風のBLOG

東京演劇集団風の時事通信!
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日々の出来事を速報!!

【ビエンナーレKAZE国際演劇祭2012】 8月3日から

2012-07-31 12:03:59 | 公演情報
いよいよ8月3日から、東京演劇集団風創立25周年記念【ビエンナーレKAZE国際演劇祭2012】が開幕します。その第一弾となるのは、〈起・承・転・結―そして歴史へ〉の〈起〉として上演する『マハゴニー市の興亡』です。



ビエンナーレKAZE国際演劇祭2012
【起】Introduction
マハゴニー市の興亡 Aufstieg und Fall Der Stadt Mahagonny

2012年 8月3日(金)~5日(日)
作:ベルトルト・ブレヒトBertolt Brecht
演出:浅野佳成 Yoshinari Asano



金さえあれば何でもできる。しかし金がないということは最大の犯罪である―。
人間欲望を吸い取り、膨張していく都市“マハゴニー”
創立25周年を迎え新たな転換期となる今年、風の総力を結集した『マハゴニー市の興亡』を〈起〉として、私たちの社会、周りに起こっていること、その奥底に隠されたものに今一度目を向けたいと考えています。



悪徳に彩られた人工都市マハゴニーは、世界中の欲求不満の人々を惹きつけた。
歓楽の街マハゴニーでは、金さえあれば何でも好きなことをやりたい放題やってもいい、
金がないということが最大の罪である。
ブレヒトによって資本主義社会を戯画化したこの作品は1930年、世界大恐慌の最中にドイツで初演された。
ブレヒトの代表作であり風の代表作である本作品をもって現在の私たち自身に問題を提起する。
資本主義社会の物質的繁栄は、“マハゴニー”から起こった―。


作:ベルトルト・ブレヒト 演出:浅野佳成
舞台美術・衣裳:アンジェイ・ピョントコフスキ Andrzej Piątokwski
照明:塚本悟 音響:実吉英一 舞台監督:長谷川敬久
振付:佐藤薫 映像:松元義則 演出助手:江原早哉香/南雲史成
舞台監督助手:佐田剛久 演出協力:中川晶一朗


出演:柳瀬太一/栗山友彦/中村滋/緒方一則/保角淳子/田中悟
酒井宗親/柴崎美納/渋谷愛/田中賢一/佐野準/佐藤勇太
白石圭司/車宗洸/木村奈津子/工藤順子/稲葉礼恵
清水菜穂子/仲村三千代/白根有子/坂牧明/辻由美子

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※〈ビエンナーレKAZE国際演劇祭2012〉
各公演のチケットは、風ホームページからもお申込みいただけます。

■入場料
前売り:3800円/当日:4000円/学生割引:3300円
年間通しチケット:10000円(3枚つづり)
 *レパートリーシアターKAZEで2012年に上演する作品に限ります。


チケットのお申し込み

■レパートリーシアターKAZE アトリエの会
〈レパートリーシアターKAZE アトリエの会〉は東京演劇集団風の支持会員制度です。
詳しくはこちらをご覧ください。

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レパートリーシアターKAZE 今後の公演

〈ビエンナーレKAZE国際演劇祭2012〉

【承】8月23日(木)~27日(月)
『異邦人』L' Étranger
作:アルベール・カミュAlbert Camus 脚色:浅野佳成Yosinari Asano 演出:南雲史成Fuminari Nagumo
【転】8月31日(金)~9月2日(日)
『プロメテウス エレクトリック・ポエム』Prométhée Poème Électrique
作・演出・舞台美術・照明:フランソワ・シャファンFranÇois Chaffin
【結―そして歴史へ】9月15日(土)~17日(月・祝)
『ジャンヌ・ダルク―ジャンヌと炎』Jeanne d'Arc JEANNE ET LE FEU
作:マテイ・ヴィスニユック Matéi Visniec 演出:浅野佳成Yosinari Asano 上演協力(脚色・人形美術・衣裳):ペトル・ヴトカレウ Petru Vutcãrãu


今年も〈ビエンナーレKAZE国際演劇祭〉で暑い夏が幕を開けます。
みなさまのご来場を心よりお待ちしております。

職業体験学習

2012-07-27 11:15:39 | Weblog
7月23日から25日の3日間、中野区立第二中学校二年生の三人の生徒さんが、風に職業体験をしにやってきました!

