風のBLOG

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2024年 秋 『ジャンヌ・ダルク~ジャンヌと炎』九州ツアーその1

2024-10-27 22:19:58 | 全国巡回公演

5年振りとなる『ジャンヌ・ダルク』のツアーが九州地域でスタートしました。

初週となる今週は

10月15日(火)福岡県 浮羽究真館高校   同校体育館

   16日(水)福岡県 三池高校      同校体育館

   17日(木)福岡県 明光学園中学校高校 同校体育館

   18日(金)鹿児島県 谷山中学校    同校体育館

での公演でした。

 

浮羽究真館高校

今旅のスタートを飾るのは、浮羽究真館高校。
去年の『ヘレン・ケラー』に続いて、2年連続の風の公演でした。


旅公演として5年ぶりになる『ジャンヌ・ダルク』ということで、どんな出会いができるのか、正直ドキドキしていました。そんな思いを吹き飛ばすように、あたたかく迎えてくれた生徒の皆さんの楽しそうな表情と反応。舞台と客席の垣根のない、明るい旅の幕開けとなりました。ありがとうございました。

公演後すぐに舞台見学がありました。さっきまで見ていたものに触ったり、衣装を着てみたり。短い時間ではありましたが、楽しい交流と見学の時間となりました。

その後、終礼を終えた、有志の生徒のみなさんが撤去のお手伝いに来てくれました。はじめは5人だったお手伝いも、次第に人数が増えていき、最終的には30人以上の生徒のみなさんが参加してくれました。

担当の先生も「こうして生徒たちの楽しそうな姿を見て、今回も風さんを呼んでよかったです。」と、うれしそうにおっしゃっていました。

また、お会いできることを楽しみにしています。

 

三池高校

風の公演は初めての学校でした。演劇を見せること自体が初めてということで、どんな公演になるのか、生徒たちがどんな反応をするのか、担当の先生は初め心配そうにされていました。が、開演前の司会の生徒さんしっかりと客席を盛り上げてくれました。公演が始まると、真剣そのもの。食い入るようにジャンヌの世界を感じながら見てくれていました。

カーテンコールでは、代表の生徒さんが「演劇を見るのは初めてでしたが、役者のみなさんの迫力に感動しました。人形や影なども使って、面白かったです。」と、感じたことをまっすぐな言葉で伝えてくれました。

終演後には、舞台撤去のお手伝いがありました。当初、担当の先生からは、「部活動などがあるので舞台撤去のお手伝いは難しい。」とお聞きしていましたが、公演直後に「カーテンコールで挨拶をした生徒が、交流をしたいと申し出てきたので、ひとりはお手伝いに参加できます。」と先生が伝えてに来てくれました。その後、その生徒さんが、友だちをたくさん引き連れて、体育館に駆けつけてくれました。そこに、部活動の生徒さんも加わり、気づいたら、沢山の生徒さんの姿が。

「まさか、こんなに集まってくれるなんて思いませんでした。今日、風さんの演劇を生徒たちに見せてよかったです。」と、担当の先生も予想外の出来事に驚きながらもとてもうれしそうでした。

※三池高校の公演の様子やお手伝いの様子を撮った写真は、後日改めてアップしたいと思います。しばしお待ちください。

 

明光学園中学校高校

2021年の「ヘレン・ケラー」の公演以来三年ぶり五回目の風の公演です。

開演前には、教頭先生と校長先生のお話がありました。カトリックのミッションスクールということもあり、ジャンヌ・ダルクの時代や起こったことなど、生徒のみなさんに詳しく伝えてくれました。「何を見、何を信じ、行動していくのか。ジャンヌ・ダルクの姿から色んなことを発見してください。」という言葉を受けて開演です。

公演が始まると、目の前の出来事に驚いたり、笑ったり、ジャンヌの世界を一緒につくり、感じてくれていました。

カーテンコールでは生徒会長さんが、「ジャンヌという一人の少女の行動と姿に、強さと勇気をもらいました。」と公演の余韻を感じながら、こみあがる感情をしっかりとした言葉で伝えてくれました。

