりが自分の感じ方や考えを持ち込んで共に舞台をつくってくれました。
みなさんがこの日、体験したことや感じたことが学校の思い出のひとつとなって、いつの日か思い返してくれたら嬉しいです。
開智未来中学校
朝、学校に到着すると60名を超える生徒さんが搬入のお手伝いをするために待ちかまえてくれていました!お互いに声をかけ合いながら、協力をして運び込まれていく舞台美術や機材。生徒さんたちの頼もしい姿!今日の公演がどんな出会いになるか、メンバーもワクワクしながら搬入作業を行いました。
公演の担当をしてくれた先生が、ご自身の授業時間を舞台見学の時間にしてくれて、午前中いっぱいは生徒さんたちが代わる代わる体育館に来てくれました。徐々に組み上がっていく舞台を見ながら、俳優に質問をしたりと大いに盛り上がりました。さらに美術の時間だった生徒さんは舞台装置を模写しに訪れてくれました。
開演前には校長先生が「今日は、ほんものを見られる機会です。演劇を見ることで、みなさんの日常生活を豊かにしてほしい」とお話しをしてくれました。生徒さんたちは、はじまりから終りまで自分の全ての感覚を活かして参加してくれました。ヘレンと一緒になって喜んだり、笑ったり、真剣な眼差しをむけてくれたり。躍動する客席が、大きな波のようになって舞台を動かしてくれたと思います。
公演後にもたくさんの生徒さんが片付けを手伝ってくれました。片付けでもあっという間に荷物が運び出されて、驚くほどの早さ!瞳が輝いている姿、はじける笑顔がなんとも印象的でした。
最後はみんなで記念撮影。生徒さんも先生も一緒になって、この一日を思いきり楽しみ、学びへと繋げてくれたことが何よりの幸せです。これからも素敵な学校生活を送ってください。
小山高校
小山高校は午前中が1・2年生、午後が3年生が観劇する2回公演を行いました。前日の夕方に小山市立文化センターで準備をしていると、文化センター近くの学校に通っている担当の先生の娘さんが、遊びに来てくれました。舞台装置のドアを出たり入ったり、ヘレンの衣装を着たりと楽しんでくれていました。公演の日は学校があるため、残念ながら観劇をしてもらうことはできませんでしたが、またいつの日か再会できますように。
開演前には担当の先生と校長先生が、それぞれの想いや願いを生徒さんたちに伝えてくれました。「ヘレンやサリバン先生、誰かが偉いというのではなく、人と人とが関わることで成長が描かれているこの作品だからこそ、みなさんに見てもらいたいと思いました」「演劇は客席と舞台でつくりあげるものです」「人はみんな、障害のあるなしではなく誰もが強みと同じく生きづらさを抱えていると思います。それは人生の宿題だと私は思います」。生徒さんたちは先生方の言葉を受けとめて、舞台と向き合ってくれました。
カーテンコールでは「ここにいるみんなが、将来の何かへとつながる経験をしたと思います」「自分自身も誰かを支えられる、助けられる人になりたいと思います」と、それぞれの回で生徒会副会長さんと生徒会長さんが挨拶をしてくれました。公演後には当初は予定になかったバックステージツアーも開催!!その後も多くの生徒さんたちが残ってくれて、ヘレン役の倉八と座談会も行われました。
倉八の話しを輝いた表情で聞いているみなさんがとても印象に残っています。最後はみんなで記念撮影。とても良い笑顔ですね!一緒に舞台をつくってくれて、ありがとうございました。
港区kissポート財団主催 バリアフリー演劇『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』
港区kissポート財団主催によるバリアフリー演劇『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』が港区の赤坂区民センターで行われました。楽屋には「おかえりなさい」というメッセージが書かかれていて、心が温かくなりました。