この期間東日本地域での巡回公演を終えた『肝っ玉おっ母とその子供たち』の凱旋公演まっ最中。
三人は、公演の準備や舞台裏の見学、俳優へのインタビューなど、多くの仕事を体験してくれました。
初日は緊張した様子で風のドアを入ってくる三人でしたが、3日間という短くて長い時間の中で、劇団員とも少しずつ打ち解けていきました。また、劇団の仕事というのは「舞台に立つ」だけではなく、「舞台をつくりあげていく」というたくさんの過程があり、多くの人がそこに関っているということも実際に発見し、感じてくれたようです。

部活などの予定もあり、今回は残念ながら公演を見ることは出来ませんでしたが、劇団に触れていく中で舞台に興味を持ってくれました!
今度は公演の場でも会えますように!


お客さんが入るロビーを掃除した後、劇場の外の看板作りを行いました


本番に向けて小道具の準備、彼女たちが準備してくれた小道具で俳優たちはこの日の公演を行いました


おっ母とその家族が暮らす幌馬車に乗った三人、実際に幌馬車を曳いてみるとみんなとても上手に幌馬車を操っていました


お客さんが口にするサンドイッチを作っています、自分たちが作ったものを試食すると「美味しい!」と三人の笑顔がこぼれました


25日は劇場の撤去作業、劇場の道具を片づけたり衣装の洗濯も行いました


お客さんに届くはがきのラベル貼り、届く相手のことを考え、思って、丁寧に貼っていきます


肝っ玉おっ母役・辻由美子にインタビューをする三人、インタビューをしていくうちに三人の表情がどんどん輝いていきました


風で過ごした3日間が、これから彼女たちが経験していく出来ごとの中に少しでも繋がることを願います。
3日間、お疲れ様でした。また会える日を楽しみにしています!






2012 肝っ玉おっ母とその子供たち~あとから生まれてきた人たちに 凱旋公演

2012-07-25 14:53:40 | 公演情報
7月22日~24日の三日間、レパートリーシアターKAZEにて『肝っ玉おっ母とその子供たち』の凱旋公演がおこなわれました!
西日本での旅を終えた『ヘレン』班もそろい、久しぶりに劇団員全員が集合しました。







↑23日からの三日間は中野区立第二中学校の生徒さんが劇場に職場体験へ。本番前には『肝っ玉~』で使っている道具や幕の直しも手伝ってくれました。職場体験の様子は次回の記事にて詳しくお伝えいたします。





↑千秋楽となる24日には早稲田ゼミナールの生徒さんたちと開演前にバックステージツアーや座談会を行いました。芸術関係の進路を希望する子たちだったので、舞台裏や普段の稽古の様子など様々に興味を持ってくれました。



↑今回も沢山の人たちが全国各地から来場していただき、公演後のロビーには笑いが溢れていました。


これにて『肝っ玉おっ母とその子供たち』の2012年の公演は全て終了ですが、来月からはビエンナーレKAZE国際演劇祭2012が幕をあけます。今回は“起・承・転・結そして歴史へ―”と銘打ち、第一弾“起”となるレパートリー作品『マハゴニー市の興亡』が8月3日(金)から始まります。

劇団創立25周年という節目の年に行われる今年のビエンナーレを皆さん、お楽しみに!


※ビエンナーレKAZE国際演劇祭2012のチケットお申し込みはこちらから↓
https://www.kaze-net.org/ticket/ticket.php




『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』2012春 西日本巡回公演 最終週

2012-07-23 16:48:09 | 全国巡回公演
5月21日から始まった西日本巡回公演『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』は最終週を迎えました。

7月17日 清水谷高校(大阪府)
   19日 尼崎北高校(兵庫県)
   20日 龍谷大学附属平安高校(京都府)



清水谷高校

大阪国際交流センターで行われた公演、会場は清水谷高校の生徒さんたち、先生方でいっぱいとなりました。
みなさんの大きな拍手で始まった芝居。
ヘレンの誕生から、彼女が病を患い大きくなっていく様子、その家族たちの複雑な関係、ヘレンと家庭教師アニー・サリバンとの出会い、起こる出来事をじっくり見つめてくれている姿が客席にはありました。
静寂という空気が流れる中で、どんなことをみなさんは考え、感じてくれていたでしょうか。
どんなことでも、あの日感じてくれたことを大切にしてくれていたらと思います。
また、再会できますように!