公演後には、舞台撤去のお手伝いをしてくれました。事前にお聞きしていた人数を遥かに超える人数の生徒さんが参加してくれました。

担当の先生が、「運動部の生徒だけでなく、普段はおとなしい子たちがたくさん参加してくれていることにびっくりしたし、学校生活に対してあまり積極的ではない子たちがこうして積極的に手伝ってくれているのがすごくうれしいです。この子たちのこんな姿を見られただけでも、今日の公演をやってよかった。」ととびきりの笑顔で話してくれました。

この日の公演が、彼女たちひとりひとりの中に何かしらの形で残っていってくれたらうれしいです。

 

谷山中学校

2019年の「Touch」の公演以来五回目の風の公演でした。

1000人の生徒の皆さんとの公演。まさに圧巻。元気のある生徒のみなさんと俳優たちの熱気が混じり合う場となりました。
担当の先生は、「子どもたちにはしっかりしたものを見せてあげたかった、前回三年前に上演してもらった『Touch』の公演に衝撃を受けて、今回も風さんにお願いましたが、今日も本当にやってよかった。と、生徒たちを見て思いました。」ととても嬉しそうに話してくれました。
舞台撤去のお手伝いにもたくさんの生徒のみなさん、先生方が参加してくれました。下校時間もあったので、わずかな時間ではありましたが、積極的に交流をしてくれていました。


文化祭が近いとのこと。この日の公演を経て、どんなことを生徒のみなさんが作ってくれるのか楽しみですね。

ここから12月まで、10週間の九州ツアーが始まりました。

これからの出会いも楽しみになるような、期待と歓びを感じる始まりの週でした。

 

文:佐藤勇太(伝令役等)


2024年秋『Touch~孤独から愛へ』 東日本・西日本ツアー2週目

2024-10-15 16:15:58 | 全国巡回公演

『Touch〜孤独から愛へ』第2週目は富山県からスタートです!

10月2日(水)【富山県】高岡龍谷高校 同校講堂
10月3日(木)【宮城県】宮城県水産高校 同校体育館
10月4日(金)【青森県】向陵高校 同校体育館


高岡龍谷高校

奈良、鎌倉につぐ日本3大仏に数えられる「高岡大仏」が見守る町、高岡市にある高岡龍谷高校。

2019年の『ヘレン・ケラー〜ひびき合う者たち』以来2度目の上演。

当日は午前開演のため前日に準備を行いました。

校舎を入って少し進み、階段を3階まで上ると2階席まである立派な講堂。

1年4組と5組の生徒さんたちが荷物の搬入を手伝ってくれました。


張り出し舞台の設置やカーペットを敷いている間に、すでに2/3くらいの荷物が運ばれて来ていました。

舞台のフローリングを敷き終えた頃にはもうほぼ上がっているという状況。何と言う早さ!


そして当日。


先生方や生徒さんたちのにこやかで清々しいあいさつをいただきながら講堂に向かいました。

階段の途中には明日の大きな文化祭タイムテーブルが貼られていて学校全体がワクワクに包まれていました。

『Touch』もその文化祭の一環、というか幕開け。

生徒会長さんの文化祭開会の言葉の後、拍手で開演。

カーテンコールでは生徒会長さんが「講堂に入って来た時からセットを見てドキドキが止まらなかったけど、物語が進むにつれて引き込まれていきました。ハロルドとフィリップが打ち解けて行くところがあたたかくて気に入りました。文化祭の最初に感動できて良かったです。」と感想を述べてくれました。

終演後は2年生と3年生がバックステージツアーに参加してくれました。

すごく細かいところに気付くほど興味を持って見学してくれました。
一緒に見学されていた先生が印象的でした。
生徒さんたちがのびのび過ごせる環境作りをされていらっしゃるのだろうと思いました。
フィリップの帽子、とってもお似合いでしたよ。


生徒さんたちにも大ウケでしたね。

荷物の搬出の時は100名くらいだったでしょうか、たくさんの生徒さんたちが手伝ってくれました。


こちらの片付け作業が追いつかないほどの早さでした!