公演当日は区内、区外、遠方から足を運んでくれた方、レパートリーシアターKAZEでバリアフリー演劇を観て今回も楽しみに駆けつけてくれた方など、およそ300名のみなさんが来場してくれました。開場と同時に舞台見学が行われ、ポンプから水を出したり、衣装を着たり、俳優と言葉を交わされて劇場内の温度がどんどん高まっていくのを感じました。
本番がはじまると、客席のあちらこちらから笑いが起こったり、舞台に向けて応援の声を届けてくれたりと会場が一体となっていきました。カーテンコールでは大きな拍手とブラボーという掛け声が!ひとりひとりが、「今という瞬間を生きて、ここで息づいている」そのことをお互いに感じ合いながら過ごせた時間は、かけがえのない時間でした。
公演後にも、興奮が冷めないまま再び舞台見学、そして座談会も行なわれました。座談会には小・中学生の子供たち、彼らの親御さん、手話を学んでいる学生さんたちが参加をしてくれて、それぞれの視点から感想を伝えてくれたり、質問をしてくれました。「いつもはこんなに積極的ではないと思っていたけど、子供のこんな一面もあるのだと驚いています。今日が本当に楽しかったのだと思います」と話してくれたり、「"心の鍵"が、僕たち親子のキーワードなんです」と伝えてくれる親御さんもいらっしゃいました。みなさんからもらった元気や勇気を、これからのツアーで出会う子供たち、大人たちへ繋げていきます。そしてまた赤坂区民センターで「ただいま」と言って再会できますように!
本番前に行われた舞台説明。舞台の構造、広さや高さ、出演者による役紹介(衣装や髪型など)の様子
レパートリーシアターKAZEで「ヘレン・ケラー」「TOUCH」を観劇し、今回も会場に駆けつけてくれました!
衣装に触れてもらい、俳優と交流
本番前の舞台見学で記念撮影
本番前の舞台見学で記念撮影
みなさん、本当にありがとうございました。ひとりひとりと交わした言葉、1回ずつの公演の時間と記憶を身体に刻み、新たな出会いに向かって旅は続きます。
文:渋谷愛(アニー・サリバン役)
5月30日(火)【茨城県】茨城キリスト教学園中学校・高校
5月31日(水)【茨城県】明秀学園日立高校
6月1日 (木) 【埼玉県】開智中学校
茨城キリスト教学園中学・高校
2017年『ジャンヌ・ダルク』以来の公演です。
ローガン・フォックス記念講堂で、午前公演は高校2年生と3年生、午後は高校1年生と中学生が観劇しました。
開演前には校長先生が、生の演劇などを観て感性を磨くことの大切さを話されました。そして、生徒の皆さんも将来の進路を考え始めている人もいるでしょう。公演の前日、風のキャストとスタッフが搬入と舞台設営をしている姿を見て、この人たちは職業を選ぶということ以上に生き方を選んだ人たちだと感じました、と話されました。午前開演は集中して舞台と向き合っているような物音ひとつしない客席。午後公演は打てば響くような笑いあり、手拍子あり、共感している客席。校長先生はどちらの公演観劇してそれぞれの客席の反応も楽しまれたようでした。
カーテンコールでは高校の生徒会長さんと中学の生徒会長さんからお礼の言葉をいただきました。
午後の公演のバックステージ見学は中学生5人と聞いていましたが、ずっと多くの皆さんが参加され、アニー役の渋谷愛との座談会となりました。
搬出作業の途中で、校長先生がいらっしゃり、劇団員のバイタリティーには驚かせます。自分自身も今日の観劇で元気になりました。と声をかけてくださいました。
明秀学園日立高校
今まで風は、『Touch~孤独から愛へ』、『肝っ玉おっ母とその子どもたち』、『ジャンヌ・ダルク』、『ヘレン・ケラー』です。
カーテンコールでは、生徒会長さんが挨拶され、これからも障害問題と向き合っていこうという気持ちを話されました。
またバックステージ見学も行われました。
また、最後には、学校名が手話でどう表現されるか紹介し(明るくなる 秀でている 学園 日 立 高校)、会場にいる全員でその手話をやってみました。この日、座談会も行われました。
開智中学校
1年生2年生が観劇しました。
