風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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『Touch~孤独から愛へ』2021年 一般公演のお知らせ

2021-06-30 17:53:29 | 公演情報

 

現在、東京のレパートリーシアターKAZEは新型コロナウイルス感染症の状況を鑑み、休館しております。

しかし巡回公演はPCR検査を定期的に実施しつつ、感染症対策を行いながら再開しております。

その中で先日の南越前のような一般公演も行っています。

 

『Touch〜孤独から愛へ』の今後の一般公演のお知らせです。

 

2021年7月17日(土)〜18日(日)

主催:公益財団法人 姫路市文化国際交流財団

会場:姫路キャスパホール

詳細:https://himeji-culture.jp/hall_event/4321

その他:舞台技術講習会も同時開催

 

2021年10月3日(日)

主催:(一財)ちりゅう芸術創造協会・(福)知立市社会福祉協議会

会場:パティオ池鯉鮒(知立市文化会館)

詳細:https://patio-chiryu.com/event/jisyukikaku5443.html

その他:『Touch~孤独から愛へ』初のバリアフリー公演

 

 

 

皆様のご来場を心よりお待ちしております。

 

 

東京演劇集団風

 

 


『Touch~孤独から愛へ』2021年 春 西日本地域巡回公演 第5、6週目

2021-06-30 11:25:12 | 全国巡回公演

少しずつ夏が近づき外の暑さもより一層ですが、客席の熱気も負けてはいません。

そんな第5週目、6週目でした。

 

Touch西日本地域巡回公演5週目、6週目は

 

6月15日(火)島根県 浜田高校

6月24日(木)京都府 堀川高校

6月25日(金)兵庫県 浜坂高校

 

の3校です。

 

6月15日(火)浜田高校

20年からの延期の学校です。

キャパシティ的には十分なのですが、密をふせぐ観点から、2回に分けての公演となりました。

 

浜田高校は私の父も通っていた学校でもあるため個人的に親近感を覚える学校です。

公演開始前に担当の勝部先生による観劇マナーの説明があり、身振りとユーモアがたっぷりで学校とは少し違う空間に緊張気味な生徒をリラックスさせる効果は満点でした。

 

 

生徒代表のお礼の言葉の中で、前会長さんと現会長さん2名ともに人と人とのつながりについて話していたことが印象的でした。舞台の中からそういうものを見出してくれたことが、とても嬉しく思います。

 

 

6月24日(木) 堀川高校

前日の6月23日、私達touch班は2週間ごとに必ず行っているPCR検査をして京都に向け出発しました。
その日の夕方は今回の会場である文化パルク城陽にて、翌日の堀川高校公演のための仕込みです。
 
24日本番当日、こちらも密を防ぐための2回公演。生徒達は、普段と違う場所での観劇にそわそわしているようです。それでも芝居が始まるとすぐに引き込まれて見いっている様子が伝わって来ました。
 
 
 
 
秋に演劇の発表をされるとの事。何かのヒントになってくれればさいわいです。
 
 
 
6月25日(金) 浜坂高校
 
こちらの学校も20年度から延期の学校です。
 
兵庫県の西部日本海のすぐそばに、浜坂高校は立地しています。
 
この時期の体育館は、暑さ対策に気をつけなければなりませんが、その立地のおかげかそれほど暑くならずにすみました。換気も十分に行いながらの実施です。
 
異空間になった体育館に興味深そうにしていた生徒達は、芝居が始まると役者の一挙一動を静かながらも熱心に見いる姿が印象的でした。
 
 
 
観劇のあと、舞台見学。(予定にはなかったのですが)たくさんの生徒が参加して、大道具や小道具、衣装などの見学をしていきました。
 
 
 
 
 
ハロルド役の柳瀬太一がカーテンコールのなかで言う「こんな困難な現実のなかで、どうか心まで離れないようにしてください」という言葉は、劇団風のtouchの大きなテーマでもあります。どうぞ皆さんにとどきますように。
 
 
 

 
最後になりますが、このコロナ禍の中で公演の準備を私たちと共に進め、子どもたちの為にと実施を決断していただいた先生方、関係者の皆様、ご尽力いただき本当にありがとうございました。
 

文:スタッフ 佐田剛久


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2021年春 東日本ツアー 第4週目

2021-06-29 17:38:26 | 全国巡回公演

『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』東日本ツアーも4週目になり、芸術鑑賞の機会を生徒たちにという先生方の声と共に今週も公演が続きました。