尼崎北高校

とても集中した客席の姿勢と視線を感じました。実際に声にして想いを表すと言うことは“伝える”のひとつだと思いますが、尼崎北高校のみなさんが座っている客席からは声に出さない強い想いが伝わってきました。

公演後に行われた座談会と舞台見学には、演劇部のみなさん、そして有志で参加してくれた多くのみなさんととても濃い時間を過ごすことが出来ました。


舞台装置の仕組みを興味深そうに見ている生徒さんたち


さっきまでその目で見ていた舞台道具に触れ、俳優にたくさんの質問を投げかけていました


放送部の生徒さんは音響に興味津々、音響チーフの渡辺と一緒にヘレン・ケラーで使う音楽を流してみました


座談会では本当にたくさんの質問がでました、考えたり、笑ったり、楽しい時間でした

みなさんの表情はとても輝いていました!


龍谷大学附属平安高校

春の巡回公演の千秋楽となる龍谷大学附属平安高校の公演は、午前に1年生と3年生、午後に2年生が観劇をしてくれました。どちらの公演も静かな空気の中に、時折聞こえるひそひそ声があり、自由に、自分たちらしく舞台を見つめてくれていました。2年生は秋に演劇発表を控えているとのこと、カーテンコールではヘレン・ケラーのメンバーから2年生にエールを送りました。クラスのみんなとたくさんの経験が出来ますように!


2年目となった『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の巡回公演。
この春も様々な表情をもつ生徒さん、先生方、そして各地のみなさんに出会いました。
日々、自らの周りでめまぐるしく起こる出来事、社会の変動に若い彼らも、そして大人たちも複雑な思いを抱えていました。そしてその思いも聞くことが出来ました。
公演直後や劇団に寄せてくれた感想では、「自分自身の中に変化が起きた」という声が多くありました。
その声がどのように広がってゆくのか、そこに無限の可能性があるのではないかということを信じ、私たちはこれからもこの作品と向き合っていきたいと考えます。

みなさん、本当にどうもありがとうございました。
この秋に巡演を行う、東日本地域のみなさんにこの春に起こったたくさんの出来事、声、想いを繋げます。


2012 肝っ玉おっ母とその子供たち~あとから生まれてきた人たちに 東日本巡回ツアー 最終週

2012-07-20 17:17:56 | 全国巡回公演
5月1日から始まった『肝っ玉~』の旅も今週が最終週となりました!

7月17日 勿来工業高校(福島県)
  18日 世田谷学園中学校(東京都)
  19日 上尾高校(埼玉県)



勿来工業高校

最終週一校目は福島県いわき市の勿来工業高校でした。
7月半ばの体育館は生徒達にとっても少し暑かったようですが沢山の出会いがありました。



↑上の写真は、勿来工業高校フラダンス愛好会(通称勿来フラガール)の皆さん。8月19日にいわきで行われるフラガールズ甲子園に向けて日々練習を重ねている彼女たちが開演前に大いに盛り上げてくれました!



↑この写真は公演後に行われた生徒会役員の皆さんとの座談会。「照明があたる舞台上の人たちは観ている自分たちよりも暑かったはず、その中でも体ごと伝えてくれる役者の姿が観られて良かった」と夏の暑さに負けない興奮が彼らの中で起こったようです。



↑体育館の片付けでは一年生、バスケ部、生徒会の皆さんが代わる代わる手伝いに来てくれました。写真はバスケ部の皆さんと。


世田谷学園中学校

去年も行った世田谷学園中学校の三年生に向けての公演。
残念ながら写真はありませんが、今年の三年生も二時間の舞台を真剣に見つめてくれました。

彼らは今年修学旅行で広島に行くそうです。公演後に先生もおっしゃっていましたが平和を考えるうえでも今回の観劇が彼らの中に残ってくれたように感じました。



上尾高校

今年の『肝っ玉~』東日本巡回ツアーの千秋楽は埼玉県の上尾高校。
開演前の校長先生のお話しから会場は大盛り上がり、本番中も子どもたちは大いに笑い・驚き・真剣な眼差しを送る…41公演の締めくくりに相応しい客席と舞台が一体となった公演でした。