この学校では、『星の王子さま』、『Touch~孤独から愛へ』、『肝っ玉おっ母とその子供たち』、『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』、『ジャンヌ・ダルク』を2年に1度観劇してきました。
コロナ対策もあり、1年置きの着座でしたが、1500席の春日部市民会館が満席に感じられるくらいの生徒の皆さんの存在感。上演中は終始舞台と客席の近さを感じていましたが、終演後のバックステージツアー見学は全員が残っているかもと思われるほどの盛況ぶり。
ポンプ周辺、舞台上だけでなく、袖中のすでに解体、片付けられた道具類にも興味を示していました。
搬出作業のため、見学から客席での座談会に移りましたが、その活気は作業中の舞台にも伝わってきました。
搬出が終わった舞台で座談会出席者と出演者の集合写真を撮りました。
サインをしてほしい!と、最後の最後まで舞台に残ってくれた生徒さんたち。
本当にありがとうございました。
文:清水菜穂子(ビニ―役)
6月5日(月) [京都]京都外大西高校
6日(火) [岐阜]八百津高校
7日(水) [鳥取]米子北高校
8日(木) [島根]平田高校
9日(金) [広島]安芸南高校
京都外大西高校
学校に隣接している京都外国語大学の森田記念講堂での公演でした。
こちらの学校は毎年、演劇鑑賞を実施している学校で、風も今回で4回目の上演でしたが、コロナ禍が始まってからの三年間は、演劇鑑賞も含めた行事全般の実施もままならずで、久々の鑑賞会を生徒のみなさんだけでなく、先生方も心待ちにしてくれていました。
↑一足早く会場に来た担当の先生が、舞台歩き回り見学を堪能されていました。
「今の生徒たちは、中学の頃もこういった行事をできていないだろうから、演劇を見ること自体はじめてと言う生徒は多いと思います。しかも、今日はバリアフリー演劇ということで、どういうものなのか想像がつかないので、私自身もとっても楽しみです。」と、担当の先生。
↑開場中の一枚。どんな公演の場を一緒につくれるのか、楽しみです。
↑客席数よりも生徒数の方が多いと言う超満員の客席。必然的に熱気も高まります。
「久々の演劇鑑賞会です。みなさん、楽しんでください。」という担当の先生からのバトンを受けて開演しました。
客席の前から後ろまで、熱心に舞台を見つめてくれている姿がとても印象的でした。まさにくぎ付けといった様子でした。
今回は残念ながら、公演後に授業があるということで、生徒のみなさんが直接交流する機会はできませんでしたが、後日感想文を劇団に送ってくださるとのこと。どんな声を聞かせてくれるのか、とても楽しみです。
八百津高校
今回で風の公演は5回目となる学校です。2020年から延期を重ね、ようやく今年実現できました。先生方は「三年もお待たせしてすみませんでした。」と仰っていましたが、こちらこそ、三年も待っていただいて、ありがとうございました。
↑開演前の先生のお話
「三年越しで今日、ようやく風さんの公演を見せることができます。いつもなら"静かに見るように"というところですが、今日はリラックスして、笑いたいときは笑って、とにかく楽しんで見てください。」
この言葉どおり、生徒のみなさんは、よく笑い、反応をしながら楽しんで見てくれていました。
↑公演後には舞台見学が行われました。
事前希望の生徒さんは三年生が四人とお聞きしていましたが、当日呼びかけると、その10倍、40人程の生徒さんが見学に来てくれました。窓を覗いたり、クローゼットに入ってみたり、舞台の空間も楽しんでくれていました。
↑見学後にはそのまま客席で、座談会が開かれました。
「練習にはどれくらい時間がかかったんですか?」、「以前同じ会場で演劇をやりましたが、緊張してうまく声が出ませんでした。どうしたら声が出せますか?」など、質問がたえず、あっという間に時間が過ぎてしまったようです。
↑交流が終わったあとも、担当の先生方と一緒に、何人かの生徒さんが、舞台撤去の様子を名残惜しそうに見てくれていました。
彼らも含めて、生徒のみなさんひとりひとりのなかに残るものがあってくれたら嬉しいです。
米子北高校
2019年の『ヘレン・ケラー』の公演以来、4年ぶり6回目の風の公演です。