6月23日(水) 【東京都】 三輪田学園中学校・高校 ティアラこうとう

      24日(木) 【埼玉県】 秋草学園高校 狭山市市民会館

      25日(金) 【東京都】 東京大学教育学部附属中等教育学校 同校体育館

      26日(土) 【茨城県】 開智望中等教育学校 同校体育館 
  
三輪田学園中学校・高校

初めて風の舞台を観ます。当初中学校のみの観劇予定でしたが、会場の"ティアラこうとう"も入場制限が解除され、高校も一緒に観劇となりました。会館の方々でも、客席への出入りを一方通行にするなど、方策をとられていました。


全校が集まっての行事は昨年の4月以来初めてとのこと。欠席を希望する保護者の方もいらっしゃるだろうと、劇団側でも舞台の収録対応をしました。
「 芸術鑑賞行事は毎年楽しみにしている生徒が多く、特に演劇は花形です。」 と話してくれた担当の先生。そしてほとんど全員が観劇されたそうです。

終演後、担当の先生から「生徒たちがとても楽しんでみることができました。この状況下に、人と人のつながりを描いた演劇で、心に響いた」と言っていただきました。

終演後の新聞部の取材中に、花束をいただきました。


新聞部の取材にはヘレンとアニー役の二人が参加。「なぜ俳優になったのか」「なぜこの作品を上演するのか」「コロナの状況で辛かったことは」などの質問が出て、生徒さんたちは自分の進路にも繋がる話しとして考えながら聞いてくれたそうです。


秋草学園高校

昨年、公演を予定していましたが、コロナの影響により延期となり、この日の公演となりました!

終演後、1年間楽しみに待っていましたと生徒さんたちが声をかけてくださいましたが、公演中も柔らかな感じと同時に集中して舞台を観ていただきました。

カーテンコールでは生徒会長さんが「アニーとヘレンの出会いを通して、自分を大事にすること、周りの人を信じることを思った。」とメッセージをくださり、副会長さんから花束をいただきました。

終演後、希望者を募ってのバックステージツアーは40人近くになったでしょうか。

客席に戻っての座談会は、前半をアニーが、後半はヘレンが参加しました。「ヘレンを演じるのに、どういう役作りをしてるんですか」「どうして俳優になろうと思ったんですか(これは全員に聞きたかった!)」「相手に伝えることが難しくて」舞台への興味に始まり、日ごろ部活動や学校生活の中で考えていることが生徒さんたちの口から次々と出てきて。風のバスが会館を出て行くまで見送ってくれていました。
舞台芸術方面に進みたい生徒さんからは、その後ホームページの掲示板に、たくさんの書き込みもいただきました。


東京大学教育学部附属中等教育学校

「芸術鑑賞行事は、生徒のために本当に良い行事を手間をかけて教師たちの手で作りたかった。そんな時に風のバリアフリー演劇と出会い、これだ!と思いました。」と担当の副校長先生。先週の日本大学習志野高校に続いて、バリアフリー演劇公演です。
同校の体育館で、1・3・6年生が観劇しました。

開演前に担当の副校長先生が、障害者であるヘレン・ケラーが障害者たちの意志を伝えることに尽力したこと、障害のある人もない人も同じ舞台を楽しもうと昨年、近くの中央ろう学校と一緒に観劇することを企画していたのですが、このような状況の最中、残念ながら実現できなかったことを話してくれました。
そのあとに風から、バリアフリー演劇の説明、舞台説明、役者たちの自己紹介が続き、客席の生徒さんたちはどんどん好奇心をふくらませていくようでした。


終演後、「私は30年以上教員の仕事をしてきました。今日の演劇を観て、私は生徒たちにしっかり向き合える教員だったかなと思いました。」担当の先生が生徒さんに語られました。先生の背後の幕内でキャスト・スタッフも聞かせていただきました。


終演後のバックステージツアーにもたくさんの生徒さんたちが集まり、ポンプ、ダイニングテーブル、階段、衣裳ロッカーの周りで話が続きます。

場所を移して座談会となりました。

劇団からはヘレン、アニー、母ケイトが出席。「いつもの公演でなく、バリアフリー演劇をやる難しさは」「自分の声が小さくて相手に聞こえない」「相手に伝えるのは難しい」素直な感想も聞かれました。