宮城県水産高校

創立125年という歴史を誇る石巻市の水産高校。
風、初上演でした。

体育館での公演。
仕込みの途中、移動教室の生徒さんたちが体育館の横の渡り廊下を通りかかり、元気にあいさつしてくれたり、中を見て「おーっ!」と歓声を上げてくれたり、「凄いですね!」と声を掛けてくれました。


興味津々に覗き込んでくれた生徒さんたちもいました。
フレンドリーな生徒さんたち。
どんな公演になるのかこちらも期待が膨らみました。

そして開場。


ワイワイしながら生徒さんたちが入場してきました。
先生方もざっくばらんな感じで、会場全体が和気あいあい。
水産高校の雰囲気を味わわせてもらいました。

全員揃ったところで校長先生のお話。

「皆さん、このセット見て下さい!凄いでしょ!拍手〜!」
と盛り上げて下さって
「今朝から準備して下さいました。この演劇を通して、自分のこと、家族のこと、周りの人、社会のことを考える機会にしてもらいたい。そうすれば何か気付きがあるはずです。そして、舞台は役者さんだけではなく、裏で支えているひとたちもいます。ぜひ、演劇の力を感じながら楽しんで下さい。」
素敵な言葉をいただき、再び拍手で開演。

楽しみにしていてくれた空気が伝わって来ました。

カーテンコールでは、生徒さんたちが実習で作った[さんま味付き]缶詰をたくさんいただきました。
貴重なものをありがとうございました!

終演後は図書委員の生徒さんたちと有志の皆さんが搬出に駆け付けてくれました。

これまた素早い。
やはり、実習などで鍛えられているのでしょう、素晴らしいチームワークでした。

残念ながら、大半の生徒さんは電車の時間で途中退出となってしまいましたが、3名の先生方と4人の生徒さんが最後まで頑張ってくれました。


おかげさまで本当に助かりました。


向陵高校

再来年、50周年を迎える八戸市の向陵高校。
2年ぶり4度目の上演。

この日は朝からあいにくの雨模様。
ざーざー降りにならないことを願いつつホテルを出発。
トラックを体育館のドアに斜め付け出来たのであまり濡れずに荷物を搬入することができました。
雨もさほど強くなく、公演にも差し支えなさそうでひと安心。
仕込みの間に2年生が舞台見学に来てくれました。

旅班の座長であり、ハロルド役の柳瀬太一が校長先生のところへご挨拶に伺った時、校長先生が「昨夜は楽しみで夜中の2時に目が覚めてしまいました!」と話して下さったそうで、いつまでも少年の心を忘れない方は周りを笑顔にする天才だと思いました(笑)。


その校長先生のお話からスタート。

体育館に現れた舞台を見て、歓声を上げながら入って来た生徒さんたちも落ち着き、耳を傾けます。

サッカー部が有名な学校で、サッカーがしたくて志望する生徒さんが全国から来るそうです。
私たちが東京から来たということで「東京出身のサッカー部起立!」
突然の校長先生の無茶振りに応えて生徒さんたち3人が立ち上がってくれました。
ちょっともじもじしていたところがとっても可愛かったです。
ありがとう。
「2年に1回の貴重な時間。泣き笑いは大いに結構。楽しんで下さい。」
と締められて、拍手で開演。

カーテンコールでは生徒会長さんが「トリートとフィリップの兄弟愛を感じました。ハロルドが来て良かったと思いました。」という感想と出演者3人にとっても綺麗なアレンジ花をいただきました。

終演後はバックステージ見学を行ったのち、サッカー部や太鼓部、有志の皆さん50人くらいのが搬出を手伝ってくれました。


あっという間に終了。
とっても楽しんでくれたのが印象的でした。
開演前に立ってくれた3人にも会えました。
直接教えてくれただけでも埼玉県、神奈川県、静岡県や岩手県から親元や地元を離れての寮生活。
私たちの出身地も気になるらしく「出身どこですか?」と何人もの生徒さんに聞かれました。
寂しいかもしれないけど頑張ってね!