ヘレン・ケラーの公演以降は、コロナ禍で、芸術鑑賞会の実施ができず、久々の実施ということでした。
↑開場を待っている生徒さんで、ロビーだけでなく外にまで生徒のみなさんでいっぱい。気温のこともあったので、予定よりも早く入場開始です。みなさん待ちきれなかったといった様子で、あれよあれよという間に客席が埋まっていきました。
↑開演前の校長先生からのお話。
校長先生は、かつて芸術鑑賞行事の担当をされていた先生で、昔から風を応援してくださっています。ありがとうございます。
「演劇は、映像や映画のように、"見逃し配信"や"巻き戻し"ができない、その場だけのものです。みなさん、見逃し禁止で、楽しんで見てください。」
ということばを受けて、開演しました。
校長先生のことばに応えるように、はじめから終わりまで、真っ直ぐな視線を舞台に注ぎ続けてくれていました。休憩になると、集中の糸をほぐしたように、深呼吸と歓声があがっていました。
カーテンコールでは、大きな拍手に包まれながら、生徒会長さんが挨拶と花束を渡してくれました。
「今回、はじめて演劇を見ましたが、まず会場に入って来て、セットに圧倒されました。劇が始まってからは、役者のみなさんの姿に圧倒されて、すごくいい経験をされてもらいました。このあと、友だちと感想を話し合いたいと思います。」と、素敵な感想を話してくれました。ありがとうございます。
↑公演後には、当日の呼びかけで集まってくれた生徒のみなさんと、舞台見学と座談会が行われました。
校長先生もビックリされるほどたくさんの生徒のみなさんが、各々興味を持ったところを見て回ってくれていました。
座談会では、「はじめての演劇が、風さんでよかった。」とか、「自分も劇の中にいるみたいに入り込んで見ていました。」など、それぞれに感じたいろいろな感想を伝えてくれていました。シカゴ出身のALTの先生は「セットを見て、"すごい懐かしいなぁ"と思いました。」と、話してくれました。
みなさん、また会いましょう!
平田高校
平田高校は毎年、音楽や演劇等を芸術鑑賞会として実施をされている学校で、風は2019年の『ヘレン・ケラー』以来の公演でした。
↑公演前に会場となるプラタナスホールに先生方と生徒さんが来て、客席にのイスを並べに来ていました。フラットスペースがあっという間に客席に早変わり。こうしてイスが並ぶといよいよ本番という感じがします。
↑満員の客席。学年ごとクラスごとに一定の距離を空けての観劇となりました。
↑カーテンコールでは、生徒会長さんから「17年生きてきて、生まれてはじめて、人生初の演劇で、本当に迫力がすごくて、感動しました。心から楽しめました。」と、心のこもった言葉をもらいました。
↑公演後に、挨拶をしてくれた生徒会長さんが、担当の先生と楽屋を訪ねて来てくれました。彼は、放送部でもあるそうで、「声の通りもすごかったです。演劇にすごく興味が持てました。」と、熱心に話してくれていました。
↑一方、舞台では、当初は予定していませんでしたが、舞台見学が行われていました。楽屋から戻った担当の先生も「こんなにたくさんの生徒が興味を持ってくれていたんですね。」と、驚かれていました。
↑トリート役の佐野がサインを求める生徒のみなさんに囲まれています。
↑最後は生徒のみなさんで、イスの片付けをして退場。
みなさんにとっても楽しい思い出になってくれたらと思います。
安芸南高校
風の公演は初めて、そして、演劇鑑賞自体も初めて実施をした学校でした。
「この三年間は、コロナで学校行事も生徒が集まることもできなかったですが、五類になってやっとみんなで集まれるようになりました。生徒たちは中学の頃から、学校行事ができずに思い出を作ってあげられなかった。今日は本当に楽しみです。」と、担当の先生が、公演の実現の喜びを噛みしめるように話してくれました。
↑開演前に担当の先生が、劇団の紹介を丁寧にしてくださいました。
生徒さんは、はじめは、声を出すのを我慢している様子もありましたが、次第に気にすることなく自由に楽しんでくれているようでした。