↑この日のカーテンコールでは野球部員四人が舞台上でそれぞれに感じたことを話してくれました。

公演後に行われた座談会にも野球部や演劇部の生徒達が参加し、興奮冷めやらぬ様子で質問や感想が飛び交いました。「野球も演劇もチームワークが大事だとわかりました」というのは、もちろん野球部の生徒さんの言葉。


今回のツアーでは約25000人の中高生達との出会いがありました。その中には昨年の震災により延期となっていた公演地もありました。様々な先生方の想いものせて、子どもたちの中にそれぞれの風が吹いてくれた実り多い旅でした。あとから生まれてきた子どもたちがこの風を未来への夢や希望へと紡いでいってくれることを切に願います。
次回『肝っ玉~』の旅は来年春の東日本巡回ツアー、東日本地域での上演は三年目となります。ご期待下さい!


そして明後日7月22日からは拠点劇場レパートリーシアターKAZEでの凱旋公演が始まります!東日本各地を巡ってきた『肝っ玉~』班がどのような経験をしてきたのかを沢山の方に観ていただきたいと思います。三日間の公演ですが是非、東中野に足をお運び下さい!


劇団ホームページのチケットフォームはこちら↓
https://www.kaze-net.org/ticket/ticket.php



『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』2012春 西日本巡回公演 第8週目

2012-07-18 11:46:59 | 全国巡回公演

公演後、早鞆高校の生徒さんと先生との一枚


『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』西日本巡回公演 第8週目は本州の一番西、山口県下関市からスタートしました

7月9日 早鞆高校(山口県)
 10日 大社高校(島根県)
 11日 東舞鶴高校(京都府)
 12日 北千里高校(大阪府)
 13日 北摂つばさ高校(大阪府)



早鞆高校

2007年に『ハムレット―to be or not to be』を早鞆高校の体育館で公演、2010年には『肝っ玉おっ母とその子供たち』を下関市民会館で上演し、この『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の公演で3度目の再会となる学校です。ツアーメンバーにとってもたくさんの思い出がある学校ですが、先生方も公演を楽しみに待っていてくれたようです。
開演前に担当の先生が「皆さんにはこれから大切な出会いがきっとあるでょう、今回の舞台は皆さんの人生にも関係のある内容だと思います」と話してくれました。生徒の皆さんはその言葉を受け止め、大事な時間を共につくりだしてくれました。
終演後には生徒会長さんが「どんな人でも心から接したら、通じ合えるものなんだと思いました」と感じたことを話してくれました。
カーテンコールの挨拶で「3年生の皆さんは2年前の『肝っ玉おっ母とその子供たち』という作品もみてくれましたね」と話すと、前の方に座っている3年生の皆さんから「あー!覚えてる!」と嬉しい歓声があがりました。
また、次の再会があることを願っています。


大社高校


大社高校は劇団が創立したばかりのころから、度々訪れている学校です。今回は出雲市民会館で上演を行いました。
開演から終わりまでひとつひとつの出来事をしっかり見つめてくれる熱い視線を感じました。
カーテンコールでは大きな拍手がいつまでも続き、生徒の皆さんの心が溢れるように伝わってきました。




公演後の座談会では演劇部の皆さんと舞台づくりの様々な経験や悩み、そして人生について話が弾みました。その後、片付けを終えて出発するツアーメンバーを見送りに舞台裏まで駆けつけてくれました。バスとトラックを追いかけて手を振ってくれる生徒さんを後ろから見守る先生方の笑顔もとても温かいものでした。



座談会は大盛り上がり、みなさんの活き活きとした表情が印象的でした。笑い声が今も聞こえてきます



東舞鶴高校

東舞鶴高校での『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』は13年ぶりの再演となりました。95年に『Touch~孤独から愛へ』という作品を上演した時も素晴らしい感想文集を作ってくださいましたが、今回も先生方とPTAの方々がこの行事に熱心に取り組んでおられました。開演前に校長先生が「人が人から学ぶということの大切さを感じてほしい、君たちが〝何を求めるか〟によってこの舞台がつくられていきます。だからぜひ一生懸命見て、共によい公演をつくってほしい」とお話されました。
東舞鶴高校では毎年3年生が文化祭で各クラスごとに劇を上演していて、終演後の座談会には代表の生徒さんたち、およそ30人が参加してくれました。クラスのメンバーとの関係づくり、皆のやる気を起こすにはどうしたらよいかなどたくさんの不安を抱えながら頑張っている生徒さんたち。演劇を通してかけがえのない仲間との出会いが生まれることをわたしたちも願っています。