そして、帰り際には校長先生の娘さんが営んでいる、キッチンカー(pizza217、車に石窯を積んでいるそうです。)から焼きたての窯焼きピザ人数分と同じくフランクフルトソーセージをいただき、教頭先生からはお菓子の差し入れをたくさんいただきました!
とっても美味しかったです!
ありがとうございました。

サッカー部の皆さんが練習を中断して、最後まで見送ってくれました。

 

 

今週もこの『Touch』の上演実現に向けご尽力下さった先生方、控え室にお茶やコーヒーやお茶菓子などを準備して下さった先生方や事務の方に心より御礼申し上げます。
ありがとうございました。

きっと生徒さんたちもそれぞれの目線で、それぞれの立ち位置で、それぞれの状況の中でトリートを、フィリップを、ハロルドを、感じてくれたと思います。
一緒に『Touch』を作ってくれた皆さんありがとうございました。

そして、荷物の搬入搬出に力を貸してくれた全ての人たちに感謝申し上げます。

ありがとうございました!


やっと秋めいて来て過ごしやすくなりましたね。
私たちの旅は始まったばかり。
寒暖差などで体調を崩さないようお互いに気を付けて過ごしましょう!

では、またお会いできる日を願っています!

本当にありがとうございました。

スタッフ 仲村三千代

 


2024年秋『Touch~孤独から愛へ』東日本・西日本ツアー1週目

2024-10-09 07:38:45 | 全国巡回公演

9月26日(木)
【愛知県】大同大学大同高校
(日本特殊陶業市民会館フォレストホール)

9月27日(金)
【静岡県】西遠女子学園中学・高校
(同校講堂)

猛暑が過ぎ、心地よい風と共に2024年秋の全国巡回公演が始まりました。

今秋はなんと『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』、『Touch〜孤独から愛へ』、『ジャンヌ・ダルク〜ジャンヌと炎』、『星の王子さま』、の4演目が全国を駆け巡ります。

『Touch〜孤独から愛へ』のツアーは西日本地域・東日本地域を中心に廻ります。

大同大学大同高校

初日は愛知県の大同大学大同高校の公演です。

大同高校は風2回目の公演です。
芸術鑑賞は文化祭の一日目に行われました。

約1400人の生徒さんたちが会場に入ると一気に場の雰囲気が高まり、開演前には生徒会長さんが元気3日間楽しんでいきましょう!とその場を盛り上げてくれました。
そして校長先生からも風の演劇を思い切り楽しんで、この演劇をきっかけに、3日間を充実させましょう。とお言葉をいただきました。

公演中は笑うところは笑い、拍手をし、場面によってはジッと集中した姿で舞台を一緒に創ってくれました。

カーテンコールでは、代表の生徒さんが「トリートの不器用さが刺りました。ハロルドの愛で2人がここまで変わって、失ってからたくさんのことに気づいたところがグッときました。」と、自身の言葉で感想を伝えてくれました。

文化祭一日目ということで終演後は、軽音楽部、ダンス部、吹奏楽部の発表がつい先程まで『Touch』のセットがあった舞台で行われました。

その後、演劇部の皆さんとの座談会も行われました。


短い時間の中でどんどんと質問をし、少しでも自分たちの舞台にも活かすぞ!と積極的に交流をしてくれました。


西遠女子学園中学・高校

二日目は西遠女子中学・高校の公演です。
西遠女子中学・高校も2006年の『星の王子さま』に続いて2回目の公演です。

開場中は明るい声が会場全体に響いて、これからどんな公演になるのだろうと劇団員一同ワクワクしていました。

そして公演中はよく笑い、前のめりになりながら芝居を観てくれました。

カーテンコールでは、代表の生徒さんが「心からの演技は心に響きました」とキラキラとした表情で伝えてくれました。

終演後には劇団員との交流を兼ねて、舞台裏見学と搬出作業を手伝ってくれました。

手伝ってくれた生徒さんは「いつもの講堂が劇場に変わっていて、ステージからの臨場感が凄かったです。そして片付けながら舞台の裏側を見ていたら、凄く工夫されていた舞台だったので凄く感動しました!」と舞台全体を楽しんでくれました。

最後まで手伝ってくれた皆さんと記念撮影。

 

大同大高校、西遠女子中学・高校の皆さんツアーの一週目を一緒に創っていただきありがとうございました。
これからまたどんな出会いがあり、再会があるのかワクワクしながら風の旅は最後まで駆け抜けます。

トリート役 蒲原智城