↑カーテンコールでの生徒会長さんのあいさつ。「日々の生活の中で、孤独を感じることがあります。コロナ禍になって、特に孤独を感じることが多くなったと思います。そんななかでも、ハロルドのように、愛を注いでくれる人がいるんだということ、支えてくれる仲間や友人がいることを大切にしていきたいと思います。」と、一言一言を大切に力強いことばを届けてくれました。
↑会場全体に響き渡るみなさんの暖かい拍手は終わってからもしばらく続いていました。ありがとうございました。
↑公演後には、舞台見学が行われましたが、写真のようにぶたいを埋め尽くすくらいたくさんの生徒さんが参加してくれました。生徒さんに混じって、たくさんの先生方も一緒になって見学を楽しんでくれていました。
担当の先生は「去年、海田高校の公演を下見させてもらいましたが、自分のところの生徒たちと一緒に見ると、同じお芝居でも全然見え方、感じ方が違うんですね。」と、生徒と一緒に体験できた喜びを話してくれました。
↑その後、生徒会、ラグビー部をはじめ、有志の生徒のみなさんが、舞台撤去のお手伝いをしてくれました。
学校の体育館ではない、別会場での公演でお手伝いをしてもらうのは、私たちにとっても珍しいことだったので、劇団員も生徒のみなさんとの交流を楽しませてもらいました。
↑最後は、撤去を手伝ってくれたみなさんと記念写真。
『青春わしづかみポーズ』というそうです。みんな笑顔がハジけてますね。
今週は、月曜日から金曜日まで公演がビッシリで風のツアーらしい週でした。
そして、まだコロナが完全におさまったわけではありませんが、学校行事もこれまでできていなかったことが、できるようになってきたという声をたくさん聞きました。
公演を待ちわびてくれていた先生方と、生徒のみなさんに公演を届けられる喜びを改めて感じながら、Touchの旅はまだまだ続いていきます!
文:佐藤勇太(フィリップ役)
『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の春の旅も2週目に入りました。
5月23日(火) 【栃木県】太田フレックス高校 同校体育館
5月25日(木) 【栃木県】鹿沼高校・鹿沼東高校 鹿沼市民文化センター
5月26日(金) 【栃木県】鹿沼南高校・鹿沼商工高校 鹿沼市民文化センター
太田フレックス高校
この学校は『ヘレン・ケラー』は2回目となり、他にも風の作品は『Touch』、『肝っ玉おっ母とその子どもたち』、『ジャンヌ・ダルク』も観ていただいています。
何学年、何組というクラス編成ではなく、生徒が希望する授業を担当する先生のゼミに集まるクラス分けになっています。
コロナの影響で鑑賞行事が2年延期されてやっと実現できた公演でした。
前任校で風の作品を見て感動し、「楽しみにしていました」と話して下さる先生や舞台設営を見学に来られる先生方もいらっしゃっいました。数人の生徒たちも待ち切れずに見学にやってきて、ヘレンの衣装を着たりして、みなさんが楽しみにしていた事が伝わってきました。
入場した生徒さんたちは、国際色豊かな元気な生徒さんたちでした。
そして、舞台に特に、集中して見入っていました。短時間でしたが、休憩中にもバックステージの見学してもらいました。
一人ひとりが自分の意志で見て触れている生徒さんたちに見えました。
終演後の生徒会長の挨拶では「私たちは今日を楽しみに待っていました。」と述べてくれました。最前列で観ていた生徒が大きな声で「ブラボー!」と拍手してくれました。
演劇のなかにある豊かさを感じさせてもらえた瞬間でした。
鹿沼市内の高校4校合同公演
5月25日(木)、26日(金)は、栃木県鹿沼市内の4校の合同鑑賞行事でした。
この合同鑑賞でも風の作品は、『肝っ玉おっ母とその子供たち』と『ジャンヌ・ダルク』を観ていただいています。
そして、ここもコロナの影響で2年越しの行事でした。先生方の努力のおかげで実現できた公演です。
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1校目 鹿沼高校