北千里高校

北千里高校では人権教育行事として、吹田メイシアターで公演が行われました。芝居が始まった瞬間から、生徒さんひとりひとりがこの場をつくろうという集中力を持って舞台を見てくれました。小さな動きも見逃さないほどの客席からの視線、息づかいを感じ、今、その場で、新しく『ヘレン・ケラー』の物語がつくられていきました。カーテンコールでは会場のあちらこちらから生徒さんたちが舞台に向けて手を振ってくれましたね。
公演後に楽屋を訪れてくださった担当の先生が「うちの生徒たちはいい子でしょ!」と満面の笑顔で言ってくれた姿がとても嬉しかったです。先生が自分の生徒さんたちを誇りに思える時、きっと生徒の皆さんにも先生の気持ちが伝わっているのだと思います。


北摂つばさ高校

北摂つばさ高校では、今年から新しく芸術鑑賞行事が取り入れられ、生徒会役員の皆さんが中心となり座席割から公演の司会まで、会を進行してくれました。公演後の生徒会長さんからお礼の言葉をいただきました。「僕は将来、教師になりたいと思っています。サリバン先生のように情熱を持って頑張りたい」と自分の夢を話してくれました。サリバン役の渋谷が「自分の夢が見つかった人も、まだ探している人も支えてくれる周りの人を大切にして、いつか感謝の気持ちを伝えられるようになってほしい」と話し、聞いている生徒さんひとりひとりの顔が輝いていました。







演劇部・生徒会・有志で集まってくれた大勢の皆さんと座談会を行い、片付けの間も話したいことが尽きない様子でした。担当の先生は東京のレパートリーシアターまで来てくれている先生で、今回の生徒さんと風との出会いをとても喜んで下さいました。


『ヘレン・ケラー~ひびき合うものたち』の春の旅も、いよいよ来週が最終週となります。
最後の1ステージまで挑戦し、発見し、出会いを起こす旅を続けます。


2012 肝っ玉おっ母とその子供たち~あとから生まれてきた人たちに 東日本巡回ツアー 九週目

2012-07-15 18:07:22 | 全国巡回公演
7月9日(月) 江戸川高校(東京)
  10日(火) 盈進学園東野高校(埼玉)
  12日(木) 春日部高校(埼玉)
  13日(金) 午前 樹徳高校
        午後 樹徳中学・高校(群馬)



江戸川高校

梅雨の晴れ間の夏空の中、週の始まりは東京都内の高校からスタートしました。

開演と同時に、集中した生徒さんの反応に支えられ舞台上の出来事が客席に渡されていきます。
毎回感じることですが、カトリンの叩く太鼓の音が劇場に響くとき、町を救おうとするカトリンの行動を食い入るように見ている生徒の表情を私たちは受け取ります。
それは、カーテンコールの拍手へと繋がり、舞台と客席に行き交う波のように感じられました。



↑終演後、先生2人と生徒さん2人が訪ねてきてくれました。


盈進学園東野高校

この日も夏日の中、埼玉県の入間の会館での公演でした。
生徒数が多いので、始まる前は先生方もいくつかの注意をしておられましたが、終演後には生徒の観劇の様子に「そんな心配は要らなかった」と、生徒たちの表情に触れて喜んでおられました。
ひとりひとりの生徒さんが、その場で何を見、何を受け取ったのか、その様子がとても強く感じられました。

そして上演後のバックステージツアーにも、たくさんの生徒さんが参加してくれました。



↑岩を持ち上げて喜ぶ力持ち(!?)の彼。





↑客席で見ていたものに、直接触れたり、動かしたりすることは、何か今までとは違う嬉しい感覚になると思います。
忘れないでいてくださいね。



↑バックステージの後の演劇部との座談会では、活発に質問を受けました。
図書館でブレヒトの詩を見つけて読んだという生徒もいて、また読んでみたいと興味深く話してくれました。
皆、熱心で楽しい座談会でした。


春日部高校

この日は、久しぶりの男子校での公演。
カーテンコールでもおっ母を演じる辻がはなしていましたが、客席から柔らかく、そして力強い反応を感じました。



↑終演後の演劇部の座談会ももちろん男子だけ、「女子の役をやるときはどうしたらいいのか?」などといった質問を受けたり、引退した3年生男子2人が自分たちのやりたいことをやり抜くためのエネルギーを改めて持ち続けたいと話してくれたり、活発で楽しい会になりました。