トラックの扉が閉まる迄、搬出作業をじっと見ていた生徒さんを、劇団員も見ていました。


開智望中等教育学校


この日は6・7・8年生が観劇。
生徒の主体性を大事にしている学校で、今回の行事が生徒にとって考えるきっかけとなり、新しい世界に出会い、他者への関心の持ち方に繋がればと企画されました。

開演前、校長先生が最初に30秒黙想しましょう、と言われました。「なにも考えない。難しいね。」「認識する」「これがなんなのか知る」ことが難しかったヘレン。劇を観る前と観たあとで自分がどう変わったか考えましょう。すてきな時間を過ごしましょう。とあいさつされました。

カーテンコールではひまわりとばらを中心にしたきれいな花束を持って4人の生徒さんが舞台へ。4人の生徒さんより一言づつメッセージをいただきました。

ヘレンとアニーをイメージして黄色と赤の花を選んだこと、なるたけ大きい花を選んだこと。

そしてその花束には手書きのカードも添えられていました。


終演後のバックステージツアーは客席から学年ごとに全員舞台に上がり、役者と交流しながら見学、照明・音響席も見学して体育館から退場して行くことにしました。
また公報委員の生徒さんたちとヘレンとアニーの座談会もありました。観劇した196人の生徒さん全員から、事前に質問が出されていて、各学年が厳選した質問がありました。

「コロナ禍で生徒に思い出を作っあげたい。一方で安全第一とも思う
…芸術鑑賞を実施する学校は本当に切実に、この行事に期待しています」と、先生方は演劇を通して生徒が人の気持ちを考え、理解する力を養う機会をつくりたいと考えてらっしゃるとのことでした。


今週も担当の先生方に笑顔で迎えられ、その笑顔に支えられた公演となりました。

文:ビニ―役 清水菜穂子


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』2021年春 東日本ツアー 第3週目

2021-06-22 17:36:29 | 全国巡回公演
『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』第3週目。
 
今週は3校4ステージ。
3校ともに新型コロナウイルスの影響により昨年度からの延期でやっと実現した公演でした。
しかも“風”初上演の3校でした。
 
 
6月11日(月) 【東京都】 京華女子中学校・高校 練馬文化センター
   17日(木) 【千葉県】 千葉女子高校 千葉県文化会館
   18日(金) 【千葉県】 日本大学習志野高校 〃
 
 
京華女子中学校・高校
 
生徒さんたちは新型コロナウイルス感染症対策のため、舞台から見たら少し深いなぁという印象を受けるほどの客席の2階席にまで広がって着席。
開演前、ご担当の先生から生徒さんたちに
「今日は皆さんとても楽しみにしていたようで、無断遅刻無断欠席がゼロでした!」
と報告。
生徒さんたちも拍手喝采!
私たちも嬉しくなって思わず舞台袖の中で拍手を送りました。
 
続けて、一流の演劇に触れた時の変化や感動を五感を使って味わって欲しい。
自分のやりたい事をやり抜いている劇団の人たちに出会って感じる事や偉大な女性の人生や生き方に触れて欲しい。
サブタイトルのひびき合うものたち、ぜひ皆さんにもひびき合う生徒たちになって欲しいと先生の熱い思いを語られて再度の大きな拍手の中開演。
 
1階席前方の席に中学生、後方と2階席に高校生。
先生の言葉をしっかり受け止めてそこいる生徒さんたちの姿が印象的でした。
 
カーテンコールでは生徒会長さんから「ヘレンとアニーの関係が美しいと思いました。素敵な演劇をありがとうございました。」という言葉をもらいました。
美しいお花もありがとうございました。
 
 
 
終演後には約90名の生徒さんたちがバックステージツアーを希望してくれて、間隔を空けながら舞台上を見学。
 
 
その後ほぼ全員の生徒さんが座談会に参加してくれました。
 
 
 
千葉女子高校
 
この日も月曜日に続いて女学校。
楽しみにしてくれていた事がモニターから聞こえて来る声で伝わってきました。
新型コロナウイルス感染症対策ため席の間隔を空けるのは勿論、 客席内の一方通行を条件に会館の使用許可が出たため鑑賞行事を開催するができました。
開場中ご担当の先生が生徒さんたちに協力を求めるアナウンスをしつつ入場指導。
落ち着いたところで大きな拍手をもらい開演。
 
上演中はこちらが吸い込まれそうなくらいの眼差しを向けてくれました。
 
 
カーテンコールでは生徒会長さんからとても楽しかったですという感想ときれいな花束をもらいました。
その後、こちらでマイクを受け取りアナグノス校長役の緒方一則から“風”の今年期待の新人、栗田琴弓(クリタ コトミ)を紹介。
実はこの栗田、千葉女子高校の卒業生でこの公演のために駆けつけていました。
在校中はミュージカル部に所属していたそうです。
緊張した面持ちで客席から舞台に登場。
「変わらずスカートの長さが長くて安心しました。」と第一声から後輩たちの心をしっかり掴み、高校生活を思いっきり楽しんでください!とエールを送りました。
終演後は演劇部とミュージカル部の皆さんが交代でバックステージツアーとロビーにて座談会。
ミュージカル部の皆さんは突然のOGの出現に戸惑いながらもとても楽しんでもらえました。
 
 
 
日本大学習志野高校
 
会場同じく千葉県文化会館にて2ステージに分けての行事となりました。
1ステージ目が3年生と2年生の半数、2ステージ目は2年生の半数と1年生。
この日は高校公演で初めてバリアフリー演劇の上演!
“風”のバリアフリーメンバーも合流し新たな一歩を踏み出しました。
 
さて、生徒さんたちはどのように観てくれるのか?
 
一般の公演形態で開場のため、先生からの入場指導はありませんでしたが生徒さんたちは自力で自分の席を見つけ着席。
ヘレンの友達パーシィ役の稲葉礼恵が舞台上にてバリアフリー演劇の高校公演は今日が初めてである事、バリアフリー演劇にはどのような演出があるのか、どのような人々とどのような研究会を重ねてきたか、そこにはどのような思いが込められているのかを舞台手話役者、小島佑美さんが手話を付けながら解説の後、開演。
 
手話、ライブでの音声ガイド、字幕、全ての人が一緒に楽しめる演劇を身体いっぱいに受け止め、様々に興味を持って一緒に創ってくれました。
 
 
終演後は数人の演劇部の生徒さんたちがバックステージツアー、出演者やスタッフを捕まえて積極的に質問をしてくれました。
 
 
 
 
今週も盛りだくさんの交流ができました!
この厳しい状況の中、行事実現に向けて尽力下さった先生方、ご理解下さった全ての方々に心から感謝申し上げます。
私たちの旅公演はまだまだ続きます。
これから暑さも増す中、皆さんからもらったエネルギーで乗り切って行きたいと思います!
 
皆さんもお身体には十分お気を付けて元気でお過ごし下さい。
 
本当にありがとうございました。
 
ケート・ケラー役 : 仲村三千代
 

『Touch~孤独から愛へ』2021年 春 西日本地域巡回公演 第3、4週目

2021-06-15 18:06:27 | 全国巡回公演

Touch班は、前回の和歌山県紀北工業高校の公演に続いて、3ヶ所6回の公演を行いました。

6月2日(水)  [和歌山県] 近畿大学附属和歌山高校・中学校

        9日(水)  [滋賀県] 信楽学園

        11日(金) [福井県] 南越前町教育委員会主催 町内小学校・中学校合同鑑賞

        12日(土) [    〃    ] 南越前町教育委員会主催 一般公演

 

近畿大学附属和歌山高校・中学校

昨年から延期をした学校です。中高合わせて1650人の大きな学校ということもあり、2回に分けての公演でした。会場となった和歌山県民文化会館では、先生方と劇団スタッフとで、コロナ感染予防策としてアルコール消毒をしっかり行い、2000席の客席は一席ずつ空けて生徒のみなさんが座り、二階席までいっぱいに。

 

開場前に担当の先生から「ロビーが混み合うから開場時間に合わせて来るようにと言ったのに、公演が楽しみすぎて生徒が早く来てしまって、開場時間を早められませんか?」との申し出があり、二回とも予定より早く開場となりました。困った顔をしながらも、どこかうれしそうな先生方の顔が印象に残っています。

開演前、校長先生が楽屋にあいさつに来てくださり、「去年から何も行事ができてなくて、生徒たちにはとても寂しい思いをさせてきていました。だから今年こそはと、保健所にも話して、感染予防対策をこれだけやっているなら大丈夫でしょうと、許可をもらって実施にこぎつけました。生徒、教員ともとても楽しみにしています。」という期待と熱意の言葉をもらい、本番に向かいました。

一回目は、中学生と高校一年生の一部が、二回目は高校一年生の一部と高校二、三年生が観劇しました。

食い入るように、舞台にまっすぐ視線を向けて三人の男たちの物語を真剣に味わってくれていました。

公演後に担当の先生も「生徒たちも本当によく見てくれて、きっといい思い出になってくれたと思います。」と仰っていました。

 

信楽学園

昨年9月に上演した「ヘレン・ケラー」に続いての今回の公演です。

今年入園した6人を加えて、23人と職員の方々との贅沢な時間と場所を共有できました。

「ここに来ている子たちはみんな、大人の都合に振り回されてきた子たちなんです。そういう意味では、この『Touch』の登場人物のようなものです。今日、舞台と客席がどんな化学反応を起こしてくれるのかとても楽しみです。」と、園長先生が話してくださいました。

楽しみながらも、何か見定められているかのような、真っ直ぐな視線を終始感じる客席でした。

終演後には、希望者による舞台裏見学を行いました。「あそこの場面が面白かった。」「ここはこうなってるんだ。」と、劇団員と交流しながら、結局全員が残って衣装を着てみたり、小道具を手にとって遊んだりと職員のみなさんも一緒に楽しんでくれました。

翌日の舞台撤去には、作業服姿の園生と職員の方々が手伝ってくれました。

前日の舞台見学の時とはみんな、印象が変わって作業モード。

みんなテキパキ動いてくれて、あっという間に元通りの体育館に。

私たちにとっても、とても楽しい時間を過ごさせてもらいました。またお会いしましょう。

 

南越前町教育委員会主催公演

2019年のヘレン・ケラー以来の公演です。前回、同会場のロビーで、劇団の大切な友人であり、福井県出身の写真家、向瀬杜子春氏の写真展を行いました。

今回は、「ふるさと越前&インド写真・絵画紀行」と題して、向瀬氏を含めた、福井県在住の4人写真家、画家による4人展、そして…

劇団風の『トビウオの森~夢をつなげ、わたしたちの未来をのせて、トビウオドリームプロジェクトinふくい』という全国の子どもたちと世界の人々を、夢を書いた折り紙のトビウオでつないでいこうという企画もロビーで同時開催で行われました。

 

『Touch』の公演は、11日の午前の回が、町内4校の小学校(今庄小、河野小、南条小、湯尾小)の5、6年生185人が鑑賞。

ケラケラと楽しそうな笑い声が聞こえたかと思うと、物語が進むにつれて、ジッと集中していく児童たちの様子が印象的でした。

 

午後は、町内3校の中学校(今庄中、河野中、南条中)の生徒294人が鑑賞しました。舞台上で起こる出来事を見逃すまいと、食い入るように見てくれていました。カーテンコールでは、温かな拍手が会場に響き渡りました。

各回の終演後には、密を避けるために、学校毎に舞台見学を行いました。限られた時間のなかでしたが、楽しんでくれているようでした。

児童生徒のみなさんひとりひとりのなかに、何か残るものがあってくれたらと思います。

 

翌日の12日には、一般公演が行われました。

小学生からご年配の方々、県内の高校の演劇部の生徒さんなど、事前の予約数を上回り、95人の方が観劇してくれました。

カーテンコールでは、見に来てくれた福井商業高校の演劇部の生徒さんからサプライズで花束のプレゼントをいただきました。

この日も、終演後に舞台見学兼交流会が行われました。

「昨日見た孫が家に帰ってきて、お芝居楽しかった。と聞いたので見に来ました。」というおじいちゃん、おばあちゃん。

「なかなかこういう本格的な演劇を見る機会がなくて。今日は感動したし、勉強になりました。」と目を輝かせる高校生。

そして、前日の公演を見た湯尾小学校の五年生の女の子が、ひとりで自転車に乗って見に来てくれていました。出演者ひとりひとりにお手紙まで。

主催した教育委員会の担当の方も「こういうコロナの状況であっても、これだけの人が見に来て、楽しんでくれました。本当にやってよかったです。」と、うれしそうに話してくださいました。

この南越前町での二日間のなかだけでも、たくさんの出会いがありました。

 

未だコロナウイルスの影響は続いています。しかし、一年前の春の巡回公演は、西日本、東日本ともに一校も実施することができませんでした。だからこうして両班とも、先生方や教育委員会の方々と劇団とが、生徒たちのためにと熱意と知恵を出し合って公演が行えていることに喜びを感じています。

そして、こうしてブログを更新できることもうれしい限りです。

劇団の、この小さな発信が、このブログを見た人たちの励みや勇気につながってくれればと思います。次の更新もお楽しみに。

 

文:フィリップ役  佐藤勇太


『ヘレン・ケラー 〜ひびき合うものたち』2021年春 東日本ツアー 第2週目

2021-06-12 15:51:38 | 全国巡回公演
2週間ぶりの公演です。この期間に稽古を重ね、たくさんの発見がありました。6月中旬からは公演スケジュールも詰まっていますので、どんな出会いがあるか楽しみです!
 
 
6月9日(水)【栃木県】 茂木高校 同校体育館
6月10日(木)【埼玉県】 開智中学校 春日部市民会館
6月11日(金)【東京都】 十文字中学校 練馬文化センター(小ホール)
 
 
茂木高等学校
2015年の『ハムレット』以来、久しぶりに茂木高校を訪れました。昨年の行事が延期となり今年ようやく実現した公演です。
この行事のために、担当の先生が県の教育委員会に劇団・学校双方の感染症対策を説明し、実施に至ったと聞きました。これまで他の学校で風の『ヘレン・ケラー 』公演を見た先生の後押しもあったようです。
 
この日は30度を超える夏日となり一番の心配は暑さでした。窓を全開し扇風機をフル活用して本番を迎えました。
 
 
開演前の校長先生のお話では、本物に触れる、本物を知る事が人生においてとても大切だと話されました。芸術鑑賞行事を高校時代の大切な経験の一つと位置づけています。
 
 
暑さの中、背筋を伸ばして舞台を見つめる生徒の皆さん。
カーテンコールでの生徒会長さんの挨拶には熱がこもっていました。
「ヘレンに教えるだけでなく心を通じ合わせたいと言うサリバン先生の心が伝わってきました。障害のある人と共に生きる社会にしていきたい。そして真理を求めること、自身の本当の幸福感を築く事は教育だけでなく家族や友達との関係を作っていく上でも大事なことだと思いました。」
 
 
公演ができて本当に良かったと先生方と一緒に喜びました。
 
 
 
 
開智学園 開智中学校
開智中学校は2005年から『星の王子さま』『Touch』『肝っ玉おっ母とその子供たち』『ヘレン・ケラー 』『ジャンヌ・ダルク』と、2年に1回風の公演を観てくれています。今回で5作品9回目の公演になります。
 
 
感染症対策のため前から6列空けて座席割をしました。
しかし、開演すると前のめりで興味津々の生徒さん達。笑い声や息遣いが聞こえ、舞台と客席の溝を全く感じない一体感のある公演でした。
 
カーテンコールでは質問コーナーを設けました。
開演前には「昨年から行事の機会がなかった生徒たちなので質問が出るかどうか…」と先生方は心配していましたが、予想に反してたくさんの手が上がりました。
「演劇で一番気をつけていることは何ですか?」(サリバン役の髙階ひかりが回答)
「役づくりはどうしていますか?」(ヘレン役の倉八ほなみが回答)
「ジミーはヘレンにどれくらいの強さで蹴られていますか?」(ジミー役の中村滋が回答)
 
 
公演後には演劇部の皆さんと舞台見学、座談会を行いました。
コロナ禍で声出しができない状況のなかで頑張っている部員の皆さん、舞台に立つ機会が少なく不安も多いと思います。今回の行事で演劇を更に好きになってくれたら嬉しいです。
 
また公演後に風のホームページ〈掲示板〉にたくさんの質問やメッセージが寄せられて、開智中学校の皆さんとの交流が続いています!
 
 
 
 
十文字中学校
 
こちらは風の公演を初めて上演する学校です。
昨年からの延期となり、今回も先生方の様々な苦労の中で実現した公演です。
これまで大劇場の一般公演を毎年観てきた学校ですが、担当の先生がレパートリーシアターKAZEの公演を見に来て、数年がかりで企画した今回の公演。
一般公演を見に行く雰囲気をつくりたいとのことで、カラーのパンフレットや手作りのチケットを用意しました。
風の劇場企画部のメンバーが作ったチケットを貰った生徒さんたちは「かわいい!」と大喜びだったそうです。
 
現在はチケットやパンフレットの手渡しを控えるようにとの制限があり、生徒さん自らチケットをもぎります。
 
 
「どっちを箱に入れるの?」「小さい方を入れて下さい。絵のついたチケットは持って行ってね。」
劇団で一番若いメンバー髙階のどか。受付も頑張ってます。
 
公演が始まると、元気な笑い声や心の動きが舞台にも伝わってきました。カーテンコールで対面した生徒の皆さんの顔はキラキラと輝いていました。
終演後にロビーへ出てみると「生徒たちがとても盛り上がっています!」と担当の先生が嬉しそうに話してくれました。
 
 
 
 
これから7月に向けて、旅もますます盛り上がっていくと思います。皆で集まる行事を楽しみに待っている生徒さんたちのために、先生方の期待以上の場を創り出せるように、体調を万全にして力を合わせて行きましょう!
 
 
文:稲葉礼恵(ヘレンの友達・パーシー役)

 


『Touch~孤独から愛へ』2021年 春 西日本地域巡回公演 第1、2週目

2021-06-01 09:49:38 | 全国巡回公演

 

2021年度も感染症による影響は世界の様々なところで起きております。
“東京演劇集団 風”の活動にも勿論それは大きな影響があり、東中野のレパートリーシアターKAZEでの上演活動は一年以上の自粛を続け、劇団員全員の定期的なPCR検査も昨年に引き続き2~3週間おきに行っています。
 
このような状況ではありますが、全国の学校や会館施設などからは「今だからこそ風の演劇を上演したい」という声も多く頂いております。その声に応えるべく、昨年に引き続き感染症対策の徹底をし、全国の子供たち・先生方・観客の皆さんに安心してご覧頂けるよう劇団員全員が一つ一つの公演に更に気を引き締めて臨んでいきます。
 
 
 
この5月から『Touch 孤独から愛へ』『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』と2本の巡回公演がスタート。緊急事態宣言もあり、全てがスケジュール通りに上演できたわけではなく、やむを得ずの延期という判断になった学校公演もありましたが、Touch班は2校の学校に伺いました。
 
 
5月10~12日 南山中学・高校 男子部(愛知県)
5月26日 紀北工業高校(和歌山県)
 
 
 
5月10~12日 南山中学・高校 男子部(愛知県)
 
初日は前年度5月の公演が延期となり、1年越しに伺うことが出来た学校です。学校内の講堂での上演でしたが、先生方と話し合い2回公演の予定を3日間、6回公演という形で上演することになりました。
 
 
 
 
 
中学1年生~高校3年生までの計6学年の生徒の皆さんが、1学年ずつ公演を見てくれましたが、やはり学年により客席の反応は様々。最初から最後まで真剣に舞台と向き合う高校生、一幕の始まりから笑いが溢れる中学生、それぞれの年代の見方で今回の公演を心に残してくれたと思います
 
 
 
 
 
担当の先生も「やっと子供たちに『Touch』を見せることができました」と喜んでくれました。
 
 
 
3日間の上演期間、毎日放課後は観た生徒たちが舞台裏を自由に見学する時間となり、様々な交流が産まれました。
 
 
 
 
 
 
 
 
5月26日 紀北工業高校(和歌山県)
 
紀北工業高校では3年に1回人権教育の一環として風の演劇を鑑賞して頂いており、かつてご担当頂いた先生が、今回は教頭先生として迎えてくれたりと学校と劇団との繋がりを強く感じました。
 
 
感染症対策としてこちらも密を避けての2回公演でした。カーテンコールの際には「有り難うございました!」と客席から大きな声で声をかけてくれたり、終演後もレスリング部・ウェイトリフティング部・バレー部の生徒の皆さんが「面白かったです」「聞きたいことがあるんですが」と声をかけに来てくれ、そのまま片付けを手伝ってくれました。
 
 
 
 
※撮影時のみ、マスクを外しました。
 
 
春ツアーのスタートの5月、上演した学校は2校と例年とは違う状況が続いています。
しかし舞台を届け、子供たちの笑顔を見ると、様々な制限を受ける生活の中だからこそ劇場という非日常の空間で子供たちの感性を刺激することの価値の重みはより増したように感じました。
国内では緊急事態宣言が引き続き発令されている地域もありますが、これからの出会いを大切にツアーは続いていきます。
 
 
文:トリート役 佐野準