5月25日(木)の午前の公演。開演前の校長先生の挨拶で「2年越しでもあり、私も小学生の時に『奇跡の人』を見たことがあり、今日を楽しみにしていました。」と生徒さんたちに話してくださいました。
生徒さんたちは真剣に舞台に見入っていました。休憩中、ポンプから水が出ることに興味を示していた生徒に、ポンプを動かしても良いというと、舞台に上がってポンプをこいで水を出して確かめていました。周囲の生徒たちからは拍手を浴びていました。
真剣に見入りながらリラックスして楽しんでいたのだと思いました。
終演後は生徒会長が「演劇を観る機会がなかった私たちですが、集中して観れたし、笑えたりもしてとても感動しました。」と語ってくれましたが、実はポンプをこいで拍手を浴びていた生徒さんでしたので、私の方が驚きました。
2校目 鹿沼東高校
5月25日(木)の午後の公演。開演前に担当の先生からの注意事項が終わると、何度か生徒さんたちの拍手が起こりました。やはりこの生徒さんたちも今日を楽しみにしてくれているのだと思いました。
本番には集中していて、でも、小さな反応も起きたりしていました。二幕の開演の際も拍手が起こりました。
舞台の出来事への反応も大きくなり、笑い声も聞こえてくるようになりました。
終演の拍手は次第に高まっていく熱い拍手がひびいてきました。御礼の挨拶をしてくれた生徒さんは、「障がいを持っている人たちと関わる活動をしています。人と人とが出会っていくのは好奇心と愛情だと思いました。」と力のある言葉で話してくれました。
希望者は残って、バックステージ見学をしてもらいした。先生方も残られて、「ストーリーとは関係ないと思えるところでもつい泣けてしまいました。」と感想を話してくださいました。
バックステージ見学が終わり、みなさんが帰られた後、一人の生徒さんが戻って来て、しばらく見学したり話したりして、それでも何か心残りのように帰っていく彼の背中を私たちは見送っていました。
3校目 鹿沼南高校
5月26日(金)午前の公演。幕開きの音楽が聞こえてくると、自然に生徒さんたちの拍手が起こってきました。そしてすぐに舞台に見入っていきました。
舞台への出来事に関心を持ち、友達とつい小声で話したり、それでもリラックスし集中して見ている生徒さんたちでした。
終演後の生徒さんの挨拶は、「高校では演劇を観るのは初めてでした。目の前で演じているのを見れて感動しました。これからも多くの高校生に感動を与えてください!」と私たちを力づけてくれました。
午後の授業の為すぐに学校に戻らねばならず、それでも短時間でしたがバックステージ見学をしてもらいました。それぞれが舞台のつくりの事や小道具や衣装に触れたり興味深々でした。何でも、小さな事でも心に残っていくものに触れてもらえたならうれしいです。
4校目 鹿沼商工高校
26日(金)午後の公演。開演前に校長先生が「2年越しの公演になり、今日を楽しみにしていました。生徒のみなさんにはこの機会にそれぞれ何か感じてもらいたいと思っています。」と述べてくださいました。
まだコロナ対策として一人ひとりの間隔をとり、客席の座席いっぱいに広がって座っていました。
終演後には、担当の先生からは、「生徒さたちが真剣に見入っていました。」とお礼のことばを頂きました。
残って下さった5人の先生方は、舞台を熱心に見学されていました。
太田フレックス高校も鹿沼市内の4校の高校も2年の延期のなか、今回の行事にまで、結びつけて実現していただき、本当に感謝の想いでいっぱいです。
この2年間のなかで生徒さんたちにも先生方にも、私たちにもそれぞれが感じたり、考えていたりしていた時間があったと思います。その時間は「やっと観れた!」という喜びだけではない「何か」を気づかせたり、考えてみたりするもうひとつの時間をつくりだしたと思いました。
文:坂牧 明 (医者役)
現在巡回公演を行っている『Touch~孤独から愛へ』。6月3日[土]に福岡県・北九州市にて、NPO法人抱撲の「希望のまち」プロジェクトとして上演を行います。ぜひ、ご来場ください!