樹徳中学・高校

午前の公演を男子生徒が観劇、午後が女子生徒と中学生が観劇。男子と女子では例えば笑う場面が違ったりもありましたが、2回とも楽しみつつ考えさせられていったという客席に支えられた公演でした。



↑カーテンコールでの一枚。



↑お礼の挨拶にみえた先生と肝っ玉おっ母。

今週は4校とも生徒数が多く、大きなホールでの公演が続きました。
ツアーも残すところ、あと1週。

そして7月22日から24日までのレパートリーシアターでの凱旋公演へとつながれていきます。
今年の『肝っ玉~』班がどんな旅をしてきたのか、是非沢山の皆さんに劇場でご覧頂けたら幸いです。

※レパートリーシアターKAZEの公演チケットは、電話予約(03-3363-3261) の他、FAX(03-3363-3265)、E-mail (info@kaze-net.org)、ホームページからのお申し込みを受付けています。



2012 肝っ玉おっ母とその子供たち~あとから生まれてきた人たちに 東日本巡回ツアー 八週目

2012-07-08 12:54:40 | 全国巡回公演
『肝っ玉~』の東日本ツアーも、今週で30ステージを迎えます。そして今週は、すべて宮城県内の高校です。

7月3日 本吉響高校(宮城県)
  4日午前 登米高校(〃)
    午後 米谷工業高校(〃)
  5日午前 上沼高校(〃)
       米山高校(〃)
    午後 佐沼高校(〃)



本吉響高校

初日は、去年上演を予定していましたが、東日本を襲った震災のためにやむなく上演を断念した気仙沼市内にある本吉響高校での公演です。一年延期されましたが、念願の実現となりました。

「私も生徒たちも、この日を一年間待っていました」との校長先生からの出迎えの言葉が胸をこみ上げさせます。
本番前のリハーサル中には、ある先生から小ぶりな大漁旗を頂きました。「去年の支援物資のお礼(去年4月、田中悟・中村滋・白石圭司・長谷川敬久が本吉町をはじめ、いくつかの町に支援物資を届けています)と、気仙沼を思い出してほしいという気持ちです。」と。



この大漁旗は福が来る旗と書いて『福来旗(ふらいき)』と呼ばれているそうです。英語のフラッグが訛ったものだとか。友情の証として頂きました。



↑終演後の座談会では一人の女子生徒がカトリンが太鼓を叩く姿や最後のおっ母の後ろ姿など、自分が感じたことを興奮冷めやらぬ様子で話してくれました。


登米地区合同公演

宮城県登米地区にある5校の高校での合同鑑賞会です。二日間4ステージの公演で市内の全高校生(約2000人)が『肝っ玉~』を鑑賞しました。

登米高校



↑当日の座席割りなどの運営を担ってくれた図書委員のみなさんと。



↑子供たちの反応に先生方も喜んでいました。

米谷工業高校





↑「平和はまだまだ世界にも東北にもやって来ませんが、生徒たちもいろんなことを感じ、そして考えたでしょう。これからもこの芝居をずっとやり続けてください。」(終演後に声をかけてくださった先生のことば)

上沼高校



米山高校



↑上沼高校と米山高校は二校で一緒に鑑賞。こちらも写真では図書委員の皆さんだけですが、撮影時にも客席から
舞台に向けて生徒たちが手を振ってくれていました。

佐沼高校



↑「肝っ玉おっ母のように辛いめにあった人が、僕の周りには沢山います。その人たちと手を差し延べあって、強く生きていこうと思います。」(終演後の図書委員長さんの挨拶のことば)


今週はどの公演にも、強く感じたことがあります。彼らがこの一年半のあいだに見たり感じたりしたことを、この『肝っ玉』の中に重ね合わせて見ているようでした。
それは私たちにとっても大きな刺激で、挑発であり発見となりました。
勇気づけられたのは、私たちかもしれません。

いよいよ『肝っ玉』のツアーも残すところ2週間となりました。 

『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』2012春 西日本巡回公演 第7週目

2012-07-07 16:17:04 | 全国巡回公演

青谷高校に貼られた『ヘレン・ケラー』のポスター


『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』のツアーも7週目に突入しました。
7月の太陽の暑さにも負けない元気なみなさんと今週も出会うことができました。