抱撲プレゼンツ「希望のまち」企画
バリアフリー演劇
Touch~孤独から愛へ
作:ライル・ケスラー 原題: ORPHANS
演出:浅野佳成 翻訳 小田島恒志
出演:柳瀬太一/佐野準/佐藤勇太
小島祐美(舞台手話)/辻由美子(音声ガイドナレーター)
2023年6月3日[土]14:00開演
会場:ウェルとばた大ホール
北九州市戸畑区汐井町1-6
入場無料(要予約)
13:00開場
開場から舞台説明が始まるまで、ステージに上がって装置にふれたりしていただけます。
13:40 舞台説明開始
14:00 開演 16:30 終演 16:50 閉会予定
(途中20分の休憩が入ります)
抱撲プレゼンツ「希望のまち」企画
障害の有無を超えた共生社会を実現したい抱撲では、誰もが共に楽しみ、共に考え、そして一緒に生きられる場所となることを願って「希望のまちプロジェクト」に取り組んでいます。
【作品紹介】
1985年にシカゴで上演され、 オフブロードウェイで絶賛を浴び、 1987年には映画化もされた作品です。
作者ライル・ケスラーは、ニューヨーク、ロスアンゼスを中心に、 演劇の持つ創造性を使って、リスクを負っている子どもたち、精神 治療を必要とする患者、ホームレスの人たちとのワークショップを 30年以上に渡って行い、 閉ざされた心を開いていく活動を実践し ています。 この作品も、 そこでの経験を通じて描かれたものです。
【あらすじ】
北フィラデルフィアのアパートの一室。 アレルギーの 発作でほとんど外に出られない弟フィリップと、 不 良の兄トリート、2人の孤児の兄弟が暮らしている。 ある日、2人の前に現れた謎の紳士ハロルド。 ハ ロルドは彼らを 「デット・エンド・キッド (行き止ま りの子どもたち)」 と呼び、 「元気づけてあげよう」 と手を差し伸べる。次第に心を開いていくフィリップ、 それとは対照的に触れ合いを拒絶するトリート・・・。
〇舞台中央に日本語字幕を投影します。
〇ライブ音声ガイドを聞くことができます。
〇舞台上で出演者に連れ添っての手話通訳。
〇開演前に舞台にあがっての舞台ツアー
→舞台装置の様子、 広さをお伝えします。
また出演者が役柄や衣装を説明します。
〇舞台説明から上演に入ります。
【お申込み・お問い合わせ】TEL 093-653-0779 FAX 093-653-0779
主催:NPO法人抱撲
共催:東京演劇集団風
協力:特定非営利活動法人全国地域生活支援ネットワーク
後援:北九州市/北九州市教育委員会
公益財団法人港区スポーツふれあい文化健康財団[Kissポート財団]主催
東京演劇集団風 バリアフリー演劇
ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち
作:松兼功 演出:浅野佳成
出演:渋谷愛/倉八ほなみ/酒井宗親/柴崎美納/蒲原智城
緒方一則/清水菜穂子/稲葉礼恵/坂牧明
小島祐美(舞台手話)/辻由美子(音声ガイド)
2023年6月11日[日]14:00開演
会場:赤坂区民センター 区民ホール
自分らしい明日を探しているすべての人へー
「生きている幸せをともに味わいたい」と求め合うヘレン・ケラーとアニー・サリバンの出会いの物語。 舞台後方の字幕とライブで の動きなどを俳優が説明する音声ガイドに加え、舞台衣装をまとった手話通訳者が役者と連動しながら舞台上で通訳をする“あらゆ 人がともに楽しめる” バリアフリー演劇です。より分かりやすい情報保障の在り方を研究開発し、日本における新たなバリアフリー演劇の確立を目指す「東京演劇集団風」の代表作です。 都内の公共ホールでは初の公演となります。この機会にぜひ、体験ください。
【鑑賞サポート】
〇バリアフリー字幕の表示 〇舞台上での手話通訳
〇音声ガイド 上演中場内のスピーカーから全体に流れます
〇開演前舞台説明 〇バックステージツアー
【タイムスケジュール】
12:45 先行入場 ※車椅子の方やお体が不自由な方 など、お手伝いが必要な方
13:00 開場
13:40 舞台説明 ※サポート内容、出演者が舞台装置 や役柄、衣装を紹介
14:00 開演(途中休憩あり)
16:00 終演・バックステージツアー
16:30 終了 (予定)
【チケット】(全席指定)
一般価格・・・・・・・2,000円
Kissポート価格・・・・1,500円 ※港区在住・在勤者(要事前登録)
学生価格・・・・・・・1,000円 大学生以下(未就学児入場不可)
障害者割引・・・・・・1,000円
障害者手帳をお持ちの方(介助者1名まで無料)
車椅子席をご希望の方は電話でお申し込みください。
【関連企画】虹色の風による連携企画障害者アート展
6/6 (火) 午後~6/13 (火) 午前 (入場無料)
赤坂区民センターギャラリー (3F文化情報コーナー)
港区を拠点として障害がある人たちのアート活動と社会参加を応援する「虹色の風」による展覧会が皆さまをお迎えします。
「希望につながる物語- ヘレンケラー」と共に、つながる事で生まれる共感と感動を皆様にお届けできれば幸いに思います。
特定非営利活動法人 虹色の風
【お申込み】
お電話から Kissポート電話予約センター 03-5413-7021
パソコン・スマホから https://piagettii.s2.e-get.jp/kissport/pt/
お申込は6月10日(土)まで(受付時間 平日 9:00-17:15)
・電話予約の場合、お席は選べません。
・当日、障害者手帳、学生証の提示をお願いする場合がございます。
・車椅子席及び介助者席はKissポート電話予約センターへお電話でお申込みください。
・別途手数料が発生する可能性があります。
・FAX、メールでもチケットの販売受付をいたします。 詳しくはKissポート財団ホームページをご覧ください。
・当日券の販売は行いません。
【会場アクセス】
赤坂区民センター 区民ホール
港区赤坂4-18-13 赤坂コミュニティーぷらざ3F
●地下鉄 銀座線 丸ノ内線 赤坂見附駅下車 A出口徒歩10分
●地下鉄 大江戸線・銀座線・半蔵門線 青山一丁目駅下車 4番出口徒歩10分
港区コミュニティバスちぃばす
●赤坂ルート 44番 「赤坂地区総合支所前」下車
●青山ルート 44番・125番 「赤坂地区総合支所前」下車
※駐車場のご用意がないため、近隣の有料駐車場をご利用ください。
【お問い合わせ】
Kissポート財団 文化芸術課
電話 03-5770-6837 Fax 03-5770-6884 Mail:bungei@kissport.or.jp
主催:公益財団法人港区スポーツふれあい文化健康財団[Kissポート財団]