今週は

7月2日 鳥取敬愛高校(鳥取県)

  4日 青谷高校(鳥取県)

 5日 多度津高校(香川県)


での公演でした。


 
鳥取敬愛高校

鳥取市民会館での公演でした。
期末テストの後ということで、すぐ近所の学校から会館への足取りもとても軽やかそうでした。
皆さんが会館に入場する時、全員が爽やかな笑顔で挨拶してくれていたのがとても印象的でした。
上演中はテスト終わりの解放感もあり、自由な姿がそこにありました。その時その時のダイレクトな反応は、劇場空間全体が動かしていました。

公演後に行われた座談会には演劇部の生徒さん、社会部の生徒さんが参加してくれました。
演劇を始めたきっかけは何ですか?という質問や、芝居を見て感じたことを素直に話してくれました。
みなさんひとりひとりが感じてくれたことを大切にしてくれたら、と思います。


座談会に参加してくれたみなさんとヘレン役の稲葉  とても面白い話が出来たと稲葉が旅メンバーに話していました



KAZEバスの前でお世話になった鳥取敬愛高校の先生、鳥取県文化振興財団のみなさんと一緒に記念撮影



青谷高校

青谷高校の公演は文化祭の初日に行われました。
午前中の開演でしたので、準備は前日から始まりました。
劇団のバス・トラックが体育館に着くと、生徒さんたちも文化祭の準備中。窓から私たちに手を振ってくれたり、文化祭のための練習をしたり、飾り付けしていたりと、文化祭が待ちきれない様子も窺えました。


開演前の体育館の様子


公演当日はこれから3日間行われる文化祭の初日。開演前のみなさんは元気いっぱいでした。
芝居が始まると、先程とうってかわって、とても集中している様子が伝わってきました。
途中、休憩を挟むと、緊張がほどけて楽しそうでしたね。
梅雨時の蒸し暑い中でしたが、最後までしっかりと見てくれていました。

終演後、生徒会・演劇部・放送部はじめ有志の皆さんが撤去のお手伝いしてくれました。劇団員と一緒に汗を流しながら、交流の一時となりました。みなさん本当にありがとう。文化祭では楽しい思い出がつくれたでしょうか?


アーサー・ケラー役の酒井の掛け声で重たい幕を持ちあげる生徒さんたち



ケイト・ケラー役の保角と一緒に片づけを手伝ってくれています



トラックの荷台に2人の生徒さんが上がり、汗だくになりながら一生懸命、最後の最後まで笑顔を絶やさず手伝ってくれました!!
どうもありがとう!!


この2校の公演は鳥取県文化振興財団の主催で行われた公演でした。
若い世代が文化芸術に触れ感じる機会を、という願いを持った文化振興財団のみなさん。公演の日も準備の日も私たちをサポートしてくださいました。本当にお世話になりました。ありがとうございました。



多度津高校

公演は多度津町民会館で行われました。
まだ開場前のロビーに集まった生徒の皆さんはとても活気に溢れていました。開演前の客席からも溢れんばかりのエネルギーが舞台の中までビシビシ伝わってきます。
上演中は真剣な眼差しで舞台を最後まで見つめてくれました。
多度津高校には電機、建築、海洋技術、海洋生産をはじめとする多くの学科があり、なかには3か月の遠洋実習へ出る生徒さんもいるそうです。1年間で全校生徒のみなさんが集まれる日数が限られている、と先生がおっしゃっていました。
この日は全校のみなさんが多度津町民会館に集まり、同じ時間を過ごすことができました。
それぞれの専門科で勉強をする中で、ふと、この日のことを思い出してくれたら嬉しいです。

公演後には生徒会のみなさんと座談会を行いました。少し照れくさそうに笑っているみなさん。しかしその目にはみなさんのしっかりとした意思がありました。そして舞台を通じて感じてくれたことを力強く伝えてくれました。



生徒会の活動も力を合わせて頑張ってくださいね、また会いましょう



毎日が多くの出来ごとに溢れる学校生活、その中にはもっと細やかで計り知れない感情や、思考が渦巻いていると思います。
私たちが出会うみなさんの心や身体のどんな小さな部分でも何か交感しあえることがまだあるのではないか・・・。
『ヘレン・ケラー』の旅はみなさんと出会うことで形を少しずつ変えながら続